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パレートの法則(80対20の法則)とは?意味や具体的な活用法をわかりやすく解説

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効率的に収入、スキル、QOL(生活の質)をアップしたいですよね。

そんな時に使えるのがパレートの法則。別名「80対20の法則」とも呼ばれます。

この記事では、パレートの法則の説明から具体的な使い方までをご紹介します。

パレートの法則(別名:80対20の法則)とは?

「パレートの法則とは」の見出し画像

パレートの法則は、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレートが発見し提唱した言葉です。

現在では「 “2割の要素” が事象の8割を生み出している」という考え方として認識されています。

もう少しわかりやすく解説します。

  • フリーランスが1日の中で重要なコア業務についているのは、全体の就業時間の2割ほど
  • 全体の2割の顧客が、売り上げの8割をあげている
  • 「ちょっと男子ー! 掃除しなさいよー!」と言いながら掃除を頑張っているのは、掃除当番全体のうち2割(※掃除当番は皆で協力しましょう)

さまざまな事象を切り分けてみると、おおよそ8:2の比率になっていることがあります。その法則が「パレートの法則」です。

パレートの法則を実務に組み込むとどうなる?

パレートの法則を実務に組み込むと、以下のような効果が期待できます。

  • 業務効率改善
  • 売り上げアップ
  • 売り上げはそのままに余暇時間を生み出せる

しかし、パレートの法則を意識しただけで東大に一発合格したり、いきなり億単位の受注が舞い込んだりはしません。あくまでもパレートの法則は、物事をスムーズに運ぶための補助的なものと認識しましょう。

パレートの法則は以下のように活用できます。

効果1. 業務の能率アップ

業務の能率アップにパレートの法則を活用可能です。

たとえば3時間で「ある一つの大きなタスク」を処理する必要がある場合。そうだな……夕方6時から大事な用事があるのに、午後2時57分くらいに絶対に本日中に処理しなければならない緊急対応が入ってきたとしましょう。

3時間しかありませんが、大丈夫です。まだ慌てる時間ではありません。

仕事で重要なのは、計画です。パレートの法則を活用し、3時間(180分)のうち2割である36分を、段取り設計に使いましょう。

最初に全体像の把握や予定配分を行い、残った時間で作業を行えば効率的に仕事を進められます。

与えられた時間に「作業先行型」で計画を立てず頭から突っ込んでしまうと、途中でイレギュラーが発生して、アウトプットが結果的に0になる可能性もあります。緊急時こそパレートの法則を活用しましょう。

効果2. 顧客管理の効率&品質アップ

たとえばフリーランスは、ワンマン経営者です。顧客管理も自分でするケースがほとんどなので、リソース配分はとても重要です。

パレートの法則で顧客管理を行うと、管理効率と対応品質のアップに貢献できます。

たとえば、クライアント別に売り上げを占める割合を洗い出してみると「売り上げトップのメインクライアント2割と、サブクライアント8割」に分類できます。

この場合、顧客管理や対応品質向上により注力すべきはメインクライアントの2割となります。

もちろん、サブクライアントもきちんと顧客対応しなければなりません。しかし売り上げや納期管理といった部分では、メインクライアントにリソースを割り当てたほうが、より効率的に売り上げをアップしたり、納期に余裕を持ってもらえたりする可能性が大きくなります。

効果3. WebサイトのCVR向上

WebサイトのCVR向上施策においても、パレートの法則を活用できます。

たとえば、Webサイト上にLPが10本上がっていたとします。

売り上げアップのためにテコ入れする場合、本来ならすべてのLPのブラッシュアップが必要。しかし、リソースはいつでも足りないものです。

そこで、CVR上位2割のLPに集中してブラッシュアップすると、サイト全体のCVR/売上の改善に効率よく寄与できる可能性があります。

パレートの法則の具体例

「パレートの法則の具体例」の見出し画像

パレートの法則の活用事例をご紹介します。

※以下で紹介する登場人物・物事はフィクションです。

営業での具体例

フリーの営業代行として独立2年目の八兵衛くん。

現在、休日返上中です。

なぜ休日返上中なのかと言うと、アポはそこそこ取れているけど、なかなか契約に至らなかったり、無理難題を突きつけられたりするからです。

そこで八兵衛くん、考えました。

「営業成績は悪くない。でも、休日返上で仕事をしており休みがない。何故だろう?」

全体を振り返ってみると、営業を取るまでの道のりが長い顧客が多く、8割の顧客で想定よりも多くの工数がかかっていました。

反対に残り2割のお客さんはとても関係性が良好で、八兵衛くんの提案をすんなりと受け入れてくれました。

ここで一計を案じ、八兵衛くんは新規営業を一旦ストップ。関係が良好な2割の顧客に対して、新規営業受注後にクロスセルを提案するようにしました。

(※クロスセル = 簡単にいうと「ご一緒にポテトはいかがですか?」戦法。既存顧客に別の商品(価値)を提案する)

この方針転換が奏功し、八兵衛くんは売り上げを落とすことなく休日を手に入れました。それどころか、顧客に対する貢献度がアップしたことで、売り上げもアップしました。

事務での具体例

クリエイターとして独立4年目の善之助くん。

このところ業務拡大につき事務作業が発生し、全くコア業務に集中できていません。

コア業務に集中できない、つまり売り上げにつながりません。

「てやンでぇ……他のフリーランスはどうやってこんなに膨大な事務作業をこなしてコア業務も回しているンでぇ……」

そこで、フリーランスの業務改善コンサルを受けてみた善之助くん。そこで、意外なことが判明します。

じつは処理に時間がかかっているのは、彼が苦手な売上の集計や外注先への予算配分のみで、全体の業務配分からすればわずか2割程度の業務量でした。

その2割の業務量に膨大な時間がかかっていたのです。

そこで、最近流行りのジョブ型雇用で事務作業が得意な人に仕事を委託したところ、コア業務に集中できるリソースを手に入れ、売り上げも手に入れました。

実務での具体例

Webコンサルティングをおこなう田吾作くん。休日返上中です。

なぜでしょう。顧客からのクレームや面倒な追加依頼などに追われているからです。

「がんばれ! 人は心が原動力だから心はどこまでも強くなれる!」

どこかで聞いたような名言を胸に日々の顧客対応に追われていましたが、田吾作くんはふと気づきました。

クレームが発生する顧客は、全体のたった2割の顧客だったのです。

反対に8割のお客様はクレームゼロ。つまり2割の顧客に全体のほぼ8割のリソースを取られてしまっていたのでした。

経営判断として、田吾作くんは2割の顧客について、取引の辞退や受注量を削減などの行動に出ました。

これは教科書的な正解では決してありません。しかし、このようなケースでは、負荷の少ない顧客に集中して価値提供を行うことで、効率よく売り上げアップできることがあります。

フリーランスは経営判断も顧客の取捨選択も、本人次第。フリーランスは自由業とも呼ばれますが、それは仕事を引き受けるも引き受けないも自由という意味でもあります。

だからこそ自分を守る意味でも、パレートの法則を活用し適切な選択を心がけたいものです。

パレートの法則の注意点

最後に、パレートの法則における注意すべきポイントをご紹介します。

注意点1. パレートの法則が当てはまらないことも

当然ですが、パレートの法則が当てはまらないビジネスシーンもあります。

すべてをパレートの法則で判断するのではなく、あくまでも補助的に活用したいところです。

注意点2. 売り上げや金銭面だけで当てはめると「痛い目」にあうことも

売り上げや金銭面だけで判断してパレートの法則を使用すると、あとで痛い目にあうことがあります。

顧客先とのコミュニケーションコスト・業務の疲労度など多角的な判断材料を考慮しましょう。

まとめ

フリーランスとして成長するための方法として、パレートの法則は必須かもしれませんね。

仕事で滞っている部分を見抜き、取捨選択することで自分が求める結果を手に入れることができるでしょう。

(執筆:特急太郎 編集:泉知樹)

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