エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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UXデザイナーとUIデザイナーは、どちらもインターフェースを作る仕事です。しかし、デザインや開発プロセスの過程で、それぞれ別の関わりかたやスキルが求められます。
そこで今回は、デザイナー志望の人がUXデザイナーとUIデザイナーのどちらを目指すべきか見分けられるように、6つの点からそれぞれを比較しました。ぜひ今後のキャリア形成の参考にしてみてください。
目次
まずは、おおまかな仕事内容を比較してみましょう。
UXは「User Experiense(ユーザーエクスペリエンス)」の略で、これは「ユーザーの体験」を意味します。
UXデザイナーの仕事は、問題を発見し、インターフェースを可能な限り使いやすくすること。顧客の要求をしっかりと聞き、直感的に操作できる仕様にすることが求められます。
UIデザイナーに比べて見た目に関する部分以外の仕事も多く、市場調査やユーザーテスト、データ分析への理解も必要です。
UIは「User Interface(ユーザーインターフェース)」の略で、これはユーザーのインターフェース、つまりユーザーが使う画面との接点を意味します。
UIデザイナーの仕事は、カラーパレットからドロップダウンメニューの操作性まで、美しいインターフェースを作ること。
UXデザイナーから受け取ったワイヤーフレームを設計図のように使って、さまざまなスタイルの要素を適用します。Webサイトの美しさと、インタラクティブ性を支える存在です。
おおまかな仕事内容を掴んだところで、より具体的な仕事内容を比較してみましょう。
UXデザイナーはさまざまな役割を担うため、担当するプロジェクトの段階に応じて一日の流れが変わります。
たとえば、市場調査を行ったり、ユーザビリティテストのためにユーザーを募集したり、ユーザーインタビューのための台本を作成したりするのも、UXデザイナーの日々の仕事です。
その後、技術的な制約やユーザーテストで得られたフィードバックをもとに、ワイヤーフレームを見直すこともあります。
また、少人数のチームで働く場合は、情報アーキテクチャやプロジェクト管理、開発チームとの調整などをUXデザイナーが行う場合もあります。
UIデザイナーがプロジェクトに参加するのは、一般的にUXデザイナーの作業が終わったあとです。
デザインリサーチからはじめて、既存のブランドガイドラインを新しいインターフェースに適用する方法を考えます。
最適なフォントの選定からボタンスタイルの作成まであらゆるタスクをこなすだけでなく、「なぜそうしたのか」という理由を社内外の関係者に説明しなければいけません。
また、レスポンシブデザインへの理解と、画面切り替えの処理やインタラクティブをどう実現するかといった仕組みの決定も必要です。
プロセスが進むと、開発に入る前にUXデザイナーと協力してテストをすることもあります。
UXデザイナーとUIデザイナーでは必要なスキルが異なります。それぞれに必要な3つのスキルを比較してみましょう。
UXデザイナーは、目指しているゴールを明確に把握していなければいけません。
登録者数を増やす、情報が明確なダッシュボードを作るなどさまざまな目的が想定されますが、目的がなんであれ、よりよいインターフェースを実現するための戦略を立てる必要があります。
戦略を実現するための取り組みが正しいかを確認するために必要なのが、リサーチとユーザビリティテストです。
ユーザビリティテストでは、ユーザーを募集してテストに必要なスクリプトを作成し、結果を分析して発表する必要があります。
テストにはプロトタイプが必要です。
UXデザイナーにとってのプロトタイプとは一般的に、ワイヤーフレームを作成し、実際の完成形とほぼ同じ機能を備えた試作品のことを意味します。
プロトタイプはスケッチからはじめることもできますが、InVisionやFigmaのようなデザインツールを使うスキルもあるといいでしょう。
UIデザイナーはビジュアルインターフェース全体を担当するため、スタイルガイド(デザインに共通するルール)を作成するスキルが必要です。
インタラクションとアニメーションは、UXデザイナーとUIデザイナーが仕事を分担する分野です。
「タッチやタップによる操作で何ができるか」といった設計はどちらも担当する可能性がありますが、UIデザイナーはそのアイデアを視覚的に応用し、ユーザーが指示なしでもインターフェースを理解できるように仕上げます。
そのため、インタラクションデザインに関するスキルや知識が求められるでしょう。
HTMLやCSS、JavaScriptは、UIデザイナーならおさえておきたいスキルです。
開発のスキルを必ず求められるわけではありませんが、インタラクティブな作品を作るためには、フロントエンドの開発スキルが非常に重要です。
UXデザイナーもUIデザイナーも、ひとりで働くわけではありません。ここでは仕事で関わる人を比較してみましょう。
UXデザイナーは、UIデザイナー、プロジェクトマネージャー、フロントエンドのデベロッパーなどと仕事をします。
円滑に仕事をするために、プロジェクトのサイクルや基本的な技術を理解し、優れたビジュアルデザインには何が必要かを把握していることが求められます。
UIデザイナーは、チームの規模にもよりますが、他のUIデザイナー、プロジェクトマネージャー、UXデザイナー、開発チームなどと仕事をします。
デザインに関する決定事項を文書化し、共有するのもUIデザイナーの役割のひとつです。
UXデザイナーとUIデザイナーでは必要とされるスキルが異なるため、今までの学びがどれだけ役立つかも変わってきます。どんな学歴の人が、それぞれに向いているのかを比較してみましょう。
「この学部でなければUXデザイナーになれない」といった制約や、前提条件はありません。
社会学や心理学、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI:人間と計算機に関するインターフェースなどに着目して研究する学問)などを学んだ人がUXデザイナーという仕事に魅力を感じるようです。
UIデザイナーの多くは、美術、グラフィックデザイン、またはフロントエンド開発などの知識やバックグラウンドをもっています。
デザインの正式な学位は必要ありませんが、ポートフォリオは必要です。
最後に比較するのは、UXデザイナーとUIデザインの年収です。今回は日本とアメリカ、2カ国のデータを見てみます。
日本の場合、UXデザイナーの平均年収は約600万円。(求人ボックスに掲載されていた求人情報から算出)
アメリカの場合、UXデザイナーの平均年収は85,277ドル(2021年4月現在、約932万円)です。(Glassdoorによる調査)
日本の場合、UIデザイナーの平均年収は約549万円。(求人ボックスに掲載されていた求人情報から算出)
アメリカの場合、UIデザイナーの平均年収は76,115ドル(2021年4月現在、約832万円)です。(Glassdoorによる調査)
ここまで6つの項目でUXデザイナーとUIデザイナーを比較しましたが、「どちらにするか決められない」という人もいるはず。
しかし、決められなくても大丈夫です。
大企業の求人情報やフリーランスのプロジェクトではひとつの分野の専門性が求められることもありますが、UXデザイナーとUIデザイナーは両立できます。
どちらのスキルも身につければ競争力があがり、収入のアップにもつながるはず。もし決められないなら、思い切ってUX&UIデザイナーを目指してみては?
(執筆:uxplanet.org 翻訳:Nakajima Asuka 編集:齊藤颯人 提供元:UX Planet)
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