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「共起語を記事本文中に入れる」「被リンクを集める」など、SEOライティングにはさまざまなテクニックが存在します。
とはいえ、SEO対策のテクニックはあくまでその時々の検索アルゴリズムに対して有効と考えられる方法でしかありません。Googleはペンギンアップデートやパンダアップデートなど、検索エンジンのアルゴリズムのアップデートを定期的に行っており、これによって従来のSEO対策が通用しなくなることもあるのです。
また最近は検索エンジンのAI技術が進歩していることもあり、小手先のテクニックが通用しにくくなってきています。
では、これからのSEO対策はどんなことに気をつければ良いのでしょうか? これを理解するために知っておきたいのが「セマンティック検索」という仕組みです。
セマンティックには「本質」という意味があります。セマンティック検索とは、ユーザーが入力する検索キーワードから、その本質的な検索意図を洞察し、最適な情報を提供する仕組みや技術のことです。
単に検索キーワードを含んでいるページを表示するわけではなく、ユーザーが本当に求めているであろう情報を提供します。
その昔、Googleの検索アルゴリズムにはページ内に検索キーワードが入っているかを必要以上に重視している時代がありました。そのため「ワードサラダ」と呼ばれるような、キーワードを無造作に並べただけで文章として成立していないページも上位に表示されていたのです。
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もちろん今では、そんな状況もかなり改善されています。今後セマンティック検索の技術がさらに向上することで、より検索の精度が向上することが期待されるでしょう。
セマンティック検索はすでにさまざまな形で提供されています。
ここでは具体的な例をいくつかご紹介します。
例えば、「東京 大阪 料金」と検索ボックスに打ち込まれたばあい。
普通に考えれば、ユーザーは東京〜大阪間の交通費がどれくらいになるのか知りたいのだと考えられますよね。
では、実際にこれを検索してみるとどうなるのでしょうか? その結果は以下のとおり。
このように、ユーザーが求めているであろう答えを検索結果の一番上で知ることができます。ここに表示されているボックスは「アンサーボックス」と呼ばれています。
検索したキーワードについて、「細かい情報はいらないから大まかな情報だけ掴んでおきたい!」ということはありますよね。そこで役に立つのが「ナレッジグラフ」です。
例えば「マクドナルド」というキーワードで検索した時には、以下のように表示されます。
このように、マクドナルドに関する簡単な概要、設立年月日、株価などの情報が表示されます。
ユーザーは検索結果画面だけで大まかな情報を知ることができるのです。
検索結果一覧には「ページタイトル」の他、以下のようにページ内容を知る助けになるテキストが一緒に表示されます。
このテキストは「スニペット」と呼ばれてます。
これに加え、評価やサムネイルなどの細かい情報が付加されているのが「リッチスニペット」です。たとえば以下のように、他ユーザーからの評価を検索結果一覧のページで知ることができます。
例えば飲食店について検索している時は、他の人がそのお店をどう評価しているのかは気になりますよね。また、大まかな価格帯なども知りたいと思うはずです。
リッチスニペットはそのようなユーザーニーズに対し、的確な答えを返します。
違うキーワードではあるものの、検索意図は同じということもあります。例えば「贈り物」と「プレゼント」は違うキーワードですが、これらのキーワードを入力する際の検索意図は同じはずです。
贈り物と入力したからといって、プレゼントというキーワードが使われているページを除外するのは、ユーザーが検索エンジンに求めている対応ではありません。
試しに「恋人 贈り物」で検索してみましょう。すると結果は以下のようになります。
このように一見まったく異なるキーワードであっても、ユーザーの検索意図が同じものであると判断されれば類義語に関する情報も表示されます。また上記のように、検索キーワードの類義語テキストが強調されることもあるのです。
俳優やタレントを思い出そうとした時、「顔は分かるんだけど名前が思い出せない……。出演作は思い出せるんだけど……」といった経験は誰しもあるはずです。
セマンティック検索のおかげで、たとえ本人の名前を思い出せなくてもある程度は調べられます。
例えば「タイタニック 主演」で検索すれば、主演俳優であるレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが真っ先に表示されます。
セマンティック検索が重視される理由は、以下のGoogleが掲げる使命を見れば明らかです。
また検索に対するGoogleの方針を見れば、さらに理解が深まります。
Googleは、有益で関連性の高い検索結果を提供できるように努めています。(引用:Google 検索の仕組み | Google の使命)
これはつまり、Googleはユーザーが求めている情報をより確実に提供したいと思っているということです。セマンティック検索はこの方針に合致しています。
セマンティック検索の改善も含め、Googleは今後もよりユーザーの意図を汲みとれるアルゴリズムへアップデートし続けるでしょう。
セマンティック検索により、Googleはユーザーが求める答えを優先するようになります。
今後セマンティック検索がSEOに及ぼすであろう影響の一例を、以下でご紹介します。
小手先のテクニックに頼ったSEOコンテンツでは、検索上位に表示されるのは難しくなっていくでしょう。
例えばこれまでは「検索キーワードの同義語・類義語を狙う」というテクニックが知られていました。具体例を挙げて説明すると、「コンピュータ」という検索キーワードではライバルが多いところを、代わりに「パソコン」というキーワードを利用することで他のサイトが取りこぼしたニーズを拾う、といったものです。
しかし先ほどもご説明したとおり、セマンティック検索では入力されたキーワードだけでなく関連するキーワードも含めて順位付けを行います。たとえ今は通用するテクニックでも、今後は使えなくなる可能性が高いでしょう。
セマンティック検索の台頭は、低クオリティでテクニックに頼ったコンテンツが通用しなくなることを意味します。しかし裏を返せば、コンテンツの質を高める施策が報われる時代になったともいえるでしょう。
もちろん、基本的なSEOを無視していいわけではありません。「狙ったキーワードをタイトルに入れる」「hタグを正しく使う」などの工夫は必須です。
SEO対策を行う際にはテクニックばかりにとらわれず、本当にユーザーの役に立つコンテンツを作るよう心がけましょう。
セマンティック検索の登場により、検索エンジンはよりユーザーの意図を汲めるように進化しました。これは決して未来の話ではなく、すでに導入が進んでいる仕組みです。
マーケティング担当者は、どう対策すればいいか頭を悩ませてしまうかもしれません。しかし最大の対策は、その時々のテクニックを学ぶことではなく、ユーザーを100%満足させられるコンテンツを制作することです。
これからはキーワードを入力するユーザーの求めるものを正しく把握し、最適なコンテンツを作成していくことが今まで以上に重要になっていくでしょう。
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