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クライアントに「直営業」して案件を獲得するためのコツ

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フリーランスにとって、欠かすことのできない「営業」。しかし、「自分は営業が得意です!」というフリーランスは、あまり多くないように思います。

とくに直営業(企業に直接営業すること)は気を付けるべきポイントも多く、難しいと感じている方も多いでしょう。どのような準備をしていけばいいのか、イメージできない方もいるかもしれません。

そこで今回は、フリーランス8年目の筆者が本気で営業を成功させるために実施したことをまとめました。

しろ
しろ

企業でシステムエンジニアとして5年間働いた後に独立。個人事業主のライター兼ディレクターとして、現在は8年目に突入。スプラトゥーン3が好き。(X:@siro3460

直営業は怖くはないが、準備しないといろいろ詰む

いきなり怖がらせてしまうかもしれませんが、直営業では準備をしていないと詰むこともあるので注意が必要です。準備不足だと「交渉すべき内容」や「確認すべきポイント」などがわからないまま、仕事を引き受けてしまうことがあるからです。

例えばこのようなケースです。

  • 依頼内容がふわっとしていて、契約後に想定以上の仕事を依頼される
  • 前月までの連絡で契約を解除できるような、不安定な契約を強いられる
  • そもそも契約書が無く、急に仕事の依頼が途絶えてしまう
  • 経験が浅く、低価格で依頼されたことに気づかず受けてしまう

ちなみに筆者は契約をしないまま仕事を受けてしまい、その後、報酬が支払われずに苦労した経験があります。最終的には支払われましたが、こういった問題が起こったときも直営業の場合は自分で何とかしなきゃいけません。

とくに費用感については、自分を安売りしすぎないようにしましょう。なぜなら一度決まった価格で仕事を受けてしまうと、その後値上げすることが難しいからです。必ず相場価格を調べ、自分のスキルや経験をベースにしつつ、時給換算しても納得のいく単価にしましょう。

また、初めて契約をする場合は、不当な扱いを受けていないか客観的な視点でチェックしてもらうのも効果的です。弁護士にリーガルチェックを依頼してみるといいでしょう。

直営業の種類とその違い

一口に営業といっても、いろいろな種類があります。ここでは、2つに分けて営業の種類を紹介します。

  • アウトバウンド営業
  • インバウンド営業

アウトバウンド営業

「アウトバウンド営業」とは、いわゆる「自分からガンガン問い合わせをして営業をかけていくスタイル」のことです。たとえば、このような方法が考えられます。

  • 営業リストを作成してメールで営業する
  • お仕事マッチングサービスを活用して営業する

自分が得意とするジャンルや業種などを絞り、営業先をリサーチしたうえで、メールなどを使って営業します。

筆者がSEO記事の執筆案件を探したときは、「BtoB向けのSaaS企業のメディア」にターゲットを絞り、事前に30社~50社ぐらいのメディアを整理したうえで営業をかけました。

「業種 システム おすすめ(営業 システム おすすめなど)」などで検索し、メディアを調べてリストアップする

「得意ジャンルか」「直近で記事が更新されているか」などで優先度をつける

優先度の高いメディアと同じジャンルで営業用の記事を作る

メールで問い合わせをして営業する

これは受注確度の高そうな案件に優先度をつけ、狙い撃ちして営業をかける例です。ここまでの準備をせずとも、営業用のポートフォリオさえあれば、ガンガン数を打って営業していく方法もあります。

もし提案メールを作ったことがない方は、以下の記事が参考になるので、ぜひ読んでみてください。

インバウンド営業

アウトバウンド営業が「攻め」の営業なら、インバウンド営業は「待ち(守り)」の営業です。何らかの方法で自分を知ってもらい、相談を受ける形で仕事獲得につなげます。

相手から相談をしてもらう形で営業を行うため、

  • 自分が何者でどんなことができる人なのか
  • 信用して仕事を依頼できそうか

などがわかる情報を普段から発信していくことが重要です。

筆者の場合はX(旧Twitter)やオンラインコミュニティなどで

  • SaaS企業のオウンドメディアの記事制作に携わっていること
  • AIなどが好きで普段から積極的に触っていること

などを発信し、仕事獲得につなげてきました。

「自分のことを既に知っている人」から相談が来るため、営業の成功率が格段に上がります。準備に時間はかかりますが、長期的に見れば安定的な仕事獲得につながりやすいのでおすすめです。

クライアントと出会うために実施したこと

次は、筆者がクライアントと出会うために実施したことを3つ紹介します。それぞれ重要な点も交えて紹介していきますね。

1. 自分のスキルを棚卸ししてどんな仕事をしたいか整理する

まず実施したのは「自分のスキルの棚卸し」と「やりたい仕事の整理」です。このように、Notionやマインドマップなどで整理しました。

  • 自分が得意な仕事や持っているスキルとしては何があるか
  • 今のスキルを組み合わせて別の仕事獲得ができないか
  • 需要の高い仕事を今から獲得できないか
  • 本当に自分がやりたいことは何か

「これが営業の準備につながるの?」と思った方もいるかもしれませんが、じつはとても重要な作業です。なぜなら営業先を探すときも、商談でクライアントと話すときにも、非常に重要な視点だからです。

たとえば「自分がやりたいこと」かつ「自分のスキルを活かせる仕事」がわかれば、営業先の候補を調べやすくなります。また商談時に「何ができるのか」と聞かれたときにも、事前に整理していれば受け答えできます。

自分の得意スキルを武器に、新たな提案ができることもゼロではありません。営業をこれから頑張りたい方は、最初に自分の得意なことや、やりたい仕事を整理してみてください。

2. Xやコミュニティでの発信を強化する

続いて、Xやコミュニティでとにかく自分の得意を発信し、いろんな人と接点を持つことを重視してコミュニケーションを積極的にとりました。なぜなら、誰かもわからない人からの営業(アウトバウンド営業でのメールなど)よりも、知っている人からの営業の方が営業のハードルが下がると思ったからです。

▼Xで実践したこと

  • AIの仕事獲得のため、目につきやすい画像生成AIのツイートを強化
  • AIだけではなく、記事制作やSaaS関連など自分の得意分野のツイートも強化

▼コミュニティで実践したこと

  • AIの画像生成イベントに積極的に参加
  • コミュニティの雑談部屋で積極的にコメント

「親しみやすく、専門性が高い」と思ってもらえるように、楽しみながら積極的に行動した結果、AI講師や生成AIコンサルなどの仕事の相談が来るようになりました。

また、相談を受ける前に「得意なこと」と「費用感」をわかるようにしておくことも効果的です。例えば筆者の場合は、以下のような単価表を用意しました。

正直、お金のことをXで大々的に公開するのは怖かったですが、仕事の話をする以上は必ず話さなければいけないことなので、思い切って公開した形です。いざ公開してみると、費用感のズレでお断りするようなことが減り、スムーズに仕事の話が進んだのでいいことづくめでした。

3. 「誰かのために何かをやる」を意識して行動してみる

Xなどを見ていると、自分よりも優れている人や、すごいスキルを持っている人はたくさんいます。そんななか、自分に仕事を依頼してもらうためには「この人になら仕事を依頼してみたい」と思ってもらうことが重要です。

「この人いいなぁ」と思ってもらうには、普段の行動が鍵となります。当時の筆者は「コミュニティのオーナーと一緒に仕事したいなぁ」と思っていたので、オーナーが喜びそうなことを積極的に実践していました。

  • イベントの企画に参加
  • 困っている人がいれば調べて回答
  • 雑談スレッドなどで積極的に会話

全てをやる必要はありませんが、「まずは目に留まること」「目に留まったら何が得意かわかるように発信すること」「相談しやすい雰囲気を作ること」の3つを意識して行動してみると、相談を受ける機会が増えるはずです。

何をすればいいのか思いつかない方は、オンラインコミュニティにある「質問相談スレッド」や「雑談スレッド」などで困ってそうな人を見つけて、自分で調べて回答してみるのがおすすめです。リサーチ力やスキルアップにもつながりますし、コミュニティにも貢献して仕事の種まきになります。

商談の成功率を上げるために実施したこと

このように、いろいろ行動してみると、徐々に仕事の相談を受ける機会が増えてきます。次に重要となるのは「商談の成功率を上げること」です。

ここでは、筆者が実践したことを3つ紹介します。

1. 事前にクライアントのことを調べる

筆者の場合は「オウンドメディア(SEO)のディレクションの相談」が多かったこともあり、以下のような準備をしていました。

  • 公式サイトを見てクライアントのサービスや業種をチェック
  • PR Timesなどを確認し、最新のプレスリリースをチェック
  • オウンドメディアの現在の状況を分析し、課題や改善案を整理

前半の2つは、クライアントのサービスや業務理解につなげるためです。

B to B向けのオウンドメディアの記事制作では、クライアントのサービスにつながる記事を制作しないといけません。メディアからクライアントのサービスにつなげるには、業務理解やサービス理解が必要不可欠なので、調べられる限りのことは準備して臨んでいました。

事前にメディアの分析をしていた理由は「提案準備をするため」です。受注してから分析する方もいるかもしれませんが、筆者の場合は商談の時点で整理していました。準備さえしていれば商談中に提案できますし、具体的な提案があればそのまま依頼されることもあります。

2. 費用感がわかる資料を準備しておく

クライアントに「この人に依頼したいな」と思ってもらったタイミングで必要となるのが「費用感がわかる資料」です。筆者の場合は、スプレッドシートで単価表を用意していました。

人によってはGoogleスライドやCanvaなどで、営業資料を作っている方もいます。自分がまとめやすい形かつ、クライアントに見せられる状態であれば何でもいいので、準備しておくことをおすすめします。

3. 商談ではあくまでも「相手のため」ベースで提案する

商談をする以上、何らかの仕事獲得につなげたい気持ちはわかります。しかし、仕事につなげたいからといって、ごり押しして仕事を獲得するようなやり方はおすすめできません。信用を失って依頼されなくなったり、仕事を受注しても上手く成果が出せなかったりすることもあるからです。

あくまでも「クライアントにとって最適な提案をすること」を心掛け、真摯に対応するのがポイントです。

たとえば筆者の場合は「SEO記事制作」の相談を受けたとしても、SEOが適していないと思った場合は「広告」や「SNS」などの別の施策を提案することもあります。結果的に信用してもらいやすくなりますし、仮に別の施策を進めることになっても、時期を置いて相談が来ることもゼロではありません。

お互い気持ちよく仕事できたほうが建設的なやりとりもできるため、商談時は特に気をつけたいところです。

いいクライアントを探すならサービスの活用もおすすめ

ここまで直営業のために実施してきたことを紹介してきましたが、丁寧に準備して営業を進めていくのは時間も労力もかかります。すぐに仕事を探したい方は、サービスに頼るのも1つの手です。

このように、フリーランスのマッチングサービスはいろいろあります。

サービス名 特徴
Workship(ワークシップ) ・時給1500円以上の高単価案件のみ掲載
・リモート案件が80%以上
・週1~、土日のみなど、柔軟な働き方が可能
CrowdWorks(クラウドワークス) ・国内シェア、取引額、ユーザー数No.1
・案件数は約300万件
・仕事の種類は200種類以上
SOKUDAN(ソクダン) ・仲介手数料ゼロ
・案件探しから商談まで最短1日
・発注者と直接のコミュニケーションが可能

今すぐサービスに登録して案件を探したいという方は、以下のボタンから無料登録のうえ、案件を探してみてはいかがでしょうか。

まとめ

直営業に取り組む前は「編集部や紹介経由で仕事を受けていれば生きていける」と思っていましたが、実際に営業をしてみて考え方が変わりました。

契約内容を入念にチェックする必要があったり、営業のためには種まきが必要だったり……。大変なことも多いですが、いいこともたくさんあります。とくに収入面に関しては、直営業の比重を増やしたほうが上がる可能性は高いです。

その理由は、仲介する企業などがいないためその分の費用が上乗せされるからです。リスクもゼロではありませんが、安定的な収入を実現する上でも直営業はとても効果的だと感じています。

収入があがればスキルアップに時間を費やせるようになり、より安定した働き方を実現できる可能性が高まります。少しずつでいいので、ぜひ直営業を進めてみてください。

(執筆:しろ 編集:少年B)

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