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「会社、無理…」と感じたら読む記事。ADHDフリーランスが教える、働き方の新常識

「会社、無理…」と感じたら読む記事。ADHDフリーランスが教える、働き方の新常識
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Workship MAGAZINEの人気連載「健康で文化的なADHDフリーランスのお仕事ハックが書籍化されたいしかわゆきさん。

会社員を経てフリーランスになるまでの話や、ADHDを抱えながら仕事と向き合うコツなど、フリーランスとして生き抜くための術が詰まった1冊です。

「会社員が向いていなかった」と語るいしかわさんがフリーランスになったきっかけは?ADHDの人がうまく働くためのコツや、失敗しないための注意点など、連載の担当編集者だった少年Bが洗いざらいお聞きします!

ADHD会社員、フリーランスになる。 自分らしく生きるためのお仕事ハック

▲『ADHD会社員、フリーランスになる。 自分らしく生きるためのお仕事ハック』(いしかわゆき著)は全国の書店・通販サイトで販売中!

いしかわゆき(ゆぴ)
いしかわゆき(ゆぴ)

ゆるふわマインドを届けるライター・作家。遅刻・記憶喪失・破壊が日常のADHD。生きづらい世の中をいい感じに泳ぎたい。新刊『ADHD会社員、フリーランスになる。』好評発売中!(X:@milkprincess17

聞き手:少年B
聞き手:少年B

フリーランスのライター・編集者。書籍の元になった連載「健康で文化的なADHDフリーランスのお仕事ハック」の担当編集。自身も発達障害の当事者であり、会社員時代はよく怒られていた。(X:@raira21

「会社で働くの、向いてなくない?」3社を経て自覚

少年B:
いしかわさんはもともと、会社員をされていたんですよね。

いしかわ:
はい。もともと新卒で、100人規模の小さい雑貨メーカーで働いていました。「年間休日取得率100%のホワイト企業だったから」っていう、すごくヌルい理由で(笑)。

営業職として1年半ぐらい勤務したんですけど、仕事内容が恐ろしく合わなくて……。本当に向いてなさすぎて、「もうクライアントに会いたくない!」と営業に行かなくなってしまったんです。

少年B:
それでフリーランスに?

いしかわ:
いえ、当時はフリーランスって働き方があるとも知らなかったので、普通に転職しました。今思えば漠然とした志望動機ですが、「誰にも会わずにクリエイティブな仕事をしたい!」と思って、2社目に選んだのは広告代理店でしたね。

そこでも1年半ぐらい働きましたが、毎日毎日同じことばかりやるのに飽きてしまって。しかも、Web広告はどんなにデザインが良かろうが、クリックをされないと取り下げられてしまうもの。「一生懸命作ったものが残らない」という状況にも虚しさを感じるようになって、また転職することにしました。

少年B:
3年目にして3社目という。

いしかわ:
そうなんですよ(笑)。その次は、社内転職制度を利用して、Webメディア「新R25」の編集部に入り、8ヶ月ほど務めました。

でも……結局そこも辞めてしまったんですよね。というのも、それまではインタビューを担当していたんですが、会社の方針が変わってSEO記事を制作することになって。実は私、SEOが苦手だったんですよ。

少年B:
あー……。同じ文章を書くのでも、だいぶ感覚は違いますよね。

いしかわ:
そうなんです。でも、会社員って、どうしても会社の方針に従わなくちゃいけないじゃないですか。指示を出されたら、絶対にやらなきゃいけない。

最終的には、多くの記事を作るために編集者としてフリーランスのライターさんに執筆をお願いする立場になり、自分で記事を書く機会がなくなってしまったんです。「私、記事を書くためにこの会社入ったのに、なんか編集やってるぞ……?」みたいな。

少年B:
期待値と実態のズレが大きくなっていったんですね。

いしかわ:
あとは、私の性格上、一般的な会社員としての喜びを感じにくいのも気になっていました。たとえば、目標を達成したとか、給料が上がったとか、後輩をしっかり育てたとか。

ここまで来て、ようやく気付いたんです。もはや会社で働くこと自体が向いてないんじゃない??? と。それで、フリーランスになったのが2019年のことですね。

失敗を繰り返し、フリーランス以外の道はないと気付いた

いしかわ:
そもそも、自分は社会に出ていい人間じゃないって思ってたんですよ。ちょっと遡るんですけど、私はアルバイトが恐ろしくできなくって。

少年B:
と、いうと?

いしかわ:
学生が初めて社会に出るのってたぶんアルバイトだと思うんですけど、毎回めちゃくちゃ怒られていたんです。

カフェのバイトでは仕事の流れはもちろん、ドリンクの作りかたも永遠に覚えられなかったし。ケーキ工場のバイトではモンブランを100個倒して全部駄目にしちゃったり、コールセンターのバイトは遅刻してクビになったり。

少年B:
そんなマンガみたいな経験あるんだ……!

いしかわ:
そんな失敗体験が積み重なっていたのもあって、社会人として何かを成し遂げようとか、たくさん稼ごうとか、そういう意欲が湧かなかったんですよね。生きるために、「とりあえず会社に行かなくてはならない」と思っていました。

少年B:
生活費を稼ぐために、仕方なく働くという感じですよね。わかります。

そこから、「クリエイティブな仕事がしたい」と思うようになったのはどうしてですか?

いしかわ:
そうですね……。学生時代にひとつだけ、成功体験があったんです。

他のバイトではめちゃくちゃ怒られていたのに、テキスト作成のバイトをやったときに、初めて褒められたんですよ。椅子に座ってお菓子を食べながら文章を作ってただけなのに。

少年B:
バイトを変えただけで、突然褒められるようになったんですね。

いしかわ:
そうなんです。「職場を変えるだけでこんなに変わるんだ!」というのを体感していたこともあり、転職の際には「私、ここにいても駄目かも」というよりは、「もっと他に輝ける場所があるんじゃないか」と思っていました。

少年B:
なるほど。

いしかわ:
でも、転職を繰り返すなかで、最終的に着地した編集部では、わたしは結構輝いていたはずなんです。好きなことを仕事にしていたし、記事を書いて褒められてもいました。どんどん理想の働き方にはなっているはずなのに、それでもなんか居心地が悪い。そう感じてしまうのは、業務内容よりも雇用形態に問題があるんじゃないかと。

少年B:
3社を経験したからこそ気づいたというか。

いしかわ:
そうなんですよ。先ほど言ったとおり、会社の方針や周りに振り回されて、自分のやることが変わってしまうのも無理だし、自分のペースを乱されるのが嫌なので、会議が差し込まれたり、そもそも隣に人がいるのが無理だし。

いろいろ加味した結果、「フリーランスを選ぶ」っていうか、もうそれ以外の道はないかも……って思ったというほうが正しいです。

会社外で強みを発見!社会人コミュニティで得意を自覚

少年B:
とはいえ、フリーランスとして独立するには得意分野が必要、とも言われます。それでいくと、いしかわさんが「文章を書くのが得意」だと気づいたのは、学生時代ですか?

いしかわ:
「自分が唯一できることなのかも」と思っていました。書くのが好きというよりも、会話するのが苦手だから、書くことでしか意思を伝達する手段がない、みたいな……。

中高時代はブログにハマっていたのですが、リアル友達はいないけど、ブログの中にはいっぱい友達がいるという状態でした(笑)。

少年B:
あっ……。その感覚、めちゃめちゃわかる気がします……!

いしかわ:
さっき「営業が無理だった」って話をしましたが、営業職時代も勝手にメルマガを書いてたんですよ。なぜなら人に会いたくなかったから。

メールマガジンを送ったら、そこから注文してくれないかなと思って……。そうやって「これだったらできる」ことを伸ばし続けて、何とか生きてきた感がありますね。

少年B:
それはすごい。でも、その時点ではまだ「得意」と言い切れる状態ではなかったんですよね。「書くことって、そんなにみんなができることじゃないんだな」って明確に気づいたのは、社会人になってからですか?

いしかわ:
3社目のときに、社外の朝活コミュニティに入ったのがきっかけですね。そこには、パイロットや公務員など、いろんな職業やバックボーンの人が集っていました。

私としては、学生時代は文芸を専攻していたこともあり、周りに文章を書ける人がいっぱいいたので、「書けること」をそんなに特別なスキルだと思っていませんでした。

でも、コミュニティに入って初めて「それはみんなができることじゃないよ」と言われて、「そうなんだ、私は書くのが得意なんだ」と自分の強みを自覚できたところがあります。

少年B:
違う属性の人に触れて、初めて自分の特性を知れたわけですね。

会社員の看板を外して気づいた孤独

少年B:
フリーランスになって後悔したことはありますか?

いしかわ:
温かい環境を手放すことはすごい不安だったし、同僚という「仲間」のような存在がいなくなってしまって孤独を感じました。会社って、自分の所属欲求を満たしてくれる場所だったんだなと独立してから気付きました。

取材の依頼も会社の看板があったからこそスムーズに通っていて、決して自分の力ではなかったので、「この先どう仕事を得ていこうか」と心細くなりましたね。

少年B:
そういう状況から脱却するための工夫は?

いしかわ:
フリーランスの仲間を作るようにしました。SNSを通じて同じように孤独に働いているフリーランスの人たちとコンタクトを取り、一緒に仕事をしたり、もくもく会をやったりして、ゆるい繋がりを作っていきました。

あとは、業務委託という働き方を経験できたことも大きかったです。編集部の一員として働く感覚が得られながらも、会社ほど縛られてないという環境はすごくありがたかったですね。

少年B:
固定の仕事で収入を確保しながらも、フリーランスらしく自由に働けるというか。

いしかわ:
そうですね。ADHDの特性に邪魔されずに働けるという意味で、業務委託という選択肢があったのはすごくよかったと思います。

少年B:
独立当初は、どうやって仕事を取っていきましたか?

いしかわ:
私は営業が無理で会社を辞めたぐらいなので(笑)、積極的に営業をしてライターの仕事を獲得するのではなく、自然と仕事が来るような仕組み作りをしていました。

少年B:
と、いうと……?

いしかわ:
書くことだけはできるので、X(旧Twitter)で発信したり、実績を公開したり、noteに月報を書いたり。自分からグイグイと押すプッシュ型営業ではなく、仕事を引き寄せるようなプル型の営業をしたんですよね。

「こういうことができます」「こういうものが書けます」と発信することで、依頼してくれる人を増やすというか……。そうやって目の前のことをコツコツやって、徐々に知られていってたような気がします。陰キャの生存戦略ですね(笑)。

少年B:
仕事のやりかたも、自分に合うようにしていったんですね。

いしかわ:
はい。仕事を得るのもそうだし、仕事の管理も少しずつ覚えていきました。たとえば、いただいた仕事は全部スプレッドシートに記録して、「これなら今月生きていけるかな?」と計算したり、仕事を受けすぎてひとりブラック企業のようになったときは、自分で就業規則を決めたり。自由なぶん、すべて自分で決めていかなきゃいけないんだと気付きました。

ADHDは、「仕事ができない」わけじゃない

いしかわ:
ADHDって、決して「仕事ができない」わけじゃないんですよ。「みんなに合わせて仕事ができない」から、会社のスケジュールや決められた枠組みの中で力を発揮しようとしても、うまくできない。結果として自己肯定感が下がって、「自分は仕事ができないんだ」と思い込んでしまうだけ。

でも、働く場所を変えれば短所が長所に変わることもある。たとえば、ADHDの特性である「過集中」も、突発的に予定が入りがちな会社員だとマイナスに働くけど、1日の働き方をデザインできる環境なら、「1時間で記事が書ける人」になる。フリーランスとして自由に時間や仕事を組み立てられるようになったことで、ADHDの特性がうまく活かせるようになったんです。

少年B:
単に、特性と勤務形態が合ってなかったんですね。

いしかわ:
あとは、ADHDの人はひとりで頑張ろうとしてはいけないと思ってて。

少年B:
と、いうと?

いしかわ:
できないことがたくさんあるからです。苦手なことが多いのに自分の力だけで何とかしようとするのは無謀ですよね。欠けているところがあるとしたら、誰かに補ってもらわないといけない。

ミスを起こしやすい特性だって、誰かの力を借りればいい。誤字・脱字が多いなら、校閲だけしてもらうとか、お金の管理が苦手なら、得意な人に任せるとか。

もちろん、お願いするだけじゃなくて、自分にできることで相手に貢献するのは必要ですよ。お互いの得意なことで補完していくイメージです。

少年B:
苦手なことは頼んで、得意なことに集中すれば、結果は出せると。

いしかわ:
そうですね。人に頼んだり、デジタルツールに頼ったり、方法はいくらでもあるはずです。ADHDであることを言い訳にするのではなくて、「じゃあどうすんの?」を建設的に考えないと先に進めないと思うから。

あとは、人に頼らなくても、自分である程度は対策を取ることもできます。たとえば、朝起きられないなら、午後からスケジュールを入れたり、忘れっぽいのなら、締め切りを定期的にリマインドするように設定したり、マルチタスクが苦手なら、「月曜日は◯◯の仕事をする日」と曜日ごとに決めたり。まずは自分の苦手を把握して、自分で自分の取り扱い説明書を作っておくと対処しやすいですよ。

少年B:
いしかわさんは色んな道具も使いこなしてますよね。

いしかわ:
そうですね。あまりに朝起きられないので、自動でカーテンが開く機械を使っていたこともありました(笑)。

ほかにも、予定はGoogleカレンダーに入れて、1日前、半日前、1時間半前、1分前で通知が来るようにしていたり。デジタルデバイスにはめちゃめちゃ助けられてますね。

▼デジタルツールの活用については、こちらの記事で解説しています!

フリーランスは、あくまで働き方のひとつ

いしかわ:
ただ、一重にADHDと言っても、いろいろなタイプがあります。普通に時間を守れたり、マルチタスクが苦じゃなかったりする人もいるらしいんですよ。

なので、ここまでの話はあくまでも「私のケース」。自分は何が苦手なのかを考えて、自分の苦手を潰していく、あるいは欠点を補うためには何ができるのかを考えていけばいいんじゃないかな。

少年B:
いしかわさんは「過集中」を軸に仕事を組み立てて特性を活かしているけど、他の人は別にそうじゃないかもしれない。

いしかわ:
そうですね。私のやり方が唯一の正解じゃないし、人それぞれ対処法はあると思います。極論を言えば、別に本人が困っていないなら対処しなくてもいいんですよ。ありのままの自分で生きていけば。ただ、私としては「その裏で誰かが泣いてるのはよくない」という思いがあって。

自分のせいで周囲にしわ寄せがいって、「もうこの人と関わりたくない」と思われて孤立したり、仕事が来なくなったりするのはやっぱり辛いと思います。

少年B:
特性によって人間関係が狭まってしまったり、チャンスを失ってしまったら寂しいし、悲しいですよね……。

いしかわ:
そもそもフリーランスは、パフォーマンスを出せなければ簡単に切られてしまう就業形態。自分なりの生き残る術を考えないと!

少年B:
連載時からそうでしたが、いしかわさんのメッセージは優しさと厳しさが入り混じっていて、バランスがいいですよね。「苦手でもいいんだよ」みたいな全肯定するコンテンツも多いなかで、あえて厳しい話も入れた意図は?

いしかわ:
あえて強い言い方をしますが、世の中のメッセージを見ていると、「フリーランスをなめすぎでは???」って感じることも多いんですよ。

「フリーランスになれば自由に旅ができる」「好きなことでお金がもらえる」というメッセージにつられてノリでフリーランスになってしまった人が、結果的にしんどい思いをしてるのも、たまに見聞きするので。

少年B:
あー、確かにイメージとの落差は激しいかもしれません。

いしかわ:
自分がフリーランスになって気づいたのは、やっていることは会社員と同じだということ。オフィスに出社はしてないし、上司もいないけど、「原稿を書いて納品する」という業務内容自体は、会社員時代の仕事と変わらないんですよね。

少年B:
しかも、稼ごうと思うと余計に忙しくなりますもんね。

いしかわ:
そうそう! 「フリーランスになりたい」って言葉が独り歩きしてるけど、それって「派遣になりたい」とか「アルバイトになりたい」と言ってるのと同じなので。だから、「フリーランスになって、自分は何をやるの?」って軸をちゃんと定めておかないと、結局会社に出戻りすることになるかもしれません。

もちろん、会社員に戻るのも悪いことではないし、「フリーランスは危険だよ」とも煽りたくないけど、不幸になる人をあんまり増やしたくないんです。

少年B:
読んだ人が幸せになってほしいからこそ、なんですね。

いしかわ:
そうですね。「フリーランスって、あくまで働き方のひとつだよ」というのが、この本を通して伝えたいことですね。

「向いてない」の正体を見極めろ!

少年B:
最後に、「会社員は向いてないかもしれない……」と悩んでいる方に対して、アドバイスはありますか?

いしかわ:
「会社員に向いてない」って、たぶん誰もが一度は思うんじゃないかな。「向いてない」ってすごく使いやすい言葉だし、「向いてないからしょうがない」って判断して逃げるのは、けっこう簡単なんですよね。

でも、「何が向いてないのか」までちゃんと考えて行動しないと、また同じ過ちを繰り返してしまうような気がしてます。

少年B:
「何が向いてないのか」……!

いしかわ:
たとえば、私も「営業が向いてない」と思っていたけれど、人と話すことなのか、自分が売りたくない商品を売ることなのかとか、「営業」にもいろんな要素があるんですよね。

だから、「何が向いてないのか」って、意外とみんなわかってないのかも。もしかしたら業務内容じゃなくて、今の上司が嫌いなだけかもしれない。あるいは、オフィスが快適じゃないから嫌、なのかもしれないですよね。

少年B:
なるほど、会社員そのものじゃなく、会社を構成する要素のひとつが苦手なだけかもしれませんよね。

いしかわ:
そうです! そうやって「向いてない」を分解して、それがフリーランスになることで解消できるならフリーランスになってもいい。でも、実は今の環境のままでも、上司に相談したり、部署異動したり、在宅ワークに変えてもらったりするだけでも、意外と解決できるものかもしれない。

フリーランスになることだけが答えじゃないから、「一体どの部分が向いてないのか」は、たくさん考えてほしいです。

少年B:
確かに……! フリーランスはもっと向いてなかった、となったら地獄ですもんね。

いしかわ:
新卒のとき、私は「フリーランス」って言葉を知らなかったんですよ。生きていく術はアルバイトか、会社員しかないんだと思っていました。

でも、社会人3年目にして「フリーランス」という選択肢を知ったからこそ、自分に合った働き方が選べた。新しい選択肢を知ることで、人生の分岐点がどんどん増えるんじゃないかなと思います。だからこの本も、読者のみなさんの選択肢を増やすきっかけになったらうれしいですね。

少年B:
実際選ぶかどうかは別としても、知ることが大事だと。

いしかわ:
そうですね。私が新卒で会社に入ったとき、同級生が大手企業に入るなかで劣等感を覚えていたこともあるし、広告代理店で残業ばかりしていたときは道を間違えたと思っていたこともあります。でも、いくら「間違えた」と思ったとしても、最終的に「この道でよかった」と思えたらいいんじゃないかと思うんですよね。

だから、今現在「向いてない仕事」を選んでしまったとしても、まだゲームの途中。どれだけモンスターにやられても残機はあるし、その経験もゴールに向かうためには必要なものだと思うんです。

少年B:
経験を積んでレベルアップしてるし、強い武器も手に入れてるかもしれないですしね。

いしかわ:
そう。私も当時は辛かったけれど、会社員経験があったからこそ、今もフリーランスとして何とか生きられてると思います。だから、今から挑戦しても全然遅くないし、失敗かどうかは最後までわからない。読者のみなさんも、自身の経験を大事にしつつ、選択肢は広く持ってほしいなと思います!

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ADHD会社員、フリーランスになる。 自分らしく生きるためのお仕事ハック

▲フリーランスとして生き抜くコツが詰まった1冊。働き方に悩む方は、ぜひお手元にお迎えください

(執筆:少年B 編集:夏野かおる)

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