ブロックチェーンへの注目が集まっている昨今。このブロックチェーンを用いて実現される仕組みのひとつに、スマートコントラクトがあります。

スマートコントラクトとは、取引行為を自動化し、販売者と購入者の間で直接契約を交わす仕組みのこと。中央当局や法制度などの第三者や煩雑な書類のやりとりを介さずとも、素早く安価に、透明性の高い契約が行えることがメリットです。

多くの業界で活用が期待されているスマートコントラクト。本記事では、その中でも特にスマートコントラクトの恩恵を受け、私たちの生活を飛躍的に便利にしてくれるであろう5つの分野を紹介します。

1. 保険

これまでの保険業界は、ひとつひとつのクレームにかかる時間と労力のコストが高く、保険金の支払いに時間がかかることが問題でした。この保険業界にスマートコントラクトを応用することで、それぞれのケースの請求が自動化され、保険金を支払うまでのプロセスが簡略化されます。

例えば交通事故の際、IoTデバイスを搭載した車であれば、事故発生位置やスピード、時間などのデータを細かく正確に把握できます。これらのデータが保険の対象内であれば、スマートコントラクトによって複雑な請求プロセスを踏むことなく、自動的に保険金が振り込まれる仕組みです。

このような仕組みは交通事故のほか、自然災害や盗難などのケースにも応用できるでしょう。

2. サプライチェーンマネジメント

製造から完成までの物流システムを複数の企業間で行う「サプライチェーンマネジメント」は、スマートコントラクトによって大きな恩恵を受けると言われています。企業間だけでなく国どうしの貿易取引も頻繁に行われるサプライチェーンでは、製品のトラッキングと管理が非常に重要です。

スマートコントラクトを応用すれば、サプライチェーン全体のプロセスを簡略化できるだけでなく、個々の製品の追跡も非常に簡単になります。到着日や品質などの情報が全て、ブロックチェーンネットワークによって管理されるのです。

これにより途中で製品を紛失したとしても、製品の現在地や紛失の原因をすぐに特定可能。またエンドユーザーも製品の供給元や輸送経路を把握できます。製品の信頼性や透明性を担保する手段として、スマートコントラクトが活躍するでしょう。

3. 不動産契約

不動産業界は、複数の第三者が審査や合意に関わるため、契約プロセスが複雑です。その分、手続きにかかる時間と労力が非常に大きなコストになっていました。

スマートコントラクトによって、この契約プロセスを簡略化できます。不動産の購入や賃貸契約の際、仲介業者や弁護士などの第三者に頼らず、所有者に直接連絡をとって取引を進められるようになるのです。

4. 雇用契約

雇用契約の際にもスマートコントラクトが活躍します。スマートコントラクトを応用すれば雇用主と労働者がエージェントを介さずにやり取りでき、両者にとって透明で公正な契約が可能です。

成績に応じて報酬を上げるプロセスや給与の支払い管理も、スマートコントラクトで簡単に追跡できるようになります。

5. 著作権管理

今日のエンタメ業界では、プライバシーや著作権侵害の問題が大きな注目を集めています。プロデューサーやミュージシャン、作家や写真家など、あらゆるクリエイターにとって著作権侵害は悩みの種です。

著作物の取引にスマートコントラクトを応用すれば、視聴・閲覧・ダウンロードのたびに所有者に使用料を支払う仕組みを確立し、違法使用を防げるようになります。

まとめ

以上、スマートコントラクトの恩恵を受ける5つの分野を紹介しました。このほかにも、学業成績の記録、ギャンブルの自動支払い、税金管理、ヘルスケアなど、多くの場面でスマートコントラクトの応用が期待されています。

スマートコントラクトがこれから急速に浸透してくることは間違いありません。いまのうちにスマートコントラクトへの理解を深めておきましょう。

(原文:Aniket Anand 翻訳:Mariko Sugita)

 

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