フリーランス向け組合&協会10選。団体からサポートを受けて安心を得ませんか?

フリーランスの組合

フリーランスは「生活が不安定」だとよく言われます。その大きな理由のひとつが社会保障や保険がないこと。

生活のセーフティネットがない現状では、将来が不安になってしまいますよね。しかし、フリーランスでも入れる組合や協会があることをご存知ですか?

この記事ではおすすめのフリーランス向け組合&協会や、各団体に加入するメリットまでご紹介します。

フリーランスの“組合”とは

フリーランスは会社に属していないため、一般的な社会保障や各種保険の恩恵を受けることはできません。

会社員は、病気やケガによって働けなくなったときに支給される「傷病手当金」があったり、本人や配偶者が出産するときにも「出産手当金」がもらえたりします。しかしフリーランスが加入する国民健康保険に、これらの制度は備わっていないのが現状です。

納得の上でフリーランスになった人も、「実際に社会保険料の額面を見て青ざめた……」なんて経験もあるのではないでしょうか。

そういった生活上のリスクを軽減してくれるのが、フリーランスでも加入できる”組合”や”協会”です。

“組合”とは、複数の人が出資金を出して組合員となり事業を営む団体のことで、参加することで以下のようなメリットが得られます。

フリーランスが組合に所属するメリット

  • 社会保険(健康保険)に加入できる
    所得が多い場合は、社会保険に加入することで国民健康保険よりも保険料が安くなる場合があります。
    また扶養家族がいる場合、扶養家族は健康保険料の負担がなくなるため、保険料がぐんとお得になるケースも。
  • 福利厚生サービスを利用できる
    健康診断やレジャー施設・ホテルなどの優待、各種サービスの割引等を利用できます。
  • 賠償責任補償・収入補償
    仕事でトラブルがあった際や、怪我や病気で働けなくなった際に、一定額を補償してくれるサービスも。
  • 会計税務の支援を受けられる
    フリーランスは避けて通れない「確定申告」のサポートや、弁護士・FP紹介などを利用できます。
  • コミュニティに参加できる
    組合のコミュニティに参加することで、フリーランス同士でつながりが生まれ情報交換や仕事獲得に繋がることもあります。

など、フリーランスが組合に所属することで、仕事や生活に関わる重要なサポートが受けられるメリットがあります。

もちろん組合に所属するには入会金や会費がかかるので、すべてがメリットばかり……とはいきませんが、上手に使えばフリーランス生活がグンと楽になるはずです。

おすすめのフリーランス組合&協会 10選

フリーランスが加入できる組合や協会のなかでも、今回紹介するおすすめのものを一覧表でまとめました。

それぞれ、詳しいサポートや対象者の条件は公式HPを確認してみてください。

組合/協会名 受けられるサポート 対象者
1. フリーランス協会 保険・所得補償制度、賠償責任保険、
福利厚生、スキルアップ支援 など
フリーランス、フリーランスを目指す人、
副業会社員 など
2. ITフリーランス支援機構 社会保険の加入、健康診断費用補助、
福利厚生、税理士のサポート など
フリーランス、個人事業主全般
3. 文芸美術国民健康保険組合 社会保険(健康保険)の加入 美術・著作活動に従事するフリーランス
4. ジャパン デザイン
プロデューサーズ ユニオン
文美への加入、共同受注制度 デザイナー、イラストレーター、カメラマン など
5. 日本イラストレーション協会 文美への加入、AdobeCCの特別価格利用、
セミナー、交流会 など
イラストレーター、画家、Webデザイナー、
漫画家 など
6. 日本デジタルライターズ協会 文美への加入、交流会、勉強会  など ライター、編集者、ジャーナリスト など
7. 日本ネットクリエイター協会 文美への加入、イベント、
「原盤二次使用」「転載」時の設定・徴収代行 など
作詞・作曲者、マンガ制作者、
動画クリエイター、ボカロP など
8. 東京美容国民健康保険組合 社会保険(健康保険)の加入 東京都内で働く美容師
9. 商工会議所 共済制度、経営相談、イベント など フリーランス、個人事業主全般
10. Wor-Q共済 共済制度(医療共済、賠償補償制度) など フリーランス、個人事業主全般

1. フリーランス協会

▲出典:フリーランス協会

フリーランス協会は、国内最大級のフリーランス当事者ネットワークで、役立つインフラ&コミュニティづくりと環境整備を行っています。

個人事業主や一人社長、副業・複業人材向けに、お得な福利厚生・保険・所得補償制度を揃えており、無料会員でもスキルアップ支援や自己PRデータベース等を提供しています。

また年会費1万円で、以下のような嬉しいサービスを受けられます。

  • WELBOX(福利厚生サービス)
  • 賠償責任保険
  • 弁護士費用保険 フリーガル
  • キャリアドック優待 など

最新情報メルマガやコミュニティもあるので、フリーランスとして活動しているなら入会しておいて損はない協会と言えるでしょう。

対象者
  • フリーランスとして働いている方 ※1
  • 法人成りした会社経営者 ※2
  • パラレルキャリアで兼業・副業をしている会社員の方
  • フリーランスやパラレルキャリアを目指すすべての方

※1 個人事業主、それ以外など、就労形態は問いません。
※2 アルバイトを含む雇用者が5名以内

費用 会費:10,000円/年 (一般会員の場合)
公式HP https://www.freelance-jp.org/

2. ITフリーランス支援機構

▲出典:一般社団法人 全国フリーランス支援機構

「一般社団法人全国 フリーランス支援機構」は、フリーランスが安心して業務に専念できるように幅広いサポートをしてくれる一般社団法人です。具体的には、以下のようなサポートを受けられます。

  • 社会保険の加入健康診断費用の補助
  • 福利厚生の利用
  • 顧問税理士のサポート
  • 各種士業等の専門家からのアドバイス
  • 不定期開催の勉強会への参加

入会することで機構の「パートスタッフ」として雇用され、社会保険に加入できる仕組みとなっています。目安として「事業所得320万円以上」の個人事業主に加入メリットがあるとされており、手続きは全てオンラインで行えます。

対象者 フリーランス、個人事業主
費用
  • 入会金:20,000円
  • 会費:月39,000円
公式HP https://freelance-support.org/

3. 文芸美術国民健康保険組合

▲出典:文化芸術国民健康保険組合

文化芸術国民健康保険組合は、略して「文美(ブンビ)」と呼ばれる、美術・著作活動に従事するフリーランスが入れる保険組合です。

文美には、国民健康保険の代わりとして加入でき、組合員になれば医療費軽減や、出産や死亡時の給付、人間ドッグの助成等が受けられます。保険料は収入にかかわらず一定のため、高収入のフリーランスほどお得になります。

なお、文美に加入するためには、組合の加盟団体の会員にならなくてはなりません。下記で紹介する協会のいくつかは、文芸美術国民健康保険組合の加入団体になっています。

対象者
費用
  • 入会金:0円
  • 組合員会費:月25,700円
  • 組合員家族:月15,400円
  • 介護保険料:月5,700円
    (満40歳から64歳までの被保険者|当組合に加入するすべての方)
公式HP https://www.bunbi.com/

4. ジャパン デザイン プロデューサーズ ユニオン

▲出典:ジャパン デザイン プロデューサーズ ユニオンhttps://www.jdpu.or.jp/https://www.jdpu.or.jp/

日本初のデザイン業協同組合として発足した「ジャパン デザイン プロデューサーズ ユニオン」は、主にデザイナーやイラストレーター、カメラマンを対象にした組合団体です。

定期的な勉強会を行うほか、「共同受注制度」として企業や団体から受託した仕事を組合員にあっせんする事業、デザイン教育などを行っています。

文芸美術国民健康保険組合の加入団体でもあるため、加入することで健康保険がお得になる人も多いでしょう。

対象者 環境・プロダクト・コミュニケーションに関するデザイン業務を行う人
(詳細はこちら

  • デザイナー
  • イラストレーター
  • カメラマン など
費用
  • 出資金:50,000円
  • 会費(賦課金):30,000/年
文芸美術国民健康保険組合の加入
公式HP https://www.jdpu.or.jp/

5. 日本イラストレーション協会

▲出典:日本イラストレーション協会

「日本イラストレーション協会」は、フリーランスで活動するイラストレーターやウェブデザイナー等が加入できる協同組合です。

経済産業大臣認可の業界団体となっており、会員数は3,500名(2023年8月現在)。クリエイター同士で相互扶助し合える環境作りを進めています。

入会することで、文芸美術国民健康保険への加入や、AdobeCCの特別価格利用、技術・法務セミナーの無料受講やクリエイター交流会への参加ができるなどのメリットがあります。

対象者 日本国内でイラストレーターもしくはイラストレーションを扱う事業を行う個人または法人(詳細はこちら

  • イラストレーター
  • 画家
  • 絵本作家
  • Webデザイナー
  • グラフィックデザイナー
  • 漫画家
  • アニメーター
  • 編集者 など
費用
  • 出資金:25,000円
    (1口5,000円で、個人会員は5口以上)
  • 加入手数料:3,000円
  • 文芸美術国保加入 手数料:3,000円(保険加入希望者のみ)
  • 会費(賦課金):2,000円/月
文芸美術国民健康保険組合の加入
公式HP https://jilla.or.jp/

6. 日本デジタルライターズ協会

▲出典:日本デジタルライターズ協会

「日本デジタルライターズ協会」は、IT関連の著作活動を行うライター・編集者・コピーライターなどが、文芸美術国民健康保険組合に加入できるように設立された団体です。

仕事の紹介等はありませんが、そのぶん入会費用が低く抑えられているのが特徴です。会員同士の交流会や勉強会の開催などの活動があります。

入会申込時には、2年以上の会員歴がある会員 、もしくは入会審査委員1名の推薦が必要となっています。

対象者 IT分野の著作物の執筆、編集などの著作活動に従事し、
それをおもな職業の1つとして2年以上の活動実績がある個人事業主

  • ライター
  • 編集者
  • コピーライター
  • ジャーナリスト など
費用
  • 入会金:無料
  • 会費:10,000円/年
文芸美術国民健康保険組合の加入
公式HP https://www.digitalwriters.jp/

7. 日本ネットクリエイター協会

▲出典:日本ネットクリエイター協会

「日本ネットクリエイター協会」は、音楽・映像・文筆を問わず、著作物の制作もしくは音楽原盤・動画原盤の制作を行っているクリエイターが入会できる団体です。

文芸美術国民健康保険組合の加入団体のひとつで、対象となるクリエイターを保険組合にあっせんしています。

また「原盤二次使用料」の徴収代行や、会員が作成した音楽や動画が違法に転載された際の、削除・収益化などの設定や徴収を代行してくれるのも特徴です。

ほかにも、会員同士の交流会やニコニコ超会議等のイベントブース出展なども行っています。

対象者 ネットを活用して創作活動を行っている方(詳細はこちら

  • 作詞・作曲者
  • イラストレーター
  • マンガ制作者
  • ライター
  • 動画クリエイター
  • ボカロPなど
費用
  • 入会金:10,000円
  • 会費:24,000円/年
文芸美術国民健康保険組合の加入
公式HP https://jnca.or.jp/
(※KADOKAWAグループのシステム障害により、2024年6月現在掲示板のみ)

8. 東京美容国民健康保険組合

▲出典:東京美容国民健康保険組合

「東京美容国民健康保険組合」は、東京都内の事業所において、美容の業務に従事している人が加入できる健康保険組合です。

個人事業主やフリーランス美容師も加入が可能で、「面貸しの個人事業主として美容業務を営む人」の加入にも相談に応じているとのこと。

“東京都内”という制限はありますが、美容関連のフリーランスが加入できる健康保険組合は少ないため、加入資格がある人は是非チェックしてみてください。

対象者
  • 東京都内の事業所において、美容の業務に従事している人
  • かつ東京都(島しょを除く)、 神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、及び山梨県の区域に居住している人
  • 上の条件を満たす同一世帯の方
費用
  • 一般被保険者(40歳~64歳以外)会費:月20,000円
  • 同一世代家族会費:月9,500円
公式HP https://kokuho-tokyobiyo.or.jp/

9. 商工会議所

▲出典:東京商工会議所

「東京商工会議所」は、商工業の発展と一般の福祉増進を目的に結成された民間の経済団体です。多くの場合、法人・団体として加入しますが、個人事業主も加入することができます。

「東京商工会議所」を利用するメリットの一つは、独自の医療共済や所得補償制度など、リスクに備えられるサービスが揃っていること。

他にも経営相談ができたり、会員限定イベントに参加できたりといったメリットも。会員同士の交流が多いので、異業種の友達を作りたい場合におすすめです。

地域ごとにそれぞれ独立した商工会議所があるので、まずはご自身の地域の商工会議所に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

対象者 対象エリアで事業を営む個人事業主
費用
  • 入会金:3,000円
  • 会費:10,000円/年
    (※東京商工会議所の場合)
公式HP https://www.tokyo-cci.or.jp/

10. Wor-Q共済

▲出典:Wor-Q

あいまいな雇用やフリーランスとして働く人のための情報サイト「Wor-Q」では、フリーランスのための「Wor-Q共済」制度があります。

安心の基本共済に加えて、総合医療共済や賠償補償制度などのオプションもあり、個人で加入する共済よりも手頃な掛金で万が一に備えることができます。

基本共済の料金は3,000円/年と非常で、満64歳まで健康状態にかかわらず加入できるため、万一のリスクに備えたいフリーランスは入会するのがおすすめです。

対象者 フリーランスや個人事業主として、業務委託や請負といった形で仕事を受けて働いている人
費用 基本共済 会費:3,000円/年 (初回契約時のみ、出資金として100円お預かり)
公式HP https://jtuc-network-support.com/worq-kyosai

組合や協会に入る以外に、福利厚生を充実させるには?

フリーランスの社会保障の手薄さは、組合に入ることでいくつかの面で対策が可能です。

しかし社会保険を含めた福利厚生の充実度は、それでも会社員には及ばないのが実情ではあります。

そのため、組合や協会に入る以外に、福利厚生を充実させるには、マッチングサービスやフリーランスエージェントが提供する福利厚生サービスも有効に使うのがおすすめです。

福利厚生をもっと利用したい人は、フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』の活用がおすすめです!

▲出典:Workship

『Workship』で紹介されているさまざまな職種の案件は、80%以上がリモートOK。さらに時給1,500円〜10,000円の高単価案件のみが掲載されています。

案件を成約すれば、会員制優待サービスである『Workship PREMIUM Club Off』で、無料で国内外20万以上の施設の割引などを受けることができます。

さらに、最大500万円の賠償責任保険が自動付帯となっているのも嬉しいポイントです。

業務上のトラブルを相談できる「トラブル相談窓口」や最大500万円の賠償責任保険もあるため、充実した福利厚生を利用しつつ安心して働きたい方は、ぜひ利用をご検討ください。

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(執筆:少年B 編集:泉知樹)

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