エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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近年、税金関連手続きや雇用契約にも必要となったマイナンバー(個人番号)。
しかし以下のような不安を感じる方も多いよう。
「マイナンバーカードを持っていないため、開業届を提出できないのでは……」
「副業を始めて開業届を提出したいけど、会社にバレる?」
今回はそんな方に向けて、開業届を提出する上でのマイナンバーの必要性や、PCやスマホで開業届の提出を完結させる方法をご紹介します。
国税庁によると、2016年以降に開業届を提出する場合は、本人確認のために原則として「マイナンバー(個人番号)」を記入する義務があります。
「マイナンバーの記載を要する書類一覧」(※2022年4月1日の法令に準じる)にも「開業届」が含まれているため、理由がない限りマイナンバーの記入は必須と言えるでしょう。
【マイナンバーカードを持っている場合】
マイナンバーカード(現物)を持っている場合は、カード裏の個人番号12桁を記入すればいいだけです。
- マイナンバーカード
【マイナンバーカード(現物)を持っていない場合】
記入するときにマイナンバーが分からない場合は、以下の資料から確認しましょう。
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カード
- マイナンバー記載のある住民票の写し
- マイナンバー記載のある住民票記載事項証明
ちなみにマイナンバーが未記入でも罰則はなく、税務署は受理してくれるそうです。
その代わりに、マイナンバーが未記入であるとして、後日税務署から連絡が来る場合があります。
またマイナンバーカードそのものは、開業届を提出するときの本人確認書類としては有効ですが、持参が必須ではありません。
そのほか有効な本人確認書類には下記のようなものがあります。
なおオンラインで開業届を提出する場合は、本人確認作業につながるe-tax(国税電子申告・納税システム)のログイン処理に、マイナンバーカードの現物が必要になります。
e-taxは、税の申告や法廷調書の提出・届出・申請などの各種手続きがインターネット上でできる、国税庁のシステムのこと。
税務署や金融機関に出向く必要がなく、自宅にいながらインターネット経由で納税ができるため、とても便利です。
ICカードリーダーも必要なく、税務署の閉庁時間でも、e-Taxやインターネットバンキングの利用可能時間内であれば納税ができます。
開業届にマイナンバーを記入すると、副業がバレてしまうのでは?と心配な方の声もたびたび耳にします。
内閣府のサイトには「マイナンバー制度の導入により副業を行っている事実が新たに判明するものではありません」と記載があります。
したがって開業届にマイナンバーを記載しても、副業が会社にバレることはありません。
行政から会社へ通知されることはないと思って問題ないでしょう。また行政が会社などの第三者へ、正当な理由なしに個人の副業状況を開示することはできません。
しかし、同じく内閣府のサイトには以下のような記述もあります。
「住民税の税額等は、特別徴収額の決定通知書により給与支払者を経由して納税義務者に対して通知されており、この通知書に前年の給与収入合計額が記載されていることから、 現在でも、勤務先の企業が支払った給与額との比較で、副業を行っている事実が判明する場合もありうると考えます」
このことから、会社の給料から引かれる住民税額や収入合計額などで、副業していることが会社に知られてしまう場合もあります。
しかし上記はマイナンバー制度は関係ないため、マイナンバー制度が原因となって副業がバレる訳ではありません。
▼副業が会社にバレることを防ぐ方法についてはこちらをご覧ください
副業は確定申告しないと会社にバレる? ポイントは「住民税」にあり【税理士監修】
Workship MAGAZINE
「開業届」では、氏名や生年月日の下にマイナンバー(個人番号)を記入する欄があります。
12桁の個人番号を間違いのないように記入しましょう。
開業届の提出方法は次の2通りです。順に解説していきます。
開業届を税務署に郵送/持参して提出する場合は、以下の手順が必要です。国税庁のWebサイトから、開業届書類の取得や詳細の確認ができます。
▼詳しい提出方法や、そのほかの開業届とともに提出すべき書類などはこちらをご覧ください。
個人事業主・フリーランスは開業届を必ず出すべき?開業届提出のメリットを解説!
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次の3ステップで、PCやスマホを利用しオンラインで開業届を提出できます。
開業届をインターネット上で提出する場合、e-Taxで開始届出書(個人用)を提出して、利用者識別番号を発行します。利用者識別番号とは、e-Taxへログインするときに必要な、本人確認のための16桁の番号のこと。上図のような項目を記入しましょう。
「開始届出書を作成する」ページから、開始届出書の種類選択/作成/提出ができます。
次にe-Taxソフトやその他対応ツールを利用して、開業届を作成しましょう。項目は記入するだけで自動で作成できます。
基本的には、開業届に用いたソフトを利用して提出できます。あとの項目では、開業届作成に便利なツールも合わせてご紹介します。
いよいよ、開業届を提出します。提出に利用するソフトには、利用者識別番号またはマイナンバーカードを使ってログインします。
ソフトやサービスによって、推奨される環境や必要なアプリが違うため注意しましょう。
また、自身の提出すべき税務署の選択が必要です。こちらから、自身の地区を担当している税務署を検索できます。
開業届の作成/提出に便利なツールをご紹介します。
利用するデバイス | できること | 必要事項・環境構築 |
PC | 【書類作成/提出】 ・開始届出書 ・開業届 ・確定申告【電子納税】 ・申告所得税 ・法人税 ・地方法人税 ・消費税及地方消費税 ・申告所得税及復興特別所得税 ・復興特別法人税 |
【e-Taxソフト(Web版)】 ・マイナンバーカード/利用者識別番号 ・カードリーダー/カード読み取り対応のスマホ(マイナンバーカードを利用する場合) ・PC環境の構築 ※環境構築についてなどの詳細はこちら【e-Taxソフト(インストール版)】 ・e-Taxソフトのインストール ・マイナンバーカード/利用者識別番号 ・カードリーダー/カード読み取り対応のスマホ(マイナンバーカードを利用する場合) ※ソフトのインストールや詳細はこちら |
スマホ | 【書類作成/提出】 ・開始届出書 |
・マイナポータルアプリのインストール ・マイナンバーカード ・カード読み取り機能付きスマートフォン ※スマホ版e-Taxについての詳細はこちら |
e-Taxソフトは、税の申告や法廷調書の提出/届出/申請などの各種手続きがインターネット上でできる、国税庁運営のシステムです。
オンラインで開業届を提出できるのは、PCで利用できるe-Taxソフト(Web版)と、インストールバージョンの2種類のみ。スマホでは、開始届出書の提出のみに対応しています。開業届の作成/提出以外にも、公的書類の提出や上記税目の電子納税ができます。
利用するデバイス | できること | 必要事項・環境構築 |
PC | 【書類作成/提出】 ・開始届出書(e-Taxを利用) ・開業届 ・確定申告 ・融資書類 ・青色申告承認申請書 |
・マイナンバーカード ・カードリーダー ・PC環境の構築【Windows】 ・クライアントソフトのインストール ・freeeの【Windows】電子申告アプリのインストール【Mac】 ・Java(JRE)のインストール ・クライアントソフトのインストール ・freeeの【Mac】電子申告アプリのインストール ※詳細はこちら |
スマホ | 【書類作成/提出】 ・開始届出書(e-Taxを利用) ・開業届 ・確定申告 ・融資書類 ・青色申告承認申請書 |
・マイナンバーカード ・カード読み取り対応のスマホ ※対応スマホ詳細はこちら【Android】 ・Android用freee電子申告アプリのインストール ・JPKI利用者ソフトのインストール【iOS】 ・iOS用freee電子申告アプリのインストール ※詳細はこちら |
freee開業は、個人事業の開業書類を作成/提出できるサービスです。
freee開業の提供している電子申告開始ナビを利用すると、ガイドに従いながら一連の作業で利用者識別番号の発行や電子証明書の登録、e-Taxの準備、青色申告の承認を受けるのに必要な青色申告承認申請書の提出まで簡単に完了できます。
また開業届以外にも、確定申告書類の作成(有料)や融資書類作成からの専門家への相談(無料)にも対応しています。
今回はマイナンバーやマイナンバーカードを利用した開業届の提出についてをご紹介しました。
マイナンバー制度で会社に副業がバレることはありません。また忙しい平日に税務署へ訪問できない方も、マイナンバーカードがあれば簡単にオンラインで開業届の提出ができます。
これを機会に、マイナンバー制度を利用して、オンラインで簡単に開業届を提出してみませんか?
(執筆:上塚千恵子 編集:北村有)