プレゼンのコツは”三部構成”にある。聞き手を魅了するプレゼンハック術

プレゼンコツ
BUSINESS

聞き手を魅了するプレゼンテーションは、社会人に必須のスキルです。社運を決定する素晴らしいプロジェクトも、最初は提案から始まります。

しかし、プレゼンが苦手な人も多いでしょう。

  • 課題解決につながるアイデアなのに、聞き手に伝わらない
  • プレゼン中、聞き手の反応が悪い
  • 人前に立つと緊張してしまう

このような悩みを持つ方は、プレゼンの構成から見直すべきかもしれません。

この記事では「良いプレゼン」を行うためのコツを紹介します。

「良いプレゼン」とは

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良いプレゼンとは一言でいうと「誰にでも理解できる」プレゼンです。いくら有益な情報でも、聞き手に伝わらなければ意味がありません。

分かりやすさを担保する要素として、本記事では以下を取り上げます。

  • 理解しやすい構成
  • 見やすいスライド
  • 聞き取りやすい話し方

伝わるプレゼンのコツは「三部構成」

プレゼンコツ2

どんなプレゼンも、基本は「イントロダクション」「ボディ」「クロージング」の三部構成です。

以下、各要素がどんな役割を果たすのか説明していきます。

イントロダクション

イントロダクションは、プレゼンの導入となる部分です。聞き手がプレゼンを最後まで飽きずに聞くかどうかは、イントロダクションで決定します。

聞き手に興味を持ってもらうためには、「なぜこのプレゼンを行うか」「語り手がどういった人物であるか」というストーリーが重要です。

イントロダクションでは以下の2点を伝えましょう。

  • プレゼンを聞くことによって聞き手が得られるメリット
  • なぜこのプレゼンをするに至ったかのストーリー

ボディ

ボディはプレゼンの核となる本論の部分です。聞き手に伝えたい情報を、適切なデータと根拠をもって話します。

後述する構成フォーマットを利用すると情報を整理しやすいです。

クロージング

プレゼンの最後の締めにあたる部分がクロージングです。

一般的に「質疑応答」「まとめ」「締め」の流れで行われます。

質疑応答

あらかじめ予想される質問と、その答えを事前に用意しておきましょう。どんな質問がされるか予想することは、プレゼン内容に足りない情報がないか確認する作業にもなります。

また、仮に質問されなかったとしてもに「このような質問があります」とスマートに対応できます。

質問を受けたときには以下の点に留意しましょう。

  • 「ご質問ありがとうございます」と質問に感謝を述べる
  • 受けた質問を繰り返す(必要があれば要約する)
  • 質問者と同じ言葉を使う(質問者が「お客様」と言ったら「顧客」を使わずに「お客様」を使う)
  • 「ご質問の答えになりましたでしょうか」と確認する
  • 最後にもう一度「ありがとうございます」と感謝を述べる

まとめ

もう一度、このプレゼンで伝えたかったことを簡潔にまとめて述べましょう。

聞き手はプレゼン中に述べられたことを全て覚えているわけではありません。繰り返し要点を伝えることで、プレゼンの内容を印象付けられます。

締め

最後に、聞き手にとってほしいアクションを提示します。

営業のばあいはサービスに対する問い合わせ先、ノウハウ系のプレゼンのばあいは「まずは〇〇から始めよう」とファーストステップを示しましょう。

プレゼンのボディ構成に役立つ5つのフォーマット

プレゼンの内容を聞き手に正しく伝えるためにはボディの組み立て方が重要です。有用なフォーマットがいくつかあるので紹介します。

プレゼン内容によって向いているフォーマット・向かないフォーマットがあるため、注意してください。

1. SDS

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最初に「Summary(概要)」を述べてから「Detail(詳細)」、最後にもう一度「Summary(概要)」を伝えるフレームです。

結論を最初に述べることでテーマを明確に伝えられます。テーマを言い換えながら繰り返し伝えられる構成です。

2. PREP

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「Point(要点)」を述べてからその「Reason(理由)」と「Example(事例)」を述べて、もう一度「Point(要点)」を伝えるフレームです。

理由と事例を伝えることで、聞き手は具体的な状況をイメージしやすくなります。

3. DESC

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聞き手の「Describe(現状分析)」をして課題を「Express(表現)」し、解決策を「Suggest(提案)」します。その提案によって導かれる「Consequence(結果)」を示すパターンです。

聞き手の悩みに共感しながら、語り手の主張を伝えられるフレームです。

4. FABE

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FABEは営業や企画提案のプレゼンでよく用いられる手法です。

まず伝えたいサービスの「Feature(特徴)」と他サービスと比較したときの「Advantage(強み)」を伝えます。そしてこのサービスによって聞き手が受けられる「Benefit(利益)」とそれを裏付ける「Evidence(証拠)」を述べるフレームです。

強みや利益を伝えるときに、聞き手が抱える悩みをどのように解決できるか説明するのがポイントです。

5. TAPS

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TAPSは会議のファシリテーションにも利用できるフレームです。「To be(理想)」を前提に「As is(現状)」を分析し、出てきた「Problem(課題)」に対する「Solution(解決策)」を提案します。

聞き手の理想に共感してプレゼンをするため、聞き手は課題を強く意識します。語り手の提案がしやすくなる構成です。

プレゼンのスライド作成に役立つ4つのコツ

プレゼンという限られた時間の中で情報を伝えるには、わかりやすいスライドで視覚的に訴える技術が欠かせません。

以下で紹介する4つのコツを意識し、見る人を惹きつけるスライドを作成しましょう。

1. 1スライド 1メッセージ

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一枚のスライドに情報を詰め込みすぎると、聞き手はスライドを読むのに意識を取られてしまい、話を聞けなくなります。スライドはシンプルにまとまるよう心がけましょう。

1スライド・1メッセージのルールを究極化したものに高橋メソッドがあります。簡潔化されたスライド内容を大文字で表示するというインパクトの強いプレゼン手法で、相手の心を掴むにはもってこいでしょう。

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▲出典:高橋メソッド

2. テーマカラーで統一する

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スライドのテーマカラーを決め、デザインに統一感を持たせましょう。プレゼンのコツは”三部構成”にある。聞き手を魅了するプレゼンハック術

メインカラーは会社やサービスのテーマカラーを使用するのがおすすめです。アクセントカラーはメインカラーと同系色か補色を使います。

スライドの背景は白、文字の色はダークグレーか黒が見やすいです。また彩度が高すぎる色は目を疲れさせるので、原色や蛍光色は使用しないようにしましょう。

3. 過度なデザインを使用しない

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過度なデザインはスライドを貧相に見せます。

余分なアニメーションや飾り付けを削ぎ落とし、シンプルでスタイリッシュなデザインを意識しましょう。

4. 表とグラフを活用する

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伝えたい内容に説得力を持たせるためには、表やデータなどで情報を裏付けることが必須です。しかし、せっかくの情報が見づらくなっては意味がないので、見やすい図表づくりを心がけましょう。

  • 色を多用しない(目立たせたいところは明度を変える)
  • 目盛りは必要最低限にする
  • データの順序を適切にならべかえる

資料づくりについてくわしくはこちら!▼

プレゼン本番に役立つ4つのコツ

良いプレゼンのために良い資料を作るのはもちろんのことですが、プレゼンの印象を決定づけるトーキングのことも忘れてはいけません。

以下では、実際にプレゼンを行う際のコツを4つ伝授します。

1. 事前準備を入念に行う

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資料とスライドの準備はもちろん、プレゼンの予行練習を行いましょう。一枚のスライドにつき3分程度で説明するのが目安です。

強調して伝えたい部分や感情を込めたい部分は手元を見ずに伝えられるとよいですね。

2. 聞き手とコミュニケーションを取る

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一方的に伝えるプレゼンだと聞き手は飽きてしまいます。

聞き手が考える時間をとったり、語り手側から質問を投げかけたりして、聞き手が能動的に聞ける環境づくりをしましょう。

3. 態度に気を配る

話し方を工夫することは、語り手の熱意を伝えたり、プレゼンにメリハリをつけたりするうえで重要です。資料を読み上げるだけの一本調子のプレゼンでは聞き手は聞く気を失ってしまいます。

まずは、聞き取りやすい大きな声でゆっくりと話すようにしましょう。早口だと聞き手が内容の理解に追いつきません。間を利用した話し方はのテンポに緩急をつけられます。

そして、大事な部分ではジェスチャーを利用するようにしましょう。バラク・オバマ前アメリカ大統領の「Yes, we can.」然り、五輪招致時の滝川クリステル氏の「おもてなし」然り、よいプレゼンには印象に残るジェスチャーがあります。

4. 適切なフレーズを用いる

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プレゼンに慣れていないと自分の話し方の癖が出てしまいます。

ここではプレゼン初心者の方が覚えておくと便利な補助的フレーズと、使ってしまいがちですが控えるべきフレーズを紹介します。

【使える言葉】

  • 色々なお考えがありますが(日本のみで有用、反論を牽制できる)
  • あなたはどう思いますか?(聞き手とのコミュニケーションを取れる)

【使うべきでない言葉】

  • とても緊張しています(自信のなさが伝わってしまう)
  • 一応〇〇してみました、一応大丈夫でした(確実な情報でない)
  • えーと、あのー(話のテンポが悪くなる)
  • 時間ですので、駆け足になりましたが(適当に話された印象を与える)
  • 他社への批判

まとめ

クライアントが企業でも、実際にプレゼンを聞いて意思決定を下すのは人です。人の意思決定には理性だけでなく感情も大きな影響をもたらします。

人の心に残るプレゼンができるビジネスパーソンになりましょう。

 

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