エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
- ITエンジニア
- 副業
カメラの基礎知識から少し応用したものまで、初心者さん向けに丁寧にご紹介しているこちらのカメラ連載。
前回大変好評いただいた「F値のお話」に続いて、第2回目は「シャッタースピードのお話」をさせていただこうと思います。
目次
まずは「シャッタースピードって何?」というお話からしていきましょう。シャッタースピードとは、簡単に言うとカメラがシャッターを開けている時間のことを指します。
この時間が早ければ早いほど「高速シャッター」と呼ばれ、瞬間的な絵を切る取ることができ、遅ければ遅いほど「スローシャッター」と呼ばれ、水や光など、動きや流れのあるものをドラマチックに表現することができるんです。
記事のアイキャッチにも使われているこの写真。わたし以外のひとたちが、風のように通り過ぎていますよね。これは、スローシャッターで撮影をしたものなんです。スローシャッターの場合は三脚を使いながら撮ると、より効果的に動きのちがいを表現できるので、試してみてください。
こんな風に、カメラを使い始めたばかりの人にとっては、シャッタースピードは、前回ご説明したF値よりも分かりやすい概念かもしれません。
ちなみに高速シャッターにすると、こんな風にふわふわと漂うしゃぼん玉や、背景に降る雪も瞬間的に、カチッととらえることが可能です。
シャッタースピードも、F値と同じく「こうした方が良いよ!」という撮影の明確なルールはありません。その時に切り取りたい雰囲気にあわせて設定がオススメです。ただし、気をつけなければならないことが2つあります。
ひとつ目は、シャッタースピードが遅くなればなるほど、手ブレに注意しなければならないということ。レンズにもよりますが、1/60以上のシャッタースピードを心がけて、なるべく早いシャッタースピードで撮影することで防ぐことができます。
ふたつ目は、蛍光灯など光りが安定していないところで、高速シャッター撮影をすると「フリッカー現象」と呼ばれる光のちらつきが写真への映り込むことです。室内の撮影で写真の色が安定しない時は、この現象が起きている可能性が高いです。
ちなみにこのフリッカー現象が起こると、本来は真っ白なはずのシーツが……
こんな色になってしまいます…! フリッカー現象は、1/80程度で撮るなど、ある程度シャッターを開けておくことで回避することが可能です。
次にシャッタースピードによる、表現の違いを実際にみていきましょう。まずは人の場合。今回は極寒の長野のスキー場でジャンプをしてみました。シャッタースピードを早くすれば、瞬間を切りとることができます。
こんな感じ。高速でシャッターを切った写真です。瞬間が切り取られているのがわかりやすいですね。
そして次は、スローシャッターを切った写真。少し極端な撮影ですが、人がジャンプした軌跡を見ることができます。アイキャッチの現象と一緒ですね。
ファッションの撮影現場や、お祭りの神輿担ぎ、音楽ライブ…など、人の動いている感じをわざと伝えるために、スローシャッターでとらえて表現することは良くあります。
今度は、良く目にする自然物など、変化するものを見てみましょう。今回は、コップの上に雫をたらしてみました。肉眼で見ると表面に現れた渦は確認できませんが、高速シャッターで撮影するとこのとおり。
はっきりと波紋が映し出されているのがわかります。
そしてこちらがスローシャッターで撮影したもの。水の表面が動いた変化の軌跡が写り込んでいます。この他にも滝や、川、星などの動きがあるものも同じようにその流れを写すことができるのが風景撮影におけるスローシャッターの得意技です。
最後は、よく見かける夜の街での車の光の撮影です。
こちらは高速のシャッタースピードで撮影。走っていく車がくっきりとみえますね。
そして対象に、こちらはスローシャッターで撮影したもの。 動く車の光のが、シャッターを長く開けておくことで線のように表現されます。より、写真がドラマチックに演出されています。この写真を見て「あ! あの写真はこうやって撮っていたのか…」と納得した方も多いのではないでしょうか。
カメラを購入したばかりの方は、まずカメラモードを自動(オートモード)にして撮影するのがオススメです。
その後、写真の構図や基本をしっかり身につけた後は、前回の絞りの値(F値)を変えてみたり、今回の様に設定を「TV(シャッター優先モード)」にして、シャッタースピードを変更しながら、次のステップの写真表現にチャレンジしてみるのが良いかと思います。
シャッタースピードの変更は、被写体の動いているスピードを意識しながら、まず慣れるために、色々なスピードで撮影をしてみて、その変化をじっくり観察することが大切です。色々なスピードで撮影して、自分が伝えたい表現を一緒に探していきましょう!
次回は「露出」について、解説していきます。
(執筆:古性のち 編集:Workship MAGAZINE編集部 撮影協力:BrightLogg,inc.)