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祝!WordPress生誕20周年。ここまでシェアを拡大できた秘訣とは?

WordPress Turns 20: Its Secrets of Success
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2023年5月27日に、WordPressは20周年を迎えます。Web業界ではさまざまな事業が立ち上がりますが、20年間存続できる事業はほとんどありません。そんな厳しい業界で、WordPressは20年間成長しつづけているのです。

2023年5月現在、WordPressは全世界のWebサイトの43.1%、CMSの63.3%で使用されています。まさに世界を席巻しているツールなのです。

この記事では、20周年という節目にあわせて、WordPressがここまでシェアを拡大できた秘訣について解説します。

秘訣1. 使いやすさへのこだわり

コンテンツマネジメントシステム(CMS)がまだ出始めたばかりの1990年代は、使い勝手が悪く、インストールにも手間がかかるのが当然でした。

そんななかで斬新だったのが、WordPressが提供した5分のインストールプロセスです。ある程度の技術的な知識は必要ですが、ほかのサービスとは比べものにならないほど手軽でした。

使いやすさへのこだわりはダッシュボードにも受け継がれているため、現在でもWordPressのコアインストールは比較的簡単です。コンテンツ作成と整理のハードルも低いため、技術的なことを意識せず、文章を書くことに集中できます。

WordPressはUXの面でも進化を遂げました。サイトエディターやブロックエディターの進化はめざましく、使い勝手を日々向上させてきました。

秘訣2. カスタマイズを意識した作り

WordPressはカスタマイズ性にも優れており、さまざまな調整や拡張に対応できるように構築されています。

テーマやプラグインのエコシステムからも、カスタマイズ性の高さは明白です。ブログという枠を越えて、多種多様なWebサイトを運営できます。

サードパーティーのコードに依存する必要はありません。テーマやカスタムプラグインを構築し、独自のデザインや機能を実装することも可能です。

Webサイトのコンテンツもカスタマイズできます。カスタム投稿タイプやタクソノミー(分類)の登場により、投稿の整理を細かくコントロールできるようになりました。

カスタマイズ性の高さはWordPress全体に共通しており、これがCMSの市場においてWordPressが競合他社を引き離している理由のひとつです。競合他社の製品はカスタマイズに制限があるため、フルカスタムしたいユーザーは引き続きWordPressを選ぶでしょう。

同時に、何万ものテーマやプラグインがあるため、既存のデザインを使って手軽にWebサイトを作ることも可能です。

秘訣3. オープンソースという哲学

マイク・リトル氏とマット・マレンウェッグ氏によって、b2/cafelogの後継として設立されたWordPressは、設立当初から現在に至るまでずっとオープンソースです。もし課金が必要だった場合、20周年を迎えられていなかったかもしれません。

オープンソースとGPLライセンスの採用は、2003年当時はリスクが高いと思われたはずです。WordPressのような規模のプロジェクトは一般的ではありませんでした。しかしWordPressは「パブリッシングの民主化」という理念のもとに、リスクをとってオープンソースを選択し、現在も成長しつづけています。

秘訣4. 共有に特化したコミュニティ

「使いやすさへのこだわり」「カスタマイズを意識した作り」「共有に特化したコミュニティ」によって、WordPressは熱狂的なファンとコミュニティを獲得しました。

コミュニティのメンバーは、さまざまな方法でWordPressに貢献しています。公式チームで働いている人もいれば、交流や学びの共有に熱心な人もおり、経歴やスキルはさまざまです。

オンラインコミュニティだけではありません。『WordCamp』のような直接参加型のイベントもあり、自分にあった方法で参加できます。

WordPress Turns 20: Its Secrets of Success

▲出典:speckyboy

商業的な競合他社と違い、WordPressには莫大なマーケティングの予算はなく、有名人を雇うこともできません。しかし、世界中にいるファンとコミュニティがWordPressを支えて発展させ、20周年にまで辿り着いたのです。

おわりに

WordPressが20周年を迎えられたのは、たんにラッキーだったからではありません。WordPressは、独自の哲学に従うことで多くの人のキャリアや人生を変えてきました。節目の20周年を越えて、これからも成長しつづけるはずです。

(執筆:Eric Karkovack 翻訳:Asuka Nakajima 編集:北村有 提供:speckyboy

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