ビジネスプランの立て方【初心者でもすぐにアイデアを実践できる】

ビジネスプラン
BUSINESS

独立したばかりのフリーランサーが、まず最初にやるべきこととは?

それは、先行する他起業に対抗できる独自のビジネスプランを作ること、そして本当に効果のあるものかどうか実際に検証してみることです。

この記事では、アイデアをビジネスプランに落としこむにはどうしたらいいのかをお伝えし、できあがったものが有効か検証する方法をご紹介します。

ビジネルプランの立て方

稼げるビジネスプランの立て方とは「誰に」「何を」「どのように」売るのかが突き詰めて考えられているものです。では、どこまで詳細に決めればいいのか、詳しく説明していきます。

1.  ターゲット客層を決める

まずはターゲット客層を決めましょう。

アイデアを誰に使って欲しいのかを考えます。これは「誰に何をどのように売るのか」の「誰に」の部分です。ここがぼんやりしていると、事業の伸びや売上に影響が出ます。

法人をターゲットにするなら

会社のロケーション、業種、規模(従業員数・資金)、就業員の平均年齢、社長の年齢は最低限調べておきたいところです。

そのうえで、会社での経営課題は何なのか、どんなことを実現したいのかをふまえ、何を売りたいのか考えるとよりターゲット像が明確になってきます。

個人をターゲットにするなら

住んでいる場所・年齢・性別・家族構成・職業・通勤先を詳しく設定したうえで、どんな趣味・関心を持っていて、どんな悩みや不満を抱えているのかを把握しましょう。

ここまでやると、ターゲット客層がかなり明確になり、ビジネスプランをたてやすくなります。

2.  提供したい価値を決める

次に、提供したい価値を決めます。「誰に何をどのように売るのか」の「何を」の部分です。

ポイントは2つ。ひとつは提供するサービスのなかで他社に負けない一番の「売りポイント」を見出すこと。もうひとつはイチ押しのサービスに付随する、お客様へ提供したい価値を考えることです。

(例1)飲食店の場合

提供するメインの価値(料理)と、それに付随するもの(雰囲気、見える景色等)を考えましょう。

飲食業なら、どんな業態でどこに店舗をおき、何をメインに提供するのか。出すメニューも「○○系」ではなく、「○○と△△」のように詳しく決めます。席数、営業時間や客単価も決めるとなお良いでしょう。

(例2)コンサルタント業の場合

誰がどんな手法でコンサルタント業務を行うのか。

価格・提供期間・支払い方法・クライアントがどのような効果を得られるのか・効果がでなかった場合の対応はどうするのかなど、詳細まで細かく決めましょう。

(例3)ホームページ制作業の場合

ホームページ自体はどんなシステムを使って作るのか。どんなデザインで、写真素材はどう用意するのか、ライティングは誰がやるのか。初期費用、更新費用はどれくらいか。

SNS連携、スマホ対応、SEO対策、ロゴは有料なのか、また他者と比べて強みは何なのかを事前に決めましょう。

3.  どのように売るのかを決める

最後に、どのように売るのかを決めます。

知り合いの紹介で営業したり、フリーペーパーやチラシを配るオフライン集客、ホームページやブログ等で発信するオンライン集客、リスティング広告やアフィリエイトなどWebサイトの活用、ジョイントベンチャーなど様々な方法があります。

多くを試し、いくつかを組み合わせてベストな状況を作り上げていきましょう。

【オフライン集客】

  • ポスティング
    (住宅や会社の郵便受にチラシを投函する。効果は高くない。)
  • 人脈紹介営業
    (知り合いからの紹介で営業する。即効性は高い。)
  • ハンディング
    (駅前や路上でチラシを配布する。店舗型ビジネスはマスト。)
  • フリーペーパー
    (地域のフリーペーパー広告欄に出稿する。主婦層への効果◎)
  • セミナー
    (ターゲットと直接の接点を持つことが可能。セミナーへの集客も必要。)
  • 飛び込み営業
    (営業電話で手当たり次第に営業する。濃厚な顧客リストが必須。)

【オンライン集客】

  • 自社ブログ開設
    (ワードプレス等で自社ブログを制作する。削除される心配なし。)
  • メールマガジン
    (メールでの情報発信。定期的な執筆と配信リスト入手が鍵。)
  • Facebook、Twitterの利用
    (SNSでの情報発信。客層の使うSNSを見極める必要あり。)
  • 無料ブログの活用
    (初期費用0円※商用利用はNGなので削除されることも。)
  • ホームページ制作
    (ホームページでの情報発信。SEO対策、検索で上位表示させる。)
  • ポータルサイトへの登録
    (業種ごとに登録する。競合他社に勝つ必要あり。)

ビジネスプランを検証

では次は、頭の中で考えたビジネスプランが本当に有用なのか、実際に行動して検証してみましょう。

ミーティング風景

Unsplash / Pixabay

1.  ヒアリング

まずはヒアリングで、お客様の声を実際に聞いてみましょう。自分のターゲット客層に近い人たちに、直接意見をもらうのです。

ヒアリングで聞いておきたい事柄は以下のとおりです。

  • ターゲットの悩みやニーズは何か?
  • 自分の提供したいサービスは、ターゲットにとって魅力的か?
  • ターゲットは本当に自分のサービスを買いたいのか?
  • もし購入するなら、いくらお金を出せるか?
  • どんな購入方法なら買うのか?
  • もし買わないとしたら、それはなぜか?
  • どうしたら買いたくなるのか?サービスの問題はなにか?

ここで重要なのは、自分とあまり親しくない関係の人に質問をすることです。

親しい間柄だと、あまりサービスが良くなくても気を遣ってお世辞を言ったり、マイナスの意見を言うのをためらってしまうことがあります。ターゲットの素直な声を聞くために、ヒアリングの相手は慎重に選ぶことをおすすめします。

2.  市場調査

次に市場調査では、検索サイトを利用して似たようなサービスを提供している企業や個人を見つけ、分析を行います。

「検索サイトで調査→ライバル会社の特定と分析→自社サービスの強み・弱みの再確認」という流れで行うとスムーズです。

⑴検索サイトで調査

検索サイトで、ターゲットが検索しそうなキーワードで検索をかけてみましょう。

例えば、ホームページ制作業なら「ホームページ 作成」や「WEBページ 作成」「HP 制作 会社」など。次に、検索で上位に引っかかったWebサイトや広告をひとつひとつみていきます。

自分の展開したいビジネスモデルに限りなく近いものを見つけるまで、粘り強く行いましょう。

⑵ライバル会社の特定と分析

自分の展開したいビジネスモデルに近いものを見つけたら、分析を始めます。

相手の強みは何なのか、上位表示されるほど評価が高いのはなぜか、自分が真似できるところはどこかなど。印象に残ったらブックマークをするなど、後で見返せる工夫をしておいてもいいですね。

⑶自社サービスの強み・弱みの再確認

自社サービスと相手を比べ、自分の強みと弱みを再確認します。

ターゲット客層が同じだとしたら、相手に勝てるところはどこなのか?差別化することによって、よりビジネスプランが明確になり、説得性のあるものになります。

3.  競合分析

競合分析では、事業コンセプトのブラッシュアップを行います。

競合他社との比較を表におとしこむことで、自らのビジネスモデルをより明確にしましょう。以下は競合分析表の例です。これがすべてではないので、自分で項目を自由にアレンジしてください。

  自社 競合
ターゲット 税理士
社会保険労務士
士業
コンサルタント
ニーズ 集客のためにHPを作りたい 集客のためにHPを作りたい
サービスの質 デザインだけではなく
マーケティングも意識したHP作り
テンプレートを活用
マーケティングは弱い
技術 高い 普通~やや高め
価格 相場よりやや高め 相場
ブランド 後発のため知名度は低い 業界ではそこそこの知名度
販売方法 インターネット インターネットと口コミ
PR 自社ブログを中心に検索数UP 既存客の紹介が中心
強み・弱み デザインやマーケティングは◎
だが、価格はやや高め。
価格帯は魅力的
だが、デザインで個性が出せない。
資本金
規模
 個人事業のため資本金なし
売上は当初月50万円を予想
資本金は1000万円
売上は月300万円と予想
重要成功要因 ターゲットを限定しているため
専門分野への適応力が高い
値づけのうまさ
口コミ効果

事業計画書を書いてみる

最後に、事業計画書を書いて頭の中のアイデアをビジネスプランに落としこみましょう。

事業計画書

Pexels / Pixabay

1.  事業計画書の概要

企業概要 屋号、組織形態、事業拠点、元入金、従業員規模、開業日など始める事業の概要
代表者 代表者の経歴や経験、どんな思いで起業するに至ったのかを詳しく説明する
事業のコンセプト 「誰に、何を、どのように」の観点から、事業をひとことで言い表す簡潔な言葉を選ぶ。わかりやすいコンセプト◎
リスクへの対応 現実に起こる可能性のあるリスクと対策案を具体的に
マーケティング戦略 ターゲット・製品サービス・販売チャネル・価格・プロモーション戦略
スケジュール 「いつまでに・何を・どれくらい」が分かる、おおまかなスケジュール
市場環境分析 事業を取りまく環境を分析。インターネットや新聞からの情報だけではなく、
自分だけしか知らない点を書くのがポイント
協力者 事業にどれだけの協力者がいるのか、その人とで知り合った時期、経緯を記入
資金計画 事業を始め、運営していくのにはどれくらいのお金が必要なのかを事細かく
書く。具体的であればあるほど◯
損益計画、収支計画 この計画で事業を行えば、どれくらい売れて、どれくらいの利益がでるのか、
月単位で具体的な数値を記入する。主に融資や補助金のために、借りたお金の
返済時期も記入

2.  事業計画書を書くときのポイント

内容は具体的か

例えば、「ホームページ作成業をやりたい」と書くのと「社会保険労務士向けに集客を目的としたホームページを提供したい」というのではどちらが具体的でしょうか。当然後者のほうが具体的で、納得性もあるといえます。

何をやりたいかだけでなく、誰に向けて何をどのようにやりたいのか具体的に記入することが大切です。

内容に一貫性はあるか

事業計画書の全体を見て、マーケティング戦略やスケジュールが矛盾がなくしっかりと書けているか確認しましょう。

たとえば、まだ開発中の製品がその月の売上に入っていたり、どう考えてもスケジュール的にきつかったりすると、見ていて説得力がなくなってしまいます。

内容に説得力はあるか

どんな手段で集客をして、客単価はいくらで、月にどれくらい売れるのか。

それによってどれだけの利益を出せるのかを具体的に説明できるでしょうか。このあたりは独立後も悩むところであり、状況に合わせて変えていくところでもあります。ここは特に、時間をかけてじっくりと考えましょう。

稼げるビジネスプランは、入念な準備から

他の起業に対抗できる独自のビジネスプラン&事業計画書を作ることはできましたか?

計画と検証を繰り返し入念な準備をしてはじめて、しっかりとしたものが出来上がります。ビジネスプランをたて、検証して落とし込んで、成功するビジネスをスタートさせましょう!

(執筆:Emily 編集:Workship MAGAZINE編集部)

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