「“会社員は安心、フリーランスは心配”ってよく分からないんです」売れっ子映画パーソナリティーが、18歳年下のフリーランス男性と結婚した理由

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フリーランスにとって悩みの種になるのが「結婚」。

「フリーランスは結婚できない」
「フリーランスとは結婚したくない」

と言われることも多く、その壁を乗り越えていざ結婚しても、会社員同士とは違う結婚生活のあり方に悩みがちなのが現状。私もそんな「フリーランス夫」のひとりです。

フリーランスの結婚生活ってどうすれば上手くいくんだろう……。悶々と悩んでいたとき、こう思いました。「そうだ! フリーランスで結婚している先輩に、結婚生活の秘訣を聞けばいいんだ!」と。

そこで今回は、フリーランスの映画パーソナリティーとしてご活躍され、フリーランスの男性と結婚した伊藤さとりさんに、「フリーランス同士の結婚生活」に関するあれこれを聞いてみました!

伊藤さとり
伊藤さとり

映画パーソナリティーとして舞台挨拶やインタビュー、メディア出演など多方面に活躍。2年前にフリーランスの男性と結婚し、現在は一児の母として子育てにも奮闘中。Twitter:@SATORIITO

聞き手:齊藤颯人
聞き手:齊藤颯人

フリーライター/編集者。会社員の妻と3か月前に結婚し、新婚フリーランスに。しかし、さっそく「フリーランスの結婚生活」に大苦戦。Twitter:@tojin_0115

出会いは、子どもへのプレゼントを通して

齊藤:
いまのパートナーとご結婚されて何年になりますか?

伊藤:
結婚して2年がたちました。

夫は30代前半で、私の18歳年下です。彼は中学を出て、ギター修理に興味を持ち、その後、ひとりでアメリカへ渡り、ロサンゼルスの工房でギターの修理を学びました。その後、日本へ帰ってきて自分でギターの工房を立ち上げ、現在はフリーランスのギター修理工として活動しています。

齊藤:
映画業界で活躍する伊藤さんとは接点がないように感じるのですが、出会いのきっかけは何でしたか?

伊藤:
少し複雑で……。じつは、私は以前別の人と結婚していて、子どもがいるんです。前の夫と離婚した後、ふと子どもに「ギターをプレゼントしたい」と思いまして。でも、子ども用のギターのことなんてまったく分からず、何を買ったらいいものかと悩んでました。

そんな時、たまたま知人のお店の下にギター工房がオープンし、知人経由で紹介されたので行ってみたんです。そこでいまの夫と出会いましたね。

「心の支え」になる男性と結婚

齊藤:
いまのパートナーとの結婚を決断した理由を教えてください。

伊藤:
前の夫と別れたばかりで、最初は結婚するつもりじゃなかったんです。ただ、いまの夫は血のつながっていない娘を可愛がってくれたうえ、私と一緒に努力してくれる人でした。

伊藤さとりさん

伊藤:
私には娘も母親もいて、この人たちのためにお金を残さなければいけない。また、離婚した後、私はひとりで生きれるほど強くないと分かりました。そのような気持ちもあって「私と一緒に努力してくれて苦しいときも支えあえる、この人となら生きていけそうだ」と思い、結婚を決めました。

齊藤:
ただ、その男性はフリーランスで、しかも18歳年下。結婚にあたり、不安は感じませんでしたか?

伊藤:
私はOL経験が1年しかなく、親も会社員ではなかったので「会社員だから安心」というのがよく分からないんですよ。会社だって倒産するし、家にお金を入れるかはその人個人の考えにより違いますし、フリーランスだって働き者でアイデアがあれば食べていけるんです。

だから、「フリーランスだから」とか「18歳年下だから」というのは不安には繋がらない。年齢、年収はどうでもよくて、「一緒に暮らして安心できる相手かどうか」が重要でしたね。

夫婦の限界は「周り」の助けを借りて乗り越えた

齊藤:
伊藤さんとパートナーは、普段どのようなスケジュールで働いていますか?

伊藤:
私も夫もフリーランスなので、「仕事が入ったとき」が労働時間。休みも当然不定休です。

齊藤:
家事や子育ては夫婦で分担していますか?

伊藤:
はい。でも、分担するといってもお互いフリーランスなので、どうしても限界があります。夫は工房へ行っていたり、私も夜に舞台挨拶の仕事で出ていたり……。

伊藤さとりさんとレオナルド・ディカプリオ

▲映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の舞台挨拶で司会を務める伊藤さんと、登壇者のレオナルド・ディカプリオ

伊藤:
齊藤さんなら、こんなときはどう家事や子育てをこなしていきますか?

齊藤:
う~ん……。夫婦で仕事を少し減らして、家庭の時間を増やすと思います。

伊藤:
でも、そうすると収入が減っちゃいますし、フリーランスだと一度仕事を断るともう一回チャンスがあるか分からないですよね。

伊藤さとりさん

伊藤:
なので、我が家では私の姉をアシスタントとして雇い、仕事や育児のサポートをお願いしているんです。姉の夫は会社員で、姉は外に出て働ける場所を探していました。私も人手が必要だったので、全員にとって一番いい形がこれだったんです。

多く稼いでいる側が、多く生活費を出せばいい

齊藤:
身近な人にアシスタントになってもらうのは安心ですね。ただ、アシスタントを雇うにもお金がかかると思います。夫婦のお金のやりくりはどうなっていますか?

伊藤:
基本的に、夫婦間でお金の分担ややりくりは一切していません。私には今までの貯蓄や実績からの仕事がありますから、今までより赤字にならない程度に私が家賃や生活費などを払っています。夫は家族の食費と娘の養育費半額を受け持っていて本人の稼ぎが良い月はさらに家計分を出してくれるので、今はそれでいいと思ってます。

伊藤さとりさん

齊藤:
それはすごいですね……。夫婦で財布や口座をまとめないのは共感できるのですが、個人的には「生活費も夫婦ですべて折半するのが平等」だと思っていました。

伊藤:
それはもしかしたら、収入が近い夫婦にとっての「平等」と言う感覚なんじゃないですか? 夫は18歳年下で、人生経験分の収入や貯蓄は少ないし、彼にはもっと長い将来や夢があります。その邪魔はしたくないじゃないですか。多く稼いでいるほうが、多く生活費を出せばいいんです。

フリーランス夫婦は子育てに向いている

齊藤:
一般論として、「フリーランスは恋愛や結婚がしづらい」と言われます。伊藤さんはそうした難しさを感じた経験がありますか?

伊藤:
私は若い頃からずっとフリーランス。やはり、恋愛で仕事ゆえの壁を感じることはありました。当時はまだ「結婚したら女性は夫より早く家に戻っていて、男性が稼ぐ」という価値観も根強く、「せっかく映画に関わる夢を叶えたのに、結婚したら仕事を辞めなきゃいけないの?」と思いましたね。

とくに、女性の場合は、妊娠や出産、子育てといったライフイベントについて自分はどうしたいか頭の中によぎります。バリバリ仕事をしていた20代、30代の頃は、ライフイベントでキャリアが中断されてしまうのが本当に怖く、仕事以外のことは考えられませんでした。

伊藤さとりさん

齊藤:
確かに、私も「フリーランスだと子育てが不安だ」という気持ちはあります。

伊藤:
フリーランスの女性もそうですが、それ以上にフリーランスの男性が子育てには及び腰な気がします。収入の心配や仕事を続ける上で社会の理解も必要ですし、働きながらの子育ては難しく感じて、不安になりますよね。

でも、じつはフリーランス同士の夫婦は子育てに向いているんですよ。

齊藤:
なぜそう思うのですか?

伊藤:
二人ともフリーランスであれば時間の融通が利きやすいので、お互いを助けながら子育てできるからです。

たとえば、幼い子どもが習い事をするとしたら、夫婦のどちらかが子どもを習い事に連れていかなければなりません。そのとき自分に仕事が入っていて、それを断って子どもを連れていったら収入が減ってしまいます。

でもその時間に相手が動ければ、自分が仕事を休まなくても子どもを習い事に連れていけますよね。柔軟に助け合えるのが、フリーランス夫婦の良さだと思っています。

フリーランス同士の夫婦は、価値観も近い

齊藤:
フリーランス同士が結婚する良さを感じる部分はありますか?

伊藤さとりさん 結婚指輪

伊藤:
お互いに「フリーランスの気持ちが分かる」のは大きいと思います。一般企業だとなかなかフリーランスの働き方は理解されないかもしれませんが、フリーランス同士ならお互いのことをよく分かるので。

あと、私たち夫婦の場合は「好きなことを仕事にできている同士」でもあるので、価値観も近いんです。お互い「お金を稼ぐために仕事をしている」というよりは、「好きなことをしていたらお金がもらえる」という感じで。

齊藤:
確かに、フリーランスは好きなことを仕事にしてる人が多いですね! お二人は、具体的にどんな部分で価値観の近さを感じますか?

伊藤:
「お金や手間のかけ方」が合っている気がしますね。たとえば、二人ともブランド品には興味がありませんし、毎日、手料理を食べたいとも思わないし、豪華な外食を望むわけでもない。だから、そこにはお金や手間をかけません。

でも、稼いだお金は娘の将来のためなら使えますし、家事がつらいときは総菜を買って帰るのも大丈夫なんです。こうした感覚が合っているので、夫婦でうまくやっていけているのかなと思います。

いまの社会は「夫婦で支えあう」ことが必要

齊藤:
フリーランスが結婚するにあたり、意識すべきポイントはありますか?

伊藤:
「お互いがお互いを補いあうこと」ですね。とくに、ライフイベントについてはフリーランスが不安を感じる部分。でも、お互いに辛いときは支えあい、「この人のために努力しよう」と思える相手と結婚できれば、その壁も乗り越えていけます。頑張りすぎると疲れちゃうので、あくまで「努力しようと思える」ことが重要ですね。

齊藤:
素敵ですね! ただ、私はフリーランスとして結婚して思うところもあって。妻が「夫の収入に頼る気はない」と言ったとき、周囲から奇異の目で見られていた光景を覚えているので、まだ日本の家族観はフリーランスに厳しいと感じているんです。

伊藤:
確かにそうですよね。昨今、家族観は変わりつつありますが、まだまだ前時代的な価値観が根強く残っています。これだけ働き方が変わっていて、フリーランスも増えてきているのに、まだ家族のあり方は変わりきっていない。男性が稼ぐべきという意識は、まさしく昔のものですよね。

女性は子どもを産んだら、母親が全面的に子育てをしなければならないとか、社会的なサポートはまだまだ。頼る人が居なければ働くことが困難になり、精神的にも不安を感じる。産後うつも、ホルモンバランスの問題だけではなく、著しい環境の変化も原因ですし。

でも、そこにパートナーがいて、「子どもを一緒に育てる」という意識があれば、フリーランス同士でもお互いに働きあって、助けあって生きていける。こうして夫婦二人で支えあって生きていくことが、いまの社会には必要なんじゃないでしょうか。

(執筆:齊藤颯人 撮影&編集:イズミカズキ 写真素材提供:伊藤さとり)

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