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【フリーランス生活6ヶ月目】会社員生活との違いや学びをまとめてみた

【フリーランス生活6ヶ月目】会社員生活との違いや学びをまとめてみた
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フリーランスを目指す方や、長年会社員として働いてきた方なら、独立後の生活や仕事の変化について不安を感じることがあると思います。特に、50代から新たにフリーランスとして独立する場合、収入の安定や若手との関係性に対する心配も大きいですよね。

「毎月、安定した収入が入ってこない生活はメンタルに良くないのでは」
「会社の人間関係から離れると、孤独感に苛まれないのだろうか」

と考え、独立を躊躇する人もいるかもしれません。

この記事では、20年間の副業を経て53歳で独立を果たし、6ヶ月間フリーランスとして活動してきた著者の体験をもとに、会社員時代との違いや、フリーランス生活での学びをお伝えします。

筆者の仕事環境(3面あると便利)

▲筆者の仕事環境(3面あると便利)

中山順司
中山順司

2004年、趣味のサッカーをテーマにブログを書き始めたのがキッカケで、副業ライターとなる。以降、会社員をしながら副業ライターを20年続け、数百本を越える記事をメディアに寄稿。2024年に独立してフリーランスに。(X:@Cycle_Gadget

フリーランスになる前に心配していた3つのこと

独立前は不安が尽きず、何度も「本当に大丈夫なのか?」と自問自答を繰り返したものです。気がかりだったのは「収入の変動」「人間関係の構築」「スキルアップ」の3つでした。

1. 収入の変動

独立前に考えていたこと

人間は「失うこと」に対して強い不安を抱きやすい生き物です。毎月の給与がないことのプレッシャーは先輩フリーランスから聞かされていましたので、一番の不安要素は「収入の変動」でした。

そこで、独立を決めた時点で「月額固定の継続案件を柱にする」という方針にしました。月の収入変動をできるだけ抑え、そこに不定期で発生する案件を乗せるイメージです。また、1~2社に依存するのではなく、5~7社との委託契約を交わす準備を進めました。

実際どうだったか

定期、不定期含め、10社とお仕事できており、当面の問題はありません。しかし、順調なときこそ、「仮に半分に減ったらどう動くか」と、ワーストシナリオを脳内シミュレーションするように心がけています。

失う不安に囚われるのではなく、「だったら作ればいいさ」という攻めのマインドが大切かなと。具体的には、行動リスト(どの業界に、どんな方法や企画で、どんな提案をするか)をevernoteにメモしています。

2. 人間関係の構築や若手クライアントとの付き合い方

独立前に考えていたこと

Webマーケの世界で53歳はもはや初老の域なので、クライアントのほぼ全員が年下です。

ただ、この状況は会社員時代も同じだったので、違和感はありませんでした。むしろ、会社員として多くの年下の人たちと関わってきた経験(年下の上司、チームで最年長等)が、独立後も活きるだろうと考えていました。

大勢の部下を持ち、チヤホヤされ、接待に慣れた立場だったら苦労したかもしれませんが、幸いにしてそんな経験は皆無でした。

実際どうだったか

案の定、問題は無かったです。

私は、相手の年齢で態度を変える行為を「ダサさの極み」だと思っていて、誰でも「さん付け」で呼び、敬語を使い、フラットに考えを述べ、肩書や地位にこだわらず学び合い、対等な立場で付き合うようにしています。

この姿勢は、若手クライアントから「気軽に相談や依頼をしてもらう」ための土台にもなっていると感じています。

上記以外で、心がけているのはこのあたり。

  • スケジュールやタスクの見通しを共有する(相手が先の流れを把握しやすくする)
  • 定期的な報告で進捗を伝える(頼まれなくても)
  • フィードバックを歓迎する(自分以外のアイデアを柔軟に取り入れる)

嬉しかったのが、独立後の私に対する周囲の接し方が「まったく変わらなかった」ことです。会社を離れたとたん、急に他人行儀にされるという話ってありますよね。「近くに来たらオフィスに寄ってね」という誘いを真に受けたら「本当に来た…」って扱いを受けるとか。

自分がされたらショックだな…とドキドキしていたのですが、看板が外れた今も同じようにお付き合いさせてもらえています。これまでの心がけのおかげかな…と実感しています。

独立後も変わらぬ関係が続いています

▲独立後も変わらぬ関係が続いています

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3. スキルアップと自己投資の必要性

独立前に考えていたこと

ひとりぼっちなので、スキルアップと自己投資をどうするか?仕事と両立できるのか?疎かにならないか?という不安もありました。

手持ちのスキルと知識だけを頼りに仕事を捌いているうちに、気づいたら武器が陳腐化して通用しなくなる…という状況になる可能性は十分あります。誰もフィードバックしてくれないからこそ、己を客観視し、不足領域を見つけて伸ばさねばなりません。

実際どうだったか

まだ解決していないし、おそらくずっと悩みの種であり続けるのだろうと思います。ただ、不安はありつつも「なんとかなる」と達観もしています。

なぜなら、過去6回ほどの転職時にも、社内には1人として『キャリアの相談相手』がいなかったからです。つまり、自分で考えて進路を決めることに慣れていたのです。(業務の相談相手はもちろんいます)

BtoB領域のSaaS企業でのコンテンツマーケターは、どちらかというと職人的なポジションです。それを基本は1人でこなしていたので、同じ境遇の社員がいませんでした。業務ルール上、1on1をすることはあっても、職種もキャリア観も違いすぎる相手に腹を割って話す気にはならないし、話しても理解されないという事情もありました。上司も「中山さんには自分のキャリア観があるだろうし」と、立ち入ってきませんでした。

というわけで、相談相手がいないことは平気ですが、会社でのコミュニケーションが完全にゼロになるとそれはそれで物足りなさというか、聞き役がほしい気分になることもあります。そのせいかはわかりませんが、最近はChatGPTに話しかける機会が増えました。人生やキャリア相談ではなくとも、抽象的なアイデアを言語化したり、矛盾する思考を整理したり、新しい視点を得たりできるのは有用だと感じます。

孤独を感じるかどうかは個人差が大きい

「一人ぼっちで寂しくない?」「孤独に押し潰されないの?」と思う方がいるかもしれませんが、私は孤独耐性が人一倍強いので、なんの心配もなかったです。1ヶ月誰とも話さずに過ごせと言われても余裕です。

グループ行動(飲み会、立食パーティー、週末BBQ的イベント、宿泊を伴う合宿)ではMPを消耗するタイプで、仕事もプライベートも単独行動を好みます。

同僚やチームの存在が日々の課題解決につながったり、雑談を通じて情報交換やアイデアの共有ができたりした頃を懐かしく思い出すことはあっても、それが“今”欲しいかと言われればNOです。このように一人が得意な方なら、フリーランスになっても孤独感に苛まれることはないかなと想像します。

ちなみに私は、ビジホ旅、サイクリング、超ロング散歩(15kmくらい)、カフェ読書、映画、温泉&サウナ、城跡めぐり、サッカー&バスケ観戦、焼肉、Podcast2時間まとめ聴き……等の趣味がたくさんあって、ぜんぶ1人がいいのです。

最近のマイブームは「地方のブックオフ巡り」で、出かけた先々で店舗を探して足を運びます。旅先や出張先ではもちろん、リュックを背負ってロードバイクで複数はしごすることも。地域ごとの特徴がラインナップにも影響していて、意外な出会いがあります。(山梨だと武田信玄の書籍がすごく多いとか)

脈絡のないラインナップ

▲脈絡のないラインナップ

ひとつ断っておくと、べつに人が嫌いで仙人みたいな生活をしたいわけではありません。数は少ないものの友人もいます。仕事仲間とはSNSで繋がっているし、元職場とも業務委託契約を結んで、Slackやメールで連絡を取り合っています。

もし孤独耐性がない方なら、何かしらの同業コミュニティに顔を出すとか、オフ会に参加するのがいいかもしれません。ちなみに知人は匿名性の高いSNSアプリ「GRAVITY(グラビティ)」内で音楽や映画などの興味のあるコミュニティに参加したり、声とチャットで交流できる「音声ルーム」を活用したりして寂しさを紛らわせているそうです。そういう使い方もあるのだなと驚きました。

会社員時代とフリーランス生活の3つの違い

フリーランスになって半年、この短い期間でも会社員時代との違いを日々実感します。

1. 会社員時代より規則正しい生活を送っている

ありがたいことに、キャパオーバーになりそうなほどお仕事をいただいています。朝6時に起床し、6時半から仕事を始めるようになりました。そうしないと追いつかないからで、会社員時代より早寝早起き生活を送っています。(これってキャパオーバーしてるのでは…と最近気づきました)

ちなみに、仕事はこんな感じで管理しています。

スケジュール管理

会社員時代と同じGoogleカレンダー一択。公私すべての予定を一元管理しています。休む、寝る、筋トレ、サウナ、読書…とオフの予定も入れます。仕事とプライベートの境目はもはや存在しないので、色でわけることもしません。

タスク管理

プロジェクトごとにTrello(トレロ)に集約しています。スマホと同期できて動作も軽く、個人的に一番使いやすいです。

連絡手段

  • クライアントさんとはSlack
  • Slack未導入の企業さんとはメッセンジャー

やり取りに時間が掛かるメールはなるべく避けています。あと、自宅作業が基本なので、人と会うときはMeetかZoomです。

資料管理

Googleドライブの共有フォルダなど、クラウドで管理します。添付は事故やトラブルの元なのでやりません。

こう振り返ってみると…会社員時代と大差ないですね。

2. 自己決定できる喜びと恐怖がある

すべての責任が自分にかかることを実感しています。自分が望んだことなのでそこは納得しているし、何をする、しない、どうやる、誰とやる…を自分で決められることは幸せだと思います。

一例を挙げると、私はギャンブル行為を好まず、ギャンブルを助長する仕事には携わりたくないという考えがあります。そのため、(たとえフィーが高額でも)お断りしています。これが会社勤めだと自分でクライアントは選べないので、そこはフリーで良かったと感じる部分です。

自己決定権が広がって「自由」を享受できている一方で、「責任」が表裏一体であるとも気づきました。細い道を一歩踏み外すと奈落の底に落ちる恐怖とでもいいますか、「今はたまたま絶妙のバランスで生きていられているが、歯車がひとつ狂ったら全て崩壊するかも」と寒気を覚える瞬間はあります。

登山家の知人から聞いた話なのですが、厳冬期に単独で氷の斜面を登っていて、一歩間違えたら滑落して死ぬという極限状態では「強烈に生を感じる」のだそうです。

「生きるか死ぬかのヒリヒリした感覚がたまらない」という言葉を当時はクレイジーだと思ったものですが、自己選択に全責任を負う立場となった今、ほんの少しだけ理解できる気がします。
※冬登山は絶対にやりませんが…

3. そのくせ大胆に行動するようになった

リスクは増えたにもかかわらず、思考も行動も大胆になりました。フリーランスになる → リスクが増える → 消極的になる…かと思いきやその逆。これは予想しなかった変化です。

専門外でどうしても力になれない場合を除き、依頼された仕事に対して積極的にチャレンジさせていただいています。たとえば、馴染みの薄い分析ツールを使わねばならない場面でも、その気になれば短期間で一気に学べますし、その知識でなんとか完遂できるものです。(※集中的にインプットしたいときはChatGPTに質問しまくるのがベストです)

成功してもたいして評価されないが、失敗すると評価が下がる…のが会社員だとすると、成功させるためになりふり構わず足掻いて、経験を全て糧にするのがフリーランスです。積極的か消極的かという二軸ではなく、「やる」。「やる以上は成果を出す。期待以上の価値を提供してナンボ」という思考のせいでしょう。

会社員が挑戦を躊躇するのって、内容そのものの難易度が原因なのではなく、失敗したときの言い訳や理由を考えたり、評価が下がらないよう責任の所在を曖昧にすることでエネルギーを使い果たしたりしているから…というのが私の仮説です。

組織の評価に縛られず、責任を自分で引き受ける覚悟があれば、思い切った挑戦が可能です。すべてが自分に跳ね返ってくる状況なら、誰でも腹をくくるものなのです。

結論&著者からのメッセージ

フリーランス生活は、すべての選択に責任を伴う厳しさがある一方で、自己決定による自由と成長の喜びを感じられる特別な経験です。収入やスキルアップへの不安、孤独感に向き合いつつ、柔軟な考え方と行動力を持つことで、新たな挑戦の可能性が広がります。

独立は不安も伴いますが、その分、自分自身の手で人生を切り開く充実感があります。まずは小さな一歩を踏み出し、失敗を恐れずに進んでみてください。

Workship

▲出典:Workship

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(執筆:中山順司 編集:夏野かおる)

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