Instagramでインフルエンサーになるには?アカウント設計からフォロワー増加、収益化までの道のり【インフルエンサー直伝】
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フードテック(foodtech)とは、フード(food)とテクノロジー(technology)を組み合わせた造語で、文字通り食とテクノロジーを融合した分野を示します。
フードテックは、食材の生産段階から私たちが食品を口にするまでの全行程の領域に及んでいます。
本記事では、領域別に注目すべきフードテック企業20社とその取り組みを紹介します。
「アグリテック」とは、農業生産領域を担うフードテックの一部です。
ルートレック・ネットワークスは、AI搭載の土壌環境システム『ゼロアグリ』を開発するベンチャー企業です。ゼロアグリは、アジアの農業を支える中小規模生産者の生産性を高めるために生まれました。
ゼロアグリは、ハウス内のセンサーから集められた情報をもとにAIが適切に肥料を与え、生産者の作業時間を削減してくれます。新規の農業参入者にもおすすめ。
ファームノートは、より良い牧場管理を実現する牛群管理システム『ファームノート』を制作する北海道発のベンチャー企業です。
もともと紙の台帳で管理していた牛の個体情報をクラウドで管理することで、繁殖課題の解決に役立ちます。スマートフォン・タブレットにも最適化されており、各デバイスで簡単に操作できます。
デザミスは、ウシの行動モニタリングシステム『U-motion』を展開するベンチャー企業です。農場の大規模化にともなう労働力不足を解消するため開発されました。
ウシに装着したIoTデバイスから情報を収集し、AIが解析するサービスです。ファーム管理の効率化に役立ちます。
ベジタリアは、植物科学と最新テクノロジーを駆使し、栄養価の高い農作物の生育や、健康状態に合わせたメニューの提供を目指すベンチャー企業です。
屋外計測モニタリングシステム『FieldServer』や、水田管理システム『PaddyWatch』、農業管理ツール『agri-note』を提供しており、農業全体を一元管理できます。
PLANTXは、「人工光型植物工場」を広めるためのシステム開発をするベンチャー企業です。
植物工場内の植物管理を行うシステム『SAIBAIX』や、それに連動し植物栽培を行ってくれる『Culture Machine』、工場内の人・モノ・機械・植物をうまく連携させる『CRONOS』を提供しています。
ナイルワークスは完全自動飛行で農薬をまくドローンを開発・販売するベンチャー企業です。
このドローンには作物の生育状況を調査するカメラも搭載されています。2019年現在、生育状況をもとにしたピンポイント農薬散布を実用化する準備が進められています。
製造・流通の領域では、最新テクノロジーで無駄を省き、生産効率を伸ばすようなサービスが見られます。
DAY BREAKは、「特殊冷凍テクノロジー」による長期保存により世の中の食品ロスをなくし、世界の飢餓問題を解決することをミッションに活動するベンチャー企業です。
DAY BREAKの主な事業は、廃棄ロスや生産効率の問題を改善する『春夏秋凍』と、店頭で販売できないフルーツを冷凍して売る『HenoHeno』の2つがあります。
Ulyssesは、工場のオペレーションをIT化することで、食品業界における人手不足の解決を目指すベンチャー企業です。
Ulyssesの提供する『KAMINASHI』は、工場から「紙をなくす」サービスです。食品加工現場のデータをアプリ上でチェックでき、事務作業の効率化を実現。ルール指導もアプリ上ででき、視覚的にわかりやすく教えてくれるため、外国人労働者を多く抱える工場でも安心です。
調理技術領域のフードテックでは、情報と調理機器を結びつけることで健康的なメニューを提案したり、調理の幅を広げたりする取り組みがさかんです。レストランのシェフがロボットになる未来も遠くはないかもしれません。
料理レシピの投稿・検索サービスを展開する『クックパッド』は、スマートキッチンの分野でも日本を代表する企業です。
クックパッドが手がける『OiCy』は、レシピと機器をつなぎ料理をさらに豊かにするスマートキッチンです。コンセプトモデルの『OiCy Taste』は、クックパッドのレシピを選ぶと自動的に調味料を用意してくれる調味料サーバー。人数に合わせて量を変更したり、好みの味付けに調整したりもできます。
dricosはオーダーメイドサプリメントサーバー『healthServer』を販売するベンチャー企業です。
healthServerは、本体内蔵の生体センサが測定したデータやアプリに登録された情報と連携し、必要な栄養素を計算してその場でサプリメントを作成してくれます。
特徴的なのは、アプリに設定できる「取り組み」。これはサプリメントからどのような補助を得たいかを入力するもので、より一人ひとりに最適化されたサプリメントを作ってくれます。
フードテックの中でも最も注目されているのは、これから紹介する代替食領域です。食材を分子レベルにまで分けて研究する「分子ガストロノミー」は、以前はレストランで提供される調理法として知られていましたが、現在では新たな食品を開発するテクノロジーとしても注目を浴びています。
なぜ代替食の研究開発が活発になっているのかというと、以下の理由が挙げられます。
COMPは日本のベンチャー企業で、『COMP』という ””完全食””(必須栄養素をバランスよく配合した食品)を開発・販売しています。
現在『COMP』はドリンク・粉末・グミの3種類で提供されています。性別や年齢、運動量に合わせた摂取量の目安があり、食事を考える手間が減らせるのが大きな魅力です。
BASE FOODもCOMPと同じく完全食を開発・販売している日本発のベンチャー企業です。
BASE FOODが販売するのは、1日に必要な栄養素の1/3を摂取できるパスタやパン。メニューを考えて食事を作る時間がない人におすすめの完全栄養食品です。
イスラエルのフードテック企業Hargol FoodTechは、バッタからプロテインパウダーを作っています。
実はバッタはタンパク質と必須アミノ酸が豊富で、かつ飽和脂肪酸が少なく、持続可能な栄養源として期待されている食材です。Hagol FoodTechでは、バッタを効率的に育てて適切に処理するための飼育工場を用意しています。
またHargol FoodTechのプロテインパウダーは、昆虫食で唯一ハラールフード(イスラム教徒向け食品)とコーシャフード(ユダヤ教徒向け食品)として認められています。
Impossible Foodsは、植物由来の代替肉を開発してレストランで販売するアメリカのスタートアップ企業です。
彼らは肉を分子レベルに分解して研究し、肉の風味と色を与える「ヘム」という化合物を開発しました。代替肉の研究開発はUNEP(国連環境計画)に高く評価され、Impossible Foodsは2018年の「Champion of the Earth」のひとつに選ばれています。
畜産業界では天然資源の消費や温室効果ガスの排出が問題になっていますが、それだけに持続可能な食品としての代替肉開発は大きな注目を集めているのです。
ただし、ヘムは遺伝子組み換え酵母から作られており、安全性に対する研究も続いています。
アメリカのBeyondMeatは、Impossible Foodsと同じく植物由来の肉を販売する企業です。こちらも2018年の「Champion of the Earth」に選出されています。
畜産業界の権力が強いアメリカにおいて、代替肉でありながら初めてスーパーマーケットの食肉コーナーに並んだことも話題になりました。
JUSTは、動物由来の食材を使わずに植物から作った卵風味の液体やマヨネーズ、ドレッシングなどを開発・販売するアメリカのスタートアップです。
アメリカの大手スーパーでは店頭に並んでおり、特にヴィーガンの人々から支持されています。
「外食」はレストランや食堂など家庭の外で作られた料理を外で食べることを言いますが、「中食」とは家庭外で作られた料理を自宅で食べることを指す言葉です。
この中食や外食の領域もまた、フードテックによって目覚ましい進化を遂げています。
Uber Eatsは専用アプリを使用してレストランの料理をパートナー(配達員)が指定場所まで配達するサービスを展開しているアメリカの企業です。いまや日本でも浸透しつつあり、対応エリアは順次拡大しています。
アプリでレストランの検索から注文、配達、支払いまで済ませられるのがUber Eatsの魅力です。ユーザーは自宅や会社にいながら人気店の料理を注文でき、レストランは新規顧客の獲得につながり、パートナーはスキマ時間に収入を得られます。
Showcase Gigは店舗の人手不足を解決するプラットフォーム『O:der』を手がける日本のベンチャー企業です。
O:derは注文や支払いが簡略化してくれるため、待ち時間の短縮や人員削減が可能です。オーダーミスも減るため、回転率の改善にも効果があります。
POTLUCKは、ランチのテイクアウトを月額定額制で受け取れるサービスを展開する日本のスタートアップです。
スマホから提携レストランのメニューと受け取り時間を選び、店舗で待ち時間なしで受け取れるのが特徴。毎日のランチを定額で食べられるため月の支出管理が楽になるほか、さまざまなレストランのランチメニューを待ち時間なしでテイクアウトできるため注目を集めています。
2019年4月現在は渋谷・恵比寿・表参道・代官山のみでの展開ですが、東京都内を中心に今後エリアを順次拡大予定です。
eatsaは、ほぼ無人で稼働するレストランを運営するアメリカの企業です。
注文は店舗のパネルかスマートフォンから入力し、調理を行うのはロボット。商品の受け渡しも人の手ではなく、ロッカーのような場所に提供されます。このシステムにより、料理の待ち時間が大幅にカットできます。
より良いものをより速く提供するためのテクノロジーが集結しており、他レストランへの技術販売も好調のようです。
今回はフードテックの注目企業を20社紹介してきました。
国内では日本の食品産業の問題を解決しようと取り組むベンチャー企業の活躍が見られる一方、海外企業では地球環境の保護・食の付加価値向上という2つの観点からの挑戦が盛んです。
地球の住人として、これからの食はどうあるべきなのか、一度考えてみてはいかがでしょうか。
(執筆:おすぎ 編集:Workship MAGAZINE編集部)
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