マーケティング戦略のプランニングに便利な「SOSTAC® 」の考え方とは?

マーケティング戦略をプランニングするためにPR Smith社が1990年代に開発した「SOSTAC®」というフレームワークをご存知でしょうか?

各段階のプランニングを構造化したSOSTAC®は、CMIが調査した「(米国で)よく使われるプランニングフレームワークランキング」で第3位に選ばれています。

全体のデジタルマーケティング戦略を立てるときだけでなく、SEOやメールマーケティングなどのスポットで使う戦術を考えるときにも、SOSTAC®はとても便利なフレームワークです。

今回はそんなSOSTAC®について、詳しくご紹介します。

SOSTAC®とは?

SOSTAC®は以下の単語の頭文字を取っています。

  • Situation:現状分析「私たちは今どこにいるのか?」
  • Objectives:目標設定「私たちはどこへたどり着きたいか?」
  • Strategy:戦略策定「どうすればどこまでたどり着けるか?」
  • Tactics:戦術設計「具体的にどうやってそれを達成するか?」
  • Action:実行施策「実際のプランは何か?」
  • Control:管理測定「実際にそこまでたどり着けたか?」

それぞれの単語を見ると分かるとおり、SOSTAC®を使うことで計画・目標の進捗状況を合理的にトラッキングできます。

また同時に、その進捗状況を評価することも重要とされています。「何が弱点になっているか?」「現状分析に失敗してはいないか?」「目標は明確だろうか?」「戦略は何かあるか?」「実績をアナリティクスで分析しながらコントロールすべきだろうか?」などを、自分に問いかけましょう。

以下は、このSOSTAC®の要点をまとめたインフォグラフィックです。プランニングの際に実際に印刷して使うと良いでしょう。

SOSTAC®を使うときに大切な5つのポイント

SOSTAC®をマーケティングプランニングに使うときに、知っておきたい5つのポイントをご紹介します。

1. 進捗状況を振り返るのに、SOSTAC®を使う

SOSTAC®はマーケティング戦略をプランニングするために使えるだけでなく、そのプロセスにおいて進捗状況を振り返るためにも有効です。

まずは以下のような点に注目し、自分やチーム全体の状況を振り返ってみましょう。

  • 現状分析に使う時間は適切か
  • SMART目標(目標設定時に使われる5つの指標)を上手く立てられているか
  • 目標達成に必要な戦略を設計できているか
  • 戦略や戦術の効果性を正しく評価できているか

2. バランスの取れたプランニングを行う

よく起こる問題として、プラン分析に時間をかけすぎて、実際の戦略設計に時間をかけられていないなどが挙げられます。

SOSTAC®を行うときには、バランスの取れたプランニングが欠かせません。以下はその時間配分の一例です。

S:現状分析(20%)+ O:目標設定(5%) + S:戦略策定(45%)+ T:戦術設計(30%)= 100%

3. TOWSで現状を分析する

現状分析に効果的なのが、SWOT分析の視点を変えたTOWS分析です。

  • 脅威(Threats)
  • 機会(Opportuities)
  • 弱み(Weaknesses)
  • 強み(Strengths)

TOWS分析とは、SWOT分析の4要素を縦横の軸に配置したフレームワークです。強みの最大化、弱みの補完、脅威への対処、弱み最小化を可視化できます。

4. 目標を具体的にし、分析・コントロールできるようにする

デジタルマーケティング戦略は計測がしやすいため、コンバージョンファネルを使って目標を具体的にしておくと便利です。またGoogle Analyticsで分析を行う場合には、具体的な目標をGoogle Analytics上でも設定しておきましょう。

そして目標設定時には、5Sを使った考え方を利用するのも良いでしょう。

  • Sell:売上向上
  • Speak:コミュニケーション
  • Serve:付加価値
  • Save:コスト削減
  • Sizzle:オンラインブランドを拡大

5. それぞれの要素をSWOT分析のように組み合わせてみる

SOSTAC®でプランニングを行うとき、それぞれのセクションが可視化されていない場合があります。

そういう時には、SOSTAC®全体をテーブル上に簡単にまとめてみることで、 それぞれの戦略・現状・目標・戦術をSWOT分析のように俯瞰できます。

まとめ

今回はマーケティング戦略のプランニングに便利な「SOSTAC® 」をご紹介しました。

SOSTAC®について詳しく知りたい方はガイドブック(英語版)もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

(原文:Dave Chaffey 翻訳:Reina Onishi)

 

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