エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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「Webデザイナーになりたいけど、どんな資格をとればよいのか分からない……」
「現役Webデザイナーとしてより活躍するためにスキルアップをしたい!」
WebデザイナーはWebサイトのデザイン作成だけでなくコーディングも担当するなど、プログラミングの知識も必要となる職業。どんな資格を取ればいいのか……と困ってはいませんか?
実はWebデザイナーになるだけなら資格を取る必要はありません。しかし、実際にWebデザイナーとして活躍するためには知識と経験が必要。その知識や経験を得るための手段として、資格取得の勉強がおすすめなのです。
そこで、今回は未経験者や現役Webデザイナーにもぜひ取って欲しい資格を、難易度やおすすめテキストと一緒に6つご紹介します。
目次
まず、Webデザイナーが資格を取得するとどのようななメリットがあるのでしょうか。
Webデザイナーとして活躍するには知識と経験が必要です。未経験の場合には特に、資格の勉強をすることでより効率的に知識や経験を得られるメリットがあります。
ただ調べるだけでは断片的な知識になりかねませんが、資格試験の参考書を利用すれば、基礎知識を効率的にまとめて習得できます。また、勉強をする過程で制作物を作れば経験にもつながります。
資格を持つことは、自身のスキル証明につながります。とくに就職・転職活動を行う際には実績や制作物がなければ、実力を証明するのは難しいでしょう。しかし資格を持っていれば、一目でわかりやすいアピールポイントになります。
企業によっては資格を持つことで手当が支給される場合があります。資格取得を目指すことで自身の知識向上・スキルアップにつながるため、長い目で見ると年収アップにつながります。また、転職の際にもワンランク上の職につけるなど、年収アップにつながる可能性があります。
ウェブデザイン技能検定は、国家検定制度である技能検定のひとつとして厚労省の指定を受けて実施されているもので、Web業界で唯一の国家資格です。3級は毎年およそ2,000人〜3,000人が受験している非常にポピュラーな資格です。
Webサイトの基本的なデザインやUIデザインに関する知識を問われます。また、HTML・CSSのコーディングスキルに加え、1級ではサーバーサイドの知識も得られるので、Webサイトの運営をしたい人や、現役のWebエンジニアをしている人には特におすすめな資格です。
資格レベルは3〜1級まであります。3級は実務経験のない未経験者でも受験可能で、難易度も低いと言われています。しかし、2級および1級の取得には実務経験が必要で、特に1級は高難易度の問題が多く、合格率は10%台のこともあります。各級の合格率の目安は以下のとおりです。
レベル | 合格率 |
1級 | 10~20% |
2級 | 30~40% |
3級 | 60~70% |
試験内容は、2級および3級が学科試験と実技試験、1級のみ学科試験と実技試験(ペーパー実技を含む)となります。
3級では、筆記試験においてインターネットの仕組みやWebデザインの入門的な内容に関する問いが多く出題され、高度なデザイン技術や知識が問われることはほとんどありません。実技試験では、HTMLやCSSを使ってシンプルな内容のWebサイトを制作する課題に取り組みます。
2級では、筆記試験においては3級と同じくインターネットの概論やWebデザインに関する知識を問うものが多いですが、深い専門知識が必要とされます。また実技試験でも、より実践的な課題が出題され、HTMLやCSSのコーディングに加えて、画像の作成・加工や、データのアップロードを含むWebサイトを管理する能力が試されます。
1級では、2級や3級よりも幅広く難易度の高い問題が出題されます。たとえば、実技試験では自身でWebサイトの設計と計画を作成する設問や、サーバーサイドの領域の知識が必要な課題も出題されます。デザインの実務経験がある人にとっても高難易度です。
各レベルにおける受験料は以下の表です。(金額はすべて非課税)
レベル | 学科 | 実技(35歳以上) | 実技(35歳未満) |
1級 | 7,000円 | 25,000円(ペーパー実技含む) | 25,000円 |
2級 | 6,000円 | 12,500円 | 7,000円 |
3級 | 5,000円 | 5,000円 | 3,000円 |
(参考:ウェブデザイン技能検定)
ウェブデザイン技能検定の資格習得におすすめなテキストをご紹介します。2級、及び3級には指定の参考書がありますが、1級にはありません。1級を受験する場合、自身で工夫しての学習が必要です。
インターネットスキル認定普及協会公認の問題集です。Webデザインの基本知識から勉強できるため、これからWebデザインを仕事にしたい人にとっても参考となるでしょう。
この問題集は過去問が収録されているため、一通り学習済みの方におすすめです。公式の参考書なので、実際の問題を解けるため出題傾向をつかむのに役立つメリットがあります。しかし、HTMLやCSSについての解説がないため、全くの初心者には少し難しいかもしれません。
Webクリエイター能力認定試験は、株式会社サーティファイが主催している民間資格試験です。未経験者でも受験可能で、世界標準に対応した初めての試験とも言われています。
Web技術の標準化を行う非営利団体「W3C」のガイドラインに準拠したWebサイトを作成するために必要なコーディングの能力や知識、基本的なデザインの知識が得られます。
資格レベルはスタンダードとエキスパートの2つの難易度に分かれています。合格ラインは65%以上で、合格率(2018年度平均)は89.9%です。
スタンダードは実技試験のみで、内容はWebサイト制作に必要なHTMLのタグ・CSSのプロパティといった基本的な知識について出題されます。「デザイン能力」を問うものではないためクリエイティブな内容は試験では問われません。
エキスパートは実技のほかに知識問題があり、双方の合計得点の65%以上が合格基準となります。レイアウト手法や色彩設計等、UIデザインを考慮した設計、Jacascriptを用いた動きのあるWebページの表示、マルチデバイス対応など、新規サイト構築を目指した問題が出題されます。
各レベルにおける受験料は以下の表です。
レベル | 受験料 |
エキスパート | 7,500円(税込) |
スタンダード | 5,900円(税込) |
(参考:株式会社サーティファイ)
Webクリエイター能力認定試験を勉強する上で、おすすめのテキストをご紹介します。公式テキストは大型書店であれば取り扱いがありますが、問題集は公式ホームページの問題集購入ページでのみの販売です。両方そろえるのにはお金がかかるため、HTMLやCSSに自信がある方は、問題集のみでもいいでしょう。
Webクリエイター能力認定試験の公式対策問題集です。試験に対応した模擬試験問題(3回)とサンプル問題(1回)で構成されており、問題の傾向や雰囲気を掴みやすいのが特徴です。
出題範囲の全てを取り扱っており、試験主催元のサーティファイの公式テキストとして認定されています。使用したHTMLタグの要素や属性、CSSのプロパティなどをその都度説明する構成となっているため、初心者にとっても非常にわかりやすいでしょう。
HTML5プロフェッショナル認定試験はHTML5やCSS3、JavascriptなどのWeb標準言語に関する知識と技術力を認定する資格試験で、NPO法人のLPI-Japanによって行われています。
出題はマウスによる選択方式がほとんどですが、キーボード入力問題も出題されます。コーディングの仕事に就きたい人やフロントエンドエンジニア職の方におすすめです。
HTML5を中心としたWeb標準言語に関する知識と技術力を身につけられます。資格レベルはレベル1とレベル2があり、レベル1ではHTML5静的コンテンツを作成するために必要なスキルと知識、レベル2ではHTML5動的Webアプリケーションを開発するために必要なスキルと知識が得られます。
レベル1は主にフロントエンドにおけるスキルです。主にHTML5を用いたWebコンテンツの作成やブラウザ利用可能なさまざまなデバイスに対応させる設定など基礎的な広範囲のコンテンツの知識が問われます。
レベル2ではより動的なWebコンテンツの作成を求められるため、リッチユーザインターフェイスアプリの作成やリアルタイムな情報を提供するアプリケーション、APIのセキュリティモデルなどを理解する必要があります。レベル1より難易度を高めたり、応用的な使い方を問うような試験ではありませんが、レベル1で得た知識がある事を前提に作成されています。
また、レベル2から受験をすることも可能ですが、レベル2と認定されるためにはレベル1、2両方の合格が必要となるため注意が必要です。
各レベルにおける受験料は以下の表です。
レベル | 受験料 |
レベル1 | 16,500円(税込) |
レベル2 |
(参考:HTML5 Professional Certification)
HTML5プロフェッショナル認定試験の資格取得におすすめな、効率的で初心者でも学びやすいテキストをご紹介します。
本番の試験に近い形式で問題が掲載されています。また、頻出など試験における重要度が示され、一問一答形式のためスムーズに効率良く学習ができるメリットがあります。模擬試験も掲載されており、非常にコスパのよい参考書だと言えるでしょう。
HTMLとCSSの全くの初心者でも、非常にわかりやすくスムーズに学習を進められます。1つのWebサイトを作りながら学ぶことで、学習を進めるうちに1つの制作物を作成できます。UIデザインについても触れるため、実践的に学びたい方にもおすすめです。
アドビ認定資格はアドビ社の主な製品アプリケーションの知識や操作技量を証明するアドビ株式会社認定の世界共通資格です。PhotoshopやIllustratorなど、各ソフトウェアごとに試験があり、資格を取得すると、それぞれのソフトウェアに対してプロフェッショナルとして能力を認められます。
レベルにはアドビ認定エキスパート(以降ACE)、アドビ認定プロフェッショナル(以降ACP)の2種類があります。アドビ社のソフトウェアを利用する機会の多いWebデザイナーやクリエーターの方におすすめの資格です。ACPは以前の「Adobe Certified Associate」(ACA)の名称が変更されたものです。
それぞれのソフトウェアの実用的な基本操作や知識が得られます。取得すれば、それぞれのソフトウェアに対してプロフェッショナルとして認められるレベルにまで自身を引き上げられます。
アドビ認定試験はアドビ社製品の一般知識や操作方法について問われる試験です。試験内容はソフトウェアごとによって異なりますが、出題はコンピュータに表示される問題に解答する形式です。
ACEの受験資格条件はありません。合格率はおよそ64〜70%で、クリエイター能力認定試験よりも難易度は高いです。
ACPは旧マクロメディアソフトであるDreamweaverやFlashなどに関する試験です。
各レベルにおける受験料は以下の表です。ただし製品によっては再認定試験が6,000円で受験可能な場合があります。
レベル | 受験料 |
ACE | (一般価格)10,780円(税込) (学割価格) 8,580円(税込) |
ACP |
(参考:アドビ認定アソシエイト)
アドビ認定資格取得はさまざまなソフトがあるため、共通する学習方法とテキストをご紹介します。
アドビソフトの操作方法を習得する上で、どのソフトにも共通しておすすめできる学習方法は、アドビ公式の出しているチュートリアルの活用です。
たとえばillustratorの場合、架空の催し物のチラシを細かなやり方の説明を見ながら実際に作成して操作を覚えられます。わかりやすい解説付きで学びやすく、実務で十分に通用する技術を習得できるのもメリットです。
実際に筆者が利用したillustrator,Photoshop,Adobe Xd,Premire Proなどに存在し、参考書がなくともわかりやすく学ぶことができました。
「アドビ認定アソシエイト」試験の公式テキストは、試験範囲を網羅しているため一通り学習してしまえるのがメリットです。初心者には図解や専門用語がわかりずらいため、初心者向けテキストとの併用するのがいいでしょう。
Webデザイナー検定は、公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)が行っている検定試験です。プロとしてWebに関わる人へ向けたWebの標準的知識を認定する試験で、コンセプトメイキングやWebページのデザイン、テスト運用・評価まで、さまざまな知識が問われます。ホームページの作成に加え、Webコンテンツについての理解や顧客の潜在的なニーズを満たすスキルも求められます。
WebデザインだけでなくWeb全体の知識を得られます。資格内容はひとつ目に紹介したWebデザイン技能検定と似た部分がありますが、実技がないため比較的気楽に受けられる試験です。
レベルは「ベーシック」と「エキスパート」の2種類です。合格基準点は全体の約7割と言われており、ベーシックもエキスパートも同じです。出題はマークシート形式です。
ベーシックは、主にWebサイトの企画や作成、デザインについての基礎知識が問われます。試験内容は、Webサイトの仕組みや制作フロー、コンセプトメイキングや素材の製作、HTML・CSSの基礎などがあります。平均合格率は高校生で50%、専門学生・大学生で65%、社会人で80%となっています。
エキスパートは、Webサイトの企画や制作運用に関する専門的な理解が問われます。また、その理解を実際のWebデザインに活かす能力も求められるため難易度は高いようです。試験内容は、コンセプト設定やメディア対応設定、ユーザーインターフェースのあり方やナビゲーション機能についての考え方などがあります。平均合格率は高校生が25%、専門学生・大学生が40%、社会人が55%となっており、難易度は高めです。
各レベルにおける受験料は以下の通りです。
レベル | 受験料 |
ベーシック | 5,600円(税込) |
エキスパート | 6,700円(税込) |
(参考:CG-ARTS)
Webデザイナー検定の資格取得におすすめのテキストをご紹介します。
Webデザイナー検定の公式テキスト・問題集は3種類あり、各々のレベルに適したものを選択できます。
「Webデザイン コンセプトメイキングから運用まで[改訂第五版]」は業務としてWebデザインを行う際に必要な知識と技術の習得を目的としたテキストで、エキスパートに対応した内容となっています。
色彩検定は、色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。1990年に開始された文部科学省後援の公的資格で、累計150万人の受験者がいることも特徴です。分野に偏りのない色彩に関する問題が出題されるためWebに限らずデザインを仕事にする方全般におすすめの資格です。
色について学ぶことで、Webデザインに限らず、デザインをする上で必要なセンスを身につけることができます。
レベルは1級、2級、3級、UC級の4種類があります。人間の脳の光の感じ方の仕組みから、色の種類と属性や色彩心理、色彩調和、色彩効果などの特定の分野に偏りのない色彩に関する知識が公式テストの内容に準拠して出題されます。その年の問題の難易度により多少変動しますが合格基準点は全体の7割だと言われています。
3級はマークシート形式です。「色」の表し方などの基礎知識、色の心理的効果、配色(色の組み合わせ)を考えるときに便利な色彩体系である「PCCS」について学ぶことができます。基本的な知識が問われるため、難易度は低めと言えます。
2級はマークシート形式に加え、一部記述式の問題が出題されます。3級の内容に加え、ファッションやインテリア、景観色彩など各分野でのカラーコーディネートの基礎についても学ぶため、3級と比較するとやや難易度は高いと言えます。
1級はマークシート形式に加えて一部記述式の問題が出題される1次試験と、記述式に加え一部実技が出題される2次試験に分かれています。色彩文化や景観色彩など、色彩実務担当者として色彩設計に携わることができるレベルの内容を学習します。また、2次試験では提案に沿ってカラーカードを使った配色を行います。
1級1次試験に合格し、2次試験に不合格になった場合、または2次試験を欠席した場合は、その後2年間(2回)に限り1次試験が免除になり、2次試験の結果のみで合否が決定されます。ただし、その場合でも新たに受検申込みが必要となります。
UC級は2018年の冬期に新設されたレベルで、色のユニバーサルデザインについて学びます。高齢者や特定の色の組み合わせが判別しにくい人の特性について理解し、誰もが暮らしやすい社会を目指すため、「色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」を学びます。
各レベルにおける受験料は以下の表です。ただし、1級において1次試験免除がなされた場合も受験料は変わりません。
レベル | 受験料 |
3級 | 7,000円(税込) |
2級 | 10,000円(税込) |
1級 | 15,000円(税込) ※1次免除者も同じ |
UC級 | 6,000円(税込) |
(参考:色彩検定)
色彩検定の資格習得におすすめなテキストをご紹介します。
色彩検定初心者の方におすすめのテキストです。わかりやすく構成されているため、ポイントを抑えて学習ができます。
問題集も収録されているため、3級の受験のみであれば、この一冊で十分だといえます。2級以上を受験される方も、3級で扱う基礎的な知識は必要になることが多く、効率良く勉強ができるため、持っていて損はないでしょう。
公式テキストには参考書、問題集、過去問の3種類があります。試験の大半は公式テキストから出題され、市販の教材には掲載されないような問題が出題されることもあります。
特に、穴埋め問題では、公式テキストの文言がそのまま出題されます。写真や図も公式テキストのものが用いられるため、利用して間違いはないはずです。参考書、問題集、過去問と各々に購入しなければならないのはデメリットですが、実践的な知識が身に付くためおすすめです。
今回はWebデザイナーにとって有利な資格を6つご紹介しました。
自分の欲しいスキルを効率よく取得するためには、自分のレベルに合った学習方法を選ぶのがポイントです。しっかり自分のレベルと得たいスキルを見極めて、楽しく資格を取得してみませんか?
(執筆:上塚千映子 編集:少年B)
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