Vision APIを使って、Google画像検索のランキング傾向を分析してみる

Vision API調査結果
MARKETER

Webマーケティング担当者にとって「画像」のSEOはもはや避けられない課題です。Googleレンズなどの登場も影響し、今後は画像検索がますます増えていくことが予想されます。

この記事では、Google Vision AIのAPI(以下、Vision API)で画像分析を行い、どのような画像が画像検索でランキング上位に表示されやすいか調査しました。

「狩猟用具」トピックの画像検索結果の傾向を分析してみる【調査事例】

この記事では「狩猟用具」というトピックで、以下のようなキーワードを10個〜15個ピックアップしました。

  • 弓 狩猟用具(Bow hunting gear)
  • 安い 狩猟用具(Cheap hunting gear)
  • コヨーテ 狩猟用具(Coyote hunting gear)
  • DAN’S 狩猟用具(Dans hunting gear)
  • 鹿 狩猟用具(Dear hunting gear)
  • 値下げ 狩猟用具(Discount hunting gear)
  • 鴨 狩猟用具(Duck hunting gear)
  • 狩猟用具(Hunting gear)
  • 雨 狩猟用具(Hunting rain gear)
  • SITKA 狩猟用具(Sitka hunting gear)
  • 七面鳥 狩猟用具(Turkey hunting gear)
  • 高地 狩猟用具(Upland hunting gear)
  • 女性用 狩猟用具(Womens hunting gear)

まず、これらのキーワードでそれぞれ画像検索をかけ、ランキング上位50枚の画像を抽出。合計約650枚の画像を集め、Vision APIに入れ込みます。

それぞれの画像には「ランキングで何位だったか」のデータも書き込んでおきます。

Vision APIに「◯◯ 狩猟用具」の画像検索結果をかけてみる

Vision APIは、画像を分析し、それぞれにラベル付けをしてくれます。

全ての画像には、4個〜10個の「画像の内容を判別するためのオブジェクト」のラベルが付加されました。今回は「◯◯ 狩猟用具」で画像検索をかけた結果、以下のラベルを導き出せました。

分析結果

上の「画像に付加された各ラベルの割合」のグラフを見ると、Googleがどのような要素で画像を認識しているかが分かります。

  • 上位13枚の画像は、ほぼすべて均等に、複数のラベル付けがされている
  • 「衣類系(とくにカモフラージュ柄)」は頻繁にラベリングされ、また全体の5%は「何らかのカモフラージュ柄」のラベルが付加されていた。
  • 野生動物、木、植物など、アウトドア系のラベルが多く付加された

このことから、キーワードと関連性の高い人気のオブジェクトを画像内に入れることで、Google画像検索にかかりやすくなる可能性が上がることが考えられます。

分析結果2

上の「画像に付加されたラベルごとの、各キーワードの割合」のグラフからは、以下のことを確認できました。

  • 「七面鳥 狩猟用具(turkey hunting gear)」と「鴨 狩猟用具(duck hunting gear)」のキーワードでは、写真の中に「鳥(Bird)」がいることが重要であった。一方、他のキーワードでは鳥が写り込んでいる画像はあまりなかった

分析結果3

上のグラフは「鴨 狩猟用具(duck hunting gear)」をハイライトしたものです。

「水鳥(Water bird)」「鴨(Duck)」「ガチョウと白鳥(geese and swans)」などのキーワードが際立っていますね。

分析結果4

続いてそれぞれのキーワード検索で1位〜10位にあがった画像と、41位〜50位にあがった画像の違いを比較してみましょう。

この分析結果を見ると、以下のような傾向があると分かります。

  • 「衣類系」に関するラベルは上位/下位かかわらず人気がある
  • 動物に関するラベルは1位〜10位の画像には少ない。一方で下位の画像には多い

もちろん、これらの傾向はキーワードやテーマによって異なります。Vision APIを使ってキーワード毎に細かい分析を行うことで、そのテーマに沿ったインサイトを導き出せるでしょう。

補足:Google画像検索にはYouTubeのサムネイルも表示される

Googleの画像検索では、YouTubeのサムネイルが表示されることもあります。以下の写真がその事例です。

画像SERP

YouTubeのサムネイル画像を丁寧に選ぶことで、画像検索の上位にランクインする可能性が高まるでしょう。

 

執筆:Kristin Tynski
翻訳:Sugita Mariko
編集:内田一良(じきるう)

 

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