エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
- ITエンジニア
- 副業
世界中に1億人以上の視聴者をもつ『Netflix』と『Amazon Prime Video』。動画配信サービスの利用者が増え続けるいま、それぞれのサービスがもつ特徴にも注目が集まっています。
両サービスのUX(ユーザー・エクスペリエンス)に焦点をあて、それぞれの特徴を全3回の連載で紹介する本シリーズ。
第1回では「検索のUX」について、第2回では「トップページのUX」に焦点をあてて両社を比較しました。最終回となる今回は、視聴中の画面や機能などを中心に両社を比較します。
『Netflix』vs『Amazon Prime Video』UX辛口比較レビュー ①検索のUX
Workship MAGAZINE
『Netflix』vs『Amazon Prime Video』UX辛口比較レビュー ②トップページのUX
Workship MAGAZINE
作品を選択するとすぐに本編が再生されます。
実はNetflixは2018年8月に、本編再生前に宣伝映像を流すテストを開始しましたが、ユーザーには不評でした。
▲(上)「好きな番組のあいだに興味がない番組のCMなんか見たくないんだけど?」(下)「NetflixがCMを流しはじめるなら退会する。CMがないからお金を払ってるのに」
ユーザーがNetflixに求めているのは、再生ボタンを押せばすぐに本編が再生されることです。それを妨げるものはUXにとって良くないでしょう。
本編を再生する前に、Amazon Primeオリジナル作品の宣伝映像が再生されることがあります。新たな作品の発見を促しているという点は評価できますが、こうした構成はあまり動画配信サービスに向いているとは思えません。
映画館では、観客はポップコーンや飲み物を手に席に着き、映画に没頭する準備ができています。そのような環境下において、宣伝映像はむしろ映画に対する期待を高める役割を担っているともいえます。しかも観客は宣伝映像を飛ばしたり先に進む権利は持っておらず、それが「普通」であることを受け入れています。
しかし、動画配信サービスを使って自宅で映画を見ているばあいは違います。自宅の場合は「映像作品をサクッと見たい」というユーザーニーズがあるため、目的の作品を鑑賞する前に宣伝映像を見る気にはなれません。宣伝映像はスキップして、はやく本編に進みたいと思っているでしょう。
私は映像のパフォーマンスを評価するための専門知識は持ち合わせていませんが、インターネットの接続に問題がなければ、素人目ではとくに違いは感じません。
映像の質については、NetflixとAmazon Prime Videoはそれぞれ問題のないパフォーマンスを発揮しているでしょう。
すべてのUIコントロール(左上の戻るボタンを除く)を画面の下部に表示しています。
それぞれコントロールボタンのサイズが小さく、スマートフォンなどで視聴する際には少々使いづらく感じるでしょう。
画面の四隅と中心にUIコントロールを配置しています。
再生と一時停止、10秒ごとの早送りと巻き戻しは中心に、残りは画面の四隅すべてに配置しています。頻繁に使う機能を優先した配置ですね。
なお映像再生中は、中央のボタンが非表示となり、マウスを動かす/画面をタップすると表示されます。視聴時のUXには影響が出ないよう設計されています。
ほとんどのUIコントロールはどちらも同じですが(再生、一時停止、10秒間の早回しまたは巻き戻し、音量調節、字幕など)、オリジナルのものもいくつかあります。
Netflixには、作品/シーズン/エピソードを視聴画面上で切り替えられる機能があります。また視聴トラブルなどの問題があったばあいにはユーザーにフィードバックを促し、調査と改善に役立てています。
▲フィードバックのための画面
そのほかにも魅力的なオリジナル機能が満載。
各動画冒頭のタイトルクレジットをスキップする機能もそのひとつです。作品を一話観終わると、次のエピソードが5秒後に再生される機能も便利ですね。次のエピソードを観るかどうか考えているうちに再生がはじまるので、この機能はヘビーユーザーを量産しているといえます。
またしばらく連続で動画を視聴していると、画面に「まだ視聴中ですか?」というメッセージが表示され、続けて視聴するかを選択できます。
視聴した内容を忘れてしまうユーザーには「前回のまとめ」機能も便利に感じるはずです。
数多くの言語の音声と字幕に対応しているのも大きな魅力的のひとつでしょう。
Prime Videoは「X-Ray機能」を提供しているのが大きな特徴です。
出演者や音楽に関する情報を提供しており、この情報をもとに特定のシーンにジャンプできます。特定のキャラクターの名前を知りたいときなどに便利ですね。
しかし、音声や字幕の種類に関してはNetflixに大きく遅れをとっています。ぜひ改善してほしいところです。
本編の再生が終わると、評価ボタンとともにエンドロールが小さな画面で表示されます。画面のほとんどの部分は、次に観るべき作品の提案に使われています。
ユーザーにとってより重要な情報を優先しており、エンゲージメントの向上につながりそうな構成ですね。
エンドロールが画面に大きく表示され、次に観るべきおすすめの作品は右下に小さく表示されます。
しかしおすすめ作品に関する情報が少なく、決め手に欠ける印象です。
全3回にわけて、さまざまな視点からNetflixとAmazon Prime Videoを比較してきました。
総合的に評価するなら現状はNetflixに軍配が上がりますが、それぞれ長所・短所があります。
動画配信サービスはまだ歴史が浅く、発展途上の存在です。UXのさらなる発展に、今後も注目したいです。
(原文:Gaurav Makkar 翻訳:Asuka Nakajima)
※本記事で扱った各媒体のUXは、2019年1月時点でのものです
第1回はこちら▼
『Netflix』vs『Amazon Prime Video』UX辛口比較レビュー ①検索のUX
Workship MAGAZINE
第2回はこちら▼
『Netflix』vs『Amazon Prime Video』UX辛口比較レビュー ②トップページのUX
Workship MAGAZINE