エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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多くのフリーランスを悩ませる、案件獲得の手法。人脈やSNSを駆使したり、さまざまなサービスを使ったりしても、なかなか思うようにいかない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』を使って複数の案件を獲得されている、Webデザイナーの柿澤さんにインタビュー。企業面談やポートフォリオ作成に活かせる4つの案件獲得術を教えてもらいました。
幼少期から絵を描くのが好きで、デザイナーを志した。アパレルデザイナーを経た後にWebデザイナーへ転向。Webサイトやアプリ、チラシなどの紙媒体、ロゴ作成などデザイン全般を手がける。
Workship MAGAZINEで記事執筆や編集を担当。Webデザイナーさんに出会うたびに尊敬の念が止まらない。
目次
北村:
柿澤さんは現在、Webデザイナーとして多くの企業で活躍していらっしゃいますよね。大体いつ頃から「Webデザイナーになる」と決められたのでしょうか?
柿澤:
小さな頃から絵を描くのが好きだったんです。当時はなんとなく「デザイナーさんって絵を描く仕事なんだ」と思っていて、それで興味を持ったのがきっかけです。Web業界に入る前はアパレルのデザイナーをしていたのですが、経験を積むうちに、Web業界に市場規模の広がりを感じたため転向しました。
北村:
ということは、そのままデザイナーの道へ一直線だったんですね。
柿澤:
デザイナーの業務をメインで行いつつ、その延長線上で営業補佐も少しお手伝いしていました。
だけど、営業にぜんぜん向いてなかったんですよね。「不慣れだからできない」というよりも「先天的に向いてない」と感じてしまいました。ただ、他の仕事を経たことで、自分に合ってる仕事はデザイナーなんだと覚悟を決められるきっかけになったので、良い経験だったと思ってます。
北村:
営業、苦手だったんですね……!? 現在は多くの案件を獲得されていますが、何か案件獲得のために意識していることはありますか?
柿澤:
はじめに「クライアントが求めているスキルと自分ができる業務の範囲を、ハッキリ明確にすりあわせること」が大切だと思っています。なので、初回面談の時点でニーズをヒアリングして「できる・できない」をお伝えしていますね。
企業の方と話してみると、デザインだけではなくバックエンドのシステム開発領域もおこなえる「Web担当者」を求められている場合もあって。「デザインやコーディングは可能ですが、システム構築などは難しい」と私からお伝えすることで、ミスマッチが起きないようにしています。
北村:
たしかに、できること・できないことどちらも教えてもらったほうが発注側も安心して頼める気がします。
北村:
初回面談の時点で気をつけていることはありますか? とくに最近はオンライン面談も多いと思いますが。
柿澤:
ファーストインプレッションを良くするように心がけています。顔まわりが明るく見えるような服を着たり、大きめのアクセサリーをつけたりみたいに。
オンライン面談は、対面よりも気軽にいろんな人と話せるぶん、一人ひとりが印象に残りにくいと思っていて。
とくに私のようにフリーランスとして在宅で仕事をする方だと、見た目の重要性をあまり意識されない方が多いのかもしれないと思うんです。営業職のように印象が成果に直結する職業ではないので。
だからこそ、少し気を遣うだけで、ほかの方と違った印象を与えられるんじゃないかと思います。
あと見た目以外にも、オーバーリアクションを心がけたり、突っ込んでもらえそうなアイテムを画面に映るように置いてみたり。
北村:
もしかして、後ろに映っているクッションも、その一環ですか?
柿澤:
そうです! このクッションは、Adobeのイベント公式グッズなんですが、話のきっかけに結構なるんですよ。「そのクッションもしかして……」って。何か一つ印象に残ればいいなと思っていろいろ試してみています。
北村:
企業側がデザイナーを採用するときに気になるポイントとして、ポートフォリオも重要だと思います。柿澤さんは、どんな点に気をつけていますか?
柿澤:
私の場合、ポートフォリオはWebサイト版とPDF版の2つを用意しています。企業によっては、PDFで提出を求められるケースもあるので、用意しておくと安心です。
柿澤:
ポートフォリオは、企業側に「何ができる人か」を分かってもらうために提示するもの。「あれもこれも全部できます!」と持っているスキルや実績をすべてアピールするよりも、ピンポイントで「いまの自分ができること」を伝えるのが重要だと、私は捉えています。
北村:
なるほど……つい、あれもこれもと書いてしまいがちですが、それだと自分の強みがボヤけちゃうかもしれませんね。
柿澤:
あと、ポートフォリオやプロフィールの文章って、どうしてもデザイナー間で使う専門用語が増えがちなので、どんな職種の方にも伝わる言葉に変換することも大切かなと思います。ポートフォリオを見る担当者さんはデザイナーでないことも多いので。漢字だらけになって硬い印象を与えないよう、適度にひらがなに開くことも心がけています。
文章の書き方ひとつで、相手への印象も変わります。とくにオンラインでの交流が増えている昨今だからこそ、小さなことにもこだわることで、結果に繋がりやすくなるんじゃないでしょうか。
北村:
柿澤さんはいろんな企業に携わっていますが、Webデザイナーが企業と仕事するうえで重視すべきポイントって何だと思いますか?
柿澤:
デザイナーとして自分ができること/やるべきことを明確にするのはもちろん、「デザイナーに求められていることは何なのか」を認識し直すことも大事だと考えています。
たとえばデザイナーには、綺麗で美しいWebサイトを作る能力が求められますよね。しかし、それに伴って商品やサービスが売れる動線について考える力なども必要になります。企業は「デザイン」を求めているのではなくて「デザインの効果」を求めているので。いわばデザインの裏側にある企業のニーズを正しく掴めるかどうか。
そのためにも「言葉で説明できるデザインをする」ことを心がけています。なんとなくカッコいい、なんとなくオシャレ、ではなく。自分で作ったデザインを、自分の言葉で説明できるかどうか、ソースがしっかりしているかどうかは、非常に重要なポイントだと思います。
柿澤:
デザインに理由をつけるのは、作った後でもいいんですよ。
「この色味の組み合わせは、こういう意図によるもの」とか「この構図はバランスを重視したもの」とか、このデザインが良いと思う理由を探すのは、作ったあとでもいい。デザインの意味と理由を言葉に落とし込んで、クライアントに説明できるだけで、もっと信頼してもらえるデザイナーに近づけるのではないかと、私は思っています。
北村:
よく、デザインやアートを言葉にするのは野暮、といった意見も耳にしますが。
柿澤:
アートは、自分の表したいものを、好きなように表現するもの。一方デザインとは、クライアントの「こうしたい」を目に見える形にするものだと、私は思っています。
デザイナーとアーティストは、表現手法は似ていても、その本質は違うもの。クライアントが求めるデザインを実現させるためにも、日頃からデザインの意図を言葉にする練習をしています。
北村:
柿澤さんはWebデザイン案件を獲得するために、複数のビジネスマッチングサービスを活用されているとお聞きしました。率直に、フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』の使い心地はいかがですか?
柿澤:
私はWorkshipをWeb広告で知って利用し始めたのですが、いろいろな会社が登録されているのが魅力的だなと感じています。募集内容も見やすく、マッチング前に企業側の情報や求めている人材が分かりやすいのもいいですね。
短期のスポット契約や長期契約など、自分の働き方に合わせて案件が選べるのも嬉しいです。システム面でも、請求が一括で出せる点が工数削減に繋がっていて助かります。
北村:
ありがとうございます。最後に柿澤さんからフリーランスや副業ワーカーの方に向けて、案件獲得のためのアドバイスをお願いします。
柿澤:
Webデザイナーは専門職ということもあり、主に「自分のできること=スキル」に焦点を当てがちで、使えるツールや目立った実績を全面にアピールすべきと言われることも多いと思います。
もちろん、そういった面も大切です。しかし人と人がお仕事をする以上、あえて自分の人間性も出して、ファンになってもらうことも必要なんじゃないでしょうか。
「この人、おもしろいからお仕事頼んでみよう」って思ってもらえたら、お互いにラッキーですよね。そのためにも、少し見た目に気を遣ってみたり、掴みのアイテムを置いておいたりといった、小ワザも馬鹿にできません。ぜひ、やってみてください。
【記事のまとめ】
- 初回面談で掴むためにアイテムや服装などで印象に気をつける・PDFは「Webサイト版」「PDF版」の2つを用意。実績やスキルは全部のせない
- Webデザイナーに必須なのは「言語化力」。デザインが求められる背景を考える
- 自分のファンになってもらうために、人間性をアピールする
(執筆:北村有 編集:泉)
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