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【IoT×音楽】IoTを音楽産業に活用する”IoMusT”のコンセプト

IoT music
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IoTはここ数年で、未来的なコンセプトからありふれた現実へと移り変ろうとしています。

IoT技術はさまざまな物体に知能をもたらし、私たちの普段の生活やビジネスシーンを着実に変え始めています。インターネットに接続された車から、スマートサーモスタット、電子レンジまで、IoTは私たちの時間やお金を節約し、生活をより便利に楽しくしてくれます。

またアムステルダムやドバイ、シンガポールのようなスマートシティでは、IoTを交通機関やエネルギー利用、水の消費等にも合理的に利用しています。IoTが世界にもたらすさまざまな可能性を示唆していますね。

今回はIoT活用の中でも、音楽産業分野に着目してみたいと思います。

IoTを音楽産業に活用する”IoMusT”のコンセプト

Gartner predictions2020年までに200億個のデバイスにIoTシステムが搭載されると予想しています。IoTが導入される範囲は幅広く、音楽業界におけるビジネスやクリエイティブにも大きな影響を与えています。

音楽業界へのIoTの導入というと多くの人たちは、音楽ストリーミングサービスを聞くためのスマートスピーカーや、ウェアラブルデバイス、スマートホームデバイスのことを思い浮かべるかもしれません。これらのデバイスももちろん重要ではありますが、実は音楽業界におけるIoTの恩恵はもっとスケールの大きなものです。

以下で「Internet of Musical ThingsIoMusT)」のコンセプトによる、音楽産業への大きな影響について見ていきましょう。

IoMusTの実践的な導入

IoMusTは音楽パフォーマンスの向上、レコーディングの向上、作曲のサポート、高度なストリーミングによるおすすめ機能など、さまざまな形で音楽産業に貢献する可能性があります。

Prizm

▲出典:Kickstarter

たとえば『Prizmは、さまざまなシナリオにおいて、ユーザーが最も求める音楽を再生するという目的で作られた、インターネットに接続されたIoTデバイスです。

この技術は、ユーザーとIoTデバイスがインタラクションしていく中で、異なる文脈でユーザーがどんな音楽を好むかというデータを取得することによって最適化し、実現しています。またPrizmは、部屋の中にいる人を認識し、ムードを察することで、特定のシチュエーションに合わせた音楽を選ぶこともできます。

Activate

▲出典:Activate

またArterfactsが開発したIoTを搭載したスマートな楽器は、新しいテクノロジーが好きな音楽家や、音楽ファンを魅了するでしょう。Arterfactsはリバプールを拠点としたスタートアップで、タッチスクリーン、マウスピースやさまざまな体の動きを通じて、キーボード、パーカッション、管楽器や弦楽器等のさまざまな楽器を演奏できる技術を提供しています。

このデバイスの驚くべきポイントは、さまざまな楽器の音色にカスタマイズできること。新しい楽器を買わずに、演奏の仕方だけを真似をすることによって、いろんな楽器演奏を楽しめるのです。

またMusic: Not Impossible(M:NI)は、耳の聞こえない音楽ファンが、まるで ”音に囲まれているかのような振動” を皮膚で感じられるようにしました。これはAvnetNot Impossible Labsのコラボレーションによって開発されたワイヤレスウエアラブルシステムで、反応時間ゼロで空気振動を起こすことができます。

ユーザーがライブに参加しているときに、演奏されている音楽と完全にシンクロした状態で、振動を楽しむことができるのです。

リモートレコーディングは決して新しいものではありませんが、IoTはこの技術発展を大きく進めました。

Ohm Studio』は、インターネットを通じてメンバーとともに音楽を作れるアプリです。このアプリを使うことで、たとえバンドのメンバーが物理的に世界中の異なるスタジオにいたとしても、一緒にレコーディングをすることができます。

IoMusTの懸念と脅威

残念ながら、IoTが導入されると全てがインターネット上で繋がってしまうため、プライバシーや脆弱性の問題がつきものです。さまざまなニュースで報じられているように、悪意のある人によってハッキングされれば大混乱が起き、プライバシーの侵害、個人情報の流出、知的財産の侵害やその他の損害に繋がります。

IoT、そしてInternet of Musical Things(IoMusT)は、超大規模のデータを生み出し続け、インターネット上に広がっていきます。包括的なセキュリティ対策を講じることの重要性は、決して見落としてはなりません。もちろんセキュリティに関する専門家たちは、すでにデータプライバシー違反の対策に取り組んでいます。

IoMusTは今後、音楽産業やスタートアップがこの技術を最大限利用することにより、私たちを今後ますます楽しませてくれるでしょう。

(原文:Sergey Bludov 翻訳:Ogita Akiko)

 

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