エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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プロジェクトマネージャーとしてサービスを運営をしていくときに必ず必要になるのが、顧客データです。
最近ではIoTやGoogleが提供する便利な分析ツールなどにより、簡単にデータを収集できるようになりました。しかし顧客の行動パターンなどから分析することとは別に、サービス改善のためにはもうひとつ大切なことがあります。それは、顧客からのフィードバックを直接受けること。
フィードバックは、顧客がどのようにサービスを利用しているのか、なぜ利用しないのかを知るための貴重なリソースです。Qualaroo and GrowthHackersの創設者ショーン・エリス氏は、「顧客のフィードバックという定性的なデータを活用することで、コンバージョンが300%増えた」とポッドキャストで語っています。
この記事では、顧客フィードバックの効果的な収集→分析→活用する方法を、6つのステップに分けてみていきましょう。
顧客から質の高いフィードバックを得るためには、まず収集のタイミングを知ることが重要です。タイミングによって回答が変わることもあるため、タイミングは慎重に決める必要があります。
例えば新規ユーザーからデータを取得する場合は、登録のプロセスの中に簡単なアンケートを組み込むのが有効です。音楽ストリーミングサービスだったら、「どのような音楽に興味がありますか? 複数選択してください」などのアンケートが考えられます。ユーザーからは登録に必要な情報だと認識されてるため、あまり負担を増やすことなくアンケートに回答してもらえます。
またユーザーの退会時も、フィードバックを得る貴重なタイミングです。ユーザーはどのような理由で離脱していくのか、何に興味が持てなかったのか、改善すべきポイントが見えてくるでしょう。登録しただけで実際にはサービスをほとんど利用していないユーザーに関しては、最初はサービスに興味を持っていたはずなのになぜ離脱してしまったのか、理由を知りたいですよね。
メルマガ発行サービス『Mailchimp』では、ユーザーの退会時に複数回答可能な選択肢と、ユーザーが自由に入力できるフォームを設けています。画像下の入力フォームはあくまで任意入力なので、面倒なこともありません。
次に分析です。プロジェクトマネージャーが知っておくべきことは、多様なユーザーのフィードバックから実用的な洞察を得る方法です。
毎日サービスを利用しているユーザーもいれば、時々チェックするだけのユーザーもいます。また大量の課金をしてプランをアップグレードしている人もいれば、無料プランで十分という人もいるかもしれません。
もしユーザーを大枠で捉えてマスマーケティングをするのであれば、ネットプロモータースコア(NPS)というツールがおすすめ。すべての結果の平均値から、顧客満足度を測れます。
しかしNPSはあくまで平均の結果なので、細かいことまでは分析できません。ここで導入してほしいのが、顧客のセグメンテーションです。
セグメンテーションとは、顧客の属性やニーズから共通点を見つけて分類し、小さな顧客グループ(セグメント)をつくることです。
例えば以下のようなセグメントが考えられます。
50代男性。部長〜会社役員レベル。FacebookとNewsPicksをよく利用している。自社製品をもっと広めたいが、Webマーケティングについてはさっぱりなので知りたいと思っている。
セグメントしたあとに改めてフィードバックをみると、グループごとのニーズがわかります。
例えば次のような属性に基づいて、ユーザーを特定のセグメントに分類してみると良いかもしれません。
フィードバックの収集・分析が終わったら、次は実装段階に移りましょう。
分析から仮説を立てて検証し、効率よくフィードバックを活用することが大切です。実装が不十分だと、せっかく得られた貴重なフィードバックがムダになり、時間もリソースも使ってしまいます。
フィードバックを収集する真の価値は、顧客の声と実際のアウトプットをリンクさせることです。
ここまで、ユーザーの声は大切だという話をしてきました。しかし一部の顧客の意見や声の大きい顧客のフィードバックばかり聞いていると、サービスを改善するどころか「これがユーザーの望んでいるものなんだ」と偏った設計になってしまいがちです。ユーザーが望むものを実装することが、いつも正しいとは限りません。
英語では「The squeaky wheel gets the grease(きしむ車輪には油を差される=自己主張をすれば、きちんと見返りが得られる)」ということわざがありますが、サービス開発の際のフィードバックは「きしむ音」からだけではなく、より多くの幅広い人からもらうようにしましょう。
ソフトフェア企業のAtlasianは、顧客からのフィードバックを問題別にソートし、先述したNPSで満足度を計測しています。カテゴリに分けたり、寄せられたコメントを分析することで、顧客が何を考えてフィードバックを送ってきているのかわかるようになります。
ユーザーからフィードバックを受けたら、しっかりと意見が運営者に届いていること、そして具体的な解決策に取り組んでいることを知らせましょう。
自分の意見が「見られている」「考慮されている」とユーザーに認知してもらうことが、顧客との信頼を築く一歩となります。
顧客対応の事例として、Eコマースのアプリ『Rent the Runway』が、あるユーザーに送ったメールがあります。
ユーザーにアプローチする別の方法として、サービスが伝えるメッセージそのものをパーソナライズすることも考えられます。メルマガ登録のメーリングリスト全体に向けて定期的にメールを送る代わりに、特定のセグメントを対象にメッセージを送り、他のセグメントには他のメッセージを送るという手法です。
データを活用することは、顧客と会社の両方にメリットがあります。機械的にデータを収集しようとするのではなく、実際にユーザーの声を汲み取り改善に活かそうとする企業は、その姿勢がユーザーに伝わり大いに評価されるでしょう。
フィードバックを収集するとき、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
(原文:Margaret Kelsey 翻訳:Klara)
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