エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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みなさんは、「USP(ユニーク・セリング・プロポジション)」という言葉を聞いたことがありますか?
USPは、広告やマーケティングにおいて重要なものとされています。
今回は、USPの8つの代表事例と、USPの作成方法をお伝えします。
USPとは「Unique Selling Proposition」の頭文字をとったもので、他社製品と差別化できる自社独自の強みのことです。
USPを提唱したのは、アメリカの広告代理店で会長を務めたロッサー・リーブズ。彼はUSPを「広告制作の基本原則」と述べています。
USPは、以下の3点により定義されます。。
- 製品の広告が、消費者に対して「この商品を購入すればあなたはこんな利益が得られますよ」と提案するものである
- その提案は、競合がまだ提案していないものである。もしくは、競合には提案できないものである
- その提案は、多くの消費者を動かせるパワフルなものである
定義を押さえただけでは、自社のUSPを作り上げるのは難しいでしょう。
ここからは、USPを確立している8つの事例をご紹介します。
▲ドミノピザ
ドミノピザがこのキャッチコピーを打ち出した当時、競合他社も30分以内に届けることは可能でしたが、明確に打ち出していた企業はありませんでした。
USPとして「30分以内」を打ち出したことで、ドミノピザは早くアツアツのピザを食べたい消費者に強烈なインパクトを与えることに成功。見事、現在の業界トップの地位を確立しました。
▲M&M’s
M&M’Sのチョコレートは砂糖菓子でコーティングされており、手で持っても溶けないため、手を汚さずに食べられます。
当初からいかなる環境でも食べられる軽食として販売されていましたが、TVの普及とTVCMの開始により、キャッチコピーとともに全米に浸透。「子どもが食べても服や家具を汚さない」というわかりやすいメリットに母親からの支持が集まり、子どもたちからも人気な世界的チョコレートメーカーへと登り詰めました。
▲QBハウス
駅でよく見かける10分1,200円のカット専門店QBハウス。従来の理髪店や美容院とは異なる、「手軽かつリーズナブルにカットだけを提供する」という新しい価値を提案しました。
「速く・安く」を求めていた顧客層に受け入れられ、2018年には日本国内で1,800万人以上が利用するサービスに成長しています。
▲ダイソン
ダイソンが日本に進出した際に使用していたキャッチコピー。掃除機の経年劣化にうんざりしていた消費者の心を見事につかみ、従来の掃除機の2倍近い値段にも関わらず大ヒットしました。
ダイソンの成功要因は、吸引力が「変わらない」と表現したところ。吸引力の強さでは、従来の日本製品の方が優れていました。そこでダイソンは、あえてその点には言及せず、日本の消費者が不満に思っていた点を前面に押し出したのです。
▲iPod
初代iPodが発売されたとき、スティーブ・ジョブズはiPodをこの一言で説明したと言います。当時、音楽鑑賞の主役はCDやMD、それにポータブルプレーヤーでした。持ち歩いても聴けたのはせいぜい100曲程度で、もちろんポケットには到底収まりませんでした。
結果、iPodは斬新でスタイリッシュかつ大容量なポータブルミュージックプレーヤーとして世界中で大ヒット。2008年には全世界で5,400万台超の売り上げを記録しました。
▲イナバ物置
「100人乗っても大丈夫」のCMでお馴染みのイナバ物置。屋根に毎分5L/㎡以上の人口雨を降らせる雨水試験や、屋根に一定の荷重をかける荷重試験などの厳しい耐性試験をパスした製品です。
実際に物置に100人が乗った映像は、製品の品質をさらに深く印象づけました。
▲ASKUL
オフィス用品を中心に扱う通販サービスを運営しているASKUL。サービス開始当時、事務用品を注文した翌日に届けてくれる法人向けサービスは他にありませんでした。
首都圏・関西から始まったサービスは、その特徴を言い表した社名とともに全国に浸透。いまや、事務用品のストックを管理する担当者にとって欠かせないサービスとなりました。
▲注文をまちがえる料理店
認知症への理解促進を目指し、2017年9月に開催されたイベント。認知症の方がホールスタッフをつとめるので、「レストランなのに注文をまちがえるかもしれない」ことを他にはない特徴として打ち出しました。
オープン中は当日券が完売するほどの盛況ぶり。国内外のメディアで取り上げられたほか、韓国でも同様のUSPでお店が立ち上げられるほどのインパクトを残しました。
次に、自社のUSPを考える際の3つのステップをご説明します。
3C分析はマーケティングの重要な考え方で、以下の3項目に基づいて考えられます。
マーケティングを行う際には3Cを調査し、「競合は満たしていないが、自社の強みでなら満たせる市場のニーズ」を考える必要があります。上記で紹介した例はいずれも、3C分析の答えとなっていると言えます。
USPを見た時に、ターゲットとなっているユーザーが「私のことだ!」と思えることが重要です。全ての消費者に受け入れられようとすると、ぼんやりとしたUSPになり、印象が薄くなってしまいます。
特定のターゲット層との結びつきを強めることで、より速く影響力を広められるでしょう。
事例でも見てきたとおり、USPはそのままキャッチコピーとして利用できる例も多いです。そのため、あまりにも長いとユーザーに覚えてもらえない可能性があります。長くても20~30文字程度に抑えるのが理想です。
USPは、自社製品の核心を突いたメッセージ。届けたい相手に伝われば、一気にビジネスが加速します。
事例で紹介したのものは、どれも非常に強いUSPを提示できたからこそ、ビジネスが急成長したのです。
本記事を参考に、ぜひ自社のUSPを検討してみてください。