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フェラーリは、その魅力的なデザインで長いあいだ熱狂的なファンを夢中にさせてきました。フェラーリの創設者であるエンツォ・フェラーリ氏は、完璧なデザインと性能を追求し、自動車業界のみならずデザイン業界全般にも影響を与えた人物です。
本記事では、エンツォ・フェラーリ氏のデザインが人々を魅了しつづける理由を解説します。
フェラーリ氏による完璧なデザインへのこだわりは、ジャンルを問わずすべてのデザイナーに学ぶべき点があります。ドライバーとしてキャリアをスタートさせてから、アルファロメオとのコラボレーション、フェラーリの設立に至るまで、フェラーリ氏はパフォーマンスやデザインに徹底的にこだわってきました。
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その結果、フェラーリがはじめて発表した車である125Sはヒット車の域を超え、業界のスタンダードにまでなりました。
しかし、フェラーリ氏のアプローチには否定的な意見もありました。批評家は、フェラーリがドライバーに課した強烈なプレッシャーが、不必要なリスクやストレスにつながったと主張しています。
これらの意見は、デザイナーにとって重要な教訓を示すものです。完璧の追求と競争の促進は、イノベーションと高いデザイン水準の実現につながるいっぽう、プレッシャーやストレスにもつながってしまっているのです。
デザイナーは、チームメンバーそれぞれのユニークな能力を尊重しつつ、不健全な競争は避け、成長とイノベーションを促進する環境を育むよう心がける必要があります。
フェラーリ氏は、車とドライバーのあいだに感情的なつながりを育みました。感情に訴えかけるデザインは大きな力を持っています。
フェラーリ氏のデザイン哲学は、単に高性能なマシンを作ることではなく、ユーザーの心に語りかけることです。フェラーリ氏が作る車はたんなる乗り物ではなくステートメントであり、徹底したこだわりは運転する人に情熱や誇りを感じさせます。フェラーリ氏は車ではなく、体験を作っているのです。
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選択肢が溢れている時代において、デザインによって感情的なつながりを創出することは、簡単に買い替えられる製品と、ユーザーが大切にしたいと感じる製品の違いにつながります。ユーザビリティと機能性を追求することも非常に重要ですが、ユーザーの感情に訴えかけることも同様に重要なのです。
フェラーリ氏は新領域を開拓し、既存の技術の限界に挑戦することを恐れませんでした。既存の技術だけで満足せず、自動車デザインの世界で実現可能なことの限界に挑み、新しいアプローチを粘り強く追求しました。
1939年から1988年まで指揮をとっていた間、数々の重要な技術革新を目の当たりにしてきたフェラーリ氏。フェラーリ氏のパイオニア精神と先進的なアプローチは、競合他社が追いつこうと躍起になるような、新しい業界のスタンダードとなりました。
フェラーリ氏の未来志向のデザインは、デザイナーに貴重なインスピレーションを与えてくれます。新たなトレンドやテクノロジー、業界の変化につねに敏感であることはもちろん、意識するだけでなく実際に革新を仕事に取り入れること。イノベーションやトレンドを追うだけでなく、リードする姿勢を教えてくれるのです。
エンジニアリングとデザインの領域を超えて、フェラーリ氏はマーケティングの天才でもありました。フェラーリ氏のマーケティング戦略はシンプルかつ説得力があり、優れた性能と精緻なデザインを融合させ、イタリア的な魅力を感じさせます。
フェラーリ氏はかつて「市場が求めるよりも1台少なく車を作る」と宣言し、希少性によって欲望を作り出すという戦略を取りました。宝石のように希少性をもたせることで、フェラーリの車をたんなる車ではなく、憧れの対象にしたのです。
フェラーリ氏の戦略は、デザイナーにストーリーテリングとブランド構築の大切さを教えてくれます。すぐれた製品を作ることはたんなるスタートにすぎず、製品に明確なアイデンティティを与えて説得力のあるストーリーを作ることが重要なのです。
フェラーリ氏の仕事からデザイナーが得られる教訓は、カーデザインにとどまりません。完璧を求める情熱、戦略的な未来志向のアプローチ、ストーリーテリングを取り入れたマーケティング戦略。これらはすべて、さまざまな分野のデザイナーがそれぞれの領域に取り入れられます。
フェラーリ氏の仕事から学び、たんなる製品ではなく、人の感情に訴えかけるような体験をデザインするよう心がけましょう。
(執筆:Robert Gourley 翻訳:Asuka Nakajima 編集:齊藤颯人 提供:Muzli)
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