エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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デザインプロジェクトを進行をさせるとき、チームメンバーが抱えている問題を解決できていますか? プロジェクト自体の成功のためにも、メンバーがストレスなく仕事をするためにも、問題解決は欠かせません。
「制作」のパフォーマンスを最大限高めるために問題解決をするのは、優秀なデザイナーを最高のデザイナーへと格上げさせる、基礎的な技術です。
あてもなく議論をはじめてしまうと、問題の焦点を見失って時間だけが過ぎてしまいがちです。
結果、チームメンバーがこぞって疲労してしまい、製品のリリースが遅延し、結局はオリジナリティを妥協します。私はこの現象を「プロジェクト疲労」と読んでいます。
人間関係にひずみが入ってしまうと、自我を通そうとしてしまうメンバーや、プロジェクトに対して受動的なメンバーが出てきます。これはどんな会社でも起こりうる問題です。
私が見つけた最も効果的な手法を紹介します。互いに理屈をこねる話し合いが、有意義な時間に変わり、構造化されていない議論が、もっとはっきりとしたものへと変わります。ポイントは、話し合いの場の構造と規律を作ること。そして、限られた自由を作るということ。
この手法は、決定、問題解決、課題の検討といった、議論が必要になるときに使用します。たとえば、次のような場合はどうでしょう。
私の提案する時間は、あくまで原則です。あなたが開催するときにの目安にしてください。
このワークショップは、通常25–40分ほどかかります。
チームの中からモデレータを選びます。モデレーターはこのプロセスに参加することはできますが、「無駄な議論が起きないようにすること」、「時間を計測すること」を忘れないようにしてください。
準備ができたら、いよいよスタート!
9つのステップにわけました。ワークショップをすすめる方法や、注意点をご紹介していきます。
まずはメンバーに7分の時間を与え、チームが現在取り組んでいるプロジェクトについての問題点を、各自で考えてもらいます。7分が過ぎると、それぞれの人の頭には問題が山のように浮かんでいます。
「前進しているように感じない」、「他社のプロジェクトが私のプロジェクトより多くの注目を集めているように感じる」などの声が、ポストイットに書き出されます。メンバーは、起こったすべての課題や不快感、懸念を抱えています。。
壁やホワイトボードの前に立ち、自分が直面した問題について1人4分間の説明を行います。このとき、他の人は話してはいけません。モデレーターは、1人につき4分を超えないように気を配ってください。
ひとり2枚のシールをもって、議論はせずに、最も適切だと考えられる解決策に投票します。必要だと感じるのであれば、自分の問題に2票すべてを投票しても構いません。
6分が経過したら、モデレーターはポストイットに書かれた問題を、投票の多いものから順にまとめます。
投票されなかった残りの問題については、最後に説明します。
投票によって決められた問題を再構成します。
モデレーターは、決められた問題から解決策をつくります。
今回は、「他の人のプロジェクトがどのような状態になっているかわからない」という問題への票が一番多く、重要だと捉えられています。
ブレインストーミングでは、問題に対して「How Might We」(我々はどうすれば~しうるか?)を考え「課題」を導きます。
モデレーターは、課題としてまとめ直した問題をポストイットに書き直します。メンバーの関心が次の問題へと向いてしまう前に、その場でより一般的な言葉を書き、みなの同意を得てから次に進みましょう。下の画像の場合、「チームメンバーのプロジェクト進捗状況を全員がわかるようにする」という課題を設定しました。
さらに投票をしなおし、このセッションで解決する課題ひとつ決めます。投票された課題がいくつかある場合、左の問題から始めます。
7分間、「How Might We」を考えます。そのとき、否定をしたり、議論に発展させてはいけません。議論をしないことで、さまざまな解決策が保証されます。モデレーターは、解決策は品質よりも数量が大事だと伝えておきましょう。
このとき、プレゼンテーションの形式はとりません。話の上手なプレゼンターに向かってバイアスが働くので、課題解決案に優劣が付いてしまいます。
ふたたび、全員が壁やホワイトボードにアイデアを貼り付けます。
ひとり6枚のシールで、採決したい課題に投票します。
課題を読む時間が必要なので、投票には10分ほどかかります。
先ほどと同じように、解決策に優先順位をつけます。また、2票未満は無視します。ピラミッドのように並べかえましょう。
残った解決策が他の解決策よりも熟考されていることは明らかですが、実行するために必要な労力を把握することは重要です。
簡単に労力と影響を計測して、実行するかバックログとして保存するかを決めます。
このステップで、はじめて議論をします。モデレーターは、ひとつずつ解決案を取り上げ、どの程度のコストでどの程度のインパクトが出るか、メンバーから聞き出します。そして、上のスケール図にプロットします。
注意したいのは、議論を長引かせないこと。20秒を超える会話はタイミングを見計らって止めてください。
プロットし終わったら、まずはインパクトの高い解決策に注目しましょう。インパクトの高い解決策が実行可能かを明確に把握します。
モデレータは、ローコストで高いインパクトを得られる「スウィートスポット」に含まれるポストイットすべてに、別の色のシールを貼ります。
スイートスポットにあてはまった解決策をテストするよう、提案者に頼みます。
何を行うか次第ですが、テストは1週間を目安にします。テストの中には実行不可能なものもあります。
解決策がまとまったら、タスク管理をどのようにするかを決めます。この方法がうまくいかなくても、他の解決策を適応できるように、スイートスポットに含まれなかった課題も記録しておきます。
ここまで、ワークショップの流れを説明しました。短い時間で重要な課題を定義し、議論なしで何を実行するべきかの優先順位をつけることができました。
私は新製品の設計からイベントの企画、オフィススペースの改善に至るまで、議論をせずに決めるという原則を使用しています。疲労を誘発する議論は避けて、創造的な問題解決をしましょう。
アイディア自体が重要なのではありません。実行することが重要です。どのアイディアが選ばれた上で実行に移っても、学びを得て前進することになります。このワークショップで挙がった問題の解決策をマニュアル化するのはおすすめしません。
異なるテーマでも、このエクササイズを用いることができます。たとえば、私はこのように使います。
今回説明した内容は、以下の12分半の動画に凝縮されています。記事のおさらいに、ぜひ見てください。
チームの考えをまとめるには、ときに意図的に場を設けなければいけません。顔を付き合わせて議論するだけの時間をワークショップに置き換えて、創造的な問題解決にチャレンジしてください。
(翻訳:Yuri Tanaka)