エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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AIツールの台頭は、2022年に起きたもっとも印象的な出来事のひとつだと言えるでしょう。たとえAIに興味がなくても、MidjourneyやStable Diffusionを使って作られた作品を目にした人は多いはずです。
今回は、AIがデザイナーの仕事を奪う可能性について解説します。
目次
AIツールで生成された画像はとても印象的ですが、AIツールは画像だけでなくテキストも生成できます。ChatGPTで生成されたテキストは、まるで実際の人間が書いたような精度です。
ChatGPTのようなツールが大々的に宣伝された結果、「人間が文章を書く時代は終わってしまうのか」という議論が巻き起こったのも不思議ではありません。
AIは私たちの予想よりも早く、デザインワークフローに進出してきています。AIはそのうち、アイデア出しやデザインだけでなく、デザインされたソリューションのプレゼンまでするようになるかもしれません。
「AIツールが人間のデザイナーに取って代わる日は近いのか?」その答えは、イエスでもあり、ノーでもあります。
2022年から市場は世界的な大打撃を受け、一気に不況へと突入しました。2020年と2021年にテック分野が目覚ましい成長を遂げたあと、Facebook、Amazon、Googleなどの巨大テック企業が経費削減に乗り出し、大規模なレイオフが発生したのです。
「それとAI搭載ツールがどう関係があるの?」と思うかもしれません。しかし、AIツールは企業の経費削減に貢献するのです。
UIをデザインする人(UIデザイナー)、コピーを書く人(UXライター)、イラストを描く人(イラストレーター)を雇うかわりに、企業はわずかな費用で仕事をしてくれるAIツールを「雇用」することになるかもしれません。
「デザインはアートか?」という問いは、デザインの分野でよく議論されているトピックのひとつです。AIツールは、この問いに明確な答えを与えてくれました。
デザインは芸術作品ではありません。課題解決の手段です。企業はより高いROI(投資収益率)を得たいと考え、課題解決に役立つAIツールはデザイナーに取って代わる可能性を秘めています。
そのためデザイナーの役割は、クリエイターからキュレーターへと変貌を遂げるかもしれません。そうなるのは、人びとのクリエイティビティが低下するからではなく、企業の優先順位が変わるからです。
AIはデザインのパートナーになり、AIと人間は協力するようになります。そして、デザインプロセスは多かれ少なかれAIによって自動化されるはずです。企業はAIエンジンのクエリ(プロンプト)を策定するのが得意な人を採用し、AIが作ったものを微調整できるようにします。
AIとの共創は、次なるデザインの大きな流れになるのではないでしょうか。
レイオフの影響を受けないデザイナーは、ジェネラリストの役割を担うことになり、新しい現実に適応しなければいけません。製品戦略、UIデザイン、ユーザビリティテストを担当できるようなデザインのジェネラリストは、デザイン分野でもっとも需要の高い役割になるはずです。
ジェネラリストには、多くの仕事をスピーディーかつミスなくこなすことが期待されます。AIツールを使わなければ、こうした成果を上げることは不可能でしょう。
しかし裏を返せば、若手デザイナーのあいだでは競争の激化が予想されます。そしてデザイナーとしての第一歩を踏み出す人たちにとって、最初の仕事を見つけるハードルが上がるのではないかと思われます。
ポジティブな面もあります。AIを搭載したツールによって、探索やアイデア出しをより効率的に行えるはずです。たとえば、AIツールは従来のムードボードにとってかわり、複数のバリエーションを生成できるようになるかもしれません。先述の通りデザイナーは、AIによって生み出されたものを微調整する役割になるはずです。
どんな新しい技術も、人間の仕事や生活をすこしでも楽にすることを目的としています。そして、人間が新しい技術を生み出すと、社会に影響を与えて、私たちの生活や仕事の方法を変えていきます。
AIも例外ではありません。AIは現代のデザイナーにかわって未来のデザイナーを生み出すでしょう。そして未来のデザイナーのパートナーになり、日々進化するビジネスのニーズに応え、よりスピーディーに製品を生み出すサポートをしてくれるはずです。
(執筆:Nick Babich 翻訳:Nakajima Asuka 編集:少年B 提供元:UX Planet)
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