エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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AR(拡張現実)のゴールは、人間の空間認識にコンピューターの空間認識を重ねることです。コンピューターサイエンスにおいて「空間」とは、一般に合意され、また科学的に実証された、空間・時間・物質の単純なメタファーです。コンピューターの空間認識とは、数学的に定義された、オブジェクト・位置・物質の3Dでの表現にすぎません。これは座標系を用いることでハイパーリアリティーやオルタネイトユニバースといったややこしい専門用語を必要とせずに、簡単に理解できます。仮想空間は人間によってもたらされた、コンピューターによる現実世界の認識にすぎないのです。
人間とは空間に存在する生物です。私たちは巨大な大きさの3Dの現実と対話し、理解しているのです。AR(拡張現実)が仮想空間を人間の現実世界でシミュレートしようとする際には、仮想3D空間の基礎的な側面を理解することが重要です。
私たちが空間の中でオブジェクト(物体)の位置として認識しているものは、網膜上の光のパターンを再構築したものです。コンピュータグラフィックにおける視空間は、認識された空間、もしくは3Dの仮想空間を視覚で捉えた光景として定義できます。
オブジェクトが存在する仮想空間が、「オブジェクト空間(Object Space)」と呼ばれるものです。視空間の直接的なカウンターパートです。
人間がもつ2つの目はそれぞれ異なる視空間を見ています。これが、双眼の仮想デバイスやスマートグラスに対するコンピューターグラフィックの大きな課題です。仮想世界をデザインするために、現実世界における仮想オブジェクトの位置と方向について共通の理解を持っておくことが重要です。共通の座標と方位システムが大いに役立ってきます。
仮想アプリやARアプリのレイアウトやプログラミングでは、主に3種類の座標系が使われています。
直角座標系は、主にそのシンプルさや馴染みやすさから使われており、ほとんどの仮想空間はこの直角座標系で定義されています。x-y-zに基づいた座標系は、仮想空間における、3Dオブジェクトの位置を正確に定めます。3つの座標面は互いに垂直です。距離や位置は、3つの面が交わる原点からの距離や位置で特定されます。この座標系は主に、3Dオブジェクトの視覚的な座標位置を決めるために用いられます。
デカルト座標系は、原点に対して3Dオブジェクトの位置を定義していましたが、極座標系は、ユーザーの位置を基準にオブジェクトや機能を配置する場合に使われます。このシステムは仮想音源をマッピングしたり、ユーザー本人が没入感に浸るタイプのVRに球状のビデオをマッピングしたりするのに使われます。
極座標系は、球面を二等分する垂直の面に基づいており、「方位」「高度」「距離」の3つの要素から成り立っています。
このシステムは、主にVRアプリケーションの360度パノラマを表示するときに使われます。円柱座標を使うことで、静止画をパノラマの角に合わせて正確にマッピングしたり並べたりできます。このシステムは回転対称性が求められるシナリオに向いている一方で、垂直の視覚には限りがあります。
このシステムは原点(O)を含む中心参照軸(L)から成っています。放射状の距離(ρ) は原点(O)から定められます。角度座標(φ)は放射状の距離(ρ)に高さ(z)も合わせて定義されます。
ユーザーの視点とオブジェクトは、その方向と回転を仮想空間における位置に沿って定義する必要があります。この情報を知ることは、ユーザーが見ているものをトラッキングしたり、視空間に対しての仮想オブジェクトの方向を知るために特に重要となります。
仮想現実や拡張現実の中では、3つの独立変数を用いて方向と回転を定義することが一般的です、独立変数はそれぞれ「ロール(x)」「ピッチ(y)」「ヨー(z)」と言われ、オイラー角として知られているものです。直交座標系(x-y-z)と方向(ロール-ピッチ-ヨー)の組み合わせが、6DoFと言われているものです。
ナビゲーションは、仮想空間において(特にVRとARにおいて)は最も複雑なコンセプトです。ユーザーの現実空間での身体の動きや、より長い距離を測るためのコンソールを用いることで操作できます。例えば、現実世界の身体的な動きは、『Call of duty』のようなゲーム内ではシューティングをするときの手や足の動きを参照するでしょうが、仮想の動きだったらプレーヤーが敵陣地に向かうときの動きを参照するでしょう。仮想の動きを可能にするデバイスは、キーボードやゲームコントローラー、多方向のルームランナーなど多くのものがあります。仮想空間も現実世界もナビゲートできる単一のインターフェースを作ろうとすることは、ナビゲーションコントロールデザインに関する究極の目的になり得るでしょう。
【参考記事】
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(著者:Kore 翻訳:Yui Shimizu)