2024年11月から始まる「フリーランス新法」とは?要点だけわかりやすく解説
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YouTubeなどのソーシャルメディアで見られる動画広告。さまざまな業界・業種でも活用されはじめ、いまでは見ない日はほとんどありません。
しかし、大半の動画広告は「早く5秒が過ぎないかなぁ……」とぼんやりスキップボタンを待たれているのが現状ではないでしょうか。
逆に言えば、動画広告は「最初の5秒」に全てがかかっているということ。冒頭5秒のクオリティを高めれば、最後まで動画を見てもらえる確率がグッと上がります。スキップされたとしても視聴者の印象に残るでしょう。
今回はIT系広告代理店で映像ディレクターをしている筆者が、YouTube動画広告の最初の5秒を作るコツをお伝えします。
YouTube視聴中に出てくる動画広告にはいくつか種類がありますが、ここでは大きく分けて3種類ご紹介します。
どの動画広告でも、パッと目に入った時に視聴者の心を掴めるかが重要です。
6秒間表示される、スキップできない動画広告です。認知度を上げたい場合や、リーチを増やしたい場合に使われます。簡単にいえば、名前を覚えてもらうためにたくさん見せる広告です。
表示回数で料金が計算されます。
5秒でスキップできるようになる長尺の動画広告です。商品の販促、見込み顧客の獲得、Webサイト誘導などに使われます。
こちらはバンパー広告よりターゲットは絞られますが、その分、商品理解を深められます。
料金は、ユーザーが動画を30秒間視聴した場合やクリックした場合にのみ発生します。スキップされた場合はお金がかかりません。
最近はあまり見かけなくなってきていますが、15秒以下のスキップできない動画広告です。
表示回数で料金が計算されます。
動画広告において、成果が発生するまでの流れは以下になります。
当たり前かもしれませんが、スキップされずに最後まで見られた動画広告ほど、売上などの成果に繋がりやすくなります。
成果につながる動画広告は、冒頭5秒で「認知」と「興味」を喚起させるもの。印象に残る冒頭であれば、もしスキップされたとしても認知を形成でき、次の接触機会で成果につながる可能性が高まります。
また表示回数が多いほど認知度は高まりますが、一定回数以上を超えるとしつこいと思われ嫌悪感を持たれてしまう場合もあります。動画の雰囲気やターゲットにあわせて表示頻度を考えましょう。
冒頭5秒で認知と興味を作るために大切なのが、「頭に入りやすく」「何か引っ掛かりがある」工夫です。
具体的には、以下のようなポイントがあります。
5秒で伝えられることは多くても「1メッセージ+ブランド名」。2カット程度の情報量がベストです。
情報を詰め込みすぎると視聴者が理解できず、結果的に何も印象に残らない動画になってしまいます。
バンパー広告やスキップ前で認知を高めたいのであれば、「一人暮らし専門! 賃貸なら○○」「新発売! 冬のしっとりクリーム、○○」ぐらいの情報量に抑えましょう。
動画を見てもらいたいターゲット像を明確にするのも大切です。ターゲットが共感するシーンを入れることで「自分のことだ!」と意識されます。
たとえば、鍋の素の広告で「夕飯、何も思いつかない……」と呟く母親の姿を入れたり。育毛剤の広告で「最近、生え際が気になるあなた!」と呼びかけてみたり。
動画内で解決方法を伝えることで、広告の訴求力が高められます。
インパクトのあるシーンを冒頭に設定することで、ユーザーの注意が引けます。
有名タレントを起用すれば分かりやすく効果がありますが、予算的に難しいことも。特徴的なキャラを出したり、迫力のある映像を撮ったりするなどして、工夫を凝らしていきましょう。
ただし、工夫に商品との関連性がないと、商品やブランドに対する好意にはつながりません。動画内でブランドとつながるオチをしっかり作ることが大切です。
ちなみに広告用語では、このような注意を引く仕掛けのことを「フック」と呼んでいます。
何か違和感がある、ストーリー性がある、誰かが何か不思議なことをしているなど、ついつい続きが見たくなる、「気になる」要素を入れることも効果的です。
インパクトと似ていますが、「面白さ」や「驚き」以外にもさまざな感情に訴える方法があります。不思議な場面設定や綺麗な風景など、何かしらの引っかかりを作ることが続きの視聴へと繋がります。
認知に特化するのも良いですが、気になってくれる人を増やすために冒頭5秒をストーリーの導入に特化させるのもオススメです。
YouTube広告は必ず音声を入れましょう。大抵のユーザーは音声を出しながら動画を再生してるため、広告中によそ見をしていても音声を聞かせられます。
一方、TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSのタイムラインでは、ほとんどのユーザーが音声を出していません。動画主体ではないプラットフォームにおいては、音声がなくても理解できるコンテンツがベターです。
インターネットで見てもらいやすい要素というものがあります。たとえば、タレント、猫、可愛い女の子、スゴ技、失敗、お笑い、漫画、パロディ、ピタゴラスイッチなど。少し前であればラップが流行っていましたね。
要素でユーザーを絞り込むことも可能で、たとえば「猫」で引っかかってくれる人であれば、動物が好きな人か、癒しが欲しいほど疲れている人かと思われます。その対象が商品のターゲットと合致していると、広告の成果も出やすいでしょう。
ターゲットを絞って直接当てる狙い方もできるのが、動画広告の面白さですね。
目に留まったものや、いまも広告業界で語り継がれる名作など、実際の事例をご紹介します。
https://www.youtube.com/watch?v=IBZeKTj9U28
初手で「銭湯活動家」が、4秒目で「ギャル電さん」が登場し、こりゃ只事じゃないぞ!?と思わずスキップしないで見てしまいました。
誰が見ても引っかかりがある面白そうなタレントでインパクトを作って興味を引いた、見事に続きが気になる動画です。
またニッチなタレントは熱量の高いファンが多いため、ターゲティングが正確であれば最後まで動画を見てもらえる強みがあります。キャスティングが上手な例でしょう。
坐禅体験中にお坊さんがひたすらニューロと唱えている。何が何だかわかりませんが、「NURO」という光回線のサービスであることだけは強く伝わってきます。
抜群のインパクトで興味を攫いながら、情報を整理して伝えることで視聴者の認知を効果的に高めています。NUROはインターネット回線としては後発のブランドですが、初期のころから名前を覚えさせる戦略として「パロディ動画」を大量に制作していました。その結果、知名度の高いサービスとなった成功事例です。
https://www.youtube.com/watch?v=8AQ1eMqPR6k
スキップボタンを活用して、ユーザー心理を逆手に取るパターンです。
新垣結衣の圧倒的なタレント性のおかげでウザくならず、むしろ新垣結衣が出演していると分かることでユーザーが続きを見る動機ができる見事な流れができています。
既存のCMでもこのように冒頭を工夫することで、CMの良さを活かしたまま、CMを見ないWEB層に動画を届けることができたりもします。
「リナビスは、おせっかいです」の一言でブランド名と特徴を端的に説明し、さらに「おせっかいって?」と引っかかりを残す、全部盛りかつよく整理された冒頭5秒です。
その後、 “おせっかい” の言葉を紐解く丁寧な説明で、最後まで見たユーザーのブランド好感度は確実に上がりそう。動画の雰囲気もクリーニングらしい清潔感があり、誠実さが伝わりますね。
「漫画読むなら、Renta!」の一言を冒頭に入れることで、スキップする前にブランド認知度を上げることを徹底しています。ロバート秋山の強烈なキャラクターや、何故か電車にいるわからなさも引っかかりになりますね。
その後に始まるのが漫画のあらすじ紹介になっており、続きを読みたければそのまま広告をクリックすれば良く、サービスに合致した構成になっています。
こちらは海外の事例です。「PASTA TEST」という文字に、吊るされたスニーカーに、鍋を持った人。何かと思いきや、まさかのスニーカーでパスタを湯切りすることで通気性を訴求するという動画でした。
冒頭でユーザーに生じた疑問をそのまま商品特性に繋げ、さらに実際これぐらいの機能があると実証している、文句なしに面白い広告です。
(※日本だと食べ物を利用することに抵抗感を感じる人も多いため、市場の把握も大切に)
(動画広告は36秒から)
大手自動車メーカーがシートベルトの着用率を上げるために作った啓蒙広告。
スキップする前の5秒間を使うことで「スキップすらできないほどの短い時間で、シートベルトを着用できる」と訴えています。こんな使い方も面白いですね。
一番大切なのは、情報を詰め込みすぎないこと。さまざまなコツをご紹介してきましたが、5秒間に全てを入れ込むことはできません。商品やブランドにあった手法で、最初の5秒を作っていきましょう。
幸いYouTubeの動画広告は運用型広告なので、複数パターンの「最初の5秒」を作って、どれが一番いいか検証してみることも作戦です。筆者は実際の業務でテストを繰り返していますが、最初の5秒次第で結果がかなり変わったとコッソリお伝えしておきます。
(執筆:みきぽ 編集:イズミカズキ)
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