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近年ますますビジネスへの応用が進んでいる、機械学習。
実はひとことに機械学習といっても、そのアルゴリズムや活用方法にはさまざまなものがあります。
この記事では、多岐にわたる機械学習の種類について解説したいと思います。
そもそも、機械学習とはいったい何なのでしょうか。
人工知能(AI)の基本的概念をいち早く世界に示した米国の計算科学者アーサー・サミュエルは、機械学習を「明示的にプログラムしなくても学習する能力を、コンピュータに与える研究分野」だとしました。
長い間、人間が機械に代行させてきた「思考」とは、所定の方程式をモデルとして用いた数値計算でした。つまり、線形的で、アルゴリズムに従って延々と作業を続ければ答えが得られるものです。一方で人間は当たり前のようにチェスの指し手を考えたり、写真を見て誰が写っているかを言い当てるといった思考ができますが、こうした思考は従来の計算機では実現不可能でした。
しかし、コロンブスの卵的な発想がこれを解決することになりました。それが「機械学習」です。
の3つの要素を準備し活用することで、具体的な計算方法を指示することなく、多くのデータから直接的に情報を「学習」させる手法が考案されました。
この10年ほどの間に「データの増加」「計算機の発達」という2つの要素によって、機械学習の分野は急成長しました。
そもそも2000年代前半は、機械学習をさせたくても学習させるための十分なデータが存在しない、あったとしてもそれらを計算をさせるための優秀なコンピュータがない、というような状況でした。
通信技術やデータ容量の増加、カメラやセンサー等のデータ収集技術、SNSを始めとしたコンテンツ共有の場等……データを取り巻くあらゆる環境が近年飛躍的に進歩したことで、機械学習を実行するための「機会」と「ニーズ」、さらには実際に効果を発揮する「事例」が生まれました。
機械学習の活用が進んでいる分野として、例えば以下のようなものがあります。
「スマートスピーカーに話しかけるとその内容を理解して答えてくれる」といった身近なものもありますが、製造現場における品質管理や企業のセキュリティ管理等、to B分野を含めたさまざまな場面で機械学習は活躍しています。
また機械学習を活用している産業・業界には、例えば以下のようなものがあります。
人間が担っていた仕事を、より高速かつ高精度に行うようなもの(株式の値動きを予測して取引をする等)だけではなく、従来人間の目では捉えきれなかった不具合を発見したり、そもそも過去には存在しなかった「自動配車サービス」を生み出すといったような、まったく新しい分野での機械学習活用も活発です。
さて、そんな機械学習ですが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。
機械学習は目的もアルゴリズムも多種多様で簡単には分類できませんが、大きく分けると以下の2つがあります。
それぞれ順にご紹介します。
ひとつめは、機械学習の「目的」から分類する方法です。
株式の値動きやコンビニの商品販売個数等、過去のデータとそれらを取り巻く環境によって、未来の状態を予測するものです。
天候や人口移動等、さまざまな要因の影響を受ける「予測」ですが、適したアルゴリズムや多くのデータによって予測の精度を高められます。
顔写真や声紋、テキストデータをもとに、それが「何を意味しているか」をコンピュータが識別するものです。
従来、「人の顔をみて誰かわかる」「犬の写真を見せて犬だとわかる」といった、人間の子供でもできるような情報処理は、コンピュータにはとても難しいとされてきました。しかしディープラーニング等の技術的なブレイクスルーもあり、昨今発達が目覚ましい機械学習分野です。
複数の都市を巡回するための最短経路をもとめる「巡回セールスマン問題」など、組み合わせ最適化問題と呼ばれるものあります。こうした問題は解くための計算方法が確立されていないため、従来のコンピュータシミュレーション等では解をみつけられませんでした。
機械学習を用いてもいきなり最適解を求めることはできませんが、より良い近似解は求められます。
もうひとつが、機械学習における「学習の仕方」から分類する方法です。
付与された「正解」をもとに、学風データにラベリングして学習する方法です。
学習データ(画像)に対して、これは「バラ」、これは「猫」というようにラベルを付けて学習させます。
過去のAI研究では「バラとは花びらが何枚あって……色は……」というルールを、人間がひとつひとつコンピュータに記述していました。機械学習ではそれをコンピュータに代行させ、またその方が精度が高かったことが画期的だったのです。
人間が設定した「正解」ではなく、用意された学習データをもとに「データの構造」を導き出す方法です。
アルゴリズムが算出した特徴量によって、似ているものとそうでないものを分類します。
教師あり学習では出力される「正解」が事前に定義されていますが、教師なし学習では出力されたグループに正解があるわけではなく、単に「似ているデータ」をグループ分けしたものとなります。
「価値を最大化するような行動」を学習する方法です。
「環境」「行動」「報酬」が設定されたプログラムが何度も試行を繰り返すことで、報酬を最大化するような行動パターンを学習します。
今回は機械学習の種類についてご説明しましたが、いかがでしたか?
ちなみに機械学習には、似ているけれど微妙に意味が違う言葉がたくさんあります。それが理解の妨げになってしまうこともありますよね。
そこで最後に、”似て非なる”言葉をいくつかご紹介して、この記事を終わりにします。