オオカミさん監修!『3びきのこぶた』で学ぶベンチャー企業の資金調達方法

餓狼

こんにちは、おなかの空いたオオカミさんです。
飢えた狼。餓狼(ガロウ)。餓狼ってなんかかっこいいですね!

2018年、ベンチャー戦国時代。
仮想通貨やブロックチェーン、AIなどの興隆もあり、多くのベンチャー企業が斬新な事業を次々にリリースしています。

ベンチャー立ち上げに必要となるのが、何といってもお金です。設立費用や事務所の家賃、設備投資など様々な経費がかかるため、ベンチャーを立ち上げるにはある程度まとまったお金が必要となります。

そこで大切になるのが、資金調達です。しかし、事業を立ち上げたいけれど、資金調達のやり方が良くわからない……なんて人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、童話『3びきのこぶた』を題材に、資金調達の方法3種類とそのメリット・デメリットをご紹介します!

3びきのこぶた 〜資金調達編〜

むかしむかし、あるところに3びきのこぶた兄弟が住んでいました。

大ぶたちゃん(長男)
大ぶたちゃん(長男)

保守的で昔ながらのやり方にこだわりがある。わら人形のコレクションを100体ほど所有している。

中ぶたちゃん(次男)
中ぶたちゃん(次男)

新しいモノ好きでミーハーな一面を持つ。木型集めが趣味。

ちいぶたちゃん(三男)
ちいぶたちゃん(三男)

小柄。レンガが好き。

こぶたたちは、それぞれ「家屋のリノベーション事業」を扱うベンチャー企業を立ち上げたいと思いました。しかし、彼らにはまとまったお金がありません。

そこで彼らは、各所から資金調達をすることにしました。

 

A. 銀行・信用金庫から融資を受ける(大ぶたちゃん)

大ぶたちゃん資金調達をするなら、銀行や信用金庫が定番ブヒ。

大ぶたちゃんは、銀行や信用金庫で融資を受ける方法を考えました。

融資を受けるというのは「お金を借りること」とほぼ同義であり、いずれ利息をつけて返済する必要があります。法人向けの融資では年数%程度の金利を支払う必要があるでしょう。

融資には大きく分けてプロパー融資保証協会付き融資の2種類があります。

プロパー融資は、銀行や信用金庫による直接融資です。お金はすべて金融機関から拠出されます。プロパー融資は基本的に、確実に返済が行われるであろうローリスクな事業にしか実行されません。したがって、まだ事業が確立していないベンチャー企業がプロパー融資を受けることは難しいでしょう。

保証協会付き融資は、保証協会による信用保証の付いた融資方法になります。融資の保険みたいなものですね。融資を受ける際に信用保証料がプラスでかかりますが、万一会社が倒産した場合に保証協会が借入金の弁済を肩代わりしてくれます。銀行・信用金庫側はリスクが軽減できるため、ベンチャー企業にも融資を実行してくれることが多いです。

いずれにしろ、ノンバンクと比べて安い金利でお金を融資してもらうことができます。

大ぶたちゃんよし、それなら大手銀行で保証協会付き融資を受けるブヒ!長年の夢だった、屋根を”わらぶき”のものにリノベーションする事業を立ち上げるブヒッ!!

大ぶたちゃんは、メガバンクで保証協会付き融資を受けることに決めました。メガバンクは支店が全国各所に存在するため、手軽に行けて便利です。

その後、大ぶたちゃんはなんとか融資が決まり、順調にベンチャー立ち上げに取り掛かります。ちなみに金融機関は経営そのものには関与してこないため、自由な事業展開を行うことができます。

銀行・信用金庫から融資を受けるメリット

  1. 年数%の金利負担でお金を借りられる
  2. 保証協会付き融資など、ベンチャーでもお金を借りやすい仕組みがある
  3. 自由な経営を行うことができる

→→銀行・信用金庫から融資を受けた大ぶたちゃんの結果はこちら←←

 

B. クラウドファンディングで資金調達する(中ぶたちゃん)

中ぶたちゃんオレは今流行りのクラウドファンディング で資金調達をするブー!

中ぶたちゃんは、クラウドファンディングで事業の立ち上げ資金を集めるようです。

クラウドファンディングとは、「こんなモノやサービスを作りたい!」といったアイデアを持つ個人や企業に対し、インターネット上の不特定多数の個人/企業から資金を集める方法です。一般的な資金調達方法がBtoBなのに対し、クラウドファンディング はBtoC、CtoB、CtoCなど、個人や法人を問わずさまざまな立場から資金を集められます。

クラウドファンディングには大きく分けて4つの種類があります。
支援金額に応じてモノやサービスを受け取る権利が得られる「購入型」
プロジェクトの利益に応じて出資者が配当金を受け取れる「投資型」
プロジェクトの利益に関わらず出資者が一定のリターン(利子)を受け取れる「融資型」。
集めた資金を全額寄付に当てる「寄付型」
ベンチャー企業立ち上げの場合、「寄付型」以外の全てが候補になるでしょう。

なお、クラウドファンディングは一人当たりの支援金額が比較的低く、企業よりも一般のカスタマー側からの支援を得やすいという特徴があります。カスタマーにとって有益なコンテンツをリターンとして用意することで、多くの支援者を集めることができるでしょう。

加えてクラウドファンディングには、プロジェクトに多くのファンをつける効果があります。一般的な資金調達は関わる人が比較的少人数なのに対し、クラウドファンディングは不特定多数の大勢の人から資金を集めてプロジェクトを進めるものです。そのため。プロジェクト達成の際は仕掛け人だけでなく、多くの支援者の喜びが巻き起こります。このように、クラウドファンディングはファン獲得効果も見込めるというメリットがあります。

中ぶたちゃんオレは購入型クラウドファンディングでお金を集めるブー!リターンは「ウッド調の壁紙プレゼント」とかにするブー!!ウッド調が嫌いな人はいないから成功間違いなしだブーッ!!!

中ぶたちゃんは購入型クラウドファンディングで資金調達する道を選びました。購入型はクラウドファンディングの中でも最もポピュラーな方法です。

なお、クラウドファンディングは支援者を募るためにある程度の期間を必要とします。今回は6ヶ月間に設定しました。どれだけ集まるか楽しみですね。

クラウドファンディング で資金調達をするメリット

  1. 個人・法人を問わず誰でも資金調達ができる
  2. 少額から支援可能
  3. ファン獲得効果が見込める

→→クラウドファンディングで資金調達を試みた中ぶたちゃんの結果はこちら←←

 

C. VC・エンジェル投資家から出資を募る(ちいぶたちゃん)

ちいぶたちゃん兄者たちは愚かよのう……我はVCやエンジェル投資家に出資を募らむ。

VC(ベンチャーキャピタル)とは、高い成長率を誇るベンチャー企業に対し積極的な投資を行う投資ファンドです。
エンジェル投資家とは、創業間もないベンチャー企業に対し資金を投資する富裕層の個人です。

VC、エンジェル投資家どちらにも共通しているのは、投資の見返りとして会社の株式を一部譲渡することです。そのため資金返済の必要はなく、資金調達段階でのリスクが少ないことが魅力です。
またいずれも、ベンチャー起業家に対してマネジメントの支援や人脈の提供などをしてくれる場合があります(資金だけ出して、あとは投げっぱなしなVC・エンジェルもいます)。

なお近年では、起業準備段階や最初期のベンチャーに対しては「エンジェル投資家」が、ある程度事業が軌道に乗ってきて巨額の資金調達を考えるベンチャーに対しては「VC」が、それぞれ関わる傾向にあります。

ちいぶたちゃん我の事業は未だシード(起業準備段階)。ならば我はエンジェル投資家から出資を募ろうぞ。……そしてこの世の家屋を、全てレンガ造りにするのだッ!

大ぶたちゃんはエンジェル投資家に支援を呼びかけ、あっという間に事業の立ち上げ資金を集めることに成功しました。VC・エンジェル投資家はスピード感が比較的高く、資金援助が決まればすぐに投資を実行してくれることが多いです。

VC・エンジェル投資家から出資を募るメリット

  1. 資金返済の必要がない
  2. 事業に関わる様々な支援をしてくれる場合がある
  3. 迅速な資金調達が可能である

→→VC・エンジェル投資家から出資を募ったちいぶたちゃんの結果はこちら←←

 

3びきのこぶた 〜餓狼襲来編〜

餓狼襲来

こぶたちゃんたちが資金調達を始めた半年後、彼らの元におなかの空いたオオカミさんがやってきました。

オオカミさんはベンチャー起業家のぶたちゃんを食べるのが大好きです。なんだか新しい味がするとのこと。

 

A. 銀行・信用金庫から融資を受けた大ぶたちゃんの場合

大ぶたちゃん大変ブヒ……資金繰りに失敗して不良債権を出してしまったブヒ……。

なんと、大ぶたちゃんは融資を受けたお金を使い切ってしまい、月々の返済ができなくなっていまいました!

銀行や信用金庫から融資を受けた場合、毎月の返済が待っています。最低でも毎月の金利を納める必要はあり、支払いの繰り越しは金融機関側から非常に嫌がられます。基本的には支払期日に返済が不可能となると、不良債権として扱われてしまいます。不良債権を出してしまうと会社の信用が下がってしまい、今後の取引に大きな悪影響を及ぼします。

また、融資を受ける際には担保や保証人が必要となりますが、お金を返済できなくなった時には担保を質草として差し押さえられたり、保証人が返済の肩代わりをすることがあります。なお保証協会付き融資の場合でも、融資額が8000万円を超える場合は担保が必要となります。

しっかりとした返済プランを考え、うまく利用しましょう!

銀行・信用金庫から融資を受けるデメリット

  1. 毎月の返済日・返済額が決まっている
  2. 支払えないと不良債権として扱われ、会社の信用度が下がる
  3. 保証人や担保が必要

 

大ぶたさん(ハム加工済み)と担保(コールスロー)

実はオオカミさんは保証協会の役員でした。

資金繰りに失敗し茫然自失の大ぶたちゃんは、おなかの空いたオオカミさんにペロリと食べられてしまいました……(担保のサラダと共に)。

 

B. クラウドファンディングで資金調達しようとした中ぶたちゃんの場合

中ぶたちゃんやっちまったブー! 目標金額に届かないままプロジェクトがクローズしちまったブー!!

大変です!中ぶたちゃんのプロジェクトは支援者がうまく集まらず、プロジェクトが未達となってしまいました。
しかも中ぶたちゃんは「達成時実行型」でプロジェクトを立ち上げていたため、集めた資金はすべて返却することに……。

クラウドファンディングには2つの資金調達方法があります。
ひとつが目標金額を達成した場合のみ集まった資金を受け取れる「達成時実行型(All or Nothing型)」。ある一定の資金がないとプロジェクトが遂行できない場合に用いられる方法です。
もうひとつが目標金額に達成していない場合でも集まった資金を受け取れる「実行確約型」。資金の多寡に関わらずある程度プロジェクトを遂行できる場合に用いられる方法です。

いずれにせよ、クラウドファンディングは資金調達にある程度の時間を要します。また、プロジェクト段階のアイデアをネット上に公開するため、他の企業にアイデアが盗まれるという危険性もあります。

クラウドファンディング のメリット・デメリットをよく把握した上で、資金調達に挑みましょう。

クラウドファンディング で資金調達をするデメリット

  1. 資金調達が確実に成功するとは限らない
  2. 資金調達に時間がかかる
  3. アイデアが盗まれる恐れがある

 

中ぶたさん(フランクフルト加工済み)

実はオオカミさんは中ぶたちゃんのプロジェクトを支援していましたが、プロジェクトが失敗したため怒り狂っていました。

怒りのあまり、おなかの空いたオオカミさんは中ぶたちゃんをバクリと食べてしまいました……(フランクフルトに加工した上で)。

 

C. VC・エンジェル投資家から出資を募ったちいぶたちゃんの場合

ちいぶたちゃん事業は上々ッ! 兄者たちは無念に散ったようだが、我は絶対に負けん。世界中をレンガで埋め尽くすぞ……ッ!!
ところでエンジェル殿から何か話があるとのことだが、はて? 何であろうか……?

先述の通り、VCやエンジェル投資家からの出資の対価として、起業家は会社の株式を一部譲渡する必要があります。それは、経営権の一部を握られるのと同義です。

VCやエンジェル投資家はマネジメントの支援や人脈の提供など、事業に有益な関与をしてくれる場合もありますが、すべてがそうとは限りません。中には投資家側の利益を優先した、悪質な事業関与も見受けられます。

またVCやエンジェル投資家は、事業評価や出資契約の分野においてはプロ中のプロです。そのため知識や経験の不足している若手起業家は、自分に不利な条件で契約を結ばされてしまうことが多々あります。

VCやエンジェル投資家からの出資を受ける際は、ある程度の知識や人脈を身につけ、投資家となるべく対等な立場でいられるよう努力しましょう。

VC・エンジェル投資家から出資を募るデメリット

  1. 経営権の一部を握られる
  2. 事業のためにならない関与をしてくる投資家もいる
  3. 起業家側に不利な条件で契約を結ばされてしまうことがある

 

ちいぶたさんに支持するオオカミさん

オオカミさん「ねぇ、ちいぶたちゃん。事業拡大に関して良いアイデアがあるんだけど、ちょっと話さないかい? うん、場所は食肉加工場でよろしく———」

 

おわりに

食後のオオカミさん

いかがでしたか?

いずれの方法でも、上手くやればちゃんと事業を立ち上げることができます。

また資金調達の方法は、他にも日本制作金庫による創業融資(国の制度)や、親族・友人からの借入など、様々な方法があります。

この機会にあなたも資金調達を検討して、ずっとやりたかった事業を思い切って立ち上げてみてはいかがでしょうか?

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

 

オチ

次にオオカミさんが向かうのは、アナタの事業かもしれない……。

 

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