エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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ツイッター、ラコステ、ジャガー、フェラーリ……。数多くの有名ブランドが採用している、動物をモチーフにしたロゴマーク。
ブランディングにおいてもっとも重要な要素であるといっても過言ではないロゴマークに、なぜ動物が使われているのでしょうか。そしてロゴのモチーフとして動物を取り入れる際には、どのようなことに注意するべきなのでしょうか。
今回はブランドのロゴマークに動物を使ってみたい方に向けて、動物ロゴデザインのアイデアとガイドラインを解説します。ブランドロゴに動物を取り入れる意義や、動物ロゴを制作する際に気をつけるべきこと(デザイン・フォント・色etc…)を確認し、実際の成功例からアイデアをふくらませてみましょう。
まずは動物ロゴとブランドデザインの基礎を学んでおきましょう。
組織のアイデンティティを表現するのがブランディングの主な役割です。
ブランドのデザインを作る際に気をつけるべきなのが、消費者が即座に認識できるようなデザインを作ること。パッケージから広告まで、消費者が一目で同じ企業のものであると認識できるように印象を統一することが重要です。レターヘッドからWebのバナー広告まで、計画的にデザインしなければいけません。
先述したように、ロゴマークはブランディングにおいてもっとも重要な要素のうちのひとつです。企業はパッケージから広告まで、さまざまなものにロゴマークを取り入れることができます。優れたロゴマークを一度作ってしまえば、ブランディングにおいて永続的に役立ってくれるでしょう。
そんなロゴデザインのモチーフとしておすすめしたいのが、今回取り上げる動物です。動物のロゴマークの歴史は古く、長いあいだ数多くの企業ブランディングに取り入れられてきました。
中世の時代では、動物を紋章に用いることによって、勇敢さや力などを象徴しました。また古代エジプトにおいても、動物は神のシンボルとして用いられています。さまざまな時代や国において、動物はシンボルとして取り入れられてきたのです。動物ロゴを使えば、シンプルなデザインの中に多くの意味を込められます。
動物には象徴的な意味があるため、使用する動物を見た目だけで判断するのは避けましょう。たとえばブタや犬などのモチーフは、国や文化によっていい意味にも悪い意味にもなり得ます。
一方で、歴史の流れとともに世界中で共通の意味を持つようになった動物もいます。馬はそのひとつです。
重要なのは、ターゲットとなる消費者が、ロゴマークに採用する動物に対してどのような印象を持っているのかを知ることです。詳しくは後述します。
実際に動物を選ぶにあたって、まずブランドのアイデンティティを見直してみましょう。たとえば栄養補助食品を販売したいのであれば、強さや健康を象徴するような動物を選ぶのが無難です。ゾウやトラ、クマのような力強い動物がおすすめ。一方でネズミは避けたほうがよいでしょう。
動物ロゴはブランドのメタファーです。馬は権威やスピード、白鳥はエレガンス、フクロウは知恵、キツネは知性。それぞれが異なる意味を持っています。
こうした基本的な知識を身につけた上で、ターゲットとなる消費者を調査しましょう。また、もし製品の名前や歴史に関係する動物がいる場合は大いに活用しましょう。
ロゴマークはブランドのシンボルであり、幅広い用途に対応できなければいけません。事業の内容にもよりますが、ロゴマークの動物をマスコットにするという可能性もあります。マスコットといってもアニメーションから着ぐるみまでさまざまですが、たとえばエレガントな白鳥のロゴマークをモチーフとして採用する場合、着ぐるみにするのには不向きだということを念頭に置かなければいけません。
ブランディングキャンペーンをする可能性がある場合、ぬいぐるみやおもちゃなどについても考えておく必要があります。こうした用途に向いている動物もいれば、そうでない動物もいます。アリよりも犬のほうが、こうした用途には向いているでしょう。
ロゴマークにする動物が決まったら、次はデザインについて考えてみましょう。ひとことに動物ロゴといっても、コミカルなものから写実的なものまでさまざまなスタイルの選択肢があります。どのようなスタイルのデザインにするかは、ロゴマークによって何をあらわしたいのかをよく考えて決めましょう。
ファミリー層に向けてシリアルを販売しているなら、コミカルなロゴマークが向いているはずです。または女性に向けてヘルシーなヨーグルトを販売しているのであれば、エレガントなスケッチのモチーフのほうが適しているかもしれません。動物そのものと同じように、スタイルも消費者の印象を左右します。
動物ロゴはテキストなしでも消費者にイメージを伝えられますが、テキストもデザインにおける重要な要素であることには変わりはありません。フォントのタイプフェイスに気を配ることを忘れないようにしましょう。
たとえば、シリアルのマスコットにコミカルな犬のデザインを採用する場合は、遊び心のあるタイプフェイスが向いています。エネルギードリンクにトラのデザインを使うなら、タイプフェイスもアグレッシブなものが似合うはずです。もちろん、あえて動物ロゴの印象とは違うものを使う例もありますが、そのような場合は消費者に与える印象について慎重に考えましょう。
どんなタイプフェイスを採用するかにかかわらず、ブランド名は読みやすくなければいけません。遠くからでも、消費者がブランド名やモットーなどの情報をきちんと読めるように気を配りましょう。
またフォントのタイプフェイスと同様に、カラーも重要です。動物そのものと同じく、色は多くの意味を象徴します。赤は情熱的な印象を、青は落ち着いた印象を与え、緑は自然を連想させます。
どんな色にするか迷ったら、さまざまな色を試してみましょう。異なる色を組み合わせる場合は、組み合わせにも注意が必要です。デザイン・フォント・色のすべてが調和しているかどうかを確かめながら慎重に進めましょう。色とデザインの組み合わせによっては、人を不快にさせかねません。
動物ロゴを使って成功している会社は数多く存在しています。そして、その大半は動物そのものと事業内容に関連性をもちません。このような企業は、動物をロゴマークに使うことによって消費者にブランドのイメージを伝えているのです。
ここからは、動物ロゴを採用している有名な会社の例を実際に見ていきましょう。
まずはじめに取り上げるのは、『Ferrari(フェラーリ)』のエレガントな馬をモチーフとしたロゴマークです。スポーツカーにこのロゴマークがついていれば、見る人はすぐにそれがラグジュアリーで性能の高い車だと認識するでしょう。
ロゴマーク自体は非常にシンプルです。黄色い背景の上に配置された黒い跳ね馬は、1918年に亡くなった第一次世界大戦の国民的英雄であるフランシスコ・バラッカの母、ポーリーナ・バラッカに由来しています。フェラーリ創業時の重要人物の一人であるエンツォ・フェラーリに、レースカーに跳ね馬のシンボルを使うべきだと助言したのがポーリーナでした。
それ以来、この跳ね馬のロゴマークはフェラーリがもつブランドイメージの象徴として用いられ続けているのです。
次に取り上げるのはイギリスの高級車ブランド、『JAGUAR(ジャガー)』です。ジャガーは洗練されたスタイルで知られている、国際的に人気の高いブランド。そんなジャガーも、会社名と同じ「ジャガー」をモチーフとした動物ロゴを使っています。
このジャガーのロゴマークがはじめて使用されたのは1945年。優美さ、パワー、そして野心というブランドのコアバリューを伝えることを目的としてデザインされました。
ジャガーの顔を正面から描いた新しいエンブレムも最近登場しました。今のところは、より古くから使われているこの横向きのエンブレムと並行して使われているようです。
フェラーリのライバルといわれることが多い『LAMBORGHINI(ランボルギーニ)』のロゴマークは、パワー、スピード、男らしさなどをあらわす雄牛をモチーフとしたデザインです。黒い背景に浮き上がるような黄金の雄牛のエンブレムは、フェラーリの馬と多くの類似点があります。
ロゴマークが雄牛になった理由は二つあるといわれています。ひとつは創業者のフェルッチオ・ランボルギーニが牡牛座だったこと。そしてもうひとつは、彼がスペインの闘牛のファンだったことです。また、ライバルのフェラーリの「馬」に対抗して「牛」のモチーフを選んだという説もあります。
映画の制作・供給で有名な『Metro Goldwyn Mayer(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)』のライオンは、多くの人にとって見覚えがあるはず。1924年に初めてライオンが用いられましたが、実は現在アイコンとなっているライオンは1957年にリニューアルされたものです。
ラスベガスにあるカジノのメインエントランスにも鎮座しているこのライオンがあらわすのは、パワーと高潔さ。映画のはじめに登場する吠え声をあげるライオンは、今日も観客に鮮烈な印象を与えています。
『Animal Planet(アニマルプラネット)』はディスカバリーチャンネルが所有する、動物について楽しみながら学べる番組です。動物や環境保護の活動もおこなっています。
1996年にスタートしてから2008年まで、アニマルプラネットは尊厳、忠誠心、強さなどをあらわすゾウをモチーフとしたロゴマークを採用していました。2008年にロゴマークが変更されましたが、ゾウのロゴマークはとても人気が高く、12年間アニマルプラネットを象徴するものとして支えました。
世界中の自然を保護するために活動している組織である『WWF(世界自然保護基金)』は、1966年の設立以来、「チチ」という名のパンダをモチーフとしたロゴマークを採用しています。当時「チチ」は西半球に住む唯一のパンダでした。
小さな子供からお年寄りまで、パンダは絶滅の危機にさらされており、助けを必要としていることは誰もが知っています。そしてパンダはユニークな模様とかわいらしさで人びとの目をひきます。この二点において、自然保護のための組織であるWWFがパンダをロゴマークに採用したのはとても理にかなっているでしょう。
シンプルなモノクロのロゴマークは覚えやすく、さまざまな場面で活用できます。長い歴史の中で多少デザインの変更はありましたが、過去のデザインのいずれも1966年当時のものに準拠しています。
『Nestlé(ネスレ)』はアンリ・ネストルによって1866年に設立された、世界最大の食品・飲料会社。ロゴマークに鳥のモチーフが採用されたのは、1875年のことです。
一番はじめに使われていたロゴマークは紋章のようなデザインで、動物は登場しませんでした。しかしその後、思いやり、安全、そして居心地のよさをあらわす鳥の親子を加えたデザインに刷新されました。
『LACOSTE(ラコステ)』は1933年にフランスで設立された、衣料品、香水、靴のブランドです。ポロシャツ、革製品、スポーツウェアなど、ラコステの製品にはすべてワニをモチーフとしたロゴマークがついています。
このロゴマークは、テニスプレーヤーだったルネ・ラコステのエピソードに由来しています。彼は会社を設立する10年前、試合に際して他のテニスプレーヤーとワニ革のスーツケースについて賭けをしました。試合に勝ったらスーツケースを贈ってほしいと申し出たのです。
結局、彼は負けてしまいましたが、この賭けの話を聞いたジャーナリストが記事で「彼の戦いはワニのようだった」と書きました。これをきっかけにワニは彼のシンボルになり、会社にもワニのロゴマークを使うことになったのです。
最近では、ワニのロゴマークを絶滅の危機に瀕した動物に置き換えた限定版のポロシャツを販売して、収益をその保護に当てるというチャリティ活動もおこなっています。
『Twitter(ツイッター)』は2006年の創業当時から青い鳥をモチーフとしたロゴマークを使用しており、現在のロゴマークは2010年にアップデートされたものです。このあまりにも有名な青い鳥のロゴマークを見れば、一目でそれがツイッターのロゴマークであると認識できるはずです。そしてWeb上で小さなロゴマークをクリックすれば、WebページをTwitterでシェアできるということも広く認識されています。
Twitterの例からもわかるように、優れたロゴマークに複雑なデザインは必要ありません。むしろ、シンプルなロゴマークは強みになるのです。
ここからは動物ロゴをブランドデザインに取り入れる際に気をつけるべき、「地域・文化によるイメージの違い」をご紹介します。
ライオンが勇気を表現し、白鳥が優雅さを象徴する、といった文化をこえた普遍的なイメージは、グローバル化の賜物です。しかし地域や文化によっては、同じ動物でも異なるイメージで捉えられることがしばしばあります。
斬新なアイデアのヒントにするためにも、ケルトと中国というまったく異なる二つの文化における動物のイメージを探ってみましょう。
ケルトの文化において、ヘビは危険や「欺瞞」の象徴ではなく、「繁殖力」「再生」「治癒」などをあらわします。川と海のつながりや、天と地のつながりのシンボルでもあります。
また、ヘビはあの世からの守護者であり、神の仲間であるとされています。ヘビは脱皮をするので「人生のサイクルの象徴」としても捉えられていました。
そのほかにも、ケルトにはウロボロスと呼ばれる、自分自身の尾を噛んだヘビのイメージが存在します。自分を食べているようなその姿は、「地球のエネルギーと無限の象徴」です。世界の終わりと同時に再生も意味しています。
ケルトの貴族は、しばしば馬を「戦闘のシンボル」として用いてきました。くわえて馬は「活力」「スピード」「美しさ」「多産」の象徴として、神の仲間であるとみなされていたのです。また「癒し」「若返り」「発展」「動きのある人生」の象徴でもあります。
また、悪夢をあらわす「ナイトメア」という単語の「メア」は、メスの馬をあらわす「メア」という単語に由来しています。ケルトの文化では、女神であるメアやエポナの使者である馬によって「人びとに悪夢がもたらされる」と考えられているのです。
馬は土地と密接に関係しているためケルトにおいては崇拝の対象となっていましたが、同時に生贄にされることもありました。ヨーロッパ全土のさまざまな場所で、ケルト人がのこした馬の大きな彫刻が見つかっています。
ケルトの神話では、鹿は世界でもっとも古い生物であると考えられています。狩猟や自然の神であるケルヌンノスや、森林の神であるフリダイス、サーバとも関連があるとされています。
鹿は「豊かさ」「多産」「再生」の象徴です。鹿のツノはしばしば「木のイメージ」と結びつけられ、穀物の種まきや収穫に関する式典に用いられました。
またケルトのサガや詩、伝承に頻繁に登場する白い鹿は、彼らの文化においてとても重要な意味を持っています。白い鹿は「異世界からの使者」であると考えられており、物語の中で登場人物の人生に大きな変化があるときにあらわれます。
犬もケルトにおいて重要な存在です。スコットランドとアイルランドの両方で、神聖なものであるとされています。忠実に主人を守る犬は、「忠誠」「献身」「ゆるぎない信仰」のシンボルです。
オオカミは「学び」「深い洞察」の象徴です。またオオカミの危険さから「強さ」「獰猛さ」「争い」をも象徴していたと考えられています。
カラスは戦場で大量の使者が出たときなどに目撃されていたため、「死」の象徴として捉えられていました。また、ケルトの僧侶が占いに大型のカラスを使っていたとも考えられています。
一方で、戦場にあらわれるカラスについては、神の化身であるともされていました。
ワシは今日多くの人が抱いているイメージと同じく、「高潔さ」の象徴でした。ただし、それと同時に「死」の象徴でもあります。
ケルト人にとってクジャクは「純粋さ」の象徴でした。
ツルは「欺瞞に対する罰」を象徴し、「英雄」や「神の化身」であると考えられていました。そのため、シンボルとして頻繁に用いられていました。
サギはツルに似ていますが、ケルトにおいては異なる意味を持っています。その生態から「愛情」「献身」のシンボルとしてしばしば結婚式などで用いられました。
ツグミの一種であるクビワツグミは「庇護者」のシンボルとして捉えられていました。体が小さいにもかかわらず、群れや自分自身を守る本能がとても強いことに由来しています。
サケは一生のうちで川と海をまたいで長い旅をすることから、「知識」のシンボルとして用いられていました。また「感慨」「聖なる古代の謎」とも結びつけて捉えられていました。
花から花へとびまわる蝶は、「(特に若者同士の)愛」「幸せな生活」の象徴です。また、「恋人同士の絆」のシンボルとして伝説の中にしばしば登場します。陰と陽では陽の象徴です。
カニは「繁栄」「ステータス」の象徴です。これは、カニの殻をあらわす「甲」という漢字が、中国の官僚試験である科挙の合格者をあらわす単語に使われていることに由来しています。
ツルは日本と同じく「長寿」のシンボルであり、鳥の王子様であると考えられています。いくつかの伝説においては、ツルは死者の魂を天に運ぶための役割を担っていると考えられています。
金魚は「人気」のシンボルです。その名前からもわかるように、富と豊かさをあらわしています。
また、中国の旧正月に登場する金魚とハスの花を持つ子どもの絵は、「富」「調和」を象徴しています。人生に豊かさをもたらすようにという意味を込めて、服やかばんに金魚の刺繍をすることも多くあります。
馬は「仏教への信仰心」「忍耐」「忠誠心」を象徴しています。また、「出世」「強さ」の象徴でもあります。
中国ではカササギは幸せを運んでくると信じられており、「喜び」を象徴します。カササギはエネルギーを定着させると考えられているため、腰を落ち着けたい人にはぴったりのシンボルです。そのようないわれもあり、カササギは子どもや結婚に関する喜びを運んでくると考えられています。
朱雀や鳳凰は「幸運」「チャンス」「富」の象徴です。また、ときに「強さ」「回復力」を象徴することもあります。中国においてはもっとも人気なモチーフの一つです。
雄鶏は「発展への願い」を象徴しています。また、雄鶏の声が悪霊を怖がらせたという伝説から「悪霊を追い払える」とも考えられています。
トラは「尊厳」「どう猛さ」「厳格さ」「勇気」「庇護」を象徴します。陰陽では「陰のエネルギー」の象徴です。人や場所の安全のため、服やインテリアにもしばしば取り入れられます。
また、トラは中国やアジアの一部地域では「富の神」であると考えられています。例えば中国の財神である趙公明は、トラにまたがったシンボルが有名です。
今回は動物ロゴをブランドデザインに取り入れて作るための、アイデアや知識をご紹介しました。
動物ロゴにはさまざまな意味を込めるられます。また人びとの目をひく動物ロゴは、ブランディングの強い味方です。
使う動物やデザインなどを慎重に選びさえすれば、きっとすばらしいロゴを作れるでしょう。
(翻訳:Asuka Nakajima)
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