ゲーミフィケーションとは?ユーザーの心を掴むコツと成功事例4選

MARKETER

ゲームが嫌いな人はいないでしょう。古代エジプト人でさえ、ビラミッドを建てたり神を崇めたりする合間に、「セネト」というボードゲームに興じていたと言われています。

現代はボードゲームに取って代わり、ビデオゲームが世界中でますます人気を集めています。ビデオゲームが人気な理由として、その中毒性が注目されています。

多くのゲームでは、特定のタスクがクリアされるたびに報酬が与えられる仕組みが採用されています。その結果、レベルアップと満足感を求めて多くの人がゲームにハマってしまうのです。

ビデオゲームの中毒性に注目しているのは、子供を心配する親だけではありません。近年ではプロダクトデザイナーも、ビデオゲームの中毒性とその可能性に注目しています。ゲームデザインの要素をプロダクト開発やマーケティングに取り込む「ゲーミフィケーション」は、ユーザーを魅了させ、プロダクトの競争力を強めます。近年ではミュージックストリームフードテイクアウトアプリまで、ゲーミフィケーションは幅広く使用されています。

しかし使い方次第では、ゲーミフィケーションはユーザーを混乱させ満足度を下げる原因にもつながります。この記事では、ゲーミフィケーションの手法をプロダクトに上手く取り入れるコツをご紹介します。

プロダクトのためのゲーミフィケーション

ポケモンGOなどの中毒性の高いゲームでは、ユーザーがタスクをクリアし、それに合わせて報酬がもらえる仕組みになっており、それによってユーザーのエンゲージを促しています。

ゲーミフィケーションでは、このアイデアをゲーム以外のプロダクトに応用し、ポイントシステムやバッジなどを使用してユーザーに報酬を与えます。ユーザーのアクションを促し、リターン率を向上させるのが目的です。

デジタル時代の前からも、この手法は一部のマーケターに使用されてきました。マクドナルドのボードゲーム「マクドナルド・モノポリー」や、マイルシステム、スタンプカードなどは全て、このゲーミフィケーションの手法を導入した初期の事例です。

スターバックスも、ゲーミフィケーションを上手く使用した報酬プログラムを活用しています。ポイントを貯めることで無料のスナックやドリンクをもらえる仕組みをつくり、ユーザーのリターン率を向上させるのが狙いです。

Starbucks | Business Insider

アプリ上で使用できるスターバックスの報酬システムでは、コーヒーカップ内に星がたまり、無料アイテムがもらえるまでの道のりを確認できます。

Sarah Perez | Tech Crunch

スターバックの事例のように、ユーザーのエンゲージメントを増やし、プロダクトをより頻繁に使用してもらうのがあなたのゴールです。このためには、以下のポイントが重要となります。

  • さまざまな種類の面白いタスクを用意する
  • 手に入れやすい簡単な報酬システムを準備する
  • プロダクトの価値をユーザーに伝えるためにボーナスを与える

ゲーミフィケーションの落とし穴

ゲーミフィケーションは強力なツールですが、肝心のユーザーニーズを忘れないよう注意することが重要です。

深く考えることなくプロダクトにゲーム要素を付加してしまうと、インターフェースに視覚的なノイズが増え、ユーザーの注意を逸らしてしまう可能性があります。

このような間違いを防ぐためにも、ユーザーがどのようにあなたのプロダクトを使用するのか理解したうえで、そのUXを補強するようにゲーミフィケーションを取り入れましょう。

Corinne Schmid | SlideShare

ゲーミフィケーションの成功事例 4選

ゲーミフィケーションを成功させるコツは、ユーザーのモチベーションを理解することにあります。顧客インタビューやデータをもとにユーザーを正しく理解し、それに合わせてゲーム要素を取り入れましょう。以下に、ユーザーのモチベーションを理解し、UXを向上させるよう上手くゲーミフィケーションを取り入れた4つの事例をご紹介します。

1. Fitbit

ユーザーのモチベーション:健康を向上させ、進捗状況を把握する。

アプリへの応用:フィットネストラッカー『Fitbit』では、フィットネスに関するユーザーのニーズにあわせ、アプリ上で3つの異なるタスクを提供しています。ユーザーはタスクに合わせてグループを作成し、メンバー内で進捗状況を競い合います。ユーザーが継続的にフィットネスを続けたくなるよう、スコアボードが用いられているのもポイントです。

2. Strava

ユーザーのモチベーション:ランニングやサイクリングの時間を向上させる。

アプリへの応用:ランニングやサイクリングの時間をトラッキングするアプリ『Strava』では、ユーザー自身のパフォーマンスや進捗をトラッキングし、他のユーザーと比べることができます。また、ランニング時間が向上するとロックが解除され、街全体のユーザーと競い合える仕掛けとなっています。

3. Wish

ユーザーのモチベーション:高品質なプロダクトを低価格で購入する。

アプリへの応用:ディスカウント商品のショッピングアプリである『Wish』は、期間限定のディスカウントを提供することでユーザーの素早い購入判断を促します。ディスカウント価格で商品が購入できる「時間」を、ユーザーがルーレットを回して獲得するゲーミフィケーションが採用されています。その時間内に購入した商品は、全てディスカウント価格で購入できるという仕組みです。時間内に購入しようという消費意欲をユーザーに促すことに成功しています。

Wish

Wish

4. Calm

ユーザーのモチベーション:日々の生活にリラクゼーションの時間を取り入れる。

アプリへの応用:瞑想用アプリ『Calm』は、ユーザーが日々の生活に瞑想とリラクゼーションを取り入れられるようデザインされています。ユーザーは、瞑想の時間になると通知を受け取り、瞑想のセッションを毎日続けて行うと、星マークと一緒に表彰状が表示される仕掛けになっています。こうした報酬があることで、ユーザーが日々の生活に瞑想の習慣を取り入れるモチベーションへとつながるのです。

Calm

まとめ:ゲーミフィケーションを成功させるために

ゲーミフィケーションはプロダクトデザインの重要な要素としての位置を確立しつつあります。上手く活用すれば、ユーザーのエンゲージメントを増やし、タスクを楽しんで行ってもらえます。

しかし使い方を誤ると、ユーザーの気が散る要素となりかねません。ゲーミフィケーションをプロダクトデザインに取り入れる際は、ユーザーニーズとモチベーションのバランスを取ることが必要です。

以下のような視点をもち、ユーザーのモチベーションポイントとUXに気を配ることが大切です。

  • あなたのプロダクトをどのようにユーザーに使用して欲しいか考える
  • ユーザーをグループ毎に分類し、それぞれのユーザーグループがどうプロダクトを使っているかを分析する
  • より多くのユーザーが好むアプローチを探すために、さまざまな要素のA/Bテストを行う

既存のフォーマットに沿う必要はありません。新しい方法を実験し、ユーザーのフィードバックに耳を傾けましょう。トライアンドエラーを繰り返すことで、あなたのプロダクトにぴったりなゲーミフィケーションが見つかるはずです。

(原文:Margaret Kelsey 翻訳:Mariko Sugita)

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