インタビュー歴10年ライターに聞いた、面白い話を引き出す8つのコツ

面白い話を引き出す8つのコツ

ライターとして取材をしていると、ときどきこう感じる場面があります。

「あまり質問に答えたくなさそう……」
「他でも聞いたことのある答えばかり……」
「一問一答になっちゃってる……」

どうしたら、このような難局を突破できるのでしょうか?

そこで今回は、インタビューが上手すぎると多くの著名人が絶賛するライターの菅原さくらさんに「口が重い人に話してもらうコツ」から「ここだけの話を引き出す方法」「一問一答にならず自然にインタビューするノウハウ」まで教えてもらいました。

菅原さくら
菅原さくら

取材歴10年、フリーランスのライター・編集者。著名人への取材経験が豊富。主な執筆媒体はウートピ、DRESS、GINZAmagなど。Twitter:@sakura011626

聞き手:北村有
聞き手:北村有

フリーライター/株式会社GIG社会人インターン。30分に2回は「面白い取材とは?」と考え続けて夜まで眠れない。Twitter:@yuu_uu_

口が重い人に話してもらいたいとき

取材する相手によっては、なかなか思ったように質問に答えてくれない場合もあります。もともと寡黙な方なのか、それとも答えに迷っているのか、緊張しているのか……。

どうすれば、言葉数の少ない相手にリラックスして話してもらえるのでしょうか? 菅原さんにインタビューテクニックについて教えてもらいました。

1. まずは自分の話をする

口が重い方が相手だったり、答えに悩んでいる様子が見られたりした場合、私は「自分の話」や企画意図を話してみることが多いかもしれません。

たとえば「プロジェクトの経緯」「大変だったこと」「乗り越えたこと」について聞きたいとき。

「この企画は新卒2年目の読者を想定していて、この方たちはきっと、大きなプロジェクトを担当した時に『今まで先輩たちについて回っていたけど、いざ自分が仕事を回すとなったらどうすればいいんだ……!?』などと困ると思うんです。私自身も新卒2年目の時に……」

こんな風に、まず自分の話をしながら「あなたはどう解決してきたのか教えてほしい」といった質問につなげていきます。

ただ「自分のことばかり話すのはライターとして良くない説」があるのも事実。「どうしてコイツは自分の話ばっかりしてるんだ?」って思われないよう、配分には注意が必要ですね。

その配分を踏まえたうえで、自分の話をしたからこそ引き出される相手の話もあると思っています。自分の話を聞いた相手のリアクションで、書ける内容が増えたり、人柄が見えたりすることもありますし。なので、取材で自分の話をすること自体は悪いことではないですよ。

2. 世間話や悩み相談をしちゃう

時間さえ許せば、世間話やちょっとした悩み相談をするのはアリだと思います。天気の話や最近の時事ネタなど、あくまで場の空気をあたためる意味合いでサラッと触れる。意外とささいな一言で相手が乗ってくることもあります。

ただし俳優さんやタレントさんが相手だと、インタビュー時間が限られていることも多いので、TPOによりけりですね。あからさまに「取材感」を出すのではなく、あくまで世間話や悩み相談をする感じで切り出すことで、自然と対話になっていくはずです。

3. その日の「相手」にふれる

時間もなく、同じ日に何件もの取材を受けているのが分かる俳優さんの場合、あえて「今日はこれで何件目の取材ですか?」と聞くこともあります。「○件目です」と返してもらったら「大変ですね、おつかれさまです。それでは簡潔にいかせてもらいますね」と繋げる。そうすれば、端的に質問へ入っても不自然じゃないですよね。

あと、「その衣裳、お似合いですね」「姿勢がよくて素敵です」などと、その日の印象をお伝えしたりもします。このご時世、ビジュアルに言及するのは難しくもあるのですが……そこは空気を読みながら。

口が重い方をいきなり流暢にさせる魔法なんてありませんが、こちらもあくまで肩の力を抜いて自然体でいれば、相手も合わせてくれることが多いですよ。

「ここだけの話」を引き出したいとき

「他の媒体では話していない、ここだけのレアな話をしてもらいたい!」という気持ちが芽生えてしまうのは、インタビュアーなら仕方がないもの。相手のことをぐっと深堀する方法について教えてもらいました。

4. ベタな質問でもOK

いわゆるベタな質問ってありますよね。採用広報のための社員インタビューだったら「この会社で働くやりがい」。俳優さんやタレントさんが相手だったら「この作品で学んだこと」など。質問そのものは面白みがないように見えちゃいますけど、これくらいベタでもいいんですよ。質問自体は他の媒体と一緒でも、その答えが違えばそれでいいんです。

ただ、教科書的で型にはまった質問だと「それは〜〜です」と返ってくるだけ。その答えを受けて「それはどうしてですか?」「いつからそのように考えるようになったんですか?」と深掘りしていくことによって初めて、その人らしいレアな部分が浮上してくると思っています。なので、私が用意してる質問は結構普通です(笑)。

5. 答えを深掘りすれば、その人の「らしさ」が出てくる

どのように深掘りしていくかというと、たとえば私は以下のような言葉に注目しますね。

  • 性格や人柄が見えてくる言葉
  • 人との距離感や付き合い方が見える言葉
  • 物事の見方や考え方が分かる言葉
  • 時間の経過が見える言葉

たとえば「もともと負けず嫌いなんです」と言われたら「負けず嫌いになったきっかけ」や「いつから負けず嫌いになったのか」を聞きます。「過去にこういうことがあって〜」と言われたら、より過去に焦点を合わせて話を聞きます。

どうして、いつから、そう考えるようになったのか。その人の価値観や、価値観が変わる瞬間の話に繋がりそうなところは、意識して拾ってみるといいと思います。

6. 仮説をぶつけてみる

あえて仮説をぶつけてみるのも手ですね。

「私はこう思うんですけど〜〜」とか「〜〜といった風にお見受けするんですが、いかがですか?」とか。とりあえずYES/NOで答えられるような質問を投げてみる。ひとまずは答えが返ってくると思うので、あとはその答えを受けてどう深掘っていくかが大事ですね。

ちなみに、「嫌われるかも」と覚悟しながら、あえて聞きにくいことを聞くこともあります。「あまり良い気分がしないかもしれませんが、聞いてもいいですか?」などと前置きして。緊張しますが、そこを乗り越えてこそ聞かせてもらえる話もあるんですよね。

一問一答な取材ではなく「対話」にしたいとき

ときには、どうしても「一問一答形式」な取材になってしまうことも多いもの。多くのライターがぶつかるこの壁を打破するヒントについても教えてもらいました。

7. 質問案は準備しすぎない

しっかり質問案を作ってしまうと、いわゆる「一問一答沼」に陥ってしまうことが多いと思います。私自身も事前に質問案は作っていくタイプなんですけど。だからこそ、あからさまに「質問を読み上げている風」にならないように意識してますね。「あ、いま手元の質問案を読んでるな」と思われないように。

たとえば、相手の話にあわせて自然に「〜〜ですよね。そういうところって、実際のところどうなんですか?」みたいに。ある程度考えてあった質問でも、まさにいま思いつきました!って見えるように心がけてお喋りしてますね。

8. 次の質問は「相槌を打つ5秒間」で考える

相手が話している間に「次はどの質問をしよう?」と考えてしまいがちですよね。でもなるべくなら、相手が話しているときは100%集中して聞いたほうがいいです。

「早く考えなきゃ変な間が空いちゃう!」と焦る気持ちも分かりますが、ひとまず相手の話を聞き終わってからでも遅くないと思いますよ。「なるほど〜」と相槌を打つ5秒間で、ぐるっと頭を切り替えて質問を考えるイメージですかね……。5秒の間を開けることが不安に感じるかもしれないけど、そこまで矢継ぎ早に質問しなくても、実際に録音を聞いたらそこまで不自然ではないですから。

反対に、次から次へと間髪入れず質問すると「ちゃんと聞いてるのかな?」って相手に思われかねません。相手の話は100%で聞きましょう。

筆者あとがき:気負いすぎず「会話を楽しむ」意識が面白い取材につながる

「口が重く寡黙な人を和ませたいとき」「ここだけの話を引き出したいとき」「一問一答ではなく対話にしたいとき」。菅原さんに悩みを聞いてもらいながら、あまりにも「取材しようとしすぎていた自分」に気付かされました。

大切なのは、いかに取材や会話を上手く運ぶかに執着するのではなく、まずは自分自身が相手との対話を楽しむマインドが大事なのかもしれません。

(取材&執筆:北村有 編集:泉)

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