フリーランスにも学び直しが求められる時代に。リスキリングが必要な理由

フリーランス リスキリング 学び直し

突然ですが、質問です。

あなたは10年先、20年先まで、フリーランスとして生き残れる自信がありますか?

筆者は、フリーランスのなかでも比較的時給が低く、かつ1年生存率が極めて低いと言われるWebライター界隈で、6年以上生き残ってきた中堅ライターです。多分「1円ライター」から叩き上げで歩んできたライターとしては、まあまあの勝ち組だと思います。

が、やっぱり不安! 将来が不安なんです(切実)!

アラフォーということもあって、そろそろ年齢、いわゆるフリーとして仕事が一気に減り始めるとされる「40歳の壁」も気になります。さらに、これまでライティング一本で生きてきたため、スキルにも不安が……。

企業組織に属さないフリーランスという働き方は、一見ものすごく自由です。でも、その自由さは、仕事がなくなったときに即刻行き詰まるリスクとトレードオフでもあります。

周りのフリーランスの方と話をしてみても「これからずっと、いまのように働けるのか」「フリーランスとしての将来に不安がある」と、今後のキャリアに関する不安の声がちらほら。

これからフリーランスとして、どうキャリアを切り拓いていけばいいのか。どうしたらスキルアップを図れるのか。

人生100年時代。生涯現役を目指すべく、キャリアデザインについて本気で考えてみませんか?

紀村まり(ぽな)
紀村まり(ぽな)

こたつとお布団、コーヒーをこよなく愛するフリーライター。法学部出身のはずが、なぜか卒論のテーマは村上春樹であった。やれやれ。(Twitter:@ponapona_levi

フリーランスには「年齢」と「スキル」の壁がある

▲出典:unsplash

フリーランスは年齢が上がると仕事が減るらしい……なんて噂を聞いたことはありませんか? なんでも発注側が「年下」になってしまい、仕事を頼みにくくなるとか。いわゆる「40歳の壁」ってやつです。

もっとも「40歳の壁」なるワードが初めて登場した『フリーランス、40歳の壁』(竹熊健太郎 著)が出版されたのは、2018年。その当時と比べると、2022年現在はフリーランス市場も拡大し、アラフォー・アラフィフのフリーランスをめぐる状況も若干変わっているかもしれません。

とはいえ、歳を重ねるごとに体力が低下するのは紛れもない事実。40代ともなると、若いときのように大量に仕事をこなすのは難しくなってくるでしょう。その意味で「年齢の壁」はフリーランスにとって、越えるべき壁といえそうです。

また、フリーランスには年齢以上に、もう1つ越えなければならない大きな壁があると感じています。それが「スキルの壁」です。

フリーランスと年収

▲出典:unsplash

フリーランス白書2022によれば、月に140時間以上働く専業フリーランスのうち、年収が「400〜600万円」と答えた人が22.7%と一番多かったそうです。

もっとも、年収200万~400万未満と答えた人が22%もいますし、この統計、専業フリーランスかどうかの線引きとなる稼働時間を「月140時間以上かどうか」でざっくりくくっていて、稼働時間と年収の関係についてまでは明らかにしていないんですよね。

同じ年収400万でも、月160時間(1日8時間×20日)稼働している人の400万と、月200時間稼働している人の400万では、実際の時給や仕事のしんどさには大きな違いがあると思うのですが……。また社会保険や福利厚生の問題もありますので、同じ年収の会社員とは簡単に比較できないところもあるはずです。

統計で見える数字以上に専業フリーランスの年収事情は厳しいと言えるのではないでしょうか。

ちなみに駆け出し時代、筆者は月に160~180時間ほど働いて、1か月あたり10万字近く書いていましたが、それでも年収は300万円に届きませんでした。所属していた某クラウドソーシングではトップランクのライターだったのですが、それでもこんなものです。

この年収については職種による差も大きいと思われます。たとえばWebライターは参入障壁が低いため、どうしても報酬も低く抑えられがちです。一方、ITエンジニアであれば一定以上のスキルが求められることもあり、業務委託でも年収を上げやすいのではないでしょうか。Workshipさんの求人を見ても、なかなか高待遇ですよね。

以上の例からもわかるように、同じ専業フリーランスでも職種によって、大きな収入格差が生まれます。

この職種の違いは「スキルの差」と言い換えても良いかもしれません。一定のスキルが求められる職種・仕事ほど報酬が高くなる傾向があるからです。

スキルによる収入格差。これが「スキルの壁」です。

フリーランスと生存率

例年多くのフリーランス新規参入者がいるものの、廃業する人も多いと言われます。古いデータですが、3年以内に6割以上の人が廃業し、10年生き残れるのはたった1割という話もあるようです。

逆に言えば、最初の5年間を乗り切れば、多くのフリーランスが10年後も仕事を続けられるということ。しかし、軌道に乗せるまでがけっこう大変だと感じる方もいるのではないでしょうか。

先ほどフリーランスの年収について述べましたが、たとえば月200時間近く働いて年収が300万円いかないとなると……なかなか何年も頑張り続けるのはしんどいかもしれません。

個人的な話で恐縮ですが、筆者がクラウドソーシング時代に仲良くしていた同期3人は、全員が3年以内にライター業から撤退してしまいました。

職種や本人の適性にもよるかもしれませんが、フリーランスの生存競争はなかなかに過酷だといえると思います。

フリーランスにもリスキリングの波が来る

▲出典:unsplash

それでは、フリーランスが厳しい生存競争に勝ち残る確率を少しでも上げるには、どうすればいいのでしょうか?

そのカギの1つが「リスキリング(学び直し)」にあると筆者は考えています。

リスキリングとは「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること」を指すとされています(参考:「リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」)。とくに、いまはDX・デジタル化に対応できるスキルを獲得することを、リスキリングと呼ぶことが多いようです。

ここでは前者の広い意味、すなわち「新しい仕事などに対応するために必要なスキル=リスキリング」と定義します。

フリーランスが廃業に至る理由はさまざまです。長時間労働しても売上が思うように上がらない、加齢とともに体力が衰えてこなせる仕事の量が減った……など、経済的な理由でフリーランスを辞める方も一定数いるでしょう。

専門的なスキルがあるからといって、仕事が取れるとは限りません。が、少なくとも高度なスキル・専門知識があれば、よりよい条件の仕事を取りやすくなるとは言えます。

反対に、手持ちのスキルの評価が(客観的には)そこまで高くない場合、キャリアアップを図るのは容易なことではありません。参入障壁が極端に低いWebライターやイラストレーターがまさにそうですし、最近では翻訳業もそうですね。これらの仕事は、一部の優秀な人を除いては、他の人やAIに取って代わられてしまう仕事になりつつあります。

だからこそリスキリング・学び直しによって、高度なスキル・専門知識を身に着け、ライバルやAIに負けない存在を目指す必要があるのではないか、と筆者は思うのです。

いまDXの進展とともにリスキリングへの機運が高まっていて、経済産業省でもさまざまな提言を行っています。またリスキリングに関心を持つ社会人も増えているようです。

これはフリーランスも例外ではありません。「学び直しの必要性を実感しているフリーランスは非常に多い(回答者のうち7割以上)」というアデコの調査結果もあります。

もっとも専業フリーランスの場合、会社員に比べると教育の機会が少なく、自分から学んでいかないと新しいスキルが身につきにくいのが実情です。だからこそフリーランスは、会社員以上に主体的に、学び直す必要があるでしょう。

では、フリーランスは具体的に「何」を学び直すべきでしょうか。3つほど挙げてみます。

1. 本業に役立つスキル

まず考えられるのが、いまの仕事に直接役立つスキルを学ぶことです。

前述のアデコの調査によると、フリーランスは本業に関係するスキルアップに関心のある人が多いそうです。たとえばSEの方であれば、IPAの資格を取ったり、AWS関連などのベンダー資格を取ったりすることで、キャリアアップにつながるかもしれません。

また実際にお話を伺ったライターさんのなかには「専門学校で写真を本格的に学んだ」方もいました。取材ライターさんの場合は、きれいな写真が撮れるとクライアントさんに重宝されますので、思わず「なるほど」と唸ってしまいました。

2. DX人材になるためのスキル

次に考えられるのが、いわゆるDX人材になるためのスキルです。

DX人材とは、いま流行のDX推進に必要な人材のこと。より具体化するならば、AIやデジタル技術を使ってビジネスを変革させられる人たちを指します。

IPAの定義づけによれば、以下7つの職種が該当します。

  • プロダクトマネージャー
  • ビジネスデザイナー
  • テックリード
  • UI/UXデザイナー
  • データサイエンティスト
  • 先端技術エンジニア
  • エンジニア/プログラマ

DX人材が足りないとされているいま、この分野は狙い目です。経済産業省でも、この分野の人材育成に積極的な姿勢を打ち出しています。実際にキャリアチェンジを狙えるかどうかは本人の年齢や適性といったファクターも関わってきますが、将来性という意味ではピカイチでしょう。

なおこの道に進む場合、まずはプログラミングなどを学び、IT系国家資格の取得を目指すのが近道のようです。

3. その他資格・講座

そのほか資格の勉強をしたり、講座に通ったりしてスキルアップを図ることも有効と考えられます。

資格試験のテキストには、その分野に関する関連知識がきれいにまとめられているため、資格取得を目指して体系的に勉強すること自体に意味があるケースも多いです。

開業可能な難関国家資格(士業)であれば、別のキャリアが開ける可能性もあります。よって、パラレルキャリアも狙えるでしょう。

もっともひとくちに資格・講座といっても、そのクオリティやお役立ち度はさまざまです。とくに民間資格やスクールは玉石混交ですので、資格取得や講座の受講を決める前に、口コミや実績などきちんと情報収集をしましょう。

迷った場合は、国家資格または実績のある(難しめの)民間資格の取得を目標にすると、信頼性からみても外れにくいかなと感じます。

なお副業フリーランスや、会社をやめて独立したばかりのフリーランスであれば、学費の一部を国に補助してもらえる可能性があります(教育訓練給付制度|厚生労働省 (mhlw.go.jp))。こうした制度の対象となっている講座・学校を中心に検討してみるのも良いかもしれません。

リスキリング(学び直し)で収入は上がるか? 〜あるライターの体験談〜

▲出典:unsplash

ここまでリスキリングの重要性について力説してきました。しかし「本当に学び直しをすると収入は上がるのか?」と疑問を持つ方もいると思います。

フリーランスの仕事はなんやかんやいっても、最後は「営業力」「自己プロデュース力」の勝負です。資格を取得し、スキルを身に着けたからといって、良い仕事が取れるとは限りません。

が、それでも学び直しをすると収入が上がりやすいと、確信を持って言えます。

というのも、私自身がそうだからです。

自分は駆け出しライター時代は何でも屋さんで、それこそ文字単価1円で仕事をしていました。当時の働き方は、とにかく長時間労働。時給1500円未満で月20数万円の売上を叩き出す生活は、そう長く続けられるものではありません。

「いまの状況をなんとかしたい」と向上心は持ち合わせていたものの「新卒フリーランス」かつ「すでに30代」かつ「地方在住」と悪条件が重なっており、企業への就職によるステップアップは考えられない状況でした。

そこで考えたのが、某法律系国家資格を取得し、いまのキャリアごとリセットしてしまうことでした。

しかし半ば現実逃避として始めた法律の勉強が、結果的にライターとしてのキャリアを切り拓くことになったのです。「法律ジャンル」はライターにとっては参入障壁が高く、ライバルが比較的少ないジャンルです。つまり希少性があるので、仕事の単価も高くなりやすいということ……!

法律ジャンルに案件の軸足をうつし、「法律ライター」のキャラクターが確立してから、筆者のお仕事ライフはお金・やりがいの両面で以前と比べて明らかに充実しました。

誤解を恐れずに、あえて言います。勉強はカネになるのです。

先行き不透明な時代だからこそ、リスキリングを

▲出典:unsplash

フリーランスの場合、稼働時間と収入が比例します。勉強も資格取得も、腰を据えて本格的に取り組もうとすればするほど、時間を消費します。本気の学び直しは、十分な時間を確保するのが難しいかもしれません。

前述のアデコの調査結果を見ると「学び直しの必要性を感じていながらも行動に移せていない」フリーランスは、回答者全体の約4割を占めています。学び直しを行動に移し、継続するのは、私たちが想像するよりはるかにハードルが高く、めんどくさい行為なのでしょう。

しかし学び直し・リスキリングは、将来的な収入アップや新しいキャリアの開拓につながるなど、メリットも多いものです。

「いまのスキルで十分」「現状に満足している」方も、手持ちのスキルが数年後も通用するかはわかりません。先行きが見えない時代だからこそ、学び直しに目を向けるメリットは大きいと筆者は感じます。

さらに大人の本気の学び直しには、金銭的なリターン以上のメリットもあるのではないでしょうか。

個人的にいちばんありがたかったのは、フリーランス以外の人と知り合う機会が増えたこと。本格的に資格の勉強を始めてから、異業種の優秀な友だちがたくさんでき、世界が広がりました。フリーランスとして仕事をしていると、どうしても友人・知人が同業者・フリーランス仲間に偏り、視野が狭くなりやすい気がします。

さらに「朱に交われば赤くなる」で、向学心ある仲間と切磋琢磨できる環境は、人のやる気や知的好奇心を引き出すものです。

こういったポジティブな知のサイクルを生み出す環境に身を置けたことが、筆者が学び直しを通して得られた最大の恩恵かもしれません。

(執筆:紀村まり(ぽな) 編集:北村有)

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