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“編集者”という職業に、どんなイメージを持っていますか?
「記事を書く人」「原稿を修正する人」など、文章に関係した仕事内容が浮かぶかもしれません。
しかし、実務で文章に触れている時間は1日に3時間程度です。
実態がわかりづらい編集者ですが、メディアの種類が増えるにつれてその入り口や役割も広がっています。私はクライアントワーク型編集者としてさまざまなWebコンテンツの制作を請け負うという働き方をしていますが、ひとつのメディアの編集部に所属するという方法もあります。
この記事では、「編集者になりたいけれど、詳しい仕事内容は知らない……」という人に向けて、クライアントワークにおける編集者の仕事内容を30ステップに分けて詳しくご紹介します。
<筆者紹介>
ライター事務所、編集プロダクションを経て株式会社GIGに入社。編集者としてクライアントワークを請負いながら、フリーランスとしてさまざまなプロジェクトに携わる。1993年生まれ。
目次
編集者の仕事は、コンテンツの企画制作です。
コンテンツとは、原稿やビジュアルなどの総称。編集者はクライアントやライター、フォトグラファー、デザイナーなどと連携し、コンテンツの制作を進行させます。
具体的には、どのようにして仕事を進めているのでしょうか。あくまで一例にすぎませんが、私の仕事内容を細分化してみることにしました
まず大きな流れとして、以下の7つのフェーズに分けられます。
これらをさらに細かく分けると、およそ30の作業項目に分割できました。おかげでものすごい文量に……。
これから編集者を目指す人は、意外にも幅の広い仕事だということを知っていただく機会になれば嬉しいです。最近編集者になったという人は、ご参考までにぜひじっくり読んでください。
クライアントワークでは、コンテンツを活用する目的をクライアントからヒアリングし、適切な形式をご提案するところからが編集者の仕事です。
編集者の仕事内容は文章の修正だけだと思われがちです。たしかに、大所帯の編集チームでは分業が進んでいることもありますが、私が関わっているクライアントワークのばあいは企画などの上流工程から読者に届けるところまでのあらゆる作業を請け負います。
「それってマーケティングに近いんじゃ…?」と思いますよね。そのとおり。Webマーケティングへの理解は、Web編集者の必須スキルのひとつです。ゴリゴリ計測しろということとではなく、クライアントの最終的なビジネスゴールを把握することで原稿やビジュアルのディレクションをするときの判断基準が明確になります。
編集者はなるべくプロジェクトの初期から関わり、クライアントと対面し続けることで、クライアントのニーズを捉え続けられます。
「編集者もマーケティングを理解している必要がある!」という話を踏まえて、コンテンツを活用する目的の例をご紹介します。
コンテンツで集客をしたいのか、SEOのためにコンテンツを使いたいのか、既存顧客のサポートなどでコンテンツ活用したいのか、要件をヒヤリングします。これらは必要なスキルがまったく異なるので、クライアントの目的によってはお手伝いができないことも……。
これから編集者になろうという人は、志望する編集プロダクションや制作会社がどの領域を得意としているのか知ったうえで入社するとミスマッチを防げると思います。
一口にコンテンツといえど、その切り口はさまざま。思いついたものを並べただけでも16種類ありました。
さらにこれらのコンテンツを掲載する場所も、多様化しています。
目的から逆算し、どのようなものを作り、どうやって読者に届けるのかという方向性を、提案の段階で決めましょう。
打ち合わせで要件をヒアリングしたら、制作にかかる金額を見積る工程に進みます。クライアントの予算や作りたいものに合わせて作業内容を決め、金額を算出します。
お見積書作成のポイントは、作業項目や納期、文字量、納品形式などの細かい部分までを記入することです。
「1本いくら」「○字でいくら」という表記では、仕事内容が正しく伝わらず、クライアントには「高いな……」という印象を持たれてしまいます。それを回避するためには、金額の内訳をなるべく細かく記入することが大切。作業項目には次のようなものがあります。
お見積書を送る前に、締め切りや修正回数などのお約束ごとをクライアントとすり合わせます。
締め切りが決まっていない案件では、急なスケジュールでの納品が求められたり、逆にクライアントの都合でいつまでたっても制作が開始できないばあいがあります。納品の時期は、およそでもいいので決めるのがおすすめです。
また、修正回数を決めることで初稿提出後のやりとりがスムーズになります。なるべく少ないやりとりで修正を終わらせ、期限内に校了へと運ぶためには、「何回までなら修正の依頼に対応します」という制約を設けるのがベストです。
お見積書をお送りしたら、クライアント社内で決定されるのを待ち、発注書をもらいます。その際、発注された金額のうちいくらまでを外注費として扱って良いのかを把握しておきましょう。
編集者はライター、フォトグラファー、デザイナー、スタイリスト、など、複数のクリエイターをアサインし、全員に稼動費を支払います。そのため見積りの段階で、クライアントの予算に合った外注相手に目星をつけておく必要があります。
お見積書に記した納品時期から逆算して、各工程の締切日を決めます。この記事で挙げる30の仕事内容をエクセルシートなどに並べ、どの項目に何日かかるかにおよその見当をつけてみてください。コンテンツによりますが、私は短くても1ヶ月の制作期間を確保するようにしています。複数のクリエイターと連携をしながら制作する以上、誰かのスケジュールが合わなかったり、誰かが締切を守らなかったりというアクシデントはつきものです。
また、(人によりますが)Web編集者は常に5~15本の制作案件を抱えています。撮影候補日が被ってしまったり、初稿提出日が被ってしまうこともあるので、スケジュールには余裕を持ちたいものです。
はじめに、「読者像」「伝えたいメッセージ」「トンマナ」など、複数のコンテンツにまたがって使う企画の大枠を決めます。
企画の重要な柱となるのは、コンテンツを閲覧する読者像です。年齢、性別、職業などのスペックに加え、普段どんな媒体に触れている人なのか、どういうライフスタイルかなど、質的な特徴も具体的にイメージします。読者像は次のような情報を収集しておくと考えやすいです。
取り上げるニュースや人物が同じでも、メッセージが異なればまったく別の印象を与えられます。
たとえば採用を目的とした社員インタビューでは、次のようなメッセージのパターンが考えられます。
前者だと、裁量のある仕事をさせてもらったエピソードを聞きますし、後者なら日々の残業時間や時短勤務・子連れ勤務などの働き方にかかわるエピソードを聞きます。
次にトンマナ設計です。記事コンテンツなら、次のような項目を決めます。
これらをまとめた書類を「トンマナ設計書」として納品することもあります。
(5)で決めた企画の大枠は、あくまで設計書です。パズル作りにたとえると、無地の厚紙にカッターで切り込み線を入れたにすぎません。具体的に何を描くかを決める段階が、次の「素材決め」です。
決めることは以下の3点。
何人のクリエイターが動くかによって、制作費は大きく変動します。そのため見積る前に、素材の種類まではある程度見通しておく必要があります。たとえば「スポーツウェアの利用者にインタビューをする記事」と「スポーツウェアをモデルさんに渡して使ってもらい、メイクさんやスタイリストさんをアサインした上でスタジオ撮影をする記事」では、予算が2桁変わります。
企画大枠と素材が決まったら、取材対象者やクリエイターにメールや電話で取材協力の打診をします。
打診の際、決まっていることを「概要」として伝えますが、ベースとなるのは以下の項目です。
概要を伝えたからといって、全員が仕事を引き受けてくれるわけではありませんよね。
メンバーを適切にアサインするのも編集者の仕事内容で、重要なスキルだと思います。
編集者が「あの人の話を聞きたい!」と思ったところで、相手は話したくないかもしれません。特に話者のブランドイメージに関わるような取材依頼は、断られることも多いです。
過去に、健康食品の魅力を啓蒙するためのWeb記事を制作したことがありました。そこで、医学的知見に基づいた情報を発信するために識者を立てることに。健康食品についての発言歴がある医師にコンタクトをとったのですが、ことごとくお断りされてしまったのです。医師は、サプリメントメーカーなどの記事に露出することで発言の客観性が失われてしまうことがあるため、識者としてインタビューを受けることを嫌がる人が多くいます。
その時は、電話で取材内容のすり合わせをしたり、商品の信頼性を丁寧に説明するなどして、なんとか協力してくれる先生を見つけられました。
これは取材対象だけではなく、クリエイターも同様です。
「あの人に写真を撮ってほしい!」と思っても、案件の内容やスケジュール、金額によっては引き受けてもらえません。
アサインがうまくいかないと、制作の進行が遅れます。私は日頃からクリエイターが集まる場所に足を運んだり、展示会に行って作風を理解しておくなど、仲間集めを積極的にするようにしています。
無事協力者が決まったら、取材・撮影当日に稼働するメンバーの日程をすり合わせます。3~7名くらいなので、調整さんでも使ってサクッと決めちゃいましょう。……なんてことは許されないので、全員のスケジュールをメールで回収し、ちょうど良い日程を押さえます。
芸能人など多忙な人が関わるばあいは、その人のスケジュールに合うクリエイターをあらかじめアサインしておく、という流れが一般的です。
日程が決まったら、取材場所となる会議室やレンタルスペース、スタジオを押さえます。
企業の取材なら先方のオフィスを借りることが多いですが、それ以外のばあいはスペースマーケットやRstudioなどで、取材場所を検索・予約します。
取材時間は数十分から数時間に及びますが、決まった時間内になるべくたくさんの情報をヒアリング・撮影しなければなりません。準備はすればするほどいい取材ができるもの。編集者は、質問事項の作成と事前の下調べをしておきます。
取材に大掛かりな撮影が含まれるばあいは、フォトグラファーとともにロケーションハンティング(ロケハン)をし、写真の画角を決めておきます。必要なカットは、伝えたいメッセージから逆算して決めましょう。
取材の段取りを記した書類を、香盤表と呼びます。取材内容、撮影場所、撮影内容などを、取材現場で関わるメンバーに共有するためのものです。聞くべきことを聞けたか、撮る予定の画を撮ったかを確認するチェックシート的な役割も果たします。
取材当日は、現場が香盤表どおりに進行するようディレクションします。
私は取材の冒頭で、取材対象者やクライアントにコンテンツの趣旨を必ず説明しています。事前に共有している趣旨をあらためて説明することで、話題が大きく逸れてしまうことを防げるからです。
またアイスブレイクとして、相手が話しやすい話題を振ってみるのも効果的です。特に話し慣れていない人(企業の社員や消費者など)のばあいは、意図的にアイスブレイクタイムを作ります。ただし、取材時間が限られているばあいは簡素に済ませることもあります。
インタビュアーは、ライター、クライアントなど、話題の性質に合った人が担当します。たとえばBtoBの導入事例インタビューでは、導入期をよく知るクライアントがインタビュアーを務めるということもありました。
編集者はインタビュアーの隣に座り、聞き漏らしや補足すべきことがないかをチェックし、随所でインタビューに加わりディレクションします。
取材に大掛かりな撮影が含まれているばあい、撮影のディレクションも編集者の仕事内容です。現場に集まった5〜7人とモノの誘導をし、タイムスケジュールを管理します。
フォトグラファーの写真にOKを出すのも編集者です。写真を判断観点は企画によって異なるのですが、必ずチェックするポイントが次のとおり。
クライアントが現場に同席しているばあいは、クライアントにも写真のチェックをしてもらいます。
予算が限られている場合は、ポートレート撮影を編集者が担当することもあります。
カメラの使い方を学ぶうえで、私は古性のちさんが書いた【カメラの基礎知識を知る】シリーズ記事を参考にしました。
写真の幅をぐっと広げる「F値」の話【カメラの基礎知識を知る】
Workship MAGAZINE
ドラマチックに一瞬を切り取る「シャッタースピード」の話【カメラの基礎知識を知る】
Workship MAGAZINE
写真の印象をガラリと変える「露出」の話【カメラの基礎知識を知る】
Workship MAGAZINE
暗い場所も綺麗に明るく写す「ISO」の話【カメラの基礎知識を知る】
Workship MAGAZINE
取材が終わったら、取材対象者にお礼の連絡をします。クライアントがまとめてメールを送ってくれるケースがほとんどですが、自分が送るときは、コンテンツがリリースされるまでの大まかなスケジュールもお伝えします。
インタビューで録音した音源は、「テープ起こし」と呼ばれる書き起こし作業を行います。
インタビュー中の言葉を文字にするのは、非常に時間がかかる大変な作業です。録音が1時間あるとしたら、テープ起こしは早くても3時間はかかります。
労力がかかるをテープ起こしをやるのには理由があります。それは、取材対象者特有の言い回しをなるべく採用したり、エピソードを取りこぼさないようにするためです。
ライターの中にはテープ起こしをせず、記憶だけを頼りに執筆する人もいます。しかし、(経験上ですが)テープ起こしをしないまま書いた原稿は読み応えが弱いです。原稿のクオリティを担保するために、ライターにはできるだけ、テープ起こし原稿の提出をお願いしています。
手元にテープ起こし原稿が届いたら、伝えたいメッセージから逆算し、どの話題に焦点を絞るかを考えます。どの話題を、どういう順序で取り入れるかを決める作業です。これを構成切りと呼びます。
ライターが行うことがほとんどですが、編集者が担当することもあります。
構成が決まったら、いよいよ原稿の作成を開始します。ライターに構成を伝え、4日〜10日程度の締め切りで初稿をあげてもらいます。
私が原稿のディレクションをするときは「構成」「文体」「締め切り」の3点セット伝え流ようにしています。
ライターさんの原稿作成と同時進行で、使用写真を選定します。
ここで撮影データにまつわる専門用語「アタリ」「本番」についてご説明します。
編集者はアタリから写真を選び、使用する写真の番号(IMG_6010など)をフォトグラファーに伝え、本番データを納品してもらいます。どんなテイストの写真に仕上げて欲しいかは撮影前にも伝えますが、レタッチ依頼の際にも改めて伝えます。
レタッチは奥が深いので、編集者も勉強しなければ適切な依頼ができません。Workship MAGAZINEに掲載されている以下の記事を参考に、まずはスマホアプリでレタッチを体験してみると感覚を掴めますよ。
鮮やかに自分の世界を彩るためのiPhoneレタッチ術【古性のち×世界写真さんぽ #04】
Workship MAGAZINE
ちなみに予算の少ないWebコンテンツ制作のばあいは、アタリデータが本番を兼ねることも多いです。写真のクオリティが重視されるコンテンツでは使い分けられています。
撮影の予算が少ないばあいや、撮影対象のないコンテンツのばあいは、別の場所からビジュアルを調達します。フリー画像サイトで写真やイラストを集めるのがもっとも一般的です。
複雑な仕組みを説明したり、ノウハウを説明するようなコンテンツでは、新しくビジュアルを制作します。
編集者が図やイラストの原案となる「ラフ」を描き、デザイナーやイラストレーターにデータとして書き起こしてもらいます。
フリー画像が必要になったときは、次のサイトをのぞいてみてください。
【よく使う万能フリー画像サイト】
【ポップなニュアンスにしたいばあいに使うフリー画像サイト】
原稿やビジュアルなどの素材が編集者の手元に集まってきたら、編集に移ります。素材を組み合わせ、企画の趣旨やクライアントの意図に沿ったコンテンツに仕上げる作業です。
まずは構成を整えます。文章と画像に含まれる情報がお互いを補完しあえているか、矛盾がないかをチェックし、必要あれば要素を入れ替えます。
構成が整った原稿に、ようやく日本語の修正が加わります。「てにをは」の使い方や、品詞の並びを正す作業です。
なお、Webコンテンツはスラスラと読み飛ばされてしまう傾向にあり、軽微な日本語の間違いに気づかない読者も多いです。そのため、正しい日本語にこだわる必要はないと考える編集者もいます。しかし、不自然な日本語は読む人に小さなストレスを与え続けます。そのストレスをなるべく軽減し、最後まで読んでもらえるよう原稿を磨くのが編集者の仕事内容です。
編集者という立場になったとはいえ、自分が正しい日本語を支えているか、自信を持てないものです。母国語だからこそ、体系的に勉強する方法や機会もあまりありません。
私自身は、日本語が上手な人の文章をたくさん読むこと、そして先輩編集者に赤字を入れてもらうことで日本語を覚えました。
正しい日本語の次に求められるのは、「らしさ」を表現する編集スキルです。文章を、掲載する媒体や読者層に合わせた口調に変えていきます。
Webコンテンツで使う言葉は、ターゲットが普段使っているであろう言葉になるべく近づけます。
Web記事に限らず、日頃馴染みのない言い回しや専門用語の読解には時間がかかるものです。たとえばWebマーケティング専門用語である「CPA」や「CAC」などの言葉を、スポーツ選手が正しく理解できる可能性は低いでしょう。逆に筋トレ方法のひとつである「ディップス」を、瞬時に想起できるWebマーケティング担当者は少ないでしょう。(5)で決めた読者像を意識し、適切な言葉を選びましょう。
「あの人っぽい話し方」があるように、「あの媒体っぽい書き方」がありますよね。次のようなパラメーターを変えることで、「らしさ」を表現できます。
タイトルに続く数行を「導入」と呼びます。導入は、コンテンツの概要を説明するとともに、話者のスタンスを明確にするという役割を果たします。読者がコンテンツを閲覧するか離脱するかを決めるのは、導入次第。かなり重要な数行なのです。
コンテンツの目的が明確であればあるほど、導入は書きやすいものです。編集者は誰よりもそこを把握しているはずなので、思い切ってリライトしてしまいましょう。
私のばあい、ほとんどの原稿の導入を書き換えています。
素材の編集が終わり、コンテンツとしての体裁が整ったら、関係者に「原稿チェック」をしてもらいます。
まずはクライアントに原稿とビジュアルを組み合わせたドキュメントファイルを送り、修正の必要がないか確認してほしい旨と、お戻し期限日を伝えます。クライアントにコンテンツ制作の知識がないのばあい、チェックしてほしいポイントも明示しましょう。
チェックしてもらうポイントは次のとおり。
修正内容とともに確認完了の連絡がきたら、編集者かライターが修正します。ビジュアルの修正がある場合は、デザイナーやイラストレーターにも修正をお願いします。
クライアントへの確認が終わったら、取材対象者にも原稿を確認してもらいます。
取材対象者からの修正依頼がクライアントの目的と反する内容のばあい、間に立つ編集者が調整役となります。コンテンツを通して伝えたいメッセージを損なわず、取材対象者が納得する言い回しを考え、「こんな書き方でいかがでしょうか?」と提案します。
なお、取材対象者への確認をしないこともあります。どちらが良いというわけではなく、案件ごとにケースバイケースで行いましょう。
クライアントと取材対象者の修正依頼をクリアしたら、原稿の最終確認をします。
ゆっくり精読すると、この段階でも誤字脱字が見つかることがあります。
素材一式を、CMS(ブログシステム)をとおしてWeb上にアップロードする作業を「入稿」といいます。メディアサイトやブログのばあいは、CMS入稿をすることで納品完了となるケースが多いです。LPやサービスサイトのばあい、デザインデータやソースコードを納品することもあります。
コンテンツを公開する作業も編集者が担当することが多いです。CMSであればボタンひとつで公開ができますが、LPなどリリース作業が必要なコンテンツのばあいはエンジニアさんにお願いすることもあります。
検索流入を目的とするばあい、SEOを意識した検索向けタイトルや、魅力的なディスクリプションを作成しましょう。
その他、SEOライティングについては次の記事がおすすめです。
SEOライティングでユーザーと検索エンジンのニーズを掴むコツ
Workship MAGAZINE
SNSからの流入を得たいときはOGPの設定をしましょう。OGPとはオープン・グラフ・プロトコルの略称で、SNSでシェアされたときにページのタイトルやサムネイル表示させるためのタグです。これらはプラグインをインストールすることで簡単に設定できます。
その他、SNSからの流入を目指す際は次の記事を参考にしていただけると思います。
SNSで思わずシェアしたくなる拡散のコツ10個&成功事例10選
Workship MAGAZINE
記事が公開したら、関係者に公開した旨を伝えます。予約投稿をした時点で、公開予定日程をアナウンスすることもあります。特に取材対象者への連絡はマストです。
PV数が重視されるコンテンツは、読者へ届けるために一工夫。読者との接点に応じて、拡散施策を実行します。
読者との接点がSNSのばあい、公式アカウントや拡散力のあるライターのアカウントで公開のアナウンスを流します。ハッシュタグやメンションをつけることで、より拡散力のあるアカウントからのシェアやいいねを得られるかもしれません。地道に運用してみてください。
また、メルマガへの配信も有効でしょう。コンテンツとメルマガは相性がいいと思います。最近、コンテンツの全文を引用しているメルマガが届いたのですが、思わず最後まで読んでしまいました。
コンテンツが人に見られているか、どんな感想を持たれているかを追跡します。SNSでエゴサーチするもよし、アナリティクスでPVを確認するもよし。反響から得たフィードバックを、次回のコンテンツ制作に活かします。
また、多くの人にコンテンツを読んでもらえたことを制作に関わったクライアントさんやクリエイターさんに伝えると、間違いなく喜んでもらえます。関係者のモチベーションUPや案件の追加受注のためにも、この報告は大切です。
編集者の仕事内容に、具体的なイメージが湧きましたでしょうか。
コンテンツの主役が取材対象者やライター、フォトグラファーだとしたら、編集者は裏方です。自分が手を動かしてものづくりをするのではなく、作りたいコンテンツを形にするために設計図を書きます。必要な人を巻き込み、集まった素材を整えていく係です。
企画や文章の修正など制作っぽい仕事内容はごくわずかで、そのほかの時間は人とのコミュニケーションで占められています。特別なスキルは必要ないものの、主役たちを巻き込んでコンテンツを作り、リリースへと全員を導くためのエネルギーが必要とされます。
地味で雑用的なタスクも多い編集者ですが、表に立つ人が生み出すアイディアやクリエイティブを一番近くで見れるポジションでもあります。半人前にも満たない私ですが、その瞬間に立ち会うことでビジュアルの作り方や文章の書き方を学んでこれました。
やりながら学ぶ以外に方法がない仕事だからこそ、誰にでも挑戦できる、やりがいに満ちた、楽しい仕事です。
編集者を目指している人や、編集者になったけれど何をしていいかわからないという人は、まずは仕事に飛びついてみてください。
仕事内容が伝わることで、これまで編集者になるという選択肢を持たなかった人にも興味を持っていただけると嬉しいです。
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(執筆:まえかわゆうか 編集:じきるう)