デザインのスキルアップ法4選|キャリアパスで役立つスキルも紹介
- UI/UXデザイン
- Webデザイン
- フリーランス/個人事業主
デザイナーはスキルアップでキャリアを広げることが可能です。トレンドの変化やツールも進化し続けるため、対応していくための自己研鑽が求められます。しかし、やみくもに資格を取得すればよいわけではありません。正しい方法でのスキルアップが必要です。
効率よくスキルアップを図るには、コツがあります。この記事では、スキルレベル別にスキルアップの方法について解説します。デザインスキルを向上させて、理想のキャリアパスを実現したい方はぜひ参考になさってください。
目次
近年、デザイナーに求められるスキルが高まりつつあります。これまではビジュアルデザインを制作するのがおもな仕事でした。しかし、市場の変化からデザイナーの思考が課題解決にも役立つとしてビジネスにも求められています。
そのため、デザイナーとして活躍し続けるには、幅広いキャリアに対応するためにスキルを磨き続けなければなりません。
AI生成ツールがでてきたことで、デザイナーの仕事もなくなるのでは?と議論されることもあります。さまざまな技術が進化するなかで、どのようなデザイナーでありたいのか知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。
AIはデザイナーの仕事を奪うのか?
Workship MAGAZINE
具体的にどのようなスキルを身につければよいのか、ここでは職種別でデザイナーに求められるスキルについて解説します。各職種に必要なスキルを知ることで、自分の目指すキャリアに向けて何を習得したらよいのかがわかります。
アシスタントデザイナーは、デザインの現場でも経験が浅いデザイナーを指します。指示通りにデザインを作成する段階です。そのため、この段階ではデザインソフトやツールの基本的な操作をもとに、与えられた指示をしっかりこなすスキルが求められます。
スキルアップを目指すには、良質なデザインの模写をくり返し、自主制作に励むなど手を動かして習得することが大切です。
<必要なスキル>
<スキルアップの方法>
DTPデザイナーは、印刷物や広告媒体などのレイアウトが主な仕事です。デザインソフトの基本操作ができたうえで、オリジナルのデザインの作成スキルが求められます。同じ要素でもフォントや配色を変えて複数のパターンを制作するのです。
スキルアップを目指すには、デザインの引き出しを増やすために、レイアウトやフォント選定などの知識を深めることが大切です。
<必要なスキル>
<スキルアップの方法>
デザイナーとして活躍するには、与えられた要素をターゲットに向けて伝えられるデザインを作るためのスキルが必要です。フォントや配色の選択、デザインの意図を言葉で説明できるスキルも求められます。
与えられた要素をそのまま使用せず、デザインに合うフォントを選ぶことで品質を高めることができるものです。「この要望ならこのフォントが良いだろう」といった判断は、経験から生み出されます。
そのため、スキルを磨くには、案件やポートフォリオなどの制作など実務経験を通じて、スキルを磨いていくことが大切です。
<必要なスキル>
<スキルアップの方法>
ディレクターは、デザインの方向性を決めて、プロジェクトチームを監督するのが仕事です。デザインがなぜ必要とされているのか、課題を理解したうえで最適な解決策を提案するためのスキルが求められます。
スキルアップをするには、マーケティングやライティングなどの知識を身につけることが大切です。
<必要なスキル>
<スキルアップの方法>
Webデザイナーに求められるスキルは以下の記事でも解説しています。
Webデザイナーに求められるスキル一覧|資格と学習方法を紹介
Workship MAGAZINE
デザインスキルを磨くには、実際に手を動かすことが大切です。ここでは、ふだんの仕事や生活のなかで取り入れることができるスキルアップの方法を紹介します。
優れたデザインをトレース(模写)することで、技術的なスキルを磨くことが可能です。くり返すことで、デザインの構造や配色、フォントの選び方などデザインの基礎を学ぶことができます。
とくにバナーデザインは小さく、デザインの4原則が適用されているため、スキルアップににぴったりです。くりかえすことで、自分のスキルとして定着していくでしょう。デザインソフトの基本操作も習得できます。
トレースをするときは、以下の3つのポイントを押さえてください。
実際に手を動かす前に「なぜこのフォントが選ばれているのか」「この配置の意図はなにか」など、じっくり観察し分析することが大切です。
デザインスキルを高めるには、勉強した内容を実際に自分で制作してみることが大切です。クライアントとのヒアリングやスケジュール管理などは、実際に経験してみなければわからないことがあります。
企業専属のデザイナーと違い、フリーランスデザイナーで新しい分野に挑戦するには、クライアントからの信用が必要です。
もし、そうした環境がないときは、自ら架空サイトを制作してアウトプットする方法もあります。これなら誰にも迷惑をかけずに、インプットとアウトプットをくり返すことが可能です。ポートフォリオ制作もアウトプットにおすすめです。
デザインのスキルアップには、客観的なフィードバックを受けることが大切です。第三者に評価してもらうことで、自分では気が付かない課題や改善点を指摘してもらうことができます。新しい視点を知ることで引き出しも増やすことができるでしょう。
フリーランスデザイナーは一人で活動していることもあり、自身のスキルを評価するのが難しいことがあります。客観的な評価を受けるには、メンターを見つけたり、デザイナーがいるコミュニティに参加することで、成長につなげることができます。
デザインをするだけではなく、その意図や理由を言葉で伝えるための言語化能力を磨くこともスキルアップに欠かせません。どんなデザインにも伝えたいことや理由があるものです。
なぜこのデザインを制作したのか、意図を明確に伝えられることでデザイナーとしての信頼性が高まります。意図をわかりやすく伝えられるようになれば、クライアントと認識齟齬が起こりにくくなるメリットも。
スムーズに案件をこなすためにも、言語化スキルを鍛えましょう。言語化スキルに役立つ良書『デザインの言語化』もぜひ読んでみてください。
「なぜこのデザインにしたのか」を言葉で伝えられると、大きな強みとなります。以下の記事では言語化の大切さについて解説していますので、ぜひご覧ください。
ベテランデザイナーほど「デザインの言語化」を大切にする理由
Workship MAGAZINE
多様なスキルが必要ですが、やみくもに取得すればよいわけではありません。自身が理想とするキャリアにどのようなスキルが活かされるのかを把握することが大切です。
ここでは、具体的にデザイナーのキャリアパスに役立つスキルについて解説します。
デザインの意図をわかりやすく伝えるためには、ライティングスキルが欠かせません。とくに広告制作やWebデザインの案件では、キャッチコピーやコンテンツ作成の領域もデザイナーが担当することがあります。デザインのメッセージを表現できれば、キャリアアップにつながるでしょう。
デザイナーとしてクライアントにさまざまな提案ができると、まかせてもらえる仕事の幅も広がります。クライアントの負担を減らせるような提案や改善ができると、継続的な依頼にもつながりやすくなります。
このスキルは上流工程でも欠かせないスキルのため、ディレクターへのキャリアアップや、高単価案件の獲得を目指す方は習得を目指してみてください。
デザイナーは伝えたいことを正しく届けるために、情報を整理するスキルが求められます。
近年、注目を浴びているUIデザインは情報を整理する力を活かせる職種です。また、多くの情報を収集できるスキルがあれば、デザインの引き出しも増やせます。
共感力とはユーザー視点で物事を考える力のことです。UI/UXデザイナーへのキャリアチェンジを考えているなら、必要なスキルです。ユーザーに深く共感することで、訴求力の高いデザインを制作することができます。
共感力を磨けば、クライアントやユーザーの潜在的な課題を見つけることが可能です。その潜在的な課題を解決するためのデザインを制作できれば、デザイナーとしての信頼度も高まり、案件の獲得などにつながることが期待できます。
デザイナーとして働きながら自己研鑽に励むのは、なかなか難しいものです。トレースなど地道な作業に心が折れそうなときもあるはず。ここでは、デザイナーがスキルを磨き続けるためのモチベーションアップにつながるアイデアをいくつか紹介します。
ともに頑張る仲間がいると心強いものです。同じデザイナーやフリーランスがいるコミュニティに参加して、交流を深めましょう。デザイン業界の新しい情報を得たり、お互いに刺激を与え合うことができます。
コミュニティによって特徴があり、オフラインイベントが豊富なところもあります。オンラインでのコミュニケーションを求めているなら『Workship LAB』がおすすめです。フリーランスに関する情報やイベント情報、案件情報が得られます。
将来どんなデザイナーになりたいのか、具体的な目標を描くことで、日々の努力に意味が生まれます。最終的な目標の間に、小さな目標をいくつか立てておくと、達成感を得やすくモチベーションを維持しやすくなります。紙に書き出して計画を立ててみてもいいかもしれません。
キャリアごとに求められるスキルは異なるものです。以下の記事で理想のキャリアパスを描くための成功ポイントを解説しています。
Webデザイナーのキャリアパス7選|求められるスキルと成功ポイント
Workship MAGAZINE
デザインスキルを身につけて実際に案件獲得につなげるための方法をご紹介します。
案件を獲得するには、自身のスキルレベルや現在の職種にあわせて戦略的に進めることが大切です。経験が浅い人や未経験分野へ挑戦するなら、クラウドソーシングサービスを活用してもよいでしょう。
現職デザイナーなら、エージェントサービスに登録して業務委託案件を請ける方法もあります。うまくいけば正社員への転換も可能なため、スムーズにキャリアアップへつなげることが可能です。
とにかく実務経験を積むことを重視しましょう。クラウドソーシングで小規模の案件にくり返し挑戦し、実績をつくります。経験が浅い人はバナーデザインやロゴデザインなどの小さな案件からスタートしても良いでしょう。
クライアントとのやり取りや納期管理などを案件を通じて学ぶことが可能です。小規模案件でも実績としてポートフォリオに掲載できます。
デザイナーとして案件を獲得するには、ポートフォリオが欠かせません。実務に活かせるスキルレベルを可視化したものなので、案件獲得において最大の武器となります。
しっかりアピールできるように、ポートフォリオの内容を充実させることが大切です。とくにどのような課題を解決したのか、デザインの意図や制作ツールを明確に記載すると説得力が増します。
デザイナーはスキルアップを続けることで、理想のキャリアパスを叶えることができます。実現するために必要なスキルを身につけていきましょう。フリーランスデザイナーはフィードバックをもらえる環境が少ないため、モチベーションも維持しにくいかもしれません。そんなときは、コミュニティへ参加してみるのもおすすめです。
磨いたスキルを活かすなら、フリーランスデザイナー専門のエージェントサービス『クロスデザイナー』へご登録ください。『Workship』でもデザイン案件に参画可能です。
▲出典:Workship
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(執筆:吉永 ゆくら 編集:猫宮しろ)