IT系資格おすすめ20選。受験料&合格率を徹底比較!

資格っぽい
ENGINEER

IT業界への就職や転職を考えて、IT系の資格取得を考えている方も多いのではないでしょうか。最近ではIT業界だけでなく、ほぼすべての業界でITスキルは必要不可欠です。

そんな時に役立つのが、ITスキルを客観的に伝えることのできる資格です。資格取得は、実務に必要な技術を身につけるだけでなく、自分の技術レベルを第三者にわかりやすく伝える指標にもなります。

そこで今回は、IT系の資格を20個ご紹介します。本記事では試験会場合格率受験料などで比較しています。資格試験をこれから受けたい方は、ぜひ参考にしてください。

IT資格取得のメリット

まずはIT資格を取得することで生じるメリットを確認しておきましょう。

  • 今まで触れてこなかった新しい分野の知識を取得できる
  • 取得した知識や技術を実務経験に活かせる
  • 就職/転職時に、自分の技術レベルをわかりやすく伝えられる

資格を取ることは、就職や転職で有利に働くだけでなく、自分自身のスキルアップにも繋がります。

IT資格の種類

IT資格には、国家資格、ベンダー資格、ベンダーニュートラル資格の3つがあります。それぞれの資格の特徴は以下のようになっています。

国家資格

IT国家資格

▲出典:情報処理推進機構

ITに関する資格は非常に多いですが、国家資格として認定されているIT資格は上の図に記されている13種のみです。

社会人として必要最低限のIT知識を証明するものから、専門性の高い知識が問われる資格までさまざまな種類の資格が用意されています。

ベンダー資格

ベンダー資格は、いわゆるベンダー(IT関連製品を製造・販売する企業)が、自社製品に対する知識やスキルが一定以上であることを認証する民間資格制度です。

たとえば、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)などは有名なベンダー資格のひとつです。当該のベンダー製品を使っている企業は、ベンダー資格を持っている人を即戦力として扱います。

ベンダーニュートラル資格

ベンダーニュートラル資格は、特定のベンダーの技術や製品に依存しない認定資格です。第三者機関が実施しており、インターネットや情報処理のような特定の製品に依存しない技術や知識を認証します。

有名な資格として、Linux技術者認定(LinuC)やHTML5プロフェッショナル認定試験、インターネット技術者認定(CIW)などがあります。

おすすめの国家資格10選

1. ITパスポート試験(iパス)

iパス

ITパスポート試験

『ITパスポート試験』は、ITを利用するすべての社会人・学生が取得できる、ITに関する基礎的な知識があることを証明できる国家試験です。

CBT(Computer Based Testing)という試験方式で、受験者はコンピュータに表示された試験問題をキーボードやマウスを使って解答します。

問題はテクノロジー系(IT技術)、マネジメント系(IT管理)、ストラテジー系(経営全般)の3つの分野から出題されます。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

受験者数 8,046人(2018年10月)
合格率 52.3%(2018年10月)
試験会場 全国各地
試験日 会場により異なる
受験料 5,700円

ITパスポート試験

2. 基本情報技術者試験(FE)

『基本情報技術者試験』は、ITエンジニアの登竜門ともいわれるIT資格です。合格すると、ITエンジニアとしての基礎的な知識や技能が認められます。

ITエンジニアへの就職や転職を考えている方は受けてみてはいかがでしょうか。

受験者数 144,501人(2017年度)
合格率 22.1%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月 秋期:10月
受験料 5,700円

基本情報技術者試験

3. 情報セキュリティマネジメント試験(SG)

情報システムマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験

『情報セキュリティマネジメント試験』は、ITパスポート試験の上位資格として2016年に新設された国家資格です。

この試験では、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善や、組織の情報セキュリティ確保に貢献し、ハッキングなどの脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルが認定されます。

ITパスポートを取得し、さらなるスキルアップを望んでいる方におすすめの資格です。

受験者数 42,069人(2017年度)
合格率 58.4%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月 秋期:10月
受験料 5,700円

情報セキュリティマネジメント試験

4. 応用情報技術者試験(AP)

『応用情報技術者試験』は、基本情報技術者試験の上位資格です。

技術面だけでなく、管理、経営といった幅広い知識と応用力が身につき、システム開発やIT基盤構築などの局面で、高いパフォーマンスを発揮できるようになります。

まずは基本情報技術者試験を受験し、ステップアップとして受験することをおすすめします。

受験者数 100,302人(2017年度)
合格率 21.0%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月 秋期:10月
受験料 5,700円

応用情報技術者試験

5. プロジェクトマネージャ試験(PM)

『プロジェクトマネージャ試験』は、マネージャーとしてプロジェクトを成功に導くために必要な知識と実践能力を認定する試験です。

ITに関する知識やスキルだけでなく、プロジェクトを俯瞰して全体を管理する能力も求められます。

論述試験があり、IT系の国家試験の中では最難関試験のひとつといわれています。

受験者数 18,291人(2017年度)
合格率 13.1%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月
受験料 5,700円

プロジェクトマネージャ試験

6. 情報処理安全確保支援士(SC)

『情報処理安全確保支援士』は、2017年に『情報セキュリティスペシャリスト試験』から名称変更された資格です。

サイバーセキュリティ対策をするためのシステム構築力や、セキュリティ管理能力が問われます。

サイバー攻撃は、日々新しい攻撃手法が生み出されるなど知識の入れ替わりが激しい領域です。一定期間おきの講習(毎年1回のオンライン講習と3年に1回の集合講習)を受けることが必要となりました。

受験者数 48,555人(2017年度)
合格率 16.7%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月 秋期:10月
受験料 5,700円

情報処理安全確保支援士

7. システム監査技術者試験(AU)

『システム監査技術者試験』は、それを取得することで、企業などに導入したシステムが正常に動いているか点検・評価・検証できるようになる資格です。

ITエンジニアとしての専門性の他に、監査報告書などの資料作成能力や問題点をわかりやすく伝えるコミュニケーション能力などが求められます。

IT系企業以外にも、監査法人やコンサルティングファームなどに転職を考えている方におすすめの資格です。

受験者数 4,151人(2017年度)
合格率 15.1%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月
受験料 5,700円

システム監査技術者試験

8. システムアーキテクト試験(SA)

『システムアーキテクト試験』は、情報システムやソフトウェアの設計や管理といったシステム開発の上流工程を主導できるようになる資格です。

基本的に、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)、CTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)クラスの方が持つべき知識を問う試験です。

プロジェクトマネージャ試験と並び、最難関資格のひとつとされています。

受験者数 8,678人(2017年度)
合格率 12.7%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 秋期:10月
受験料 5,700円

システムアーキテクト試験

9. ネットワークスペシャリスト試験(NW)

『ネットワークスペシャリスト試験』は、ネットワークに関する国家資格の中で最高資格とされています。

国家資格であるため、ある特定のベンダーに関する知識ではなく、ネットワークの概念的な知識が問われます。

実務経験や能力を示すためには『ネットワークスペシャリスト試験』だけでは不十分なので、同時にネットワークに関するベンダー資格をとるエンジニアが多いです。

受験者数 19,556人(2017年度)
合格率 13.6%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 秋期:10月
受験料 5,700円

ネットワークスペシャリスト試験

10. データベーススペシャリスト試験(DB)

『データベーススペシャリスト試験』は、データベースに関する国家資格の最高資格です。

ネットワークスペシャリスト試験と同様に、国家試験であるがゆえにベンダーを限定できず、データベースの概念的な知識を問う試験となっています。

多くのエンジニアが、実務経験や能力を示すためにベンダー資格と合わせて取得します。

受験者数 17,706人(2017年度)
合格率 14.5%(2017年度)
試験会場 全国各地
試験日 春期:4月
受験料 5,700円

データベーススペシャリスト試験

おすすめのベンダー資格5選

11. MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

MOS

MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト

『MOS』は、Microsoft Office 製品の操作スキルを証明できる国際資格です。

Excel、PowerPoint、Word、Access、Outlookの5つの試験科目が用意されており、それぞれのバージョンに応じて細分化されています。

また、Excel、PowerPoint、Wordの試験は、スペシャリストレベル(一般の方向け)とエキスパートレベル(上級者向け)に分かれています。

自分に合ったレベルや製品を選んで受験しましょう。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 全国各地
試験日 毎月1〜2回
受験料 スペシャリストレベル:10,584円
エキスパートレベル:12,744円

MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト

12. オラクルマスター

オラクルマスター

ORACLE MASTER Portal – be an ORACLE MASTER –

『オラクルマスター』は、データベースにおいて世界トップシェアを誇るオラクル社のリレーショナルデータベースの知識を問う試験です。

難易度はそれぞれ「Bronze」、「Silver」、「Gold」、「Platinum」の4つに分かれており、最も簡単な「Bronze」に合格すると「 Silver」を受験できるようになります。

「Silver(OCA:Oracle Certified Associate)」以上の資格は、世界共通資格となります。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 44,520 円 /  36,540 円(オンライン試験利用時)

ORACLE MASTER Portal – be an ORACLE MASTER –

13. CCNA (Cisco Certified Network Associate)

CCNA

CCNA Routing and Switching

『CCNA』は、世界最大手のットワーク関連機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施しているネットワークエンジニアの技能を認定する試験です。

シスコシステムズ社の製品に関する技術はもちろんのこと、基礎的なネットワーク技術も求められます。

CCNAは8つの分野に分かれており、「Routing&Switching」分野が最も人気の資格となっています。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 200-125J CCNA:39,000円
00-105J ICND1、200-105J ICND2:198,00円

CCNA Routing and Switching

14. Android技術者認定試験

android

Android™技術者認定試験制度

『Android技術者認定試験』は、一般社団法人IT職業能力支援機構が実施している、Androidアプリの開発やプラットフォームに関する知識を問う試験です。

Androidは、日本においてスマホOSシェア率が45.8%と非常にメジャーなため、アプリエンジニアは持っていて損はない資格です。

「ベーシック」と「プロフェッショナル」の2つのレベルがあります。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 16,200円

Android™技術者認定試験制度

15. オラクルJava認定資格(OCJ)

Java

Java SE 8 認定資格 | オラクル認定資格制度 | Oracle University

『オラクルJava認定資格』は、プログラミング言語のJavaについての知識と能力が問われるベンダー資格です。

難易度が「Bronze」「Silver」「Gold」の3つに分けられており、さらにレベルに応じて8種類に細分化されています。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 全国のプロメトリック社の試験会場
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 Bronze:13,600円(税別)

認定資格一覧 | オラクル認定資格制度

おすすめのベンダーニュートラル資格5選

16. LPIC

LPIC

LPIC

『LPIC』は、Linux知識を証明できる世界基準の資格です。

Linuxの基本操作やシステム管理を中心に、Linuxを使う際に必要な知識が問われます。

試験は難易度別に3段階に分かれており、上位資格を受験するには下位資格の取得が必要です。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 レベル1 / レベル2:16,200円
レベル3:32,400円

LPIC

17. HTML5プロフェッショナル認定試験

HTML5

「HTML5プロフェッショナル認定試験」公式サイト

『HTML5プロフェッショナル認定試験』は、HTML5、CSS3、JavaScriptなど最新のマークアップに関する知識と技術力を認定する認定資格です。

Webコンテンツ制作の基礎能力を測るLevel.1と、より実務的な能力を測るLevel.2で構成されています。

個人受験する場合、試験方式はパソコンでの試験(CBT)で、全国のピアソンVUEで受験できます。なお、団体受験の場合は、試験方法がペーパーテスト(PBT)となります。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 15,000円(税別)

「HTML5プロフェッショナル認定試験」公式サイト

18. インターネット技術者認定試験(CIW)

CIW

CIW

『インターネット技術者認定試験』は、インターネットやWeb業界で働く人のための国際資格のうちのひとつです。

日本語で受験できる試験は、「CIW ウェブデザイン・スペシャリスト」、「CIW eコマース・スペシャリスト」、「CIW Perl・スペシャリスト」の3つです。

その他の試験は基本的に英語での受験が必要なため、英語が得意な方は受けてみましょう。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 150US$

CIW

19. CompTIA(コンプティア)

コンプティア

CompTIA

『CompTIA』は、IT業務に必要な実務基盤を習得できるベンダーニュートラル資格です。

難易度別に10段階に分かれており、自分のレベルに合った難易度の試験を受験できます。また、『CompTIA CTT+』はITインストラクタ資格として有名です。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 12,809円〜55,614円(試験によって異なる)

CompTIA

20. Linux技術者認定(LinuC)

linuc

LinuC

『LinuC』は、2018年3月1日に新設されたLinuxの技術を証明できる資格試験です。

日本市場で求められるLinuxの技術を中心に問題が出題されます。資格試験は3つのレベルに分かれており、受験者のレベルに応じた受験が可能です。

受験者数 非公開
合格率 非公開
試験会場 ピアソンVUEテストセンター(全国主要都市)
試験日 テストセンターにより異なる
受験料 レベル1 / レベル2:16,200円
レベル3:32,400円

LinuC

まとめ

いかがでしたか。

ここまでIT系資格を20個紹介しました。資格を取得することでスキルアップをしたり、キャリアアップのきっかけを作ったりできます。自分のレベルにあったIT系資格を見定め、必要な知識や技術を勉強することで、資格取得を目指していきましょう。

(執筆:Kishi Kaoru)

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