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さまざまなスクリーンサイズに対応するWebサイトのデザインを、レスポンシブデザインといいます。パソコン専用のURLとモバイル機器専用のURLを作るよりも効率的で、今では欠かせない技術となりました。
出典 : Polygon.com
柔軟性のあるグリッドやスタイルを使うことで、いかなるサイズのスクリーンやデバイスであっても、それぞれに最適化されたデザインでWebサイト閲覧ができます。
下の写真のニュースサイトは、画面の大きさに合わせてスムーズにコンテンツが移動します。
出典 : thenextweb.co
Webサイトのレイアウトは、ブレイクポイントで切り変わります。ブレイクポイントとは、CSSを何pxから変更するかの境目のことです。
レスポンシブWebデザインは、ページ内の要素がスクリーンのサイズに合わせてスムーズに動く必要があるのですが、これを実現する作業は簡単ではありません。
通常は、パソコン向けの大きいサイズのページを作ってから、モバイル端末の小さいスクリーンにフィットするよう、その要素を縮める作業を行います。
その逆にモバイル端末サイズのWebサイトを、パソコン画面のサイズまで拡張する必要がある場合もありますが、そのときは空白のスペースを作らないように工夫しましょう。
この時求められるのは、次の3つの技術です。
イチから実装する以外にも、フレームワークを使うという手段があります。さまざまな種類があるので、Webサイトの中身と機能に合わせて選びましょう。
レスポンシブデザインは、通常のWebサイトに比べるとロード時間が長くなりやすいです。サーバーからのレスポンス時間を縮め、ロード時間を早めるための対策は主に2点です。
実は、SNSボタンがロード時間を長くしているかもしれません。というのも、SNSボタンを追加すると、接続するサーバーの数が増えてしまいます。
通信速度が早くないモバイル端末の場合は、これが積み重なることでWebサイトのロードにとても時間がかかってしまうことがあるのです。
どうしても必要ではない限り、ツイートボタンやいいねボタンはなくすようにしましょう。
出典 : Too many faces of mobile first
モバイルファーストとは、その名の通りモバイル機器向けのWebサイトを最初にデザインして、その完成したものをデスクトップのスクリーンサイズにまで拡張することをいいます。
一昔前の携帯電話からでも表示できるようにしておけば、新しい機器でも表示できます。
出典 : StopPress
古い携帯電話を基準に開発するという方法は、実はとても理にかなっているのです。
昔の端末に載せる要素は極限までシンプルにしないと表示させられないのですが、残るものはそのWebサイトの一番大事なものです。新しいデバイスにはさまざまな機能を付け足すとしても、最初に主幹部を固められます。
実際は、ほとんどのデザイナーが真反対のことをやっています。最新のデバイス向けに開発して、そこからどうシンプルにしていくかを決めるのです。彼らは見た目を気にするあまり、使いやすさまで思考が及んでいないのです。
デバイスに合わせたブレイクポイントを設けることで、どのデバイスからでも最適なサイズに調整されたWebサイトを見れます。実機で試しながら、適切なブレイクポイントを見つけましょう。
スクリーンサイズが変われば文字の大きさや行の長さが変わります。大きい画面でも小さい画面でも関係なく、読みやすいフォントを選びましょう。
ユニバーサルリーダビリティを実現するために考慮すべきポイントのひとつは、センテンスの長さ(横幅)です。パソコンの画面なら英語で50単語から75単語、モバイル機器なら35単語から50単語を一行にいれるのが理想とされています。
Webデザイナーたちはメニューばーやナビゲーションの制作に多くの時間を費やします。明確にナビゲートされていないWebサイトは使いづらく、ユーザーがサイトを離れていってしまうことがしばしばあります。
メニューばーやナビゲーションの使いやすさに大きく関わってくるのが横幅です。大きいスクリーンに小さすぎるメニューバーは合いませんし、逆もしかりです。
CSSフレームワークを使いこなすことでトラブルを避け、Webサイト制作をスムーズに行えます。バグ修正したり複雑なコードを書く手間が省け、他のデザインに時間を費やすことができるようになるかもしれません。
おすすめのフレームワークを5つ紹介します。
出出典 : Foundation
bootstrapに比べレスポンジブデザインに適したフレームワークです。グリッドがより柔軟になっており、デザインがしやすいです。アプリ、Eメールなどを作るときにも役立ちます。現在Foundation6まで出ており、カスタマイズも可能です。
出典 : Skeleton
小さいプロジェクトならこれがおすすめです。スタンダードなHTMLのスタイルとグリッドしか変更できませんが、実はこれで十分なことも多いです。
出典 : Base
美しいWebサイトを作るのに役立ちます。ベーシックなUIエレメントを作ったり、レスポンジブデザインを作るのに最適な、軽量フレームワークです。
レスポンシブ対応しているWebサイトを並べ比較してみると、モバイルファーストに基づいて作られたものか、ブレイクポイントは最適か、文字は見やすいかなど、気になるポイントが浮き上がってきます。
ここからは優れたレスポンシブWebデザインの実例をご紹介します。
出典 : Bluegg
出典 : Tilde
出典 : Treehouse
出典 : LightHouse
出出典 : Stoli
出典 : P & Co
出典 : Make
出典 : Techstyle
出典 : Ilya Flarin
出典 : REX
出典 : Anchour
クライエントと一体になってブランドを開発する会社です。
Webデザインをレスポンシブにしたからといって、ユーザーの満足度が上がるとは限りません。
特に、コントラストと可読性は、エンジニアが軽視されがちですが、デザインの初期段階から配慮するようにしましょう。
例えば、コンテンツをズームできるピンチズーム機能は、レスポンシブデザインにおいては取り除かれることが一般的です。なぜなら、レスポンシブデザインはスクリーンサイズに合わせて見やすいコンテンツを表示するためのものだからです。
しかし、視覚的に障害のある人や、ピンチズーム機能がどうしても必要なコンテンツもあるかもしれません。これを最終的に決められる開発チームの柔軟さと、ターゲット層をよく理解しているリサーチ力が求められます。
(翻訳:Juri Ando)