プロモーションビデオの作り方とは?4つのポイントや事例で解説

プロモーションビデオ 作り方

「企業や商品の認知度を高めたい!」
「売上をアップしたい!」

という思いから、プロモーションビデオの制作を検討している方もいらっしゃることでしょう。ですが、ただ闇雲に制作するだけでは意に沿わない結果となる可能性もあるため、プロモーションビデオの制作時にはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

そこで本記事では、プロモーションビデオの基本や制作時に知っておきたい4つのポイント、目的別の参考事例、ツールを用いた作り方などをご紹介します。制作する動画を確実に成果へ結びつけるためにも、これらプロモーションビデオを作ろうとしている方はぜひご一読ください。

プロモーションビデオとは?

プロモーションビデオとは、認知度の向上や売上アップ、ブランディング、採用強化などの目的で制作される動画です。商品やサービス、企業の詳細・メリットを紹介することで、購買意欲を高めたり企業名を覚えたりといった視聴者の行動促進につなげます。

プロモーションビデオは様々な場面で活用されるため、実写やアニメーション、インフォグラフィックス(グラフなどでデータを視覚的に表したもの)など表現方法も幅広いです。商品・サービスごとに向いている方法も異なるため、本記事内で紹介する作り方のポイントを押さえながら制作を進めていくとよいでしょう。

※プロモーションビデオはミュージシャンによるMV(ミュージックビデオ)を指すケースもありますが、本記事では商品やサービス、企業のPRを目的とした動画について解説しています。

プロモーションビデオを作るメリット

プロモーションビデオを作るメリットとして、下記が挙げられます。

  • 音でも表現できるため、情報量を増やせる
  • 商品、サービスの魅力を伝えやすい
  • 記憶に残りやすい

商品やサービス、企業の魅力を動画で表現することにより、音でも情報を発信できるようになります。音を使えば、視覚だけでなく聴覚にも訴えかけられるため、さらに視聴者の記憶に残りやすいです。例えば「タケモトピアノ」のCMのようにリズミカルな音に合わせて企業名とサービス内容が発信されていると、初めて聞いた方でも何をしている会社なのか明確に認識できるでしょう。

また、ツールの使用方法など静止画や音声だけでは伝えにくい情報も表現できるため、視聴者が商品の魅力を理解しやすい点もメリットです。

実際の動きを見せることで、「意外と簡単そう」「これなら使えるかも」など好意的なアクション(行動)につながることも期待できます。

プロモーションビデオの作り方4ポイント

プロモーションビデオのつくり方 ポイント

▲出典:動画幹事

では、実際にプロモーションビデオを作る際のポイントについて見ていきましょう。こちらでは、制作時のポイントとして下記の4つをご紹介します。

  • プロモーションビデオの目的を明確にする
  • 5W1Hを整理する
  • メッセージは1つに絞る
  • 自分ごと化できるようにする

いずれも欠かせないポイントなので、ぜひ詳しい内容までご確認ください。

ポイント1. プロモーションビデオの目的を明確にする

まず1つ目は、プロモーションビデオを制作する目的を明確にすることです。

動画には主に「認知拡大」「興味関心の喚起」「販売促進」の3つの目的があり、目的によって動画の方向性や落としどころ、参考すべき資料などが変わってきます。

例えばコンバージョン(成果:購入や申し込み、採用の応募など)が目的であれば、動画がバズって(話題となって)再生回数が増えただけでは意味がありません。ですが認知拡大に伴ったブランディングが目的であれば、多くの人の目に触れただけでも一種の成功と言えるでしょう。

また、目的が明確でないと動画を公開すべき媒体も決めにくくなります。認知拡大が目的であるにも関わらず公開先が自社サイトだけ、といったズレをなくすためにも、目的は明確に定めるようにしてください。

ポイント2. 5W1Hを整理する

プロモーションビデオを制作する上で、5W1Hを整理することも大切です。

5W1Hとは「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」を端的に示す言葉ですが、これらが決まっていると動画の方向性を定めやすくなります。

特に、ターゲット(Who)が抱えている何(What)の課題を解決するのかが伝わらないとまったく意味のない動画になってしまいます。視聴者の年代や性別、必要としている情報を分析し、「刺さる動画」になるよう意識するとよいでしょう。

また、「When」や「Where」にあたる配信媒体や時間帯も無作為に決定してはいけません。若年層や主婦層、シニア世代などターゲットごとに適した媒体・時間帯があり、視聴時のツール(テレビやスマホなど)によって、どのように伝えるか(How)、動画に求められる画質も変わってきます。このように、5W1Hは意思決定をするためのあらゆる指標となるため、必ず整理しておくようにしましょう。

ポイント3. メッセージは1つに絞る

プロモーションビデオを制作する際には、メッセージを1つに絞るよう心がけましょう。商品やサービス、企業をアピールしたいからといってあれもこれもと詰め込むと、結果的に誰にも刺さらない動画になってしまいます。

動画は一度に多くの情報を伝えられる効果的な手段でもありますが、それだけ情報過多にもなりやすいため注意が必要。例えば15~30秒程度の動画で食品の「食べ方」を紹介したいときに「安さ」や「おいしさ」に軸を置いてしまうとかえって印象に残らない可能性もあります。

伝えたいメッセージが複数あるときは動画も分けるなど、視聴者に「何を言いたかったの?」と思われないように工夫を凝らすようにしましょう。

ポイント4. 自分ごと化できるようにする

視聴者が「自分ごと化」できるかどうかもプロモーションビデオを制作する上で重要なポイントです。
動画にストーリー性を持たせることで「自分が抱えている悩みを解決できそうだ」と思ってもらえれば、商品・サービスの利用につながることも考えられます。

一例ですが、50代の男性がジムのプロモーションビデオを視聴した場合、出演者が20代と50代とでは受け取り方が変わってきます。20代の方が痩せて健康的になっていく様子を50代の方が見ても「代謝が違う」と切り捨てられるかもしれませんが、50代の方に結果が表れれば「自分もできるかも」と思ってもらえる可能性があるでしょう。

また、PRしたいからといって商品やサービスを解説するだけでは「自分ごと化」から離れてしまうため要注意。例えばスマホ決済アプリを使用する際に「スマホで支払いができる」よりも「スマホだけで出かけられる」のほうがメリットとして捉える方もいます。そのサービスを利用することで自分は何が得られるのかを視聴者が明確に感じ取れるような動画づくりを心がけるとよいでしょう。

プロモーションビデオの参考事例

続いて、プロモーションビデオの参考事例を商品・サービス・企業の3つに分けてご紹介します。上記で解説したポイントをイメージできる動画もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

商品プロモーション:PowerShot ZOOM

動画時間:1分56秒

プリンターやカメラなど様々な機器を販売しているキヤノンマーケティングジャパン株式会社が公開している「PowerShot ZOOM」のプロモーションビデオです。2分弱の動画の中で商品の性能や活用場面をアピールし、購買意欲の向上につなげています。

動画の序盤で目まぐるしく動くスポーツ選手の足元を見せて興味を引き、商品を利用すれば細かい部分までズームできることを表現。

また、母親が遠くにいる子どもの様子をチェックしていたり、観光客が傘を持ちながら片手でZOOMを使ったりなど、出演者が全員、外国人にも関わらず「自分ごと」として商品をイメージできるように様々な場面を用意している点も特徴です。

サービスプロモーション:おそうじ本舗

動画時間:30秒

ハウスクリーニングサービス「おそうじ本舗」を提供しているHITOWAライフパートナー株式会社のプロモーションビデオです。プロのサービスを見定めたい主婦の様子を役者がコミカルに表現し、掃除が進む中で気持ちが変化していく様を30秒で短くまとめています。

同動画は、掃除が完了したときの汚れを見せることでエアコンクリーニングの申し込み増加を狙う構成。動画の終盤で「おそうじ本舗」の検索キーワードを紹介するだけでなく、電話番号を動画内で常に表示させている点も特徴です。

また、30秒バージョンだけでなく15秒バージョンの動画も用意。尺の短い動画も制作することで、テレビCMや動画広告などの活用も期待できます。

企業プロモーション:株式会社YSK

動画時間:3分24秒

日本各地やタイに拠点を構える株式会社YSKの企業プロモーションビデオです。

黒背景に白文字でメッセージを伝えるところから動画がスタートし、社員・社長が次々に思いを発信。管理部や工程進捗部、営業部など様々な立場の従業員が入社した理由や会社の雰囲気、自分が身につけたスキルなどを述べることで、会社の魅力が伝わる構成となっています。

また、テンポよく場面が切り替わるため、3分以上の動画でも最後まで飽きずに見られる点もポイント。テロップを用いた情報は少なめですが、会社が何を推進しているのか・働くことで何を得られるのかが要所を押さえて表現されています。

プロモーションビデオをスマホで作れるツールを紹介

プロモーションビデオを制作したい方の中には、予算などとの兼ね合いで自分で作ることを検討している方もいることでしょう。

そこでこちらでは、スマホやパソコンで手軽にプロモーションビデオを制作できる「Light MV」についてご紹介します。

Light MV(スマホ/PCに対応)

Light MV▲出典:Light MV

https://lightmv.com/jp/

Light MVは、無料で利用できるオンラインの動画制作サービスです。パソコンのブラウザで作成できますが、スマートフォン用のアプリも用意されています。

基本的な動画の作り方は下記のとおり。

  1. テンプレートを選ぶ
  2. 写真や動画をアップロードし、表示される順番を調整する
  3. 表示させるテキストを入力する
  4. BGMを選択する
  5. 動画を生成する

テンプレートと写真を選択し、少し調整するだけで簡単に動画を制作でき、プロモーションビデオとしても活用できます。企業・商品の紹介を目的としたテンプレートもいくつかあるため、急いで作りたい方でも選びやすいでしょう。

Light MVのロゴを消したいときや保存動画数を増やしたいときは有料ライセンスがあります。

ライセンス期間 料金 保存可能な動画数
1ヶ月 2,980円 5本
3ヶ月 4,980円 30本
12ヶ月 18,880円 365本

無料会員は動画が完成するまでに時間がかかる場合もあるので、優先的に作ってほしいときは有料ライセンスを検討するのもおすすめです。

ただし、こういったツールは手軽で便利ですが、テンプレートを使うことでオリジナリティが出にくい点は理解しておきましょう。また、クオリティに関してもプロが制作したものより低くなるリスクがあるため、プロモーションビデオのように成果を重視したい場合はプロに相談してみたほうがよい結果を得られる可能性が高いです。

プロモーションビデオの制作をプロに依頼する料金の目安

では、プロモーションビデオの制作をプロに依頼した場合はどのくらいの料金が必要なのでしょうか。こちらは一例ですが、商品・サービス紹介を目的とした120秒以内の実写動画を制作するときの料金目安を紹介します。

特徴 相場 撮影条件 制作期間 発注先
価格を安く 10~30万円 ロケ:1ヶ所

キャスト:社員

機材:1カメラ

1ヶ月 フリーランス

中小

分かりやすい表現を入れる 30~80万円 ロケ:1~2ヶ所

キャスト:社員

機材:2カメラ

1~1.5ヶ月 中小
役者を入れてこだわって作る 80~200万円 ロケ:1ヶ所

キャスト:プロ

機材:2カメラ

1.5~2ヶ月 中小
本格的な動画を作る 200万円~ 条件次第 3ヶ月以上 大手

料金をできるだけ抑えたいときは、撮影場所を社内にしたり社員を起用したりといった方法があります。プロの役者に依頼してロケ地を手配すると、それだけ費用がかさんでしまうため、予算に合わせた取捨選択が必要となるでしょう。

また、納期も発注先によって変動するため注意が必要です。実績があるからと事前に調査せず依頼してしまうとかえって納品までに時間がかかる可能性もあるため、「できるだけ急いで作りたい」といった要望がある場合でも複数の発注先を比較した上で決めることをおすすめします。

【まとめ】プロモーションビデオを活かすために

本記事では、プロモーションビデオの作り方や参考事例、自身で制作できるツールを紹介しました。簡易的な動画であればツールを活用して自身でも制作できますが、プロモーションビデオは目的が幅広いため注意が必要。まずは動画を活用して何を達成したいのか、はっきりさせることが大切です。

また、目的が決まれば5W1Hや動画を通して伝えたいメッセージ、動画の方向性などが絞れるようになります。制作する中でブレが生じないよう、「目的が何なのか」「どういった課題を解決したいのか」を念頭に置きながら進めるようにしましょう。

(執筆:動画幹事運営事務局 提供元:動画幹事

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