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インターネットブラウザ『Internet Explorer 11(通称:IE11)』のサポート終了が大きな話題になっています。
運営元のMicrosoftは、日本時間2022年6月16日をもってWindows 10におけるIE11のサポートを終了すると発表。今後はIEを使い続けることが事実上不可能になりました。
筆者を含め、古くからインターネットに親しんでいる人にとっては、「ブラウザ=IE」という時代も長かったはず。絶対的存在だったIEは、なぜサポート終了に至ったのか。サポート終了の詳細や、SNSの反応などをまとめました。
IE11のサポート終了が発表されたのは2022年5月19日。1か月弱の猶予期間を経て、正式にサポートが終了することになります。(正確にはごく限られた環境でIEのサポートは一部継続されますが、一般ユーザーにとっては事実上の完全終了といえます)
1995年にリリースされたIEはインターネット黎明期のブラウザシェア獲得に成功し、2000年代は「IE一強時代」ともいえる圧倒的な地位を築きました。
しかし、IEは独自規格の多さや基本設計の古さからユーザーにも敬遠されはじめ、2010年代には『Google Chrome』や『Firefox』の台頭でシェアを失いました。Microsoftも新たなブラウザである『Edge』に注力している状況で、IEのサポート終了は既定路線だったといえます。
今回のサポート終了で注目したいのが、「IE11は原則起動できなくなる」という点です。
これまで、Microsoft社製のサービスは「サポート終了後も自己責任で使用を続けられる」ものが大半でした(例:Windows XP)。しかし、サポート終了後も利用を続けるユーザーがいた結果、のちに致命的な脆弱性などが発覚。サポート終了後とはいえ、社会的な影響力の大きさから緊急アップデートなどを講じざるを得ませんでした。
こうした事態を防ぐべく、サポート終了後にIE11を起動しても、自動的にMicrosoftの現行ブラウザであるMicrosoft Edgeが起動する(=IE11は起動しなくなる)ようアップデートが施される模様です。
SNSでは、「IE終了マジか…」「本当に困る」と終了を嘆く声のほか、「IE終了バンザーイ!」「やっとIEが消える!」と終了を喜ぶ声など、賛否両論の反応が見られました。
前者は、日本にまだ少なからぬIEユーザーがいることを前提にした懸念だと思われます。Webトラフィック解析サイトであるStatCounterによれば、2022年5月時点で日本におけるIEのシェア率は1.53%。数字だけ見れば少ないですが、日本のPCユーザーを5,000万人と仮定すると、じつに70万人以上が影響を受けることを意味します。
また日本経済新聞によれば、とくにIEの利用率が高いのは官公庁や企業とのこと。2022年3月時点で約5割の企業がIEユーザーだと指摘されており、ブラウザ移行の準備なども十分に進んでいない状況が分かります。
一方の「IE終了を喜ぶ声」は、システム/サイト開発者から多くみられました。日本でもGoogle ChromeやSafariのシェアが拡大しており、開発者はそちらを意識してシステム設計を進めています。
しかし、IEは独自規格などが多いにもかかわらず一定のユーザーがいたので、開発者はIEでも正常に動作するシステムやサイトを制作する必要があったのです。
こうした「IEへの特別な配慮」から解放された喜びは大きいのかもしれません。
先ほども触れたように、IEのサポート終了は企業判断として当然です。
ただ、やはり私たちユーザーとしては「IEのサポート終了による影響」は気になりますよね。とくに官公庁のHPなどはIE以外のブラウザで閲覧すると表示が崩れる場合もあり、かといって閲覧しないわけにはいきません。
この問題には、IEの後継ブラウザにあたるEdgeに以前から搭載されている「IEモード」を使えば対処可能です。
このモードを有効にすれば、IEとほぼ同じ機能をEdgeで利用でき、大きな混乱は避けられるでしょう。
「IEモード」のサポートは少なくとも2029年まで継続される予定で、この期間内にIEからの完全移行を進める必要があるでしょう。
(執筆:齊藤颯人 編集:じきるう)