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SEOにおいて重要な「ドメインパワー」という指標をご存知ですか?
Googleは、検索上位に表示するサイトを「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trustworthiness)の」3つの観点、略して「E-A-T」で評価していることを明かしています。しかしGoogleは、E-A-Tをどのように数値化して測っているのかまでは公表していません。そこで代わりの目安として使えるのが「ドメインパワー」です。
この記事では、ドメインパワーの測定方法や、その上げ方について詳しく説明します。
目次
ドメインパワーとは「ドメインに対する検索エンジンからの評価」のことです。
検索エンジンからの評価は、クローラー(インターネット上のコンテンツ情報を収集する巡回プログラム。ロボットとも)によるサイト巡回によって決まります。クローラーからの評価が積み重なることで、ドメインパワーを上昇させられるのです。
しかし作ったばかりのサイトはクローラーの巡回数が少なく、正当に評価されるまでには時間がかかります。SEO対策の結果が出ないからといって、すぐにやめてしまう必要はありません。継続的かつ良質なコンテンツ配信を続け、着実にドメインパワーを上げていきましょう。
ドメインパワーはかつてGoogleが提供するツールで確認できましたが、2016年をもってツールの公開は終了。ドメインパワーという概念がなくなったわけではありませんが、残念ながらGoogleが各ドメインをどう評価しているのかは分からなくなってしまいました。
とはいえGoogle以外のSEO業者、マーケティング会社が独自に開発したドメインパワー評価ツールはいくつか存在しています。中でも多くのWebマーケターから支持を集めているのが、MOZの提供する「ドメインオーソリティー(Domein Authority:DA)」という指標。これ以降は便宜上ドメインパワー=ドメインオーソリティーとして説明していきます。
ドメインパワーを上げると具体的にどのような効果があるのか、メリットを3つご紹介します。
ドメインパワーはサイトがどれくらいGoogleから信用されているかを数値化したものです。そのため異なるドメインで似た記事が2つある場合、ドメインパワーが高いWebサイトの方が検索上位に掲載されやすくなります。
もちろんGoogleの意向は、ユーザーの役に立つページをより上位に表示させること。しかしドメインパワーに差がありすぎると、どれだけ良いコンテンツを作成しても1位に表示させるのは非常に困難です。例えばWikipediaやAmazonといった巨大なサイトに対し、ドメインパワーの低いサイトがいきなり勝負を挑んでも返り討ちにされてしまうでしょう。
立ち上げたばかりのサイトは、Googleからの信頼がゼロです。そのため記事を更新してGoogleにインデックス登録をリクエストしても、実際に検索エンジンへ登録してもらうまでは数日かかってしまうのが普通です。
しかしある程度ドメインパワーが高まってくれば、検索ロボットは頻繁にサイトに変化がないか確認してくれるようになります。十分信頼を獲得したサイトであれば、記事を投稿してから数分後に検索上位にインデックスされることも。
Googleからの信頼を獲得できれば、狙っていなかったキーワードについても「ユーザーはこのサイトの情報を求めているのではないか?」とGoogleが判断してくれるようになります。
例えばあなたがフリーランスをテーマにしたサイトを運営していたとしましょう。その中で「フリーランス メリット」というキーワードを狙った記事を書いていたとします。サイトのドメインパワーが上がっていけば「フリーランス メリット 女性」や「フリーランス 正社員 メリット」といったキーワードも意図せず拾えるようになるでしょう。場合によっては「フリーランス」といった超ビックワードを獲得できることも。
このようにドメインパワーが強いと、狙ったキーワードの周辺キーワードでも検索上位に掲載されるケースがあります。
Mozの公式サイトにてで、ドメインパワーを簡単に測定できます。
測定時にメールアドレスの登録が必要ですが、10ドメインまでなら全て無料で使えます。
まずはMozのサイトにアクセスしましょう。
一番下までスクロールし「Backlink Research」をクリックします。
「Enter search term」の欄にサイトのURLを入力すると、会員登録フォーム(無料)に移行します。メールアドレスとアカウント名を登録しましょう。
会員登録フォームに記入すると自動返信メールが送られてくるので、メール本文にある「Active Your Account」をクリックしましょう。
先ほど入力したドメインの「Domain Authority(ドメインパワー)」や「Linking Domain(被リンク数)」などが表示されます。
自分のサイトはもちろん、競合サイトのドメインパワーもURLを入力すれば測定可能です。競合と比べて自サイトがどの程度の位置にいるか確認してみましょう。
個人サイトならば20以上、企業サイトならば30以上あれば、ある程度ドメインパワーが強いサイトといえます。
参考までにどのWebサイトがどれくらいのドメインパワーを持っているか、以下にまとめました。
あくまで目安なので、仮にいまの段階で下回っていても心配する必要はありません。次に紹介する方法で、ドメインパワーを向上させましょう。
では、ドメインパワーを上げていくには具体的に何をすればいいのでしょうか。以下で7つの方法をご紹介します。
アクセス数の増加もドメインパワーの強化につながります。ユーザーが求めている情報をしっかりと書いて、アクセス数を増やしましょう。
基本的なSEO対策や、興味を引くタイトルをつけるなどもアクセス数を増やす工夫のひとつです。ニュースやSNSで話題になったトレンド情報を発信するのも良いでしょう。
SEO対策については以下の記事で詳しく書かれています▼
本質的なSEO対策方法、珠玉の13ポイント。Googleが求めるのは「より良いユーザー体験」
Workship MAGAZINE
例えば「フリーランス メリット」と検索した人であれば、フリーランスになるメリットだけでなく、デメリットも知りたいと考える方が大半でしょう。他にもフリーランスとして活躍するためのスキル、スキルを学ぶ方法、収入の目安などもユーザーの求めるコンテンツとなるはず。適切なタイミングで内部リンクを設置し、サイト滞在時間を伸ばしましょう。
とはいえWebサイトに訪れるユーザーも暇ではありません。大事なことはまず結論から述べて、読者の悩み・疑問を解決させてください。一見ユーザーを離脱させてしまう戦略に思えるかもしれませんが、信頼を獲得できればその後の詳しい解説にも目を通してくれるはずです。
コンテンツを増やすことはドメインパワーの上昇につながりますが、かといってただ増やせば良いわけではありません。ある程度コンテンツのテーマを絞ることで、Webサイトの専門性を高めることも大切です。他の似たような記事でも、キーワードについての専門性が高いWebサイトのほうが読者も信用できます。
たとえば官公庁など信頼できるWebサイトへリンクを送るのは、専門性を高めるために効果的な戦略です。単に情報をまとめただけのコンテンツにするのではなく、そのWebサイトならではの独自性を感じさせることも非常に効果的。ユーザーがWebサイトを信用する材料となる運営者情報も、しっかり作り込みましょう。
サイトの運営歴が長いほど、よい評価を受ける傾向があります。
なおサイトを運営してすぐ検索上位に載りたい場合は、運営歴のある中古ドメインを使うという手もあります。しかし過去にGoogleからペナルティを受けているドメインだと、せっかく良質なコンテンツを更新しても検索圏外になってしまうことがあります。
中古ドメインの利用はWebサイト運営初心者にはおすすめしませんが、どうしても利用したい場合はWaybackMachineなどで過去の運用歴を慎重にチェックしておきましょう。
一度アクセスが伸びてきても、サイトの更新をおろそかにしていると掲載されている情報が古くなっていきます。更新が止まっているWebサイトには、Googleのクローラーもなかなかきてくれません。
また当然ではありますが、ユーザーが求めているのは、古い情報よりも新しい情報です。最新の情報を提供しているとアピールするためにも、新規記事の追加や過去記事のリライトを積極的に行っていきましょう。
ユーザーが今どんな情報を求めているかは、Google AnalyticsやSearch Console、Google Trends、その他さまざまなトレンド分析ツールを活用してリサーチしましょう。
被リンクを獲得すると、他のサイトから認められるだけの内容が掲載されていることになり、Google側も評価してくれます。とはいえたくさんの被リンクを闇雲に集めればいい、というわけではありません。質のよいサイトからの被リンクを受けることが重要です。
もちろん被リンクは外部からのリンクであるため、自分から意図して集めることはできません。質のよい記事を書き、適切なマーケティングを行い、外部から評価されるのを待ちましょう。
被リンクの獲得の正しい方法については、以下の記事で解説しています。
リンクビルディングとは?良質な被リンクを獲得する4つの具体策
Workship MAGAZINE
SSL化とは、URLを「http」から「https」へ変更することです。サイトドメインをSSL化することで、通信が暗号化されセキュリティ面が強くなります。
Googleからも2014年に「SSL化を検索順位の評価指標に使用する」との発表があり、SSL化はSEO上欠かせない要素になりました。
すでにドメインパワーの強い、企業が運営しているブログサービスを用いる方法もあります。ブログサービスのドメイン下でコンテンツを作ることにより、ブログサービスのドメインを引き継いで評価を受けられます。
近年ではnoteやはてなブログ、エンジニア向けサービスではQiitaなどがドメインパワーが非常に高くおすすめです。
しかしブログサービスのドメイン下では、すでにたくさんの記事が公開されています。専門性という観点からするとどうしても独自ドメインには劣ってしまうので、いずれは独自ドメインの取得も視野に入れていきましょう。SEOに自信があるのであれば、最初から独自ドメインで運営するのも悪くありません。
いくらコンテンツを増やしてドメインパワーを強くしようとしても、そのコンテンツがユーザーの役に立たない質の低いものであれば意味がありません。むしろGoogleから「このサイトは評価するに値しない」と判断されることもあります。粗悪な記事作成は厳禁です。
ドメインパワーをすぐに上げようとするのではなく、質のいいコンテンツを継続して発信していくのが第一です。
SEO対策においてドメインパワーが重要であることはすでにご理解いただけたかと思います。ですがそうなると「すでにドメインパワーが高いWebサイトには絶対に勝てないのでは?」と感じるかもしれませんね。
しかし勝算がないわけではありません。新規で立ち上げたサイトが既存のサイトと戦うには、検索数の少ない複合キーワードから攻めていくのが現在のセオリーです。この手法を「ロングテールSEO」といいます。
ロングテールSEOについては、以下の記事で詳しく解説しています▼
ロングテールキーワード攻略法!4つのステップでSEOを確実に成功させよう
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Googleはユーザーの検索意図を予測し、それにそぐう高品質なサイトを上位に表示するために、検索アルゴリズムの改善に努めています。ドメインパワーは、Googleからの評価を数値として可視化できる指標です。自分のサイトの評価や競合サイトと比べた立ち位置を把握する上で、重要な指標でしょう。
しかしこの記事でご紹介したとおり、ドメインパワーは施策を打ってすぐに上がるものではありません。すぐに結果が出なくても焦ったり落ち込んだりせず、急がば回れの精神でサイトの質を向上させていきましょう。
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