インタビュー歴10年ライターに聞いた「質問力」を鍛えるためにすべき3つのこと

質問力を鍛えるためにすべき3つのこと

ライターとして取材をする身として「インタビュー取材をもっと面白くしたい!」が口癖になりつつあるこの頃。しかし考えれば考えるほど「面白いインタビュー取材とはなんぞや?」とそもそも論の沼にはまり込んでいきます。

どうしたら面白い取材ができるようになるんだろう……? 救いの手を差し伸べてくださったのは、数々の著名人へ取材経験を持つライターの菅原さくらさん。

相手から自然と話を引き出す「いい質問」をするために必要な力と、それらを鍛える方法について教えてもらいました。

菅原さくら
菅原さくら

取材歴10年、フリーランスのライター・編集者。著名人への取材経験が豊富。主な執筆媒体はウートピ、DRESS、GINZAmagなど。Twitter:@sakura011626

聞き手:北村有
聞き手:北村有

フリーライター/株式会社GIG社会人インターン。30分に2回は「面白い取材とは?」と考え続けて夜まで眠れない。Twitter:@yuu_uu_

「いい質問」をするために必要な3つの力

菅原さんによると、いい質問をする(=質問力)ために必要なのは、「準備力」「深堀り力」「脱力」だということ。それぞれについて詳しく教えてもらいました。

1. 準備力

いい質問をするためには「事前準備」が大切です。

たとえば取材相手が著名な方であれば、直近のインタビューや企画に合った著書を中心に読んでから臨みます。また、企画に合った時事ネタも拾っておきますね。仮に「フェミニズム」がテーマだったら、最近の関連ニュースを調べたものをメモにして、現場にも持っていきます。

正直に言うと、「著書やニュースはすべて、隅から隅まで網羅してます!」といったタイプではないんですけど……。それでも、書籍や出演作品がある方であれば、時間の許す限りチェックするようにしています。そうやっていろいろ調べておくと、取材中に役立つことが多いんですよ。

たとえば俳優さんが相手のインタビュー取材なら「作品に出演を決めた理由」や「オファーを受けた理由」などスタンダードな質問から始め、そのお答えを受けて、ふと頭のなかで「2年前の作品やインタビューとリンクするな」とつながることがあるんです。そうすれば、さらにまたひとつ深い質問を投げかけられますよね。

このように事前準備の下地があると、即興で質問しやすくなるんです。

2. 深掘り力

ふたつめのポイントが「深掘り力」です。

面白い話やここだけの話を引き出そうとしすぎると、トリッキーな質問やぶっ込んだ質問ばかり投げかけてしまうことになりかねない。それは相手にとって失礼になる場合もありますよね。

でも本当は、こちらから投げかける質問は他でも聞いたことのあるような一般的な質問でいいんです。

​​私が「他のインタビュー取材とは違うところに辿り着きたい」と思って意識的にやっていることは、スタンダードな質問を投げかけ、その答えを受けてどんどん深掘っていくこと。ときには、その方の考える材料になればと思って「昔はこうおっしゃってましたよね」「同業のあの方がこう言ってましたが、共感できますか?」とか投げかけたりもします。

質問の力だけでクリティカルな答えを求めようとすると、質問に重きを置きすぎていわゆる「一問一答の沼」にはまっちゃうのかもしれません。質問をぶつけた上でのお喋りに持っていこうとすれば、自然とそれが「対話」になっていくものです。

3. 脱力

意識しているのは「あまり緊張しすぎない」ことと「肩の力を抜いて取材に臨む」ことです。取材する側がガチガチになってると、その緊張が相手にも伝わってしまう。自然な会話どころか、まともに質問することも難しくなってきます。

こちらがリラックスして、あくまで会話を楽しむ姿勢でいれば、相手もその空気を汲み取りつつ肩の力を抜いて話してくれる。そんな相手の姿を見て、こちらも安心して聞きたいことが聞ける。良い循環が生まれると思います。

あと単純に、堂々としていた方がよりプロらしく見えますからね。

「質問力」を鍛えるためにすべき3つのこと

準備力、深掘り力、脱力……。

さらに面白いインタビューを目指すため、これら3つの力を鍛えるにはどうすればいいのでしょうか? それぞれの力を鍛える方法について教えてもらいました。

1. 苦手な分野よりも得意な分野の仕事を受ける

苦手なジャンルよりも、得意なジャンルの仕事を多く受けた方が効率は良いですね。たとえば、近年は「プログラミング」などが注目されていましたが、私は苦手な分野なので受けないようにしてます。

逆に、積極的に受けるようにしているのは「フェミニズム」や「ダイバーシティ」などのジャンル。すでにこれまで調べてきた知識があり、案件ごとにゼロから調べなおすわけではないので、土台を活かせます。

自分自身も取材のテーマに興味を持てないと、取材相手にも的確な質問ができません。まずは「どんなジャンルやテーマの取材がしたいか?」を考えてみるのも大事だと思います。

2. 相手の表情や所作をよく観察する

対話そのものを面白く転がしていくためには、即興で考えた質問を出し続けること。型にはまった質問ばかり投げかけていると、次第に自分も相手もつまらなくなってきてしまいます。

即興で質問を投げ続けるためには、相手の表情や所作をよく観察するのがポイントです。

「これまで何度も繰り返し答えてきたことをまた出しているだけ」なのか、それとも「聞かれていることに対して”いま”考えて答えているのか」。よく表情を観察することで、どちらなのかが肌感覚で分かるようになってきます。この見極めが重要です。

前者だと、たとえスラスラ話してもらえても、答えがそこまで深くないこともありますよね。そういったときは、答えをこまかく深堀していく。質問の表現を少し変えて、繰り返し同じことを聞いてみる。こちらからの働きかけ次第で、相手もいろんな答えを返してくれます。

3. 「テーマを決めた会話」で日頃からトレーニングする

面白い取材をするために日頃から意識できることとして、「テーマを決めて会話してみる」のはどうでしょう。

たとえば久々に集まった友達同士だと、自然と「近況報告会」になりますよね。それと同じように、あえてトレーニング的に会話の主導権を握るんです。設定するテーマは「最近職場であった嬉しいこと」とか、なんでもいい。複数人参加の座談会を取材していると考えて、参加者全員が等しく話しているかどうかも意識してみると、よりトレーニングになるかもしれません。

「こういう風に聞いたら答えにくいんだな」「反対にこういう風に聞いたらスラスラ答えやすいんだな」とか意識するだけで、経験値が磨かれていくと思います。

筆者あとがき:質問力が面白い取材をつくる

相手のことを知り、興味を持ち、その人らしい答えを引き出すための質問力。その土台となるのは、事前準備の深さとバランス、相手の表情や声色を読み取る観察力、日頃のトレーニング……。

ライターはもちろん、人の話を聞くさまざまな職業の方も、「質問力」を意識してみるといいかもしれません。家族や友人などプライベートな場でも活かせそうです。さっそく今日から実践してみませんか?

(取材&執筆:北村有 編集:少年B)

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