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WordPress 5.0「Gutenberg」は時代を先駆けすぎたか?実際に使ってみた

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世界で圧倒的なシェアを誇るCMSであるWordPress(ワードプレス)2018年12月6日にメジャーアップデートとなる「Wordpress 5.0」が公開されました。2014年9月4日にリリースされた「Wordpress 4.0」から約4年。久しぶりの大型アップデートとなりました。

これに伴い、テキストエディタが「Benny(ベニー)」から「Gutenberg(グーテンベルグ)」へと大幅に刷新。私たちの執筆体験は大きく変化していくこととなります。

本記事では、Wordress 5.0をいち早く体験したライター&編集者の私が、新エディタ・Guternbergを使ってみた感想を述べていきます。

Gutenberg(グーテンベルグ)とは? 名前の由来

Gutenberg

▲出典:Wikipedia

Gutenbergとは、活版印刷技術を発明したとされるヨハネス・グーテンベルグ(Johannes Gensfleisch zur Laden zum Gutenberg, 1398頃-1468)の名前からきています。それまでヨーロッパでは、書籍は木版印刷、または書き写しが一般的であり、グーテンベルグの印刷技術はヨーロッパの書籍生産インフラに革命を起こしました。

今回のテキストエディタである「Gutenberg」は、記事投稿のインフラ革命を起こそうと思い名付けられたのかもしれませんね。

なお、Wordpress 4.0のエディタである「Benny」は、スウィング・ジャズの代表的存在として知られるクラリネット奏者のベニー・グッドマン(Benjamin David Goodman, 1909-1986)の名前からきています。

WordPress 5.0の新エディタ「Gutenberg」を使ってみた感想

1. エディタ画面は驚くほどシンプルに。大きな編集領域で快適な執筆環境を

エディタ画面

さっそく「投稿→新規追加」でエディタ画面をみていきましょう。(今回はローカル環境にWordpress 5.0をダウンロードしました)

上のキャプチャ画像をご覧いただければわかると思いますが、非常にシンプルで洗練されたUIとなっています。これまで画面上部に表示されていたビジュアルエディターは取り払われ、サイドバーも簡素化。なお、画面右上の歯車ボタンを押すことでサイドバーを隠すことができます。

全画面モード

また、サイドバーを歯車ボタンをクリックすることで隠し、さらに右上の「三点ドットボタン→Fullscreen Mode」にチェックを入れることで、ほぼ全画面で執筆可能です。いままでよりさらに記事執筆に集中できそうですね。

Benny

参考までに、これまでのバージョンであるWordpress「Benny」のエディタ画面がこちらです(ビジュアルエディタプラグイン『TinyMCE Advanced』利用)。

比べると一目瞭然。Gutenbergはテキスト編集領域がこれまでよりも大きくなり、快適な執筆環境が用意されているといえます。

2. 標準の文字フォントとサイズが「テーマ設定」と一致するように!!

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それでは、実際に記事を執筆していきましょう。

これまでのWordpressはエディタ用フォントと実際に表示されるフォント・文字サイズは別々となっていましたが、Gutenbergでは共通のフォント・文字サイズが使われるようになりました。つまり、使用しているテーマ(外観、フロント部)と同じ表示になるのです。

実際にどのような記事デザインになるか想像しながら執筆できるため、これは非常に嬉しいアップデートです!

3. テキストが「ブロック」に?! これまでになかった革新的な仕様

GIF

Gutenbergのエディタでもっとも大きく変わったのが、このブロックシステムではないでしょうか? パラグラフがブロックとして管理され、ドラッグ&ドロップでテキストを移動できます。その他、パラグラフごとにビジュアルエディタが管理されるなど(後述)、テキストを細かくブロックごとに管理する仕様をGutenbergでは推しているようです。

これまでにあまり見たことのない、革新的なシステムでしょう。

4. 文字装飾エディタが大幅変更!! 賛否の分かれそうな仕様だけど……?

GIF

そしてもうひとつ大きく変わったのが、文字装飾エディタです。各パラグラフ(ブロック)をクリックすることで、その上部に文字装飾エディタがポップアップする仕組みとなっています。またそれと同時にサイドバーが文字装飾エディタへ移り変わります。これまでにあまり見たことのない、独特なエディタといえるでしょう。強いていうなら、Pagesに近いでしょうか……?

ちなみにこちらの文字装飾エディタは標準の機能として備え付けられており、TinyMCE Advancedなどのプラグインを入れる必要はありません。(※ 2018/12/07現在、TinyMCE AdvancedはそもそもWordpress 5.0に対応していないようです)

誰でもプラグインなしで文字装飾エディタを使えるのは、Wordpressの敷居を下げるためにもとても良いアップデートでしょう。一方で、既存のWordpressユーザーにとっては大きな仕様変更となるため、慣れるまではやや反発が起こりそうです。

GIF

しかし既存のWordpressユーザーもご安心を。文字装飾エディタは自分好みにある程度カスタマイズ可能です。右上の「三点ドットボタン→Top Toolbar」をクリックすることで、ビジュアルエディタの表示位置を画面上部に変更できます。これまでのものと全く同じとはいえませんが、ある程度見慣れた画面をつくれるでしょう。

なお、三点ドットボタンからはコード・エディターモードへの切り替えもできます。

5. 画像挿入は超便利に!! イメージの細かい調整がワンクリックでできる

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画像挿入はこれまでどおり、標準でドラッグ&ドロップでの挿入が可能です。しかし、その先の画像エディタが大幅に進化しました!

WordPress 5.0からのGutenbergでは、画像の配置だけでなく、サイズやキャプション、代替テキスト、リンク挿入などを一画面で手軽に編集できるようになりました。これまで画像の設定にわずらわしさを感じていた人は多いでしょうが、Gutenbergの画像エディタは直感的で使いやすく、画像を多く用いた記事執筆では大幅に時間削減できるでしょう。

6. 個人的におすすめ:ドキュメント・アウトライン機能

便利機能

その他、個人的におすすめしたい機能のひとつとして、ドキュメント・アウトライン機能があります。画面左上の丸iマークをクリックで使用できます。

これは、記事の見出し構成がどのようになっているのか、パラグラフはどのくらいの個数使っているかなどを確認できる機能です。記事構成が一目で確認できるため、ライターや編集者にはとてもありがたい機能です。

まとめと注意点

ダッシュボード

新しいWordpress 5.0「Gutenberg」はいかがでしたでしょうか?

なお、テキストエディタ以外の画面に大きな変更はいまのところ確認できていません。今回のアップデートでは、テキストエディタの刷新が大きな注目ポイントとなりそうです。

ちなみに2018/12/07現在、まだ多くのWordpressプラグインがWordpress 5.0「Gutenberg」に対応していません。個人的な感想をいうと、エディタに関連する主要プラグインのアップデートが終わるまでは、Wordpress 5.0へのアップデートは控えた方が良いでしょう。

今回のWordpress 5.0「Gutenberg」は、他ではあまり見ない特徴的なシステムを採用しており、賛否両論が巻き起こること必至でしょう。Wordpress 5.0「Gutenberg」は今後の主流として浸透するのか。それとも時代を先駆けすぎてしまったのか。今後の動向に注目したいです。

(執筆:じきるう 編集:Workship MAGAZINE編集部)

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