【社労士解説】ジョブ型雇用時代におけるフリーランスの生存戦略とは?
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AI(人工知能)の活用は、マーケティングにおいてメインストリームとなりつつあります。AIを用いたマーケティングは、現在までに想像をはるかに超えるレベルに達しています。
さまざまな業界の100人のシニアマーケターへの調査によれば、AIをマーケティングに導入している、または導入に向けた検討を進めている会社は55%にも上るそうです。
当然、この避けがたいAI技術の波は、会社の運営方法にも大きな変化をもたらています。つまり、より効率的なデジタルマーケティングを目指し、データドリブンなアプローチを採用しようとする会社が増えています。
しかし、AIがマーケティングにもたらす変化をよく理解していない人は多いです。導入を進める企業がいる一方で、依然として多くの会社やマーケターはAI導入のメリットについて無知であり、AIを使える・使えないでの企業間格差は広がってきています。
この記事では、マーケティング業界の変化を理解していただくため、AIがマーケティングにどれほどのインパクトをもたらすのかお伝えします。そしてマーケターたちがAIと共存するには、これから何をしなければならないのかも併せて提示します。
マーケティング分野へのAI活用と聞いて、多くの人はビッグデータ解析・処理などを思い浮かべるでしょう。これらは比較的新しい技術ですが、マーケティングに確かな影響をもたらしています。
また多くの業界人は、この情報飽和状態にある世界においてビジネス成長に一番ポテンシャルを持つのは、AIの超人間的なコミュニケーション能力であると思っています。
たとえばトーマス・パワー氏(AI技術の有名なインフルエンサー)は、以下のように示唆しています。
メッセージは厳選され、慎重にタイミングを合わせる必要があります。これは人間ではなく、機械にしかできない作業です。
さて、よく言われるのが、「人間のマーケターの仕事は2025年にはなくなってしまう」という話。2025年までに絶滅する、という話は少し大げさかもしれませんが、業界で進行する変化のスピードからすれば、ありえない話ではないでしょう。
現在、すでにマーケティングの脱人間化は進行していますが、とはいえマーケターの仕事がなくなっているわけではありません。HubSpotやHootSuiteといったマーケティング自動化ツールによって、大勢の顧客に対して個別にコミュニケーションがとれるようになりました。しかし、これらは時間のかかるタスクを短くし、人間の仕事を手助けしていくれるものです。人間の仕事をまるごと取って代わるようなものでありません。
一方で、このようなタイプのサービス(マーケターの日々の仕事を効率化するサービス)ではなく、人間のマーケターに不可能なことをAIは実現するようになるのでしょうか? マーケターは、AIによって完全に代替可能なのでしょうか? 言い換えれば、将来的に人間のマーケターは必要なくなるのでしょうか?
我々がインタビューした100人のマーケティングリーダーのうち35%が、現在あるマーケティングの仕事を2025年までに代替しているだろうと回答しました。しかし、過半数は技術進化がマーケターから完全に仕事を奪うとは考えていません。強力なAIを導入した結果、マーケターがその助けを借りてともに効率よく働くということを求めているようです。AIによってどの程度の変化がもたらされるにしても、AIと共に働くマーケターが必要であることには変わりないのです。
興味深いことに、我々の調査では、マーケティングにAIを積極的に取り入れている(または取り入れようとしている)会社は55%で、AIの拡大する影響力に無関心な(またはそれを無視することを選んだ)会社は45%と、ほぼ半々に分かれました
技術が進歩するにつれ、これらの派閥たちがどう競争してまとまっていくか、AI主導モデルが従来の設備・環境とどう競合していくかは興味深く見守っていきたいと思います。
ビッグデータに関していえば、AIベースのモデルが世界の頂点にたつことは自明でしょう。どの業種においても、データドリブンなマーケティングはビジネスにより良い結果をもたらしています。このAIモデルの優位性が浸透していけば、人間のマーケターはAIとビッグデータ処理と協働し、それらを最大限に活かす役割を担うようになるでしょう。
AIとビックデータの力を借りるとはいえ、マーケターの役割は重大であり軽視すべきものではありません。人間によるバイアスのかからないインプットや、AIやビックデータの管理、マーケティング戦略を熟知しデータをビジネスに転換できるクリエイティブ担当者との共同は不可欠です。ビッグデータから得られる知見はとても抽象的なものなので、人間の管理や具体的なものへのアウトプットなしには、AIは簡単に間違った方向性をとってしまうのです。
人間のマーケターにとって重要なのは、AIを活用することは新しいスキルを獲得できる可能性もあるということです。マーケターとAIの完璧なバランスを見つけられたら、莫大な収穫を得られる可能性が眠っているのです。
データに基づいたマーケティングがますます主流になりつつある現代において、多くの企業は競争力を保つためにAIに投資しています。我々が実施したインタビューでは、AIの可能性は「マーケティング・コミュニケーションのパーソナライズ(29%)」と「データ分析(22%)」にあると回答されています。
データには顧客についての知見を得られる無限のポテンシャルがあります。この可能性を解き放つことは、全てのビジネスを新たな軌道に乗せスピードアップさせるための燃料になります。とはいえ、それを実行することは簡単ではありません。
まずは、AI導入のために実際にお金が投じられているエリアの調査結果を見てみましょう。
繰り返しになりますが、多くの企業は未だAIに全く投資を行っていません。そして、AI投資を行っている企業の中でも、抜きんでたトップランナーとなっている企業もまだありません。
AIのマーケティングへの導入がまだ萌芽期にあるため、企業はとりあえず優位に立つためAIを試している、という状況です。そのため、成功のための公式は誰も知りません。
もう一歩先に行くために、企業はAIの導入する利益がより大きい事業領域がどこかを考える必要があります。また、それらを運用する際に不可欠な人間による仕事も考慮すべきでしょう。
AIが進歩するにつれて、マーケターはAIとの共存は避けられないようになるでしょう。その中でも、自社ビジネスに成長をもたらすようなAIの使い方をマスターすることが、企業とマーケティングチームにとって中心的な課題になるはずです。
インタビューの結果から、マーケターを雇用する際に見るべきスキルがわかってきました。回答で上位に来たのは次のようなスキルです。
AIが進歩していくにつれて、マーケターとAIの関係性によって産業の未来は決まっていくようになるでしょう。AIは確実に、マーケターの仕事の一部を代替していきます。我々は、AIより人間の方が優れている分野がどこであるかを探し、マーケターがさらにスキルを磨ける領域を提案していく必要があるでしょう。
AIはマーケティングを一夜のうちに変えてしまうものではありません。ほとんどの人がその効果に気づいていないだけで、これまでも、そしてこれからも、AIはマーケティングの一部を担ってきました。
それでもなお、AIの進歩は産業に重大な変化をもたらし、その流れはこれからも進行ていきます。データドリブンなアプローチが主流になりつつある中でこの変化を無視してしまうと、あなたは達成したい目標よりずっと後ろに置いていかれることになるでしょう。
詳細を知りたい方は、今回のリサーチの完全版報告書をご覧ください。100人のシニアマーケターに、拡大しつつあるAIの役割についてインタビューし、そこから得た知見を分析しています。>>こちらからどうぞ
(著者:Expert commentator 翻訳:Yuko Nakamura)