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ファイナンシャルプランナーの副業は稼げる?FP事務所代表が解説!

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BUSINESS

「老後2000万円問題」などでお金への関心が高まるなか、人気の資格が「ファイナンシャル・プランナー(FP)」です。資格が比較的取りやすく、需要も多いため「FP資格を活かした副業がしたい」という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、実際に会社員をしながら副業FPとして個人事務所「トージンFP事務所」を開業している私が、副業FPとして稼ぐ方法を解説します。

執筆:齊藤颯人
執筆:齊藤颯人

FP事務所『トージンFP事務所』代表、ファイナンシャル・プランナー。Workship MAGAZINEの編集長兼マネー担当として、フリーランスや副業にまつわる記事の執筆・監修を行う。自身もフリーランス経験豊富で、当事者ならではの情報発信に強み。

ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事とは?

ファイナンシャルプランナーとは、お金に関する専門知識を活かして、個人や家族のライフプランをサポートする仕事です。具体的には以下のような業務を行います。

  • 相談者のライフプランや目標をヒアリングし、現状の家計状況や資産状況を把握する
  • ライフプランを実現するために必要な資金計画を立てる
  • 保険、投資、住宅ローンなど、お金に関するさまざまな記事執筆/講演を行う

FPになるために必須の資格はありません。しかし、一般的には日本FP協会やきんざい(金融財政事情研究会)が実施するFP資格試験に合格した人がFPを名乗るケースが大半です。

ただ、FP資格は難易度が低めなのも特徴で、3級なら7割程度、2級でも5割程度の受験者が合格できます。3級は学習内容もかなり初歩的なため、FPとして活動するなら最低2級以上の資格は持っていたほうがいいでしょう。

ファイナンシャルプランナー(FP)ができる副業の種類

FPができる副業の種類として、以下の4つをご紹介します。

種類1. 相談対応

フリーランスや企業に勤めるFPの場合、一番ポピュラーな働き方が「相談対応」です。「ファイナンシャルプランナー」の名前通り、お客様のお金に関する悩みや人生設計をヒアリングし、キャッシュフローやライフプランのアドバイスから、ときには実行支援まで行います。

ただ、お客様あっての仕事となり、お客様の多くは一般の個人。そのため、副業ベースだと相談対応やライフプラン設計の時間がとれず、意外と難しいかもしれません。実際、筆者の場合は相談対応を「知り合いのみ」に限定しています。

種類2. 執筆/監修

FPの知識やスキルを活かしてお金に関する記事を執筆したり、書籍やWebコンテンツの監修を行ったりするのも、副業としておすすめです。

執筆や監修はスキマ時間に取り組むことができるため、筆者もよく行う副業のひとつです。また、インタビューを依頼される機会も多く、そこでも謝礼として報酬を受け取ることができます。

種類3. セミナー講師

FPの知識やスキルを活かして、お金に関するセミナーの講師を務めるのも副業として人気があります。セミナー講師は報酬も高い傾向にあり、請けられれば「オイシイ」案件です。

一方、セミナー開催は平日日中になることも多いほか、人気講師に依頼が集中する問題もあり、副業レベルだと少し受注が難しいのも現状です。

種類4. 資格指導

FPの資格取得そのものをサポートする講座やスクールの講師を務めるのも選択肢です。この場合は上記と少し異なり、FPとして優れていることはもちろん、教育のスキルも求められます。

副業でリアルの塾講師は厳しいですが、オンライン指導やFP資格ブログ・YouTubeチャンネルの運営などを行うのは現実的で、特にFP1級やCFPといった上位資格を保有していれば需要は多いでしょう。

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業は稼げる?

FPという仕事は、本業フリーランスとして食っていくのは少しハードルが高いです。一方、副業レベルであれば専門性もあって単価が上がりやすく、十分稼げる分野といえます。

参考までに、筆者が普段設定している単価感をまとめてみました。

  • 相談対応:5,500円/1時間
  • 執筆/監修:11,000円~/1本
  • 取材対応:11,000円~/1時間
  • セミナー講師:30,000円~

どれも時給換算すると最低3,000円くらいは確保できるよう設定していますが、積極的に営業しなくても月に1~2件は依頼をいただいています。

もしガツガツ稼いでいきたい場合、営業などに全力であたれば月10万円くらいなら現実的に狙える範囲かなと思っています。

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業をするメリット

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業には、以下のメリットがあります。

メリット1. 資格難易度に対するコスパがいい

FPの資格は、たとえば弁護士や税理士といった他の資格と比較して、取得難易度に対するコスパがいいと言えます。

先ほども言ったように、FP資格は取得難易度が低めです。弁護士や税理士の資格を副業目的に取得するのは非現実的ですが、FPなら十分に可能です。

一方、メディアでの扱いは弁護士や税理士に近いものとなる場合も多く、専門性を活かした業務ができるという点で、コスパは良いと考えられます。

メリット2. 初期費用がほぼかからない

FPの副業を始めるには、特別な初期費用はほとんどかかりません。FPの受験料は級や実施団体によりますが、高くても10,000円強です。また、パソコンやインターネット環境があれば、業務もすぐ行えます。

ただし、AFPやCFPといった民間資格は、入会金や年会費が10,000円以上かかります。詳しくは後述しますが、FPの副業をやるうえでこの2資格のいずれかは保有しておきたく、ランニングコストは意外と必要になります。

メリット3. 知識を自分の生活にも生かせる

FPの副業を通じて身につけた知識やスキルは、自分の生活にも役立ちます。

たとえば、家計管理や資産運用など、お金に関する悩みを解決するために役立ちます。また、FPの知識やスキルを活かして、自分や家族のライフプランを立てることもできます。

メリット4. スケジュールの融通が効きやすい

FPの副業は、自分のライフスタイルに合わせて、スケジュールを融通させやすいのがメリットです。

たとえば、平日の夜や週末など、空いた時間に副業を行うことができます。また、執筆や監修は完全オンラインで、相談やセミナーも工夫次第でオンライン対応ができるので、働く場所を選びません。

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業案件を獲得する方法

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業案件を獲得する方法としては、以下の3つが挙げられます。

方法1. 知人からの相談、紹介

知人や友人、家族などから相談や紹介を受ける方法があります。

知人や友人からの紹介であれば、信頼関係が築かれているため、案件獲得のハードルが低くなります。また、相談やアドバイスもやりやすくなるため、依頼されたら積極的に引き受けることをおすすめします。

方法2. SNSや自社サイト

SNSや自社サイトを活用して、自分のスキルや実績を発信することも有効です。

ブログやYouTubeなどのコンテンツ配信を通じて案件獲得につなげたり、SNS上で直接相談を受け付けたりすることができます。私の場合は自社サイト経由の案件獲得がほぼ100%で、FPへの依頼を考えている人が調べそうな記事を数本用意し、SEO経由で問い合わせにつなげています。

方法3. クラウドソーシング・マッチングサービス

クラウドソーシングやマッチングサービスを利用するのも、一つの方法です。

とくに始めたてで実績がなかったり、ツテが不十分な場合はこうしたサービスの利用が大事になってきます。FPなどの士業専門サイトや、ジャンル横断型の大規模サイトがあるので、案件の条件や報酬を比較しながら、自分に合った案件を探してみてください。

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業案件探しにおすすめのサイト

クラウドソーシングやマッチングサービスを利用する場合、ファイナンシャルプランナー(FP)の副業案件を獲得する目的なら、以下の3サービスがおすすめです。

1. CrowdWorks

クラウドワークス

▲出典:CrowdWorks

日本最大級のクラウドソーシングサービスである『CrowdWorks』。膨大な案件数があるため、FP資格を活かせるお金関係の案件もかんたんに探せます。

サービスの性質上やや報酬額は低めになりやすいですが、FPの専門性があるため、資格を保有しないで案件を探すよりずっと単価は高くなります。

サービス名 CrowdWorks
特徴
  • 知名度の高いクラウドソーシングサービス
  • 土日や週末、スキマ時間に取り組みやすい案件が豊富
  • 初心者歓迎の案件が充実
こんな人におすすめ
  • まずは小さく副業をスタートさせたい
  • 自分にどんな副業が合っているのか試してみたい

2. ココナラ

▲出典:ココナラ

これまで培ってきた知識や経験を出品できるサービス『ココナラ』。知識やスキル単位で出品する形式のため、得意とする領域が明確なFPにおすすめです。

また、占いなどの「相談」分野に強いプラットフォームという特徴があり、FPのなかでも「相談業務」に注力したい場合は親和性が高いかもしれません。

サービス名 ココナラ
特徴
  • 「好き」「得意」を商品化できる
  • スキルを出品するアプローチができる
  • 相談案件を探しやすい
こんな人におすすめ
  • 自分の得意領域を活かしたい
  • 相談業務にチャレンジしてみたい

3. みんなの記事監修

▲出典:みんなの記事監修

みんなの記事監修』は、ここまで挙げた2サイトと異なり、FPを含む有資格者を対象とした「記事監修」専門のマッチングサービスです。FPは1記事の監修で15,000円の報酬を受け取れるので、相場を考えてもそれなりに高単価。

記事監修のみが対象なのに加え、「CFP・AFPなどの資格保有」「過去5年以内にファイナンシャルプランニングに関する業務に3年以上従事し実績がある」など条件は厳しめですが、すでにFPとして実績がある方におすすめです。

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業をする注意点

ファイナンシャルプランナー(FP)の副業を始める際には、以下の点に注意が必要です。

注意点1. 取得難易度が低いぶん、競合が多い

何度も繰り返している「取得難易度の低さ」は、そのままライバルが多いことも意味します。とくに、FP3級、さらには2級を保有しているだけでは仕事に結びつけづらく、日本FP協会の認定資格である「AFP」や国際的なFP資格「CFP」のいずれかを保有しておきたいところ。

ただ、どちらの資格も「保有すれば仕事に困らない」ものではないため、スキルや経験をアピールして、差別化を図る必要があります。

注意点2. 実務経験などが求められるケースも多い

FPの副業では、実務経験などが求められるケースもあります。たとえば、住宅ローンについてお客様の相談に乗る場合。ただFP資格を持っているだけの人と、金融機関で実際に住宅ローンの販売や手続きをしてきた人、どちらに相談したいでしょうか?

このように、実務経験があると案件が獲得しやすくなるほか、FPとしての「強み」も明確化しやすくなります。

ちなみに、筆者の場合は新卒フリーランスとして3年ほど活動し、フリーランスメディアの編集者も務める経験から「フリーランス・副業ワーカーのお金まわりに強いFP」としてブランディングしています。

注意点3. 一部の独占業務には対応できない

FPには「FP資格がないとできない業務」、いわゆる「独占業務」はないものの、FPがよく扱うテーマには、他の士業の独占業務と抵触するケースがあります。

たとえば、FPは以下の業務に対応できません。

  • 法律相談
  • 個別、具体的な税金のアドバイス
  • 金融、保険商品の販売

ただ、上記の業務ができないのは実務で支障をきたす場面も多く、「FP+税理士」「FP+保険募集人」のように複数の資格を掛け合わせるFPも多いです。

まとめ

FPの副業は、競争率の高さや差別化の難しさはあるものの、工夫次第で効率的に稼げる可能性を秘めています。

FP資格は開業しても、しなくても学びが多いので、まずはFP3級から資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

(執筆:齊藤颯人、AI原記子 with 編集部 編集:Workship MAGAZINE編集部)

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