【社労士解説】ジョブ型雇用時代におけるフリーランスの生存戦略とは?
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こんにちは。営業戦略立案・ターゲティングからアポ獲得まで、一気通貫で営業支援を行うプラットフォーム『SalesNow』を運営するQuickWork代表の村岡です。
QuickWorkでは複業を推奨しており、複業として働いている方が半数を超えています。しかし、それぞれの業界でプロフェッショナルとして活躍している経験豊富なメンバーを複業採用しても、十分なパフォーマンスを出してもらうことは難しいです。
弊社では、会社のビジョンを理解してもらい、会社やサービスに愛着を持って自己決定して動いてもらうことでパフォーマンスも高くなり、責任感の強い組織を構築できると考えています。
この記事では、複業メンバーに会社のビジョンを理解してもらうために、QuickWorkが実践している5つのことをご紹介します。
学生時代にデータ分析の研究員の傍ら、Webサービスを起業。大手IT人材企業レバレジーズで新規事業立ち上げと営業マネージャーに従事し、QuickWorkを共同創業。
QuickWorkのメンバーは、1期目の終わりには30名、3期目の今では60名ほどまで増加しました。
事業や人員を拡大していく上で大事にしていたことは、権限移譲です。それぞれの領域の仕事について、まずは自分で行い、最低限の基礎知識を持ちある程度の判断軸を確立できたら、各領域のプロフェッショナルに仕事を渡すようにしてきました。
それぞれの領域で自分よりもプロフェッショナルな人を採用し、権限をプロフェッショナルに渡すことで、想像以上の結果がついてくることも多くありました。
毎月の経営会議では、最重要施策を3つ決めて翌月に達成状況を確認する、という全社を巻き込んだ進め方で細かく運営しています。
経営会議は録画をSlackで共有し、全従業員に見ることを促しています。
経営会議で気になったことや感想があれば、各自がSlackにコメントを自由にし、ディスカッションしています。経営状況をオープンにすることで、各自がこんな施策をしたらいいのではないかなど、主体的に考え動ける基盤ができていると考えています。
プロフェッショナルが集うからこそのマネジメントの難しさとして、「ビジョンの浸透」と「仕事の進捗管理」が挙げられます。
とくに進捗を管理せずとも、プロフェッショナルは自分たちで必要なことを考え行動してくれるため、表面上はうまく回っているように見えます。しかし、各チーム間での連携不足や経営方針とのズレがなかなか可視化できず、いずれ全体に歪みが出てくる可能性があります。
共有している経営方針をベースに目標を設定し、頻度高く追跡、再評価、変更を行えることから、QuickWorkではOKR(Objectives and Key Results:目標と主要な結果)を採用しています。
OKRとは?KPIやMBOとの違いは?シリコンバレー式目標管理の最先端
Workship MAGAZINE
複業メンバーとは、毎月1on1の場を設けています。1on1では、ビジョンの話など経営陣から従業員に伝えたいことを伝えるだけでなく、どんなことをしたいかや業務上困っていること、改善したいことがないかどうかをヒアリングするのです。効率よく、エンゲージメントを高めながら業務に取り組んでもらえるように、お互いが腹を割って話すことを大事にしています。
毎月実施しているのでどうしても時間はとられますが、普段の業務では話しづらい組織課題や個人個人のニーズを洗い出したり、より活躍してもらえるスキルを発見したりする機会ととらえています。
いつでも課題に向き合うことを行動で示すことにより、組織自体も強くなります。
「このサービスによって誰のどんな課題を解決するか」「サービスの目指すべき姿は何か」「ミッション・ビジョンを達成するために大切な行動指針」を考え、QuickWorkはバリューを策定しました。
しかし、バリューはただつくるだけでは浸透しません。そこでバリューと一緒に経営戦略などの情報資産を蓄積し、社内に発信しています。
「必要な情報に誰でもアクセスできる」状態をつくることで、入社時のオンボーディングがスムーズになり、工数を大幅に削減できました。
ビジョンの浸透は一つの手法だけでできるものではなく、組織の特徴を踏まえて複数の方法を用いることで効果を発揮すると考えています。
社内への浸透が十分に行われ、組織がうまく回り出したと感じた2020年の夏から、QuickWorkでは社外への発信をはじめています。社内の共通認識が生まれることで、各部署が発信を分担しても一貫したメッセージを伝えられ、ブランドを強化でるのです。
社内へのビジョン浸透は、離職率が下がるなどの人事的な効果だけでなく、会社全体に良い影響を与えます。会社ごとにフィットする方法は異なりますが、何かの参考になれば幸いです。
(執筆:村岡功規 編集:泉 提供元:QuickWork)
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