エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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昨今、多くの企業が活用しているオウンドメディア。
これまで、オウンドメディアを運営するのはBtoC企業がほとんどでしたが、最近ではBtoB企業においても広がりつつあります。
しかし、オウンドメディアの特性を理解し、マーケティング手法としてしっかり実践できているBtoB企業はまだまだ少ないと感じています。事実、下記のような疑問をお持ちではないでしょうか?
今回は、BtoB企業がオウンドメディアを導入するメリット・デメリットに加えて、実際に成功している事例をご紹介します。BtoB商品を扱う経営者やマーケッターの方は、実際の成功事例とその背景を知ることで、自社のマーケティングに活かすことができるはずです。
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まずは、BtoB企業がオウンドメディアを導入するメリットを5つ紹介します。
オウンドメディアを持つBtoB企業は、まだ多くありません。また、BtoB商品関連の情報は、ニッチな領域が多いため、専門性の高い独自性のあるコンテンツとなるケースが多く、他社との競合が少ないという利点があります。
BtoB商品の場合、購入に際して顧客が比較検討をしたり、社内で稟議にかけたりする必要があり検討期間が長くなります。そのため、長い検討期間の間に、関係する部署でオウンドメディアをじっくり見てもらう機会が多くなるのです。
検討期間の流れに沿って有益な情報をたくさん提供することで、会社のファンになってもらえる可能性も高まります。
法人営業において、自社のオウンドメディアがそのまま営業資料になるケースもあります。
会社全体で、資料作成のコストをカットできるので、一石二鳥ですね。
SEOを中心としたオウンドメディアは、制作してから効果が出るまでに時間がかかるので、長期的なスパンで投資を回収するのが一般的です。しかし、CtoC商品と比較して、BtoB商品のほうが単価が高いので、その分成約に結びつけば投資の回収がしやすいと言えます。
オウンドメディアは、いわば “企業の顔” です。
オウンドメディアを制作することで、企業としての個性を情報発信し、認知度を向上させることができるでしょう。また、オウンドメディアの場合は、商品のセールスページと違い、同業界や競合他社のプレイヤーなど、直接的な見込み客以外にも広く読んでもらえます。そのような読者は、潜在的な顧客になったり、採用候補になりえます。
業界における商品のコモディティ化が進む中で、ユニークなメディアを作り上げることは、他社との差別化に繋がります。
次に、BtoB企業がオウンドメディアを導入するデメリットを5つ紹介します。
オウンドメディアのコンテンツを検索上位にあげるには、一般的に3ヶ月~半年以上かかると言われています。
すぐに効果が出るものではないので、オウンドメディアの制作・運用には長期スパンで投資を回収していく体力や考えが必要となります。
ユーザーに評価され、かつユニークさもあるようなメディアを作り上げるには、継続的に良質なコンテンツを作り続けなければなりません。
中途半端なところで継続を止めると、それまでの努力が無意味になりかねません。そのため、良質なコンテンツを作り続けられる仕組みや計画を、立ち上げの段階で明確にしておく必要があるでしょう。
BtoBのオウンドメディアとBtoCのオウンドメディアとの大きな違いとして、コンテンツ作成を依頼できるライターが限られてしまうということがあります。
BtoC商品であれば、その商品や類似商品を体験したことのある人が多いので、それだけライターにとって書きやすいジャンルと言えます。一方で、BtoBの場合、商品理解をしている人自体が限られてきます。
ニッチな領域であればあるほどその傾向は強く、また、読者となりうる専門家や企業担当者の目も厳しくなるでしょう。
書きやすいジャンルであれば、クラウドソーシングや委託業者を使う事で、比較的簡単にライターが見つかります。しかし、高度な専門性が求められるジャンルであれば、そうはいきません。
そのため、BtoB企業がオウンドメディアを作り上げる場合には、社内外で専門性の高い人材をライターとする必要があり、その点はデメリットと言えます。
オウンドメディアを運営する場合には、管理費・人件費・外注費などのランニングコストが発生し続けます。SEOのコンサルタントや、専門性の高いライターなどを使用する場合には、それなりのコストがかかってきます。
下記記事にオウンドメディア構築の費用について解説していますのでぜひ参考にしてください!
関連記事:オウンドメディアの構築費用の相場
オウンドメディアの構築費用を、目的別にまとめました。ぜひご覧ください!
オウンドメディアでしっかりユーザーを集客するには、SEO、webライティング、SNSなど、webマーケティングにおける多角的な専門ノウハウが必須です。
そのため、自社で専門スキルの高い社員を育てるか、それが難しければ、外部のスキルの高い人材やSEOコンサル会社に外注する必要があるでしょう。
最後に、実際に成功しているBtoB企業が運営する8つのオウンドメディアを紹介します。
『ソーシャルメディアラボ』は、ソーシャルメディアマーケティング支援サービスを行う株式会社ガイアックスのオウンドメディアです。
企業向けに、SNSの活用法を解説しています。ガイアックスは、早期から営業マンではなくオウンドメディアの構築に投資することで、安定的なお問い合わせを獲得し、売上増加に成功しています。
SNS業界は流れが早いので、深い知見や考察が必要な記事よりも、最新トレンドを継続的にあげていくことを重視しています。各SNSメディアを運用する事業会社へのインタビューなども行い、独自性のある新鮮な情報を発信し続けています。
このメディアの事例からは、コンテンツを作成する上で、外部の会社との連携を強化することも効果があるということがわかります。
『経営ハッカー』は、クラウド会計ソフトの freee が運営するオウンドメディアです。
CEOの佐々木大輔氏の個人ブログがメディアの前身となっています。主に、中小企業の経営者や個人事業主向けのコンテンツを発信していて、「確定申告」「青色申告」といったビックワードで検索上位をとっている、月間100万PV越えのサイトです。
テキストコンテンツだけでなく、高品質な動画も制作していて、SEO・SNSでの集客に成功。
経理の基本知識が網羅的にまとめられていて、1ユーザーのエンゲージメント率が高く、見込み客をうまくサービスの販売に結びつけていると言えます。
Webマーケティングにおいては、
といった “カスタマージャーニー” と言われる導線をうまく引けるかがポイントとなります。
経営ハッカーは、クラウド型会計ソフトを知らない層へリーチし、彼らを教育して、freee の無料お試しまでうまく導線を引いたサイト・コンテンツ設計となっています。
最近では、SEOだけでなく、SNS拡散も狙い、専門性の高い方へバイネームで記事を依頼し、型にとらわれない独自性のあるコンテンツ作りにも力を入れています。
最終的には、メディアの知名度をさらに高めて、サイト名検索してくれるユーザーの増加を目指しています。
『ferret』は、マーケティング支援を行っている株式会社ベーシックが運営しているオウンドメディアです。Webマーケッターであれば、一度は見た事のあるサイトと言えるでしょう。
SEOにかなり強いですが、SNSやメルマガ会員のリストマーケティングにも成功していて、うまくファンを囲っています。
接触チャネルの多角化に成功した結果、Googleなどのプラットフォームに影響されづらいサイトとなっています。
加えて、専門分野ごとに外部企業との連携を強化できているので、質の高い記事を量産できる体制が整っています。
『LIGブログ』はWebの制作・マーケティングを得意としている株式会社LIGのオウンドメディア。
Web業界で知らない人がいないほど有名なベンチャー企業ですが、その要因は間違いなくオウンドメディアにあると言えます。
他社にないオウンドメディアの特徴としては、バズを生み出すハイクオリティのエンタメ記事、社員の個性を活用して彼らをインフルエンサーに仕立てる事などが挙げられます。
もちろん、一般的なお役立ち系記事の質も高く、SEOにも成功しています。LIGは、自社メディアの活用においても、もっとも成功した会社のひとつと言えます。
『テレアポ職人の秘伝の技』は、テレアポ専用のリスト管理システムを販売している、株式会社 インターパークが運営しているオウンドメディアです。
「テレアポ」関連のキーワードで、検索エンジンの上位表示を押さえている、営業マン向けのテレアポノウハウをまとめたメディアです。記事本数は多くないのですが、とても具体的で質の高いテレアポノウハウが紹介されています。
更新は4年以上されていませんが、自社商品に関連するニッチな検索クエリで上位に居続けられるのは、仕組みだけで継続的に集客してくれるSEOの強みですね。
もちろん、こちらのメディアのように長く上位表示されるには、高い質の記事をあげることが不可欠になってきます。
オウンドメディアのSEO対策にお悩みの方へ
オウンドメディアのSEOのポイントを、実際にオウンドメディア運営を行なっていたプロが丁寧に解説しています。ぜひご覧ください。
『バーコード講座』は、解析機器や測定機器を企業向けに開発しているキーエンスのオウンドメディアです。バーコードの原理や種類がまとめてあり、まさにニッチ領域で、非常に専門性の高いコンテンツが特徴です。
ニッチ領域でしっかりとした記事をアップできれば、アクセス数は少なくとも、見込みに近い濃いユーザー層へリーチできるのです。
商品に関連する情報を発信して、資料請求やお問い合わせへの導線を引き、効果的にリードを獲得していると言えるでしょう。
『ばね探訪』は、金属ばねの設計・製造・販売を行う東海バネ工業株式会社のオウンドメディア。
まさに、ニッチな領域のメディアですね。アクセス数が少なくとも、メーカーの部品担当者に、じっくり見られることが予想されます。
まるで論文のような、ばねを中心とした物造りについてのコラムを数多く掲載しています。また、他のメーカーへのインタビュー記事も多く、うまく他社連携していることが伺えます。
身近に存在しながら、あまりフォーカスされない “ばね” についての様々な考察は、専門家に評価されそうですね!
『あしたのオフィス』は、オフィスビルに関するコンサルティング及び仲介業務を行う株式会社ワークスメディアが運営しているオウンドメディアです。
ターゲットは、オフィス移転を検討している経営者で、従来のオフィスに関する情報に留まらず、新しい働き方や仕事術まで、”働く環境” に関する様々な情報を発信しています。
『東京オフィス検索』という、東京の賃貸事務所のポータルサイトも運営していて、そちらにうまく誘導したり、それらの情報を活用したりしています。
BtoB以外のオウンドメディア成功事例はこちら
SEO対策や採用・ブランディングなど目的別のオウンドメディア事例はこちら!
うまくいっているBtoB企業のオウンドメディアの事例を紹介しましたが、共通するポイントは以下の通りです。
BtoB企業のオウンドメディアは、記事の専門性の高さが必要不可欠。基本的に、コンテンツの質の高さの勝負となるでしょう。BtoC企業のオウンドメディアのジャンルは、インターネット上に情報も多いので、ある意味それを綺麗にまとめたりするテクニックでカバーできる範囲が多いです。
BtoB商品の場合にはなかなかネットに情報が落ちていないので、今までになかったような新たな気づきや発見、その人やその企業にしかないような高度な情報を取得しまとめなければなりません。
そのため、オウンドメディアを立ち上げるハードルは高いですが、その分、成功すれば他社に対して大きなアドバンテージとなるでしょう。
今回の内容が、読者さんのお役に立てれば幸いです。
(執筆:能登谷 貴仁 提供元:Web幹事)