「無意識でやってることが好きなこと」IT企業の内定を蹴って”新卒フリーランス”を決断、その苦悩と魅力とは - 早川結希

大学卒業後、就職せずにフリーランスとして働く。いわゆる「新卒フリーランス」と言われる働き方について、あなたはどんな印象を持っていますか?

数年前、新卒フリーランスという道を選んだ若者たちに注目が集まり、賛否両論の意見が交わされました。

そしてまさに当時、IT企業の内定を辞退して新卒フリーランスとして働く決断をした一人である、早川結希さん。

「実は3ヶ月くらい仕事がない時期がもありました」と語る早川さんが、大学卒業から現在までフリーランスを続けている理由は何なのでしょうか。フリーランスという仕事の魅力や、このキャリアを選択した思いを語っていただきました。

早川結希

早川結希(Hayakawa Yuiki)
早川結希(Hayakawa Yuiki)

上智大学理工学部情報理工学科卒業後、新卒でフリーランスに。学生時代にファッションサークルの立ち上げをする傍ら、調理師免許を取得したり、カメラマンとしての活動を始めたりするなどアクティブに活動。それらの活動をブログで発信したことがきっかけでフリーランスの道へ。現在はフリーのカメラマンとして生計を立てる。

内定を辞退し新卒フリーランスの道を選択。ブログやSNSで発信し仕事を獲得

大学を卒業後、就職する人がほとんどの中で、フリーランスという働き方を選んだのはなぜですか?

早川結希学生の頃に、趣味の料理やカメラマンとしての活動をブログで発信していたのがきっかけです。ブログの広告収入や、ブログ経由で頂くお仕事もあったので、「バイトしながらなら生活はなんとかなりそうだな」と思っていました。

学生の頃から経済基盤があったのですね。就職活動はされていたんですか?

早川結希実はエンジニアとして、ITの会社から内定を頂いてました。大学でプログラミングの勉強をしていたので、エンジニアになるんだろうなって想像はしていたんです。
でも料理サークルで調理師やフードコーディネーターの資格を取得したり、おしゃれ好きが高じてファッションサークルを立ち上げたりしていたら、エンジニア以外の活動が楽しくなっちゃって……(笑)。カメラマンの活動もそのひとつです。

エンジニア、料理人、カメラマン……とても多彩で、もはや何にでもなれそうですね。そこからなぜブログを始めたのですか?

早川結希ブログを始めたきっかけは、内定者インターンでの出会いでした。インターンにいた仲間が、自分がFacebookに投稿していた料理の写真を見て、「それブログで書いた方がいいよ」と教えてくれたんです。その仲間が卒業直前にフリーランスとして独立する話を聞いて、自分も背中を押されました。

早川1

当時はブログきっかけでお仕事を頂いていたとのことですが、今はどのようにしてカメラマンの仕事を得ているのですか?

早川結希今はブログではなく、口コミや紹介がほとんどです。SNSやYouTubeを観てお仕事をくださる方もいらっしゃいますね。

SNSはInstagramをはじめ、画像で魅力を伝えられるイメージはありますが……YouTubeでは何を発信されているのですか?

早川結希YouTubeではカメラや写真に関する情報を発信しています。動画を通して自分の人柄も感じていただけますし、撮影風景のイメージが湧きやすいと言われたこともあります。

専門的な職業であってもスキルだけにこだわらず、他の強みもアピールすることが、仕事受注に繋がるポイントかもしれませんね。

本当にカメラが好きだから、仕事も休みも関係なく向き合っている

早川結希実は3ヶ月くらい仕事がない時期がありました。結構カツカツだったのでとても焦りましたね。

そうだったのですね……。どうやって乗り越えたんですか?

早川結希なんとかしなければと考えた結果、営業活動を始めたんです。ビジネスマッチングアプリを使って、約30名の方とお会いしました。地道な活動でしたが、長期的なお付き合いをしてくださるお客様との出会いもあったんです。

一つひとつに対するコミットがすごいですね。

早川結希いま思うと、仕事がなかったのは先のことを何も考えてなかったからだと思います。長期的な目線で考えて行動できるようになってから、フリーランスとしての仕事が安定するようになりました。

フリーランスだと社内研修などもありませんが、学ぶ機会についての不安はありませんか?

早川結希それについては、ないですね。インターンで会社にいたこともありますが、確かに会社にいると上司や先輩から教えてもらえることは多かったです。
でも、それは「受け身」の学びだったなと思いまして。フリーランスとして自分で考えて行動して得られる「攻め」の学びは、それよりももっと価値が大きいと感じています。

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具体的にはどのようにカメラを勉強し、スキルアップされたのですか?

早川結希誰かに教えてもらうことなく、自分で調べて、勉強をして、実践を繰り返してスキルアップをはかりました。最近は逆に「カメラ教えてください」とお願いされることもありますが、手取り足取り教えてそのまま学んでもらうという形にはあまり価値を見出していません。教わった側も教わった範囲内で自分のルールを作ってしまうので、それがクリエイターとしての可能性を狭めてしまうのではないかという懸念があるので。
結局は自分で研究して、より良い写真を撮るための工夫を自分でできるかどうかだと思っています。そういえば最近、女の子を綺麗に撮る方法を勉強したくて、プリクラ機に入って内部構造を調べたりしました(笑)。

面白い! その視点はなかなかできないですよね。

早川結希本当にカメラが好きなので、空いてる時間も撮影していますし、常にクライアントの要望に答えられるよう勉強しています。フリーランスは時間にしばられない働き方ができるので、撮影やレタッチのタイミングなど、自分のパフォーマンスを最大限に発揮できるよう調整できるのは嬉しいです。だからこそ、どんな撮影も全力で臨めます。

好きが仕事になるって、まさにこういうことですね。

早川結希好きなことがないって人もよくいますが、好きなことは「無意識にやってること」だから気づいていないだけだと思っています。
僕がしているカメラの勉強も、誰かに強制されるわけではなく、ごく自然にやっていることです。自分は好きなことに対しては仕事も休みも関係なく向き合っていたいので、今の働き方があっていると感じています。

新卒フリーランスは「自分を押し出して仕事ができる人」が向いている

早川さんは今後も、フリーランスとしての活動を続けていこうと思いますか?

早川結希正直、悩んでいる時期ではあります。このままカメラマンとして活動していくと、プレイヤーとしてのレベルは上がっていくでしょう。しかし質を上げて、仕事の単価を上げて……というサイクルには、いずれ限界がきます。
そろそろ次のステップに進んで、チームで何か大きいことをやりたいなあというのが本音です。会社化はそのひとつの手段かもしれません。その時はカメラにこだわらず、IT関係やWebサービス、アプリ開発など新しいことにも挑戦していきたいですね。

技術を磨きつつ、視野を広く持つバランスの良さを感じます。最後に、新卒フリーランスを目指している人にアドバイスするならば、どんな言葉をかけますか?

早川結希自分の話ですが、学生のときにバイトなどの「やらされる労働」ではなく、自分で考えて、好きなことで稼ぐ経験をしてたのは良かったなと思っています。ブログのような安定的な収入基盤を作っておくのはオススメですね。
また新卒フリーランスは、自分という人間性だったり、個性を押し出して仕事をしたい人に向いてると思います。そこには仕事とプライベートの境目はあまりないのでは、と思っていて。毎日でも好きなことに全力で向き合える人であれば、新卒フリーランスでも続けられるのではないでしょうか。
一方で、自分ひとりでやっていくが心配するのであれば、会社に入って経験を積んだり、カメラマンならスタジオに入って勉強したりなど、先に環境を整えた方が良いかもしれませんね。

■早川結希

(写真:じきるう)

 

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