シンプルに、うつくしく。”幾何学模様”の名刺パターン事例11選

DESIGNER

幾何学模様の特徴と魅力は、そのシンプルなパターンにあります。しかしただ線や形を組み合わせればいいかというと、そういうわけではありません。抽象芸術の先駆者であるカジミール・マレーヴィチの作品は、その奥深さをよくあらわしています。

シンプルだからこそ、幾何学模様をデザインに取り入れるには絶妙なバランス感覚が欠かせません。一見シンプルに見えるパターンに潜んだ複雑さや繊細さこそが、魅力の秘密です。

今回は、幾何学模様でデザインされた名刺パターン11選をご紹介します。シンプルでうつくしく、ユニークな名刺たちを見れば、きっと幾何学模様に挑戦したくなるはずです。

1. Granatalm

はじめにご紹介するのは、Granatalmの名刺です。オーストリアを拠点とするホテルのために、熟練のデザインチームによって制作されました。シャープなエッジが印象的ですね。正方形やひし形、ジグザグ模様を使ってプレイド柄を作っています。ブランドアイデンティティを反映しつつ、現代的で親しみを感じさせるデザインです。

Granatalm

2. Shine Bright!

次にご紹介するのは、Shine Bright! の名刺です。この名刺は、Virgillo Silviaが個人的なプロモーションのためにデザインしたもの。ひと目で名刺が2パターンに分かれているのがわかります。一方は斑点を使ってデザインしており、もう一方は円をベースにしていますね。輪が何重にも重なっており、振動しているようなデザインが目をひきます。

Shine Bright!

3. Reality Lab London

Ramin Nasibovの名刺は、はじめにご紹介したGranatalmの例と若干似ています。密度の高い繊細な幾何学模様が特徴です。線から六角形まで、さまざまな形が使われていますね。ひとつのアイデアから多種多様なデザインに展開できることがわかります。

Reality Lab London

4. Cultural Centre in Lublin Branding

Cultural Centre in Lublin Brandingの名刺は、複雑ながらも気取らないデザインが特徴です。控えめなデザインですが、人の目をひくクリエイティブなオーラをまとっています。

Cultural Centre in Lublin Branding

5. Taiheiyo Kensha Branding Project

Taiheiyo Kensha Branding Projectの名刺は、家族向けでありながらとても現代的なデザインです。アナグリフ風の配色が名刺に立体感を与えていますね。三角形や多角形などのシンプルな幾何学模様がデザインの魅力を支えています。

Taiheiyo Kensha Branding Project

6. Second Choice

Second Choiceを作ったのは、ポーランドに拠点を置くNoeeko Studio。ひとつのアクセントカラーと原始的な形で、美しいデザインが実現できることを証明しています。シンプルでありながらファッショナブルで、どこかラグジュアリーな雰囲気を漂わせる、特徴的な名刺デザインです。

Second Choice

7. dots&dash

パステルカラーやミニマルな配色があまり好みではないなら、dots&dashの名刺を参考にしてみましょう。いきいきした鮮やかな色と幾何学模様が、デザインをユニークに、かつ美しく仕上げています。

dots&dash

8. Konsou

dots&dashとは反対に、色数を極限まで抑えたモノクロのデザインが好みなら、Konsouの名刺が参考になるはずです。デザインしたKostas Lagosは、音楽プラットフォームを中心としたプロジェクトのためにこの名刺を制作しました。そのためか、モノクロでありながらエネルギッシュでダイナミックに感じられます。

Konsou

9. Unconventional Business Cards

型にはまらないデザインを探しているなら、Huan Nguyeの実験的な名刺がおすすめ。名刺をインタラクティブにすることで、幾何学デザインの魅力を一段階上のレベルに引き上げています。「優れたデザインは必要なときにだけ現れるべきだ」というコンセプトに基づいた傑作です。下記リンク先で、実際に動かしているところを見てみてみましょう。

Unconventional Business Cards

10. A+PRACOWNIA | Architect

A+PRACOWNIA | Architectの名刺は、ミニマルなアプローチが特徴です。クリーンで整った印象のデザインですね。余白が適切にとられており、プリミティブな形とニュートラルな色のバランスが絶妙です。名刺だけでなく、建築デザインに関連した他の作品も魅力的。ぜひチェックしてみてください。

A+PRACOWNIA | Architect

11. Costa-Perini Letterpress

幾何学デザインを平凡な形の組み合わせだと考えている人にとって、このCosta-Perini Letterpressの名刺は衝撃的でしょう。直線と曲線が絶妙に組み合わさったアール・デコ風のデザインは、考え抜かれたバランスで成り立っています。活版印刷とエンボス加工も、デザインの魅力を引き立てるのに一役買っていますね。幾何学的なデザインの奥深さを感じられる名刺です。

Costa-Perini Letterpress

おわりに

幾何学模様は、扱いかたを誤ると、つまらないデザインになってしまうことも少なくありません。しかし適切に扱えば、今回ご紹介した例のような、すばらしいデザインに変身します。

幾何学模様は多くの可能性を秘めています。dots&dashのように大胆な、Taiheiyo Kensha Brandingのように近代的な、またはUnconventional Business Cardのように実験的な名刺を、ぜひデザインしてみてください。

(原文: Nataly Birch 翻訳:Asuka Nakajima)

 

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