エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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デザイナーはペルソナやユーザーニーズを満たすことに集中してしまいがちですが、デザインしているプロダクトのブランド全体について熟考することは多くありません。
体験デザインの過程では、ユーザーニーズに圧倒されてしまうことあるでしょう。その結果、「ユーザー」と「顧客」の違いを見失いがちになるのです。
だからこそ、CX(Customer Experience:顧客体験)についても理解を深め、より強力な「BX(Brand Experience:ブランド体験)」を創出する必要があります。UXとCXの違いは何で、BXとはどのような関わりがあるのでしょうか?
UXとは、ユーザーを深く理解し、彼らのニーズや価値の見出しかた、能力と限界を理解するものです。UXは、デジタルインターフェースとユーザーのインタラクションの質を向上させることを目標とします。
一方でCXは、UXとUIを内包する、より幅広いチャネルを指します。ビジネス戦略と顧客に提供されるプロダクトを繋げ、ブランドの体験全体を司る概念で、企業と顧客のインタラクションのあり方に関わります。
デザインから顧客体験全体をカバーするものを「ブランド体験(BX)」と呼びます。
BXは、UXやCXなどの要素を包括する上位のスコープで、あなたのサービスに関する体験全体を指します。
ユーザーは購入の有無に関わらず、あなたのサービスを実際に使う人々です。一方で顧客とは、サービスを購入する人や企業であり、ユーザー = 顧客とは限りません。
UXは、顧客とユーザーのどちらにも働きかけます。それゆえに、時にユーザー体験に集中してしまうあまり、肝心の顧客体験を見逃してしまうことがあります。以下の事例を見ていきましょう。
事例:自身のアクテビティに関するデータを記録するために、スマートウォッチなどのウェアラブルを購入した。
しかし実際のデバイスはインターフェイスがわかりづらく、ユーザーマニュアルも充実しておらず、肝心の機能を使いこなせなかったとしましょう。これは悪いUXの事例です。
一方で、ヘルプコールセンターがあったとしましょう。電話をかけると、フレンドリーなカスタマーサービスのスタッフが迅速に対応し、ステップごとに詳細に説明してくれました。さらに、今回の問題のお詫びとして、15ドル相当のショップクレジットをくれるというのです。これはよいCXの事例と言えるでしょう。
このように、UXが悪くても、CXが良ければ、全体のブランド体験は向上するのです。
事例:航空券をオンラインで購入した。
あなたがオンラインで飛行機のチケットを買いたいとしましょう。航空会社のアプリをダウンロードをすればチケットが簡単に購入できますが、そのアプリはまだ使ったことがありません。しかし、ステップごとに導いてくれるインターフェイスや明確なナビゲーション、素早いローディング時間などのおかげで、10分以内に完璧な航空券を購入できました。これはよいUXの事例です。
しかし、実際に空港についてみると、チェックインブースは無人対応で、非常に長い行列がありました。eチケットは使えず、印刷した航空券を持っていく必要もあります。更には荷物は雑に扱われ、フライト体験も良いものではありませんでした。これは悪いCXの事例です。
最終的に、ブランドイメージは一気に下がってしまいました。
BXを向上させたいのならば、UXよりもまずCXの改善に努めましょう。UXはユーザーに重きをおきますが、CXはユーザーだけでない顧客全体の体験をデザインします。
顧客はタスクをこなすだけでなく、そこでの体験そのものを大切にします。そのため良いCXを体験した顧客は、あなたのブランドのリピーターになる可能性が高くなります。
優秀なCX担当者を雇い、いまのサービス体系を見直して、よりクリエイティブな顧客体験を作りましょう。とくにオンラインのみで完結するビジネスは、オンラインでのインタラクションだけで顧客を満足させることが必要になります。
CXを向上させるには、意味のある顧客からのフィードバックに丁寧に対応し、複数チャネルから適切な返答をすることが大切です。
(原文:Rashi Desai 翻訳:Mariko Sugita 編集:Workship MAGAZINE編集部)
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